デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

7章 経済団体及ビ民間諸会
1節 商業会議所
2款 東京商工会
■綱文

第19巻 p.70-72(DK190008k) ページ画像

明治21年5月15日(1888年)

是ヨリ先、元横浜駐在英国領事ロンフホルドヨリ大倉喜八郎宛ロンドン商法会議所ト当会トノ間ニ通信ヲ開キタキ旨申来ル。仍テ是日栄一当会会頭トシテ、ロンフホルド宛書ヲ送リ当会ニテモ同様通信ヲ開カンコトヲ希望スル旨ヲ述ブ。


■資料

東京商工会議事要件録 第三二号・第二―四頁 (明治二一年六月)刊(DK190008k-0001)
第19巻 p.70 ページ画像

東京商工会議事要件録  第三二号・第二―四頁 (明治二一年六月)刊
  第十六定式会
          (明治二十一年五月廿一日開)
  第廿九臨時会
    会員出席スル者 ○二十九名
会長(渋沢栄一)ハ開会ノ趣旨ヲ報ジ先ヅ定式会ヲ開クベキ旨ヲ告ゲ左ノ二件ヲ報告ス
○中略
 一在倫敦ロンフホルド氏ヨリ照会ノ件
  曩キニ我国ニ在リテ横浜ノ領事タリシロンフホルド氏ヨリ今般倫敦商法会議所ト東京商工会トノ間ニ通信ヲ開キ度旨ヲ会員大倉喜八郎氏ヘ照会アリタルニ付、本会ニ於テモ同様通信ヲ開カン事ヲ希望スル旨ノ答書ヲ送リ、且ツ其写ニ書面ヲ添ヒ為念之ヲ倫敦領事園田孝吉君ニ送リタリ(往復ノ書面ハ参考部第二号第三号及第四号ニ掲グ)
 - 第19巻 p.71 -ページ画像 


東京商工会議事要件録 第三二号参考部・第二一―二九頁 (明治二一年六月)刊(DK190008k-0002)
第19巻 p.71-72 ページ画像

東京商工会議事要件録  第三二号参考部・第二一―二九頁 (明治二一年六月)刊
(第二号)
    ○(ロンプホルド氏ヨリ大倉喜八郎ヘ照会書)
拝啓仕候、陳ハ高堂皆々様御揃益被為渉御清適候御事ト奉遠察候、却説小生義当英国ヘ罷越候以来最早殆ド二ケ月ニ相成候得共同僚知己ト久々ノ面会ナレバ夫レラノ私用ニテ全ク経過仕候、漸ク他ノ用事ニ取掛候ハ前週間ヨリ始メ候位ニ御座候
小生東京出立以前当地倫敦商法会議所ト東京商法会議所ト互ニ聯絡ヲ通ズ可キ様可取計キ旨御依頼ニ相成候事ハ貴下ニ於テ御記臆之事ト存候、就テハ小生昨週同会議所ヘ参リ書記ニ面会仕右申聞候処、直グ様大賛成致シ同会議所之報告書及ヒ書状ヲ以テ英国内之商況御報知申上候間、貴国東京商法会議所ニ於テモ報告書並ニ商業ニ関シタル事件ハ英文ニ反訳之上御郵送相願度トノ事ニ御座候
東京・大坂ハ日本国ニ於テ尤モ枢要ノ都府ニシテ商業繁盛ナル事ヲ説明仕候間、或ハ同書記ヨリ期日ヲ定メ東京商法会議所議長ヘ宛テ倫敦商法会議所報告書相添御文通可仕候、右報告書一冊ハ大坂商法会議所議長ヘ宛可差出存候ニ付其際ハ大坂ヘ御郵送被下度候、就テハ小生東京商法会議所議長ト心得居候渋沢氏ヘ右之件々御序ノ折宜敷御鶴声之程奉懇願候
小生先日当地貴社支店ヘ参リ稲垣・赤羽之両氏ヘ面会仕候得共同日ハ「メール」ノ日ニテ御繁忙ニ御見受申候間長居不仕候、併シ稲垣氏ヘハ御帰国前ニハ今一応御面会可申上心組ニ御座候間其際長談可仕奉存候、当地方ニ何カ御用向有之候ハバ仰付ラレ度奉懇願候
当府民ハ当節尤モ政事上ニ考慮ヲ運シ恰モ他ニ思想ヲ傾クルノ余暇ナキ有様ニ御座候得共、小生ハ可成丈日本ノ景況ニ関シ新聞記者等ト交際ヲ為シ、且ツ商業ノ見ニ附テハ格別ニ談合仕日本之事情ニ暗キ英国人ニ注意ヲ引起仕候様尽力致居候
昨年条約改正ノ義中止ニ相成実ニ失望ノ外無御座候、且ツ折角日本ヘ英人ノ資金輸入仕度見込モ条約改正之実行マデ延引セザルベカラザル場合ニ相成誠ニ驚愕仕候
近日中ケルビー氏ヘ長文ノ書状差出度心得ニ御座候、若シ貴国ニ於テ小生ニ取リ利益アル者ト御思召ニ相成候事件有之候ハヾ其時々ケルビー氏ヘ御命令ノ上同氏ノ余暇ヲ以テ御通信奉願候、ボルチ氏帰国ニ相成候ヘバ面会仕度日夜指ヲ屈シ渇望仕居候
書状御差出ニ相成候ハヾ当処ヘ宛テ御遣ハシ被成下度奉願候
                         頓首百拝
  千八百八十八年  倫敦ボール、メエール、レフオーム
    二月廿七日  倶楽部ニ於テ
              ジヨセフ、エチ、ロングフオルド
    大倉喜八郎様
          侍史
(第三号)
    ○(ロンフオルド氏ヘ回答書)
謹啓仕候時下益々御清栄奉拝賀候、陳ハ東京商工会ト倫敦商法会議所
 - 第19巻 p.72 -ページ画像 
トノ間ニ通信ヲ開キ候義ニ付大倉氏ヘ御文通ノ趣旨ハ同氏ヨリ詳細承知仕候、右ハ当方ニテモ兼テ希望スル所ニ付欣然御同意致候、尤普通ノ事項ヲ通信候テモ格別ノ効能有之間敷ト存候ニ付、東京商工会ノ方ヨリハ日英貿易ニ関スル緊要ノ統計類、右貿易上ニ於テ日本人ガ英国人ニ向テ希望スル要点又ハ日本商勢ノ傾向ニヨリ英国製造家若クハ商人ノ参考トナルベキ要件等ニ就キ精々通信候様可致候ニ付、倫敦商法会議所ノ方ヨリハ右等ノ事項ハ勿論其他新発明ニ係ル器械ノ事、又ハ製造品変遷ノ実況等最モ日本商工業者ノ気附ト可相成事項ニ就キ可成報告有之候様致度希望仕候、兼テ大倉氏ヘ御文通ノ趣ニ拠レバ右通信ノ義ニ就テハ兼テ倫敦商法会議所書記ヘ御話シ被下、其中同書記ヨリ東京商工会ヘ表向来信有之トノ事ニ付前陳ノ事項ハ其節直接ニ照会致度ト存候得共、猶好機モ有之候ハヾ貴下ヨリ倫敦商法会議所ノ方ヘ御通シ置被下度拝願仕候、又今後日英貿易ヲ益々進捗セン事ハ兼テ小生等ノ素望ニ付此義ニ就テハ貴下ヨリ貴府上流ノ商人社会ヘ御話合被下精々英国人ノ注意ヲ喚起スル様御配神ノ程希望候、猶以上ノ諸件ハ先般帰朝相成候領事園田孝吉君今般再ビ貴府ヘ赴任相成候ニ付同君ヘ相托シ置候ニ付委細ノ義ハ同君ヨリ御聞取相成候様致度候、先ハ此段御依頼旁得貴意候也
  明治二十一年五月十五日         渋沢栄一
    ジヨセフ、エツチ、ロングフオルド殿
(第四号)
    ○(園田領事ヘ依頼書)
謹啓仕候時下益御清栄奉拝賀候、陳ハ兼テ御出発前御細話申上置候倫敦商法会議所ト東京商工会トノ間ニ通信ヲ開ク事ニ就キ今般ジヨセフエツチ、ロングフホルド氏ヘ宛テ別紙ノ通リ文通致置候ニ付、即チ其写和英両文ニ相認メ御手許ヘ差出候間此義御含置被下追テ同氏ヘ御面会ノ折モ有之候ハヾ可然御配神ノ程希望仕候、先ハ此段御依頼申上度如斯御座候也
                  東京商工会々頭
  明治二十一年五月十五日          渋沢栄一
    領事
      園田孝吉殿