デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

7章 経済団体及ビ民間諸会
1節 商業会議所
1款 東京商法会議所
■綱文

第17巻 p.473-480(DK170037k) ページ画像

明治13年10月10日(1880年)

当会議所是日ノ会議ニ於テ会則並ニ議事規則ヲ改正ス。栄一会頭トシテ之ニ与ル。


■資料

東京商法会議所要件録 第一七号・第二丁 明治一三年一〇月二九日刊(DK170037k-0001)
第17巻 p.474 ページ画像

東京商法会議所要件録  第一七号・第二丁 明治一三年一〇月二九日刊
  第十七定式会議 明治十三年十月十日午後六時十五分開場
    議員出席スル者 ○二十名
○上略
右定式事務ノ報告ヲ了シ、会頭 ○渋沢栄一ハ今会ノ議題ニ係ル二件中先ツ規則改正案(参考部ニ載ス)ノ議事ニ移ルベキ旨ヲ述ベ逐条之ヲ朗読シテ其可否ヲ問ヒ、而シテ衆説ニ依リ会議所規則第三章第十八款ノ改正案中十日ヲ五日ト修正シ、又議事議《(規)》則中第十一条ハ其五条ト相照応スルモノナルニ已ニ五条ヲ刪除スルニ決セバ此条モ亦無用ニ属スルヲ以テ共ニ之ヲ抹除シ、又其第十八条ノ追加但シ書中傍聴ノ下九字ヲ刪除スルニ決シ、其他総テ原案ニ可決ス ○下略


東京商法会議所要件録 第一七号・第一四―一六丁 明治一三年一〇月二九日刊(DK170037k-0002)
第17巻 p.474-475 ページ画像

東京商法会議所要件録  第一七号・第一四―一六丁 明治一三年一〇月二九日刊
    会議所規則並ニ議事規則改正案
会議所規則第一章第六款ノ次ニ左ノ一条ヲ増補ス
 議員入会退会トモ其都度之ヲ東京日々新聞・朝野新聞・報知新聞・読売新聞ニ登録スベシ
同第三章第十八款ノ改正
 定式会ハ毎月一回之ヲ開キ十日ヲ以テ定日トス、但シ当日之議目ハ予メ之ヲ各員ニ通知スベシ
会議所議事規則第一条之改正
 凡ソ会議ハ四月ヨリ九月迄ハ午後六時ニ始リ十時ニ畢リ十月ヨリ三月迄ハ午後五時ニ始リ九時ニ畢ル、時宜ヲ以之ヲ伸縮スルハ会頭ノ指揮ニ依ルベシ
同第五条ハ刪除
同第六条ノ改正
 議員出席ノ数会頭ヲ加ヘテ十五名ニ克《(充)》ツル時ハ其日ノ議事ヲ開クヲ得
同第九条ノ改正
 一議員ノ発言中ハ他ノ議員整粛シテ其発言ヲ満場ニ洞達セシムルヲ要ス
同第十条ノ改正
 凡ソ議場ニ発言セント欲スル者ハ必ス会頭ニ向テ演説スヘシ、モシ二人以上ノ発言者アル時ハ会頭ハ其一人ヲシテ発言セシムヘシ、討議問答ト云トモ議員中相対ノ談論ヲ為スヘカラス
同第十一条中番号ヲ姓名ト改正ス
同第十四条ノ改正
 議決ノ法ハ議員中永旅行ト長病ノ者トヲ除キ総数二分一以上ノ出席ナレハ現出席議員ノ過半数ヲ以テ可否ヲ決シ、又総数三分一以上ノ出席ナレハ出席議員三分二以上ヲ以テ可否ヲ決スベシ、而シテ同意者其三分二以上ニ及バザル時及ビ其出席議員総数三分一ニ満タザル時ニ於テハ可否ヲ決スルヲ得ズ、此場合ニ於テハ討論ノ始末ヲ略記シ輪札ヲ以テ之ヲ当日欠席議員ニ間ヒ、而シテ其同意者総議員ノ半
 - 第17巻 p.475 -ページ画像 
数ヨリ多キ時ハ其可否ヲ決スベシ、但シ決議ハ政府ヘ上申スルモノト会ノ内外ニ報道スルモノトヲ問ハズ、出席議員ノ中何名ノ同意ヲ以テ可否ヲ決スト云フヲ副記スベシ
同第十八条追加
 但シ傍聴ヲ許スノ場合ニ於テハ議員或ハ役員ノ紹介アル者ニ限ルベシ


東京商法会議所要件録 第二一号・第四〇―四三頁 明治一四年二月一〇日刊(DK170037k-0003)
第17巻 p.475 ページ画像

東京商法会議所要件録  第二一号・第四〇―四三頁 明治一四年二月一〇日刊
○規則改正増補ノ件
  本年 ○明治一三年二月廿八日本会規則第七款ノ末ヘ「農業事務委員三名」及ビ「工業事務委員三名」ノ二項ヲ増補ス
  同四月廿四日本会議事規則第一条中「午後四時ニ始リ午後十時ニ畢ル」ノ十四字ヲ「四月ヨリ九月迄ハ午後六時ニ始リ午後十時ニ終リ十月ヨリ三月迄ハ午後九時《(午後五時ニ始リ脱カ)》ニ終ル」ノ四十四字ニ改メ、同第九条中私語ノ下「或ハ吸烟《(」脱)》ノ四字ヲ「等ヲ為」ノ三字ニ改メ、同第十条中起立シテノ下「会頭ト呼ビ」ノ五字ヲ刪リ、其議員ノ下「番号」ノ二字ヲ「姓名」ノ二字ニ改メ、又許サズノ下「着坐ノマヽ発言スルヲ許サズ」ノ十二字《(三カ)》ヲ刪ル
  同十月廿六日更ニ本会規則第六款ノ次ヘ「増補第七款議員入会退会トモ其都度之ヲ東京日々新聞・朝野新聞・報知新聞・読売新聞ニ登録スヘシ」ノ一款ヲ増補シ、第十八款ヲ「定式会ハ毎月一回之ヲ開キ五日ヲ以テ定日トス、但シ当日之議目ハ予メ之ヲ各員ニ通知スベシ」ト改メ、又議事規則第五条ヲ刪除シ第六条ヲ「議員出席ノ数、会頭ヲ加ヘテ十五名ニ充ツル時ハ其日ノ議事ヲ開クヲ得」ト改メ、第八条中私語以下ヲ刪リ、第九条ヲ「凡ソ議場ニ発言セント欲スル者ハ必ズ会頭ニ向テ演説スベシ、若シ二人以上ノ発言者アル時ハ会頭ハ其一人ヲシテ発言セシムベシ、討議問答ト云トモ議員中相対ノ談論ヲ為スベカラズ」ト改メ、第十一条ヲ刪除シ、第十四条ヲ「議決之法ハ議員中永旋《(旅)》行ト長病ノ者トヲ除キ総数二分一以上ノ出席ナレバ現出席議員ノ過半数ヲ以テ可否ヲ決シ、又総数三分一以上ノ出席ナレバ出席議員三分二以上ヲ以テ可否ヲ決スベシ、而シテ同意者其三分二以上ニ及バザル時及ビ其出席議員総数三分一ニ満タザル時ニ於テハ可否ヲ決スルヲ得ズ、此場合ニ於テハ討論ノ始末ヲ略記シ輪札ヲ以テ之ヲ当日欠席議員ニ問ヒ、而シテ其同意者総議員ノ半数ヨリ多キ時ハ其可否ヲ決スベシ、但シ決議ハ政府ヘ上申スルモノト会ノ内外ニ報道スルモノトヲ問ハズ、出席議員ノ中幾人ノ同意ヲ以テ可否ヲ決スト云フヲ副記スベシ」ト改メ、第十八条ヲ「会議ノ傍聴ヲ許シ新聞紙ニ議事ヲ載スル事ヲ許スト雖トモ会議ノ都合ニ依リテハ会頭之ヲ拒ム事アルベシ、但シ傍聴ヲ許スハ議員或ハ役員ノ紹介アル者ニ限ルベシ」ト改ム



〔参考〕東京商法会議所官衙諸達並上申書綴 三(DK170037k-0004)
第17巻 p.475-480 ページ画像

東京商法会議所官衙諸達並上申書綴 三
                (東京商工会議所所蔵)
 - 第17巻 p.476 -ページ画像 
今般当商法会議所規則並議事規則中別冊朱書貼紙之通増補改正仕候間此段御届申上候也
  十三年十月廿六日            東京商法会議所
   商務局副長
    大蔵少書記官 鈴木利亨殿
    東京府知事 松田道之殿
                各通
(別冊)
東京商法会議所規則並議事規則
東京商法会議所規則
    第一章 議員ノ選挙及其進退
第一款 凡ソ東京商法会議所ノ議員ハ定数ヲ設ケズ、東京府下ニ住居本籍又ハ寄留ニテモシテ現ニ商業ヲ営ミ若クハ農工商ニ関係スルノ業ヲ営ミ相応ノ家産ヲ有シ、年齢二十歳以上ノ者ハ都テ議員タルヲ得ヘシ、但シ左ノ二項ニ触ル者ハ議員タルヲ得ス
  第一 欺詐騙瞞若クハ坐贓ノ刑ニ処セラルヽ者
  第二 身代限リノ処分ヲ受ケ未タ其義務ヲ償却セサル者
第二款 議員タラント欲スル者ハ当会議所ノ議員ニ紹介ヲ請フ可シ
第三款 議員ヲ紹介セント欲スル者ハ其姓名職業及其人ノ履歴大略ヲ会頭ニ通知ス可シ、会頭ハ其次ノ定式会議ヲ以テ之ヲ全会ニ報告シ衆議ヲ以テ之ヲ許否ス可シ
第四款 一会社又ハ一組合ヨリ委員ヲ出サント望ム者アル時ハ、会頭ハ定式会議ニ於テ衆議ヲ以テ之ヲ許否ス可シ
 法律ニ由リ又ハ慣行ニ由リテ取結ヒタル同業仲間ハ其仲間ノ名ヲ以テ委員ヲ出ス事ヲ得ベシ
第五款 議員中ニ第一款末段ノ二項ニ牴触シ、或ハ議員タルニ不適当ノ所行ヲ為ス者アル時ハ、衆議ニ依テ其者ヲ除名ス可シ
第六款 議員タル者ハ年限ヲ定メスト雖トモ不得止事故アリテ退去セント欲スル時ハ其旨ヲ会頭ニ届出ツ可シ、会頭ハ定式会議ニ於テ之ヲ衆議員ニ報告ス可シ
増補 第七款 議員入会退会トモ其都度之ヲ東京日々新聞・朝野新聞・報知新聞・読売新聞ニ登録スヘシ《(太字ハ朱書)》
    第二章 役員及其職掌
第七款《八》 当会議所ニ於テ役員ヲ設クル事左ノ如シ
     理事本員
      会頭        一名
      第一副会頭     一名
      第二副会頭     一名
      書記
      翻訳方
      筆生
      会計方
     理事委員
 - 第17巻 p.477 -ページ画像 
      内国商業事務委員  五名
      外国貿易事務委員  五名
      運輸船舶事務委員  五名
      農業事務委員    三名
      工業事務委員    三名
第八款《九》 会頭ハ当会議所日常ノ事務ヲ主宰シ、議場ニ臨デハ議長ノ職ニ任ジ議場一切ノ事務ヲ整理ス
第九款《十》 副会頭ハ会頭ノ職務ヲ輔佐シ、会頭疾病事故アリテ事務ヲ経理シ能ハザルトキ若クハ旅行不在ノトキハ其職務ヲ代理ス
第十款《一》 書記ハ議場ニ於テ議案ヲ読ミ議事ヲ記シ諸文案ヲ考査シ、及ビ文書記録ヲ保管シ通信往復ヲ掌ル
第十一款《二》 翻訳方ハ諸翻訳ヲ掌リ及ビ洋文書類ヲ保管ス
第十二款《三》 筆生ハ諸文書浄写ノ事ヲ掌ル
第十三款《四》 会計方ハ出納計算及簿記ヲ管理ス
第十四款《五》 内国商業・外国貿易及運輸船舶・農工業事務五課ノ委員ハ各其課ニ随テ其事ヲ調査ス
第十五款《六》 会頭副会頭ハ毎年二月第一ノ定式会議ニ於テ投票ヲ以テ之ヲ選挙スヘシ
 理事委員ハ毎年同上ノ会議ニ於テ投票ヲ以テ其二人ツヽヲ改選スヘシ
第十六款《七》 書記・会計・翻訳等ノ諸員ハ会頭ヨリ会中又会外ノ人ヲ選ヒ之ヲ命ス可シ
       第三章 議員会議
第十七款《八》 当会議所ノ会議ヲ分テ、定式会・臨時会ノ二種ト為ス
第十八款《九》 定式会ハ毎月一回之ヲ開キ五日ヲ以テ定日トス、但シ当日之議目ハ予メ之ヲ各員ニ通知スヘシ
第十九款《二十》 臨時会ハ会頭ノ考案ニ因ルカ或ハ議員十名以上ノ請求ニ因リ随時ニ之ヲ開クモノトス
第廿款《一》 会議ハ定式臨時トモ其議目ヲ東京日々新聞・報知新聞・朝野新聞・読売新聞ヲ以テ之ヲ報知スヘシ
第廿一款《二》 会外ノ人ヨリ他ニ建議セント欲スル方案ニ付当会議所ノ意見ヲ問ヒ来ル時ハ、会頭先ツ之ヲ衆議ニ問ヒ其答議スベシトスルモノハ第一次会ノ手続ヲ以テ之ヲ議シ、其決議ノ主趣ヲ其人ニ報知スベシ
 若シ会外ノ人ヨリ方案ヲ寄送シ之ヲ当会議所ノ意見トシテ建議アラン事ヲ望ム時ハ、会頭之ヲ衆議ニ問ヒ其議ス可シトスルモノハ即チ之ヲ議場ヨリ起リシ意見ト同視シ、尋常ノ手続ヲ以テ之ヲ処スベシ

〔参考〕
東京商法会議所議事規則
第一条 凡ソ会議ハ四月ヨリ九月迄ハ午後六時ニ始リ十時ニ畢リ十月ヨリ三月迄ハ午後五時ニ始リ九時ニ畢ル、時宜ヲ以テ之ヲ伸縮スルハ会頭ノ指揮ニ依ルベシ
第二条 定式会議ニハ会頭ハ左ノ順序ヲ践行セシムヘシ
  第一 書記ヲシテ通常事務ノ報告ヲ読上ケシムベシ
  第二 入社ヲ望ム人アラバ会頭ハ其事ヲ全会ニ報知シ、起立ヲ以
 - 第17巻 p.478 -ページ画像 
テ其可否ヲ決セシムベシ、但自分ノ都合ニテ退社スル人アラバ之ヲ報知シ又除名セシムベキ人アラバ其事由ヲ報知シテ可否ヲ問フベシ
  第三 理事本員ヲシテ事務ノ成迹ヲ陳述セシムベシ
  第四 各課委員ヲシテ其調査シタル事務ヲ陳述セシムベシ
  第五 右ノ報知及ビ陳述ヲ畢リタル後ニ於テ未済ノ議事ヲ決シ或ハ新規ノ議事ヲ催サシムヘシ
第三条 臨時会議ハ特ニ指定スルノ事件ヲ議スルガ為ニ開クヲ以テ他ノ定式会議ニ要スル事ヲ議スベカラス
第四条 会頭ハ会議ノ時限ニ於テ先ツ其席ニ就キ、令ヲ下シテ議員ヲ列座セシメ、然ル後ニ議事ヲ始ムベシ
刪除 第五条
第六条《五》 議員出席之数会頭ヲ加ヘテ十五名ニ充ツル時ハ其日ノ議事ヲ開クヲ得
第七条《六》 会頭ハ討論中議員ヲ制シテ紀律ヲ守ラシメ、又如何ナル場合ニ於テモ号鈴ヲ鳴ラシテ議員ノ発言ヲ止ムルヲ得ヘシ
第八条《七》 会議ハ人身上ニ就テ其褒貶毀誉ニ渉ルヲ得ズ
第九条《八》 一議員発言中ハ他ノ議員整粛シテ其発言ヲ満場ニ洞達セシムルヲ要スベシ(以下刪除)
第十条《九》 凡ソ議場ニ発言セント欲スル者ハ必ズ会頭ニ向テ演説スベシ、若シ二人以上ノ発言者アル時ハ会頭ハ其一人ヲシテ発言セシムベシ
 討議問答ト云トモ議員中相対ノ談論ヲ為スベカラズ
刪除 第十一条
第十二条《(二抹消)》 議案ノ総体論或ハ其逐条議ニ付会頭タルモノ発言セント欲スル時ハ書記朗読ノ後ニ於テ直ニ其事ヲ演ベ副会頭ニ会頭ノ席ヲ譲ルヘシ、副会頭モ亦発言セント欲スルヲ以テ其席ニ上ルヲ辞スル時ハ会頭ハ議員中ニテ其一員ヲ命ジテ己レニ代ラシメ、其総体論或ハ逐条議ヲ決シタル後ニ於テ再ヒ会頭ノ席ニ復スヘシ、但シ会頭ハ討論中ニ其席ヲ下リ或ハ其席ニ復スヘカラス、且ツ己レ本分ノ議員席ニ着キテ発言スル時ハ他ノ議員ニ異ナルノ特例ヲ有スルヲ得ス
第十三条《一》 凡一議案未ダ了ラザル間ハ他ノ事件ヲ発言スベカラズ
第十四条《二》 議決之法ハ議員中永旅行ト長病ノ者トヲ除キ総数二分一以上ノ出席ナレバ現出席議員ノ過半数ヲ以テ可否ヲ決シ、又総数三分一以上ノ出席ナレバ出席議員三分二以上ヲ以テ可否ヲ決スベシ、而シテ同意者其三分二以上ニ及バザル時及ビ其出席議員総数三分一ニ満タザル時ニ於テハ可否ヲ決スルヲ得ズ、此場合ニ於テハ討論ノ始末ヲ略記シ輪札ヲ以テ之ヲ当日欠席議員ニ問ヒ、而シテ其同意者総議員ノ半数ヨリ多キ時ハ其可否ヲ決スベシ、但シ決議ハ政府ヘ上申スルモノト会ノ内外ニ報道スルモノトヲ問ハズ、出席議員ノ中幾人ノ同意ヲ以テ可否ヲ決スト云フヲ副記スベシ
第十五条《三》 議員ハ自説ヲ伸ハス事能ハサルノ場合タリトモ之カ為ニ其席ヲ棄ルヲ得ズ、但シ議決ノ後ニ於テ自説ヲ保存セント欲スル時ハ自ラ其意見書草案ヲ作リ、之ヲ東京商法会議所決議録ノ参考部ニ附記セシムルヲ得ヘシ
第十六条《四》 議案ノ可決ハ三次会ヲ経テ定マル者トス其順序ハ左ノ如シ
    第一次会
  第一 凡ソ諸官衙ヨリ下附セラレ或ハ会外ヨリ送付セラルヽ議案
 - 第17巻 p.479 -ページ画像 
又ハ本会ノ意見議案ヲ受ケタル時ハ会頭ハ書記ニ命シテ之ヲ印刷セシメ各社員ニ各一本ヲ送付セシムベシ
  第二 会頭ハ右ノ議案ヘ急議ヲ要スルカ否ヲ撿シ、急議ヲ要スルト認ムル時ハ議案ヲ頒布シタルヨリ四日以内ニ翌日ヨリ起算ス臨時会議ヲ以テ第一次会ヲ開クベシ
  第三 会頭ハ議案ヲ紹介シ書記ヲシテ之ヲ朗読セシム、此時猶議案ノ主旨要領ヲ悉サンガ為ニ会頭若クハ臨席ノ主任ノ委員又ハ建議者之ヲ説明スベシ、而シテ仍ホ疑フベキ事アラハ議員ハ会頭ノ許可ヲ得テ其弁明ヲ求ムル事ヲ得、而シテ主任ノ委員又ハ建議人ハ会頭ノ席ニ向テ其弁明ヲナスヘシ、但シ主任ノ委員又ハ建議者ハ何時ニテモ着席ヲ求ムルヲ得ベシト雖トモ可否決ノ数ニ加ハル事ヲ得ス
  第四 弁明已ニ畢レハ議員ハ議案ノ総体ニ付可否ノ討論ヲナスヘシ
  第五 若シ第一次会ノ総体論ノ終リニ於テ否決スル時ハ会頭ハ書記ヲシテ其否決セラレタル理由ヲ上申シ、原案ヲ還付スルノ書面ヲ作ラシムベシ、若シ議案ノ主旨ヲ可トスルモ其方法ヲ改メザル可カラズト議決スル時ハ、会頭ハ直ニ衆議員ヲシテ投票ニ由リ議員及ヒ理事委員並ニ書記中ヨリ五名ノ立案委員ヲ選定セシメ、之ヲシテ本会ノ意見議案ヲ作ラシメ更ニ尋常ノ手続ヲ以テ第一次会ニ附セシムベシ
  第六 若シ総体論ノ終リニ於テ議案ノ主旨ヲ可決スル時ハ会頭ハ本案第二次会ノ期日ヲ報ズベシ
    第二次会
  第七 会頭ハ前《(先)》ツ前会ニ紹介セシ所ノ議案ヲ逐条討議セン事ヲ指揮シ、書記ヲシテ更ニ毎条ニ之ヲ朗読セシメ、而シテ議員ヲシテ適当ノ順序ニ由テ之ヲ討論審議セシメ、其可否ヲ決シテ後次条ニ及ハシムベシ、然レトモ議案ノ性質ニ由リテハ或ハ各条ヲ連絡シ、或ハ一条ヲ数節トシテ討論セシメ、又ハ同一ノ条ニ付キ修正ノ意見ニ数説アル時ハ之ヲ分別シテ各其可否ヲ決スル事ヲ得ベシ
  第八 一議員修正ノ意見ヲ発言シ他ノ議員ノ之ヲ賛成スルアレバ会頭ハ之ヲ動議トシ、各議員ヲシテ討論セシメ其可否ヲ問ヘシ
  第九 第二次会ノ終リニ於テ会頭ハ書記ヲシテ修正諸説ノ可決セシ者ヲ輯録セシメ、之ヲ修正案トシテ即チ原案ト共ニ第三次会ノ議案トス
  第十 会頭ハ第二次会ノ終ニ於テ本案第三次会ノ期日ヲ報スヘシ
    第三次会
  第十一 第三次会ニ於テ書記議案則チ修正案ヲ朗読シタル後会頭ハ各条ニ付可否ヲ問フテ之ヲ確定スヘシ
  第十二 第三次会ニ於テ第二次会ニ決定セル修正案ヲ廃棄セラルル時ハ仍ホ原案ニ就テ可否ノ決ヲ取ルヘシ
  第十三 第三次会ニ於テ修正意見ヲ出ス事ヲ得スト雖トモ、若シ已ムヲ得サルニ出テ修正ノ発言ヲ要スル者アラバ其要旨ヲ会頭
 - 第17巻 p.480 -ページ画像 
ニ告ケ其意見ヲ陳述スヘシ、但シ此意見ハ五名以上ノ賛成アルニ非サレハ動議タルヲ得ザルベシ、若シ其説用ヰラレタル時ハ会頭ハ更ニ之ヲ修正案トシテ可否ヲ問ヒ之ヲ確定スベシ
  第十四 毎条朗読ノ後暫クシテ発言ナキ時ハ会頭ハ全会認可ナリトシテ之ヲ報道シ、後条ノ朗読ヲ成サシムベシ
  第十五 第三次会ノ終リニ於テ修正案ヲ可決シタル時ハ会頭ハ其修正案ヲ原案ト共ニ其筋ニ上申スヘシ
  第十七条《五》 会議ノ発言ニ於テ賛成ナキノ説ハ動議トシテ其可否ヲ衆議ニ問フ事ヲ要セザルヘシ
  第十八条《六》 会議ノ傍聴ヲ許シ新聞紙ニ議事ヲ載スル事ヲ許スト雖トモ、会議ノ都合ニ依リテハ会頭之ヲ拒ム事アルベシ、但シ傍聴ヲ許スハ議員或ハ役員ノ紹介アル者ニ限ルベシ
  第十九条《七》 議事ノ始終ハ号鐘ヲ以テ報スヘシ
  第二十条《十八》 議事規則並ニ会議順序ヲ改正刪除スルノ建議アル時ハ会頭之ヲ要用ナリトセハ全会ニ報知シ、尋常ノ手続ヲ以テ之ヲ議決スヘシ
  第廿一条《十九》 凡ソ議案ハ之ヲ印刷シテ各議員ニ分付スヘキヲ以テ会外ノ議案ハ公私ヲ問ハス都テ其印刷費ヲ請求スヘシ