デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

7章 経済団体及ビ民間諸会
1節 商業会議所
2款 東京商工会
■綱文

第18巻 p.138-140(DK180015k) ページ画像

明治17年5月17日(1884年)

栄一当会会頭トシテ是日ノ定式会ニ於テ明治十六年十一月ヨリ十七年一月ニ至ル三月間ノ収支決算報告ヲナス。


■資料

東京商工会議事要件録 第五号・第四―一一頁 明治一七年六月七日刊(DK180015k-0001)
第18巻 p.138-140 ページ画像

東京商工会議事要件録  第五号・第四―一一頁 明治一七年六月七日刊
  第二定式会
         (明治十七年五月十七日午後五時三十分開会)
  第五臨時会
    会員出席スルモノ ○五十五名
○上略
会長 ○渋沢栄一ハ衆員ニ向ヒ本日ハ兼テ通知シタルガ如ク定式臨時ノ両会ヲ開クベキ筈ナルガ先ヅ定式会ヨリ始ムベキ旨ヲ告ゲ、即チ規程第六
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章第三十条ニヨリ明治十六年十一月ヨリ同十七年一月ニ至ル三ケ月間会計収支ノ決筭ヲ報告ス
  ○自明治十六年十一月至同十七年一月 東京商工会々計収支決算報告
明治十六年十一月ヨリ同十七年一月ニ至ル三ケ月間本会々計収支ノ決算ハ、本会規程第六章第三十条ニ拠テ本月ノ定式会ニ於テ報道スベキモノナルニ付、今其科目ヲ左ニ列記シテ出入ノ次第ヲ明示スル事左ノ如シ
           収入                      支出
    摘要            金額          摘要           金額
                 円                        円       
 旧東京商法会議所ヨリ引続  一三一・二一四     明治十六年十一月中支払  一一二・三五二   
 賦課金徴収高但百七名分   九〇七・四六七     同   年十二月中同   四〇八・六九四
                ……………      同 十七年一月中同    四八〇・九一一
                ……………      残金………………………   三六・七二四
    合計       一、〇三八・六八一        合計      一、〇三八・六八一

前表ニ就テ之ヲ見ルニ此三ケ月間本会ノ収入ハ明治十六年十一月、旧東京商法会議所ヨリ引続金百三十一円二十一銭四厘、及同年十一月廿日ノ創立発会ニ於テ議定シタル予算ニ従ヒ会員百〇七名ヨリ各金八円四十八銭壱厘ヅヽヲ徴収シタル賦課金九百〇七円四十六銭七厘(予算合計ハ金九百〇七円五十銭ナリシガ之ヲ課収スルニ当リ四拾《(捨)》五人《(入)》ノ筭法ヲ用ヘタルガ為メ実際ノ徴収高ニ於テ金三銭三厘ヲ減ス)ノ二口ニシテ、合計金壱千〇三十八円六十八銭壱厘ナリ、而シテ其支出ハ明治十六年十一月中ノ仕払金百十二円三十五銭二厘、同年十二月中ノ仕払金四百〇八円六十九銭四厘、及同十七年一月中ノ仕払金四百八十円〇九十壱銭壱厘ノ三口、即チ合計金壱千〇〇壱円九拾五銭七厘ニシテ、差引金三拾六円七拾弐銭四厘ハ是即チ明治十七月二月ヘ繰越シタル残金ナリトス、今更ニ此三ケ月間支出ノ内訳ヲ細示スベシ

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     月次  十六年十一月   十六年十二月   十七年一月     合計          予算ト比較 項目                                              増減              円        円        円          円           円 書記以下給料  六七・五〇〇   八〇・〇〇〇   九二・五〇〇    二四〇・〇〇〇  減  二六四・〇〇〇 筆墨用紙      ・九九五    三・一〇〇    四・七四三      八・八三八  減    三・一六二 瓦斯       一・八〇〇      ………      ………      一・八〇〇  減   一〇・二〇〇 薪炭石油     四・〇六〇    三・〇五一    五・八二〇     一二・九三一  減   一一・〇六九 茶         ・七五〇     ・七五〇    一・〇〇〇      二・五〇〇  増    二・五〇〇 印刷       二・七五五    七・四四五      ………     一〇・二〇〇  減  一三九・八〇〇 郵便税       ・六四〇    七・四〇〇    三・七〇〇     一一・七四〇  減   三三・二六〇 弁当代      二・八五〇    一・四一〇   一四・七五〇     一九・〇一〇  減   二五・九九〇 人力車並ニ   一〇・〇〇〇    四・〇三〇    四・九〇〇     一八・九三〇  増   一八・九三〇 人足雇賃 営繕費      八・四六〇  二七四・八三〇  二五七・八七九    五四一・一六九  増  四八一・一六九 什器買入代    五・一〇〇   一三・七八八   八四・〇七七    一〇二・九六五  増  一〇二・九六五 書籍新聞     二・一〇〇    一・六五〇    三・三五四      七・一〇四  減   一八・三九六 買入代 臨時雇給       ………   一一・〇〇〇    七・六六八     一八・六六八  増   一八・六六八 雑費       五・三四二     ・二四〇     ・五二〇      六・一〇二  減   二三・八九八 合計     一一二・三五二  四〇八・六九四  四八〇・九一一  一、〇〇一・九五七  増  五二九・七七五                                              減  六二四・二三二                                         差引増……    九四・四五七 




 一右表中茶・人力車並人足雇賃・什器買入代・臨時雇給ノ四項ハ、予算ニ其費目ナシト雖トモ内訳ヲ明示セン為メ更ニ之ヲ細別シテ掲記シタルモノナリ、又予算ニハ書記給料・庶務筆生給料・商況探訪員給料・小使給料ノ四項ヲ置キタレトモ今都合ニヨリ此四項
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ヲ合算シテ書記以下給料ノ一項トス
 一書記以下給料ニ於テ予算ニ比シ金二百六十四円ヲ減ジタルモノハ此三ケ月間ハ常務未ダ繁忙ナラズ、且ツ営繕費及什器買入ノ為メ多額ノ支出ヲ要スルニ付、勉メテ書記以下ノ人員及其給料額ヲ節制シタルニヨルモノナリ
 一筆墨用紙・瓦斯・薪炭・石油・印刷・郵便税・弁当代・書籍新聞買入代及雑費ノ八項ニ於テ予筭ニ比シ各多少ノ減額ヲ呈スルモノハ、此三ケ月間常務繁忙ナラズ且ツ開会ノ度数極メテ少キガ為メナリ
 一茶・人力車並人足雇賃・什器買入代及臨時雇給ノ四項ニ於テ各増加シタルモノハ、只予算ニ其費目ヲ掲ケザリシガ為メニシテ、此中什器買入代ニ於テヤヽ多額ノ支出ヲ要シタルモノハ会員ノ数ニ応ジテ不足ノ椅子・腰掛其他必要ノ備品ヲ新調シタルニヨルモノナリ
 一営繕費ノ一項ニ於テ予算ニ比シ金四百八十壱円十六銭九厘ヲ増シタルモノハ、会員多数ニシテ旧東京商法会議所ヨリ引継ギタル家屋ノ儘ニテハ何分手狭ニ付、更ニ議場並ニ会員溜所ヲ建増シ、且ツ事務所ノ模様ヲ変更シタルニヨルモノナリ
前表ニ就テ之ヲ見ル時ハ此三ケ月間支出ノ総額ハ合計金壱千〇〇壱円九十五銭七厘ニシテ、此中十分ノ六半即チ金六百四拾四円拾三銭四厘ハ営繕費及什器買入代ニ支出シ、残余十分ノ三半即チ金三百五拾七円八拾弐銭三厘ヲ以テ一切ノ諸費ヲ支弁シタルモノナレバ、要スルニ此三ケ月間ノ会計ハ余程ノ節制ヲ加ヘタルヤ知ルベキナリ、蓋シ会場修繕費ノ如キハ通常経費ノ中ヲ省略シテ之ニ充テントスルハ或ハ難事タルベキニ付、別ニ其支出ヲ協議セント欲セシガ更ニ翻議シテ勉テ常費ヲ節減シ、漸ク此修繕ヲ全フシテ而シテ増費ナキニ至ラシメタルハ幹事諸氏及書記其他之ニ従事スル者ノ勉力ニヨルモノナレバ諸君之ヲ諒セラレヨ
  明治十七年五月           会頭
                      渋沢栄一
   ○本款明治十六年十一月二十日ノ条(第四六頁)参照