デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

7章 経済団体及ビ民間諸会
1節 商業会議所
2款 東京商工会
■綱文

第19巻 p.179-180(DK190028k) ページ画像

明治22年6月28日(1889年)

是日栄一、当会会頭トシテ改良斗量器ノ儀ニ付藤田和助ニ回答ス。


■資料

東京商工会議事要件録 第四〇号・第六九―七一頁 (明治二二年九月)刊(DK190028k-0001)
第19巻 p.179-180 ページ画像

東京商工会議事要件録  第四〇号・第六九―七一頁 (明治二二年九月)刊
○明治二十二年五月二十五日附ヲ以テ芝区宇田川町十番地藤田和助氏ヨリ改良斗量器ノ義ニ関シ別紙甲号ノ通リ照会アリタルニ付、六月二十八日附ヲ以テ同乙号通リ回報書ヲ送リタリ
(甲号)
    改良斗量器製作認可ノ儀ニ付御会議願
               東京府芝区宇田川町拾番地
                  無職業 藤田和助
謹テ奉申上候、元来我邦政府御発行相成候斗量器ヲ現今ノ儘流通致サレ候テハ本邦臣民一般ノ不利不便実ニ云ベカラザル極点ニ達スルハ勿論結局違背ノ原因者ト相成ルベキヲ以テ、玆ニ早ク之レガ救助策ヲ運バズンバ害ヲ后日ニ貽スニ至ラント思想仕リ、私事曩キニ明治十五年以来改良斗量器ノ発明ニ苦心仕リ、遂ニ明治二十年二月ニ至リ永代無変並ニ堅牢保険付キノ該器ヲ発明致シ、現品製作ノ上東京米穀問屋副頭取小菅又右衛門・同業福丘定次郎・鈴木栄次郎・細谷和市・池田万
 - 第19巻 p.180 -ページ画像 
次郎・中島信正・唐崎和平・新井清兵衛・斎藤常五郎・柏原周造等諸氏ニ試撿ヲ依頼致シ候処、何レモ良器公明斗量ノ好結果ヲ蒙リ、尚右諸氏改正共願迄ノ賛成ヲ請ケ候ニ付、明治二十年九月東京組合代言人(現時下谷区治安裁判所公証人)今村長善ヲ以テ農商務省商務局ヘ専売及製作特別認可ノ議ヲ照会致シ候処、同局ヨリ度量衡規則中ニ該三器ノ製作ハ政府撰定ノ製作人ニ限ルトアリ、依テ今専売権ヲ得ルモ製作ハ不許者ト口達セラレ候間、到底私発明ノ該器ハ是迄ノ製作者ニ托シ発行スルモ永代保険抔附シ難キ者ト存遂ニ良器ノ発行ヲ停止仕リ其儘今日迄打過候何分残念ニテ罷在候処、今般東京府内米穀問屋・白米小売商・清酒輸入営業者・油小売商諸氏ヨリ興行再願ヲ勧告致サレ、殊ニ其筋ニモ該器改正法御協議中トノ趣キ専聴ノ際ニ御坐候間、幸ヒ出願致シ度候得共尚前条同様ノ規定ニ随ワレ候テハ本邦臣民並ニ諸器物ノ発明者ニ於テ難渋不尠候ニ付、旧来取調置候斗量器有害書差出シ候間何卒御会ニ附セ宜敷御会議ヲ仰度此段奉請願候 頓首
  明治廿二年五月廿五日        右
                     藤田和助
  東京商工会
    会頭  渋沢栄一殿
    副会頭 益田孝殿
(乙号)
去五月二十五日附ヲ以テ御申越相成候改良斗量器ノ件ニ就テハ本会ヨリ委細ノ手続其筋ヘ問合候処、度量衡ハ他器物同様発明ノ特許ヲ願出ツルヲ得ベク候得共、特許ヲ得タル上ニテ之ヲ製作発売スルニハ其条規ニ従ハザルヲ得ズ、故ニ度量衡製作請負人ニアラズシテ特許ヲ受ケタル節ハ右製作請負人ノ名義ヲ以テスルニアラザレバ製作発売スルヲ得ザル旨回報有之候間左様御承知相成度候、就テハ貴殿ノ御企望ハ要スルニ右改良斗量器発売ノ特許ヲ得ルニ於テハ御満足可相成事ト存候ニ付、其辺ノ事ハ猶一応其筋ヘ御請願相成候方可然ト存候此段及御回荅候也
  明治二十二年六月廿八日    東京商工会々頭
                      渋沢栄一
    藤田和助殿