デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

7章 経済団体及ビ民間諸会
1節 商業会議所
1款 東京商法会議所
■綱文

第17巻 p.580-592(DK170048k) ページ画像

明治14年4月27日(1881年)

当会議所、東京府知事松田道之ノ依頼ニヨリ、十三年十一月以降商法講習所教則並ニ其組織方法ヲ同所所長矢野次郎ト協議ノ下ニ調査ス。是日栄一
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右調査書ヲ同府知事ニ提出ス。


■資料

東京商法会議所官衙諸達並上申書綴 三(DK170048k-0001)
第17巻 p.581 ページ画像

東京商法会議所官衙諸達並上申書綴 三
                   (東京商工会議所所蔵)
第五拾壱号《(朱書)》
                      東京商法会議所
本府商法講習所ノ儀、自今教則並ニ組織之方法取調ノ事項ヲ其会議所ヘ相托候条、此旨相達候事
  明治十三年十一月廿七日   東京府知事 松田道之


渋沢栄一書翰 梅浦精一宛 (明治一三年一一月)二九日(DK170048k-0002)
第17巻 p.581 ページ画像

渋沢栄一書翰  梅浦精一宛 (明治一三年一一月)二九日  (土肥脩策氏所蔵)
○上略
廿七日御状中講習所之事ハ来月之定式会ニ報告候様御手配被下度候、福地・益田抔と打合ハ不仕候得共、表向被達候上ハ一応報告して尚其上之見込議事ニ付し候方可然と存候
○中略
  廿九日                                  栄一
    梅浦様


東京商法会議所要件録 第一九号・第一〇丁 明治一四年一月三一日刊(DK170048k-0003)
第17巻 p.581 ページ画像

東京商法会議所要件録  第一九号・第一〇丁 明治一四年一月三一日刊
  第十臨時会議 明治十三年十二月九日第六時三十分開場
    議員出席スル者 ○十八名
○上略
次ニ会頭 ○渋沢栄一ハ此議案ニ掲グルガ如ク、東京府知事ヨリ十一月廿七日附ヲ以テ東京商法講習所ノ教則其他組織ノ方法取調ノ義ヲ当会議所ヘ委托サレタル旨ヲ報道シ(此書面ハ参考部ニ付ス)且ツ之ヲ承諾スベキカ否、若シ之ヲ承諾スベシトナラバ其取調ノ方法ハ如何スベキ歟、各員ノ意見如何ヲ問フタルニ、福地君ノ発議ニテ、此事タル軽忽ニ議了スベカラズ、先ヅ理事本員ニ於テ十分考案ヲ下ダシ、然シテ後更ニ臨時会議ヲ招集シテ之ヲ衆議ニ付スベシト云フノ説ニ多数ノ同意アリタルヲ以テ本議ハ終□右《(ニカ)》ニ決ス


東京商法会議所要件録 第二〇号・第二七―三八頁 明治一四年二月三日刊(DK170048k-0004)
第17巻 p.581-584 ページ画像

東京商法会議所要件録  第二〇号・第二七―三八頁 明治一四年二月三日刊
 ○参考部
    ○理事本員会議録事
十二月九日臨時会議ニ於テ、東京府知事ヨリ本府商法講習所教則並ニ組織之方法取調之事項ヲ自今当会儀所《(議)》ニ委托セラレタルニ就テハ、先ツ理事本員ニ於テ、現行ノ教則並ニ組立方等之ヲ其所長ニ親問シ、其利弊ヲ討究シ、然シテ後更ニ臨時会ヲ開キ、実際ノ得失ヲ全会ニ報道シテ、以テ特ニ委員ヲ撰定スベキニ決シタルニ依リ、理事本員ハ此決議ニ基キ、十二月十四日ヲ以テ集会ヲ開キ、所長矢野次郎・教員成瀬正忠ノ両君其席ニ臨ミ、午後七時ヨリ議事ヲ開ク、所長ハ先ツ商法講習所ノ沿革現行ノ教則及課程並新設スベキ国語科ノ教則等ヲ説明シ、次ニ該所ニ於テ甞テ養成シタル学生中、現ニ実務ニ鞅掌シ、中外ノ商
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業ヲ補翼スル者甚タ多ク、該所ガ今日ニ至ル迄商運ヲ進捗スルノ成蹟アリシ所以ヲ陳述シ又所長ハ外国教師マヤー氏翻訳ニ係ル輿地商業歴史ヲ提出シテ曰ク、曩キニ渡辺洪基君ノ澳国ニ代理公使タリシ時、同国維納府商法学校ノ刊行ニ係ル輿地商業歴史ヲ擕帰セラレタリト聞キ同氏ニ就テ之ヲ求メタルニ、幸ニ貸与セラレタルヲ以テ、偶之ヲ外国教師マヤー氏ニ謀リ、通篇緊要ノ事項ヲ英文ニ翻訳セン事ヲ依嘱シタルニ、同氏昨春以来公務ノ余暇此業ニ従事シタルニ、今日ニ及ンデ漸ク竣功ヲ告クルニ至レリ、故ニ不日之ヲ梓ニ上セ、世ニ公ニスルニ至ラバ聊カ此校ノ為メ而已ナラズ、亦広ク商業社会ニ裨益ヲ与ヘ、同氏ノ功労ヲ空フセザルニ至ルベシト、且ツ曰ク、余ガ後来ノ規摸ニ就テ計画スル所ニ拠レバ此度新設スベキ国語科ヲ以テ附属科ト定メ現在ノ英語科ヲ以テ本科トナシ、而シテ此本科ハ依旧外国人ヲシテ教授セシムルノ考案ナリ、今諸君教則並ニ組織ノ方法ヲ審案セラルヽニ方リ、須ラク先ツ組織ノ大本ヲ論定シ、然シテ後細目ニ議及セラレン事ヲ要ス、因テ問フ、英語ヲ以テ本科ヲ教授スベキ乎、将タ国語ヲ以テ本科ヲ教授ス可キ乎
益田君ノ之ニ答フル要旨ハ、今日ノ教則課程ハ太タ高尚ニ失スルノ弊ナシトセズ、故ニ此制ヲ一変シ、簡短近易ノ学科ヲ教授スベシ、抑モ余ガ簡易ノ学科トハ日本従来ノ商業ヲ教フル是ナリ、例ヒバ問屋ニ於テハ荷物ノ請取方、差出方、荷造ノ仕方、目方ノ掛ケ方、仲買ニ於テハ売込買付方ノ慣習、証書ノ認メ方其他、小売商ニ於テハ何何銀行ニ於テハ某々ト各商営業ノ慣行ヲ教フルモノヲ云フナリ、是レ余ガ主トシテ此校ニ切望スル所ニシテ、其之ヲ望ムヤ抑モ謂アリ余ガ三井物産会社ニ於テ此校ノ生徒ヲ傭使スル者、他ニ比スレバ其数最モ多シトス、而シテ其学力性格等ニ於テハ、遥カニ小僧仕立ノ輩ニ優レリト云トモ、如何ニセン、其賓客ノ接待、掛引ノ場合ニ臨ム時ハ自ラ其学力ヲ誇負スルノ色アリ、為メニ顧主ノ歓心ヲ失フノ恐少シトセズ、顧フニ、是レ現行学科ノ高尚ナルニ因ラズンバアラズ、故ニ今此教則ヲ改良センニハ、先ツ簡易ノ一科ヲ設ケ、凡ソ此校ニ入ル者ハ、必ズ先ツ初級ニ於テ、日本従来ノ商売向ヲ教授シ、進ンデ二級ニ転ゼハ、始テ帳合ノ方法、諸手形ノ性質功用並ニ現今日本ニ設立セル保険其他各商業ノ振合ヲ教授シ、更ニ進ンデ三級ニ至ラバ、英語ヲ以テ此等諸般ノ商業ヲ教授スルモノトスベシ、而シテ其教授ハ国語ヲ以テ本科ト定メ、英語科ノ如キハ之ヲ附属トセン事ヲ要ス、是レ余ガ本校ニ望ム所ノ要旨ナリ
福地君ノ之ニ荅フルノ趣旨ハ、余ガ望ム所モ亦益田君ノ説ク所ニ出デズ、蓋シ在来ノ教則ヲ変更シテ新組織ヲ編成スルハ極テ至難ノ事業ナルベシ、然ト云トモ今矢野君ノ荅弁セラルヽガ如ク、仮令多分ノ時日ヲ要スルニセヨ、果シテ之ヲ断行シ得ルモノトセバ、先ツ此校ニ於テ国語・英語ノ両科ヲ置キ、国語ヲ以テ本科トシ、英語ヲ以テ附属科トシ、而シテ本科ハ国語ヲ以テ専ラ簡易ノ課程ヲ授クル事トシ、其初級ニハ日本従来商業ノ振合ヲ教ヘ、漸ク級ヲ進ンデ全科ヲ卒業スルノ後、更ニ学生ノ望ニ応シテ付属科ニ入リ、英語ヲ以テ外国商業ノ振合ヲ習修スル事ヲ得セシメバ、一ハ以テ速成ヲ期スルノ
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道ヲ与ヘ、一ハ以テ高尚ノ学科ヲ教授スルノ門ヲ開キ、其実際ノ便益ヲ進捗スル、蓋シ少々ナラザルベシト信ズ
渋沢君ノ之ニ荅フルノ趣旨ハ、余ガ此校ニ望ム所モ亦二君ト其趣ヲ同フス、但ダ益田君ノ冀望ノ如ク、日本ノ商法学ヲ一科ト定メ、之ヲ専修セシムルニ至リテハ、其適否ヲ論ズルノ前ニ於テ、先ツ之カ実施ノ難易ヲ考究セザルベカラズ、抑モ余ガ考案ニ拠レバ、其之ヲ一科ト定メ、之ガ教則ヲ設クルガ如キハ、其実行或ハ難カラン事ヲ恐ル、何トナレバ今日商家ニ於テ取引上ノ慣習ヲ観察スルニ証書ノ受与、約束ノ取組方等間々成規ニ適合セザルモノ多ケレバナリ、然ルヲ今此不合格ナル取組ノ慣習ヲ以テ、之ヲ学校ノ教則中ニ編入セントスルハ啻ニ其当ヲ得ザル而已ナラズ、或ハ至難ノ業ト云ハザルヲ得ズ、故ニ余ヲ以之ヲ見レバ、如此モノハ之ヲ一科ノ課程ト定メズシテ教員擯《(タ)》ルモノ授業ノ傍ラ之ヲ口述シ、兼テ其利益ノ在ル所ヲ明示スルヲ以テ足レリトス、是素ヨリ益田君ノ冀望ヲ擯斥スルニ非ラズ、只其実施ヲ難ンズル耳、且ツ夫レ国語科ヲ以テ本科ト定メ、英語科ヲ以テ附属科トスルノ説ニ至リテハ、固ヨリ余ガ同意スル所ナリ、而シテ現今漸ク外国貿易ノ道開進スルニ随テ中外交渉ノ商業ニ従事スベキ人物ヲ陶冶スル、亦今日ノ急務ナレバ、此校ノ定額ノ許ス間ハ、此附属科モ本科ト併テ益々其規模ヲ拡張セント欲スルナリ之ヲ要スルニ余ハ国語科ヲ以テ本科トシ、傍ラ日本ノ商業ヲ教授シ別ニ英語ノ一科ヲ設ケ、外国ノ商業ヲ習修セントスル者ノ為メニモ亦就学ノ門ヲ与ヘン事ヲ希望スルナリ
以上理事本員ノ陳述セラルヽ所ノ要旨ニ至テハ、大抵一ニ帰スルモノノ如ク、但ダ渋沢君ハ実施ノ至難ヲ予想シテ此説ヲ発セラレタレトモ若シ果シテ之ヲ実行シ得ルモノトセバ、固ヨリ之ニ向テ異議ナシトノ意ナレバ、所長ハ理事本員ニ向テ其意見ヲ容レ、本校ノ組織ヲ更正セン事ヲ勉ムベシト答ヘラレタリ、又益田君ハ更ニ説ヲ発シテ曰ク、今日此校ハ地方税ヲ以テ維持スルモノナレバ、勉メテ府民ノ望ニ副フノ教則ヲ設クルハ至当ノ義務ニシテ、則チ日本固有ノ商法ニ適切ナル学科ヲ教授シ、以テ老商大估ヲシテ其実益ノ在ル所ヲシラシムルハ、最モ以テ肝要ナリトス、果シテ如此ナル時ハ、府民ガ将来喜デ此校ニ向テ地方税ヲ支弁スルニ至ラント、渋沢君モ亦此ニ同意ナル旨ヲ述ベラレ、終ニ審議ノ末左ノ如ク決定セリ
 第一 凡ソ此校ニ入学スル者ハ、初級ニ於テ先ツ日本固有ノ商法ヲ習修セシムベキ事
 第二 現行ノ教則ヲ更メ、国語ヲ以本科ト定メ、総テ国語ヲ以テ之ヲ教授スベキ事
 第三 本科卒リテ、更ニ外国ノ商業ヲ習修セントスル者ノ為メニ別ニ附属科ヲ置キ、英語ヲ以テ之ヲ教授スベキ事
右決スル時所長ハ更ニ問テ曰ク、彼ノ工部大学校ノ如キハ、夏季休業中其生徒ヲ各地ニ派遣シテ実況ヲ注察セシムルノ挙アリ、是レ平常講究スル所ノ理論ヲ以テ実地ニ験スルモノニシテ其効能少々ナラズト信ズ、今本校ニ於テモ如此ク教則ヲ更正シテ、日本固有ノ商法ヲ講習セシムルニ方リ、其学生ヲシテ、平生学フ所ヲ実際ニ就テ試用スルノ便
 - 第17巻 p.584 -ページ画像 
ヲ得セシメバ其進歩ヲ助成スル亦少カラザルベシ、之ニ依テ本校ニ於テモ夏季商業ヲ習練セシメント欲ス、此挙果シテ如何ト、理事本員ハ之ヲ可トシ、而シテ其派遣スベキ生徒ハ第二学期ヲ卒業シタル者ニ限リ、且ツ其依托スベキ商店ハ廻漕問屋・銀行・保険会社・西洋小間物店・米商・呉服店・質店等ノ如キ重モナル商店トスルニ決ス
所長ハ又英米諸国商業社会ニ於テハ書風ノ一定ナルヲ説キ、我国ニ於テモ商家ノ書体ヲ一定ナラシムルノ効アルヲ示シ、此校ニ於テモ自今授クル所ノ習字帳ヲ一定シ、能ク書風ヲシテ一体ナラシメン事ヲ欲スル旨ヲ述ベ、理事本員ノ意見ヲ問フタルニ、中ニハ我国ニ於テハ従来書風ノ文雅ナルヲ貴ブノ慣習アルガ故ニ、強テ近易ノ書体ニ一定セシメン事ヲ求ムルモ、或ハ其効ヲ見難キノ恐アラント云フノ説モアリタレトモ衆議終ニ学生ヲシテ最モ近易ナル書風ヲ学バシムルニ決セリ
於是理事本員ハ教則並ニ組織ノ大体ヲ議定シ、又逐条其細目ヲ審案シテ加除補刪ヲ加ヘ、而シテ来ル二十二日ヲ以テ特ニ臨時会議ヲ催シ、本夕論議スル所ノ始末ヲ衆議ニ附シ、併テ之ガ委員ヲ撰定シタル後、更ニ議決ノ条々ヲ東京府知事ヘ上申スベキニ決シ乃チ散会ス、時ニ午後十一時ナリ


渋沢栄一書翰 梅浦精一宛 (明治一三年)一二月一七日(DK170048k-0005)
第17巻 p.584 ページ画像

渋沢栄一書翰  梅浦精一宛 (明治一三年)一二月一七日  (土肥脩策氏所蔵)
商法講習所之事ニ付議事要件録ハ一覧之上益田ヘ廻し置候、廿二日之会議ハ先日之残りと此講習所之有様を報告し且委員取究之事
○中略
  十二月十七日              渋沢栄一
  梅浦精一様


東京商法会議所要録件[東京商法会議所要件録] 第二〇号・第一―一三丁 明治一四年二月三日刊(DK170048k-0006)
第17巻 p.584-585 ページ画像

東京商法会議所要録件[東京商法会議所要件録]  第二〇号・第一―一三丁 明治一四年二月三日刊
  第十一臨時会議 明治十三年十二月廿二日午後第七時開場
    議員出席スル者 ○十六名
会頭(渋沢栄一)ハ各員ニ向テ曰ク、今夕臨時会ニ於テ議ス可キ件ハ第一ニ野中君ノ建議ニ係ル送状面ヘ原価等記入ノ事、第二ニ商法講習所教則等調査ノ事ナリ ○中略
次ニ会頭ハ各員ニ向ヒ、前会ノ決議ニヨリ、理事本員ハ去ル十四日ヲ以テ商法講習所ノ現行教則等ヲ調査シタル旨ヲ告ゲ、即チ理事本員会議録事(参考部ニ付ス)ヲ提出シ、其調査ノ要領ヲ報道シテ曰ク、抑モ商法講習所開校以来入学生徒ハ三百三十一名ニシテ内卒業シタル者九名、又卒業前諸会社ノ招雇ニ応シテ実務ニ従事スル者都合五十六名ナリ、又現今ノ教則ハ学期ヲ三年ト定メ専ラ英語ヲ以テ外国ノ商規其他商業万般ノ振合等ヲ教授スルモノニシテ同所長ノ陳述スル所ヲ聞クニ猶此上国語ノ一科ヲ設ケ内国商売ノ実業ヲ教授スルノ見込ナリト云フ、熟々現今ノ教則ヲ案ズルニ学科少シク高尚ニ失スルノ跡アリ、其生徒ガ外国諸会社為換切符ノ効用其他船積証書ノ認方等ヲ習熟スルモ、我国従来送状ノ認方荷造方法権衡ノ用方等ニ至リテハ、却テ之ヲ知ラザルノ弊ナシトセズ、是故ニ理事本員ガ見ル所ヲ以テセバ、国語ヲ以テ本科ト定メ、専ラ簡易ノ学科ヲ授ケ其生徒ヲシテ我国商業ノ実際ヲ知ラシ
 - 第17巻 p.585 -ページ画像 
ムルヲ主トシ、更ニ又附属科ヲ置キ、英語ヲ以テ高尚ノ学科ヲ教授セシムル者トセバ、果シテ実際ニ適切ニシテ、将来商業社会ニ向テ有用ノ人物ヲ養成スルヲ得ベシト論定セリ、蓋シ此等教則ノ要点ヲ初メ、其他総テ講習所ノ事務ヲ調理セシメント欲セハ、先ツ府庁ノ委托ニ就キ、其応否ヲ議決シタル上ニテ、始テ討議スベキモノナレバ、諸君先ツ府庁ノ委托ニ応ズベキヤ否ヤニ就キ、其意見ヲ述ヘ、果シテ之ニ応ズルト決セバ、併テ調査委員撰定ノ手続ヲモ議定セラルベシト、乃チ之ヲ各員ニ質シタルニ、皆府庁ノ委托ニ応シ、調査委員ヲ撰定シテ、其事務ヲ担当セシムベシト云フノ説多キヲ以テ、審議ノ末、理事本員ヲ推シテ調査委員トシ、猶理事本員ニ於テハ更ニ議員中ヨリ二人ヲ指名シテ、共ニ其事務ヲ担当セシムルニ決ス
○下略


東京商法会議所要件録 第二一号・第七―八頁 明治一四年二月一〇日刊(DK170048k-0007)
第17巻 p.585 ページ画像

東京商法会議所要件録  第二一号・第七―八頁 明治一四年二月一〇日刊
  第十八定式会 明治十四年一月十五日午後七時開場
    議員出席スル者 、○三十三名
○上略
次ニ会頭 ○渋沢栄一ハ ○中略 又各員ニ向テ、前会ニ於テ東京商法講習所教則等調査委員撰挙ノ事ヲ衆議ニ附シタルニ即チ理事本員ヲシテ之ヲ兼摂セシメ、猶理事本員ハ議員中ヨリ二人ノ委員ヲ指名シテ其事務ヲ補助セシムルニ決セリ、仍テ今夕之ヲ撰定スベキ旨ヲ述ベ、即チ木村豊次郎・清水九兵衛二氏ヲ指名シタルニ二氏共ニ之ヲ承諾シタリ
於是各員皆宴席ニ就キ宴終ルノ後、喫茶、吹烟十分歓ヲ尽シ散会シタルハ午後十一時三十分ナリキ


東京商法会議所要件録 第二四号・第一―一一頁 明治一四年三月一二日刊(DK170048k-0008)
第17巻 p.585 ページ画像

東京商法会議所要件録  第二四号・第一―一一頁 明治一四年三月一二日刊
  第一委員総会 明治十四年三月七日午後六時卅分開議
明治十四年三月七日委員総会ヲ開ク、蓋シ前日招集状ヲ差立テタル各課委員ハ合テ廿一名ナリシガ、此中当日来会シタル者八名(渋沢栄一・大倉喜八郎清水九兵衛・丹羽雄九郎・平野富二野中万輔・条野伝平・柴崎守三)ニシテ余ハ尽ク不参ヲ告グ、即チ午後六時三十分ヨリ議事ヲ開キ左ノ件々ヲ討議決定シタリ
   ○第一―第三略ス。
    ○第四 東京商法講習所教則等調査之件
曩キニ該所教則調査委員ガ相会シテ其教則ノ得失ヲ論議シタルノ後該所長ハ其草定シタル教則ノ原稿ヲ右委員ニ廻示シ、各自ノ意見ヲ諮詢シタルニ今ヤ皆覧閲ヲ了シ各其意見書ヲ差出シタルヲ以テ今会右委員ハ此上ノ手続ヲ審議シタルニ、渋沢君ノ発議ヲ以テ該所長ハ各委員ヨリ差出シタル意見書ニ照準シテ其教則ヲ修正シ、更ニ輪札ヲ以テ之ヲ右委員ノ検閲ニ供シテ其稿ヲ定ムベキニ決ス
○下略


東京商法会議所要件録 第四一号・第三二―三三頁 明治一五年二月二八日刊(DK170048k-0009)
第17巻 p.585-586 ページ画像

東京商法会議所要件録  第四一号・第三二―三三頁 明治一五年二月二八日刊
 ○明治十四年東京商法会議所事務報告
    襍事  六件
 - 第17巻 p.586 -ページ画像 
東京府商法講習所教則等調査ノ件
 昨十三年十一月廿七日ヲ以テ東京府知事ヨリ同府商法講習所教則併ニ組織等取調ノ事項ヲ本会ヘ委托セラレ、同年中数回ノ会議ヲ開テ其手続ヲ協議シ、更ニ本年一月十五日第十八定式ニ於テ前会ノ決議ニ基キ、会頭ハ議員中清水九兵衛・木村豊次郎ノ両氏ヲ指名シテ、当時在任理事本員ト共ニ其調査ヲ担当セシメシカ、爾後此調査委員ハ在来ノ教則ヲ改メ、更ニ国語ノ一科ヲ設クルノ考案ヲ立テ、其学規教則ヲ調成シテ、終ニ五月三日ヲ以テ該講習所長ヲ経テ之レヲ府知事ニ進達シタリ
   ○本文ニハ教則上申ノ日附ヲ五月三日トセルモ、実際ノ上申書ノ日附ハ次掲ノ如ク四月廿七日ナリ。


商法講習所書類 明治一四年(DK170048k-0010)
第17巻 p.586-592 ページ画像

商法講習所書類  明治一四年       (東京府文庫所蔵)
兼テ及御届置候通リ商法講習所規則並教則共当会議所ニ於テ其委員タル者校長矢野次郎ヘ協議之上別冊之通リ取調候ニ付此段上申仕置候也

  明治十四年四月廿七日     東京商法会議所会頭
                     渋沢栄一
  東京府知事
    松田道之殿
(別冊)
東京府商法講習所規則
  第一章
    校則
第一条 商法講習所ハ商業専門学校ニシテ、凡ソ商業ニ関スル必要ノ叓務ヲ教授スル所ナリ
第二条 本所ノ生員ハ弐百名ヲ以テ定限トス
第三条 入学ハ毎年両度ニシテ、常ニ定期試駿ノ後ニ於テス、尤生徒欠員アルトキハ、之ヲ補フカ為メニ、臨時入学ヲ許ス事アルヘシ
  但入学期日並ニ生徒員数ハ前以テ新聞紙上ニ広告ス可シ
第四条 入学志願ノ輩ハ第一号書式巻末ニアリニ拠リ、入学願書並ニ学業履歴書ヲ認メ、本所庶務掛ヘ差出スヘシ
  但履歴書用紙ハ庶務掛ヨリ受取ルヘシ
第五条 入学志願ノ輩、其試験ヲ完クシ、入学許可ヲ得ルトキハ、之カ保証人タル者第二号書式巻末ニアリノ証書ヲ持参スヘシ
  但保証人タル者ハ其年齢丁年以上ニシテ、東京府内ニ一家ヲ立ツル者ニ限ルヘシ
第六条 入学試験ヲ完クセシ者ノ中、更ニ本所学科中ノ幾分ヲ予修シタリト認定スルトキハ、特別ニ試験ヲ設ケ、相当ノ級ニ編入スヘシ
第七条 試業ヲ分チテ三種トス、曰ク月末試験、曰ク定期試験、曰ク卒業試験
第八条 月末試験ハ毎月季ニ於テ教員各自請持ノ生徒ヲ試験シ、而シテ其評点数ヲ記シ置キテ、以テ定期試験ノ評点数ト合算スルモノトス
第九条 定期試験ハ毎年二月・七月ノ二回トシ、毎期ノ終リニ於テ之
 - 第17巻 p.587 -ページ画像 
施行ス
第拾条 卒業試験ハ定期試験ニ引続キテ更ニ之ヲ行フモノトス
第拾一条 生徒ノ等級席順ハ定期・月末両試験ノ評点数ニ拠リ、其優劣ヲ判シテ之ヲ定ム
第拾二条 定期試験ヲ行フ毎ニ各生徒ノ学業ヲ証センカ為メ試験点等表ヲ附与シ、且ツ評点ノ高低席順ノ改正ヲ詳記シテ以テ之ヲ教場ニ掲ク
第拾三条 第五級ノ課程ヲ終リ、其試験ヲ経テ合格セシ者ヘハ、内国商業必用学科ノ得業証書書式巻末ニアリヲ附与ス
第拾四条 各級ノ学科ヲ終リ其試験ヲ行ヒテ合格セシ者ヘハ、内外商業必用学科ノ卒業証書書式巻末ニアリヲ附与ス、此卒業証書ヲ得タル者ハ徴兵令第四章第弐拾九条第六項ニ由リ兵役ヲ免セラル
第拾五条 校中ニ貯蔵セル教科書ハ生徒ノ請求ニ応シテ之レヲ貸与スヘシ
  但借受手続ハ庶務掛ヘ照会スヘシ
第拾六条 生徒授業料ハ一月金壱円ト定メ前月廿日ヨリ廿八日マテニ会計掛ヘ納ムヘシ
  但退校願書差出サヽル間ハ、仮令休業スルモノト雖モ授業料ヲ取立ツヘシ、尤モ保証人ヨリ医師ノ診断書ヲ添テ届出ルモノハ此限ニ非ラス
第拾七条 授業料ヲ納ムル後、退学スル者アルモ、之ヲ返却セス
第拾八条 生徒入学ノ後其居ヲ転スルトキハ、直ニ之ヲ庶務掛ヘ届出ツヘシ、保証人ノ転居モ亦之レニ準ス
第拾九条 病気或ハ止ムヲ得サル事故アリテ七日以上欠席シ、又ハ東京府外ニ出ツル等ノ者ハ必ス保証人ヨリ其事由ヲ届出ツヘシ
第弐拾条 断リナクシテ欠席スル事引続キテ拾度ニ及フ者ハ、直チニ之ヲ退学セシム
第弐拾壱条 欠席ノ数一期中九拾日ニ及フトキハ、其〓故ノ何タルヲ問ハス一時之ヲ退学セシム
第弐拾弐条 年中所定ノ休業日左ノ如シ
   毎日曜日
   月末試験後     一日
   孝明天皇祭     一月卅日
   紀元節       二月十一日
   春季皇霊祭     春分日
   神武天皇祭     四月三日
   秋季皇霊祭     秋分日
   神嘗祭       十月十七日
   笑寿講       十月二十日
   天長節       十一月三日
   新嘗祭       十一月廿三日
   夏季休業      八月初旬ヨリ五週間
   冬季休業      十二月廿五日ヨリ翌年一月七日ニ至ル
   定期試験後     三日間
 - 第17巻 p.588 -ページ画像 
    此外臨時休業ハ其時々掲示スヘシ
  第弐章
    教則
第一条 本所生徒ハ年齢満十三年以上ニシテ普通小学科ヲ卒業セシ者若クハ之ト同等ノ学力ヲ有スル者トス
第二条 学年ハ毎年九月初旬ヨリ翌年八月初旬ニ終ル、此学年ヲ分チテ二期トス、第一期ハ九月初旬ヨリ二月中旬ニ至リ、第二期ハ二月中旬ヨリ八月初旬ニ至ル
第三条 教場時間ヲ一日六時間ト定ム、十一月一日ヨリ三月卅一日迄ハ午前八時三十分ニ始メ、午後三時ニ終リ、四月一日ヨリ十月卅一日迄ハ午前八時ニ始メ、午後二時三十分ニ終ル
第四条 学期ヲ五年ト定メ、之ヲ拾期ニ分チ、初三年間ハ専ラ内国商業必用ノ学科ヲ授ケ、傍ラ英語ヲ教ヘテ以テ外国商業ヲ学ハシムルノ楷梯トス、後二年間ハ英語ヲ以テ外国商業ノ方法慣習等ヲ教授ス其科目左ノ如シ
  第一期
   十級生徒教科目   惣時間三十六時
習字                             一週間    六時
算術 暗算・筆算 顆算                    同      三時 六時
簿記法 縦横共 ○縦書式トアラビヤ数字ニヨル横書式トノ意カ  同      二時
商業慣習誌 内国ノ部                     同      二時
商業沿革地理誌 内国ノ部                   同      二時
経済書                            同      二時
物産誌 天産人造内国之部                   同      二時
作文 記事日用書牘                      同      二時
書取 記事日用書牘                      同      二時
商談                             同      一時
   綴字書
   第一読本
英学                             同      六時
   習字
   誦読
 第二期 九級生徒教科目   同前
習字                             一週間    六時
算術 暗算・筆算 顆算                    同      三時 六時
簿記法 縦横共                        同      二時
商業慣習誌 内国ノ部                     同      二時
商業沿革地理誌 内国ノ部                   同      二時
経済書                            同      二時
物産誌 天産人造内国ノ部                   同      二時
作文 記叓日用書牘                      同      二時
書取 記叓日用書牘                      同      二時
商談                             同      一時
   第二読本
   習字
 - 第17巻 p.589 -ページ画像 
英学 綴字                          同      六時
   誦読
   書取
 第三期 八級生徒教科目   同前
習字                             一週間    三時
算術 暗算・筆算 顆算                    同      三時 三時
簿記法 縦横共                        同      三時
商業慣習誌 外国ノ部                     同      二時
商業沿革地理誌 外国ノ部                   同      二時
経済書                            同      二時
物産誌 天産人造外国ノ部                   同      二時
商用作文 書牘・公用文・証券文                同      二時
商業要訣 慣習誌等ニ記載シ得サルコトニシテ一般商估ノ尤注意スヘキ事件又ハ貨物輸送ノ手続等ヲ示スモノナリ                  同      二時
書取 書牘・公用文・証券文                  同      二時
商談                             同      一時
   小文典《モルレー氏》
   会話書
   万国史《スウイントン氏》
英学 習字                          同      九時
   綴字
   誦読
   書取
 第四期
  七級生徒教科目          同前
習字                             一週間    三時
算術 暗算・筆算 顆算                    同      三時 三時
簿記法 縦横共                        同      三時
商業慣習誌 外国ノ部                     同      二時
商業沿革地理誌 外国ノ部                   同      二時
経済書                            同      二時
物産誌 天産人造外国ノ部                   同      二時
商用作文 書牘・公用文・証券文                同      二時
商業要訣                           同      二時
書取 書牘・公用文・証券文                  同      二時
商談                             同      一時
   小文典《モルレー氏》
   会話書
   万国史《スウイントン氏》
英学 習字                          同      九時
   綴字
   誦読
   書取
   作文
 第五期
 - 第17巻 p.590 -ページ画像 
  六級生徒教科目          同前
商用作文 約定文・訴訟文                   同      一時
書取   約定文・訴訟文                   同      一時
税関規則 内 外                       同      二時
各国条約 貿易ノ部                      同      二時
電信暗号                           同      一時
統計概略                           同      二時
内外商律大意                         同      二時
内国諸条例 銀行公債電信 郵便印税              同      二時
商談                             同      一時
実践科 小売店 卸問屋 口銭問屋 仲買            同      十時
   地理書
   万国史《スウイントン氏》
   商学楷梯《パーカルド氏》
   習字
英学 綴字                          同      十二時
   誦読
   会話
   書取
   作文
 第六期
  五級生徒教科目   同前
 商用作文 約定文・訴訟文                  一週間    一時
 書取   約定文・訴訟文                  同      一時
 税関規則 内 外                      同      二時
 各国条約 貿易ノ部                     同      二時
 電信暗号                          同      一時
 統計概略                          同      二時
 内外商律大意                        同      二時
 内国諸条例 商業関係ノ御布告諸達数《(マヽ)》        同      二時
 商談                            同      一時
 実践科 組合商業 保険会社 製造所 廻船問屋 銀行等    同      十時
    地理書
    商学楷梯《パーカルト氏》
    習字
    誦読
 英学 会話                         同     十二時
    書取
    作文
    英和訳
右学科中、商業慣習誌・商業沿革地理誌・諸条例ノ如キハ生徒ノ進否ニ応シ、独リ其記載スル所ノ文字ヲ誦読シテ以テ意味ヲ解得スルニ止ラス、更ニ輪講・誦読・問答等ヲ為サシメ、而シテ文意外ノ取扱手続其他注意スヘキ要件ハ教師必ス之ヲ説示ス、且実践科ノ教場ニハ商家
 - 第17巻 p.591 -ページ画像 
社店ノ模型・証書式並貨幣雛形・度量権衡等ヲ備ヘ置キ、其仕用ヲ教ヘテ以テ之ヲ活用セシムル等、凡テ実地商業ト異ナルナシ
  第七期
   四級生徒教科目   同前
 物産誌《ブラウン氏》                    一週間    三時
 商業算術書《ブライアント氏・ストラツトン氏》        同      三時
 商業簿記法《同》                      同      三時
 小経済書《ホウセツト氏》                  同      三時
 英和訳                           同      一時
 英語会話                          同      二時
 英文書取                          同      二時
 英文習字                          同      一時
 簿記習例記載                        同     十七時
 商談                            同      一時
  第八期
   三級生徒教科目   同前
 商業算術書《ブライアント氏・ストラツトン氏》        一週間    三時
 商業簿記法《同》                      同      三時
 物産誌《ブラオン氏》                    同      三時
 小経済書《ホウセツト氏》                  同      三時
 英和訳                           同      一時
 和英訳                           同      一時
 英文書取                          同      二時
 英文商用作文                        同      二時
 簿記習例記載                        同     十七時
 商談                            同      一時
  第九期
   二級生徒教科目   同前
 商業算術書《ブライアント氏・ストラツトン氏》        同      三時
 商業簿記法《同》                      同      三時
 致富学《ウオーター氏》                   同      二時
 商律《タウンセント氏》                   同      二時
 経済要領輪講《ペリー氏》                  同      一時
 商業沿革地理誌《日耳曼人カールアントレー氏》        同      二時
 英和訳                           同      一時
 和英訳                           同      一時
 簿記習例記載                        同      二時
 英文商用作文                        同      二時
 仏蘭西語                          同      三時
 電信暗号                          同      一時
 商談                            同      一時
 実践科 小売店 仲買問屋 口銭問屋 製造所         同     十二時
  第十期
   一級生徒教科目   同前
 - 第17巻 p.592 -ページ画像 
 致富学《ウオーカー氏》                   同      三時
 商律《タウンセント氏》                   同      三時
 経済要領輪講《ペリー氏》                  同      二時
 商業沿革地理誌《日耳曼人カールアントレー氏》        同      三時
 産物沿革誌《ニーツ氏》                   同      三時
 英和訳                           同      一時
 和英訳                           同      一時
 英文商用作文                        同      三時
 仏蘭西語                          同      三時
 電信暗号                          同      一時
 商談                            同      一時
 実践科 銀行 保険会社 滊船会社 郵便局 税関 外国支店等 同     十二時
実践科ノ科目ハ前二級ノ如シト雖モ、時々臨機ノ増減変換ヲ為スハ実践ノ然ラシムル所ナリ、故ニ其重要ナルモノヲ示スノミ、蓋シ此科ニ於テハ諸商業実地取引及ヒ記簿ヲ活用シ、紙幣銅貨ノ模型ヲ造リテ之ヲ通貨ニ擬シ、諸商売買ニハ紙札ヲ以テ商品ニ擬シ、之ヲ以テ売買交易シ、又諸手形証書ノ適用ヲ主トシ、貨幣両換相場及ヒ各国商業関係ノ新聞雑誌諸物価表ニ拠リ、日々講習スル所、総テ外国商業ノ実務ニ従事スルト異ナル事ナシ
第五条 夏期休業中ニハ所長ノ見込ニ由リ、六級以上ノ生徒ハ其願ニ応シ、実地商業演習ノ為メ諸商店又ハ諸商社等ニ寄寓セシムル事アルヘシ
  ○本文中ニテ参照ヲ指示セル書式巻末ニ収載セラレズ。