デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

7章 経済団体及ビ民間諸会
1節 商業会議所
2款 東京商工会
■綱文

第19巻 p.180-186(DK190029k) ページ画像

明治22年8月12日(1889年)

是日栄一、当会会頭トシテ菊池竹治郎南洋回航ノ儀ニ関シ農商務省商務局長斎藤修一郎ニ回答ス。


■資料

東京商工会議事要件録 第四〇号・第二四―三六頁(明治二二年九月)刊(DK190029k-0001)
第19巻 p.180-184 ページ画像

東京商工会議事要件録  第四〇号・第二四―三六頁(明治二二年九月)刊
  第廿一定式会
          (明治廿二年八月九日開会)
  第卅六臨時会
    会員出席スル者 ○二十五名
○上略
次ニ会長(渋沢栄一)ハ是ヨリ第一号議案ヲ議スベキ旨ヲ告ゲ書記ヲシテ之ヲ朗読セシム
 - 第19巻 p.181 -ページ画像 
(第一号議案)
 東京市内居住菊地竹治郎ナル者予テ同志輩ト謀リ海外通商貿易ヲ振起センガ為メ、既ニ先年来同志輩ノ内捕鯨船等ニ乗込、屡々渡航実地探験ノ事モ有之趣、然ルニ近日海軍省ニテハ軍艦金剛・比叡ノ両艦ヲシテ南海洋中、布哇・サモア・フイジー・ガム等ノ諸島地ニ遠航セシメラレ候ニ付、今回許可ヲ得テ右両艦ヘ本人共凡七・八人乗組渡航シ、回航ノ各港ニ就テ専ラ現時ノ景況ヲ視察シ、将来益我通商貿易ノ途ヲ開達セシメントノ計画有之、依テ本省ヨリ貿易視察ノ委嘱ヲ請ヒ、併テ応分ノ補助ヲ仰キ度段本人ヨリ申出有之就テ其趣旨熟考スルニ固ヨリ斯挙ノ如キハ其素志実ニ美スヘキ義ニシテ、殊ニ今般回航スベキ各港ノ中未タ本邦ト通商貿易ノ途開通セザルモノアリテ前途望ム所可有之ト被存候、就テハ右各港ニ於テ調査報道ヲ要スル件及之ニ関シテ別段保護奨励ヲ要スベキ件共貴会ノ御意見承知致度候条、御評議ノ上何分ノ御荅相成度此段得貴意候也
  明治廿二年七月廿日
              農商務省商務局長 斎藤脩一郎
  東京商工会々頭 渋沢栄一殿
 追テ為御参考本人ヨリ差出候貿易意見書一部及御回付候、将又軍艦発航ノ期ハ来ル八月初旬ニ有之趣ニ付、可成至急御荅相成度此段申添候也
会長(渋沢栄一)曰ク、本案ニ就テハ去月三十日特ニ幹事会ヲ開キ審議ヲ遂ゲタルニ其意見ノ大要ハ本案中調査報道ヲ要スル件ニ対シテハ、例ヘバ南洋諸島ニ産スル麻・ゴム・砂糖ノ如キ緊要ナル産物ノ景況、港湾ノ状況、商業ノ手続、銀行ノ摸様等其他必要ノ事項ヲ調査シテ復申スベシト雖モ、本来斯ヽル一私人ノ企画ハ其筋ヨリ特別ニ保護スベキモノナルヤ否ヤニ就テハ充分ノ見込モ立チ難キニ付、其保護ヲ要スベキ件ニ対シテハ別ニ意見ヲ述ベズ同局ノ御詮議ニ任ス旨ヲ以テ報答スル方可然トノ説ニ帰着セリ、但シ是ハ幹事会ノ意見ニ止マルモノナレバ各員ノ中若別ニ意見アラバ充分ニ陳述セラレタシ
四十九番(赤坂亀次郎)問テ曰ク、此事ハ時日既ニ切迫セルヤ如何ン
会長(渋沢栄一)答テ曰ク、視察員ハ来ル十三日軍艦ニ乗込ミ発航スル趣ナレバ、本案ニ対スル復申書ハ遅クモ来ル十二日迄ニ進達セザルベカラズト思考ス
三十四番(森島松兵衛)曰ク、余ハ幹事会ノ意見ヲ賛成ス
六十五番(小松崎茂助)曰ク、本件ハ美挙ト云フノ外ナシ、然レトモ是迄的例モナキ事ナレバ特別ニ保護ヲ与フルハ不可ナリ、左レバ先ヅ幹事会ノ意見通リニ復申シ置キ、追テ視察員ガ帰朝ノ上ハ其視察セル景況ヲ本会ニ報告セシメ、若シ緊要ノ事項アルニ於テハ本会ヨリ費用ヲ支弁シ、特ニ雑誌ヲ発行シテ之ヲ記載スルカ若クハ新聞紙ニ登載シテ之ヲ公報スルモ可ナリ
時ニ会長(渋沢栄一)ハ本日視察組ヨリ別紙ノ照会書ヲ接手シタルニ付為念報道スベキ旨ヲ告ゲ、書記ヲシテ是ヲ朗読セシム
 謹呈陳ハ今般吾々同盟視察員出航ニ付テハ商務局長ヨリ貴会ヘ御意
 - 第19巻 p.182 -ページ画像 
見御問合ノ件ハ貴会ノ御評議如何ハ未タ承知不仕候得共、各商法会議所ノ御評議及ヒ保護金ノ点区々ニ渉リ候テハ吾々ノ方ニ於テモ困難ノ場合不尠、依テ既ニ此回ハ来ル十三日軍艦品海出帆ノ間涯ニモ相成居候事ニ有之御回荅ノ御意見ハ予メ御注文可申上筈ニ無之候得共、奨励保護金等ノ件ニ於テハ其都度航路ノ延長開未開ノ邦島吾々同盟視察員ノ多少ニ依リ、農商務省ヨリ応分ノ御奨励御保護相成候様御申出被下候ハヽ其ノ意見ニ依リ本省ニテ御評議御保護ノ点指定可有之、而シテ貴会ノ御要求ノ点ハ其事項ニ基キ農商務省ヨリ視察員之ヲ受ケ帰朝或ハ通信上ヨリ本省ニ於テ貴会ニ御報相成候様仕リ候ハヽ至極相当ト被存候、尚貴会ヘ去廿九日御送附仕候願書及ヒ方法書尚願書ニ係ラス商務局長ヨリ委嘱書有之、右等ニ付御熟議相成候ハヽ判然可仕、此段不取敢貴会ノ御回荅ヲ急キ度候儘形行吾々一統奉希望候也
  明治廿二年八月八日   貿易視察組総代 菊池竹治郎
  東京商工会々頭 渋沢栄一殿
会長(渋沢栄一)曰ク、此照会書ノ文面ハ稍ヤ穏当ナラザルガ如シ、然レトモ其当否ハ今玆ニ論ズルヲ要セズ、本会ハ只商務局長ヨリ諮問セラレタル要点ニ対シ充分意見ヲ上陳シテ可ナリ
四拾九番(赤阪亀次郎)曰ク、本件ハ頗ル緊要ナル問題ニ付、若シ時日アルニ於テハ調査委員ヲ設ケテ之ヲ審議セシメ度思ヘドモ、現ニ時日モ切迫セル事ナレバ詮方ナシ、但シ幹事会ノ意見通リニ復申スルニ於テハ本会ハ他日世上ノ非難ヲ免カルヽニ充分ノ余地アルベシ
時ニ二十九番(山中隣之助)ハ会長(渋沢栄一)ニ向ヒ、頃日視察組ヨリ廻附シタル願書並ニ方法書及農商務省ノ委嘱書ヲ参考ノ為メ朗読セシメラレ度旨ヲ請求シタルニ付、会長(渋沢栄一)ハ之ヲ了諾シ即チ書記ヲシテ朗読セシム
    貿易視察ニ付御補助願
                           拙者共儀
 別紙貿易意見書及願書ノ通リ海軍々艦遠洋御航海ノ際毎時乗艦ノ儀ヲ懇願仕候処同省令第二九九号ヲ以テ御指令相成於是卑生等多年ノ希望空シカラズ我国従来未開ノ通商貿易発達ノ基ヲ開クベキ機会ニ際シタリト深ク感銘ノ至ニ候、然ルニ斯業一朝一タノ能ク之ヲ果スベキニ非ズ、爾来此視察熟練ヲ試ムルハ一期十年ト仮定シ或ハ視察シ或ハ実行シ其実業ヲ挙ケザルベカラズ、今ヤ目前財本ノ欠乏ヲ如何セン、我農商務省ハ商政ノ方針ヲ明示セラレ御勧告ノ方法其宜ヲ得ルト雖トモ外国貿易ニ至テハ今日未ダ其ノ許シテ他邦ニ誇ルベカラザルモノアリ、況ヤ貿易ノ事タル彼ヲ知ルノ素ナケレバ能ク之ニ衝ルベカラズ、故ニ同盟視察員ハ其都度帰朝スルモノアルモ其幾員ハ一年乃至数年間滞留シテ実践跋渉シ業務ニ通暁シ其目的ヲ達セザルベカラズ、彼ノ風俗人情気候習慣ヨリ産物ノ多寡精疎変動等凡ソ通商ニ関スル必用ナル熟察ヲ遂ゲ帰テハ内地ノ商況ヲ査察シテ能ク商機ヲ誤ラザルコトヲモ勤メザルベカラザルハ勿論ノ事ナレバ、海外ニ出航シテ滞船毎年六月以上八九月トシ、帰テ内地ニ於テ之レニ
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当ルトセバ同盟視察員ハ実ニ寧日ナキモノトス、而シテ其間衣食ノ為メ身ヲ労スル事能ハズ、左リトテ本業ノ為メ精査熟練ノ功ヲ積デ彼我ノ研究ニ渉ラザレバ機ニ投ジ変ニ応ズルコト能ハズ、是レ亦免ルベカラザルモノナレバ其責実ニ大ナリトス、於是ヤ如何ニ豪富ノ商家ト雖トモ能ク此ノ任ニ当ルヲ得ンヤ、幸軍艦ノ乗組特許ヲ賜ハリタレバ御省ハ宜ク以上ノ事情ヲ斟酌セラレ別紙ノ方法ニ依リ玆ニ貿易視察御委托ノ御下命ト応分ノ御補助ヲ賜フノ栄ヲ辱フセバ同盟者ハ粉骨砕身万死尚辞セズ艱難ニ処シ、先途通商貿易ノ好果ヲ挙ゲ国家百年ノ富栄ヲ企図仕度、区々ノ言能ク尽サズ何卒特別ノ御詮議ヲ以テ願意御許容被成下度奉懇願候 誠惺頓首再拝
  明治二十二年七月
                      府下本郷区本郷六丁目五番地
    貿易視察組総代             大坂府   菊地竹治郎
                      同麻布区芝森元町三丁目三番地
    同組内地在留者従六位賛成願人勲四等   鹿児島県  相良長発
                      青森県上北郡三沢村谷地頭
    同組賛成願人              青森県   広沢安任
                      東京府日本橋区蠣殻町二丁目十三番地
    同乗艦者                福岡県   川越余代
                      同麹町区富士見町六丁目六番地
    同                   鹿児島県  門松亮
                      横浜市宮川町二丁目二十九番地
    同                   佐賀県   井手秀一郎
                      東京府日本橋区蠣殻町二丁目十三番地
    同                   東京府   鈴木経勲
                      同本郷区湯島三組町八十二番地
    同                   栃木県   見目又四郎
                      兵庫県菟原郡御景町
    同                   兵庫県   加納治平太
  農商務大臣 伯爵 井上馨殿
 追テ別紙御届書式二通参考書相添此段上申仕候
    方法
 第一 貿易視察年限ハ本組合員ノ其都度帰朝スルモノト一年乃至数年間滞留シテ実践査察ノ研究ニ従事スルハ仮ニ今二十二年ヨリ向十ケ年トシ之ヲ第一期トス
 第二 御省ヨリ本組合ヘ貸付セラレタル見本品及基金ハ視察員本邦ヲ発シ外邦島間ニ着シテ売買価格ノ相場昇低ヲ察シ相当(損失ナキ有利ノ相場)ト見認メタルヲ以テ初メテ売買ヲ試ムベシ、又物品交換ヲ試ムル場合ニ於テモ交換上現ニ有利ト認メタル時ニ於テ実施スベシ
 第三 試ミノ為メ買取シタル見本品及ヒ同交換品ハ其節取組ノ摸様価額等凡ソ商業ニ関スル精密ノ材料ヲ集収シ御省ヘ復命上申スルノ材料トスベシ
 第四 買取シタル見本品ヲ軍艦ニ積込タル時ハ艦長或ハ主計官ヨリ其ノ保管者ノ撰択ヲ願ヒ、帰艦ノ節御省官吏立会ノ上本品ヲ送納
 - 第19巻 p.184 -ページ画像 
スベシ
 第五 見本品ハ出産地ノ採取方・自然ノ変化・人工作用上ノ変化・性質ノ良否・精疎価格ノ昂低・古来ノ変遷・将来ノ見込、其地ヨリ外邦ヘ輸出ノ景況・内地ノ需用向適否・或ハ其儘輸出シ得ベキヤ或ハ精製シテ輸出スベキ哉等、凡ソ貿易ニ関スル商況及枢要ナル見込ヲ附シ御省ヘ上申スヘシ
 第六 外邦島間滞留員ハ時々報告書ヲ作リ本邦視察組ヘ通牒シ本組ハ尚精密ナル意見ヲ付シ直チニ御省ヘ上申スヘシ
 第七 前条ノ報告ヲ上申シタル時及各邦島ヨリ贏シ帰リタル見本品ハ一々価格・相場・内外ノ需用向・同変動等ヨリ利害ノ消長ハ之ヲ全国ノ商法会議所・商工会・貿易協会・貿易会社等ヘ御通牒奨励事業ノ材料ニ供セラレ度事
 第八 内国ニ於テ爾来視察セシ邦島ニ向テ通商貿易ヲ営ントスル会社或ハ商人ニ於テ、本組視察員ヲ先導者トセント望ムモノハ御省ヘ商議シ、尚本組協議ノ上其望ニ応ズヘキ事
 第九 向来同盟視察員区々ニ離散スト雖トモ、欠員アル場合ハ直ニ内地ノ同盟員ヨリ視察員ヘ編入シ、益々視察ニ熟練従事セシムヘキ事
 第十 本組ハ一期ノ視察ヲ十年トシ、其以内ニ於テ一地方或ハ一部分ニ於テ実業貿易ニ従事シテ確実ナル維持方法ヲ得タルトキハ直ニ之ニ当ルヘシ、漸ヲ逐ヒ前途本業ヲ拡張シテ一大貿易会社ノ結合ヲ期ス
 第十一 政府ニ於テ向来公使館及ヒ領事館・貿易事務・殖民事務等新設セラルヽ場合ニ於テ本組合員ヲ必要トセラルヽ時ハ其御用等ニ奉勤スヘシ
 第十二 前項記スル処ノ諸会社・貿易会等ニ於テ本組員ニ金銭及ビ見本品ヲ托セラルヽトキハ第二項・第三項・第四項等ヲ適用シ、又ハ臨時特定ノ約束ヲ為ス事アルヘシ但シ一個人モ亦同ジ
                  具申者 菊池竹治郎
 (第一六一五号)
 今般貴下並其同志輩数名貿易視察ノ為メ軍艦比叡・金剛ノ両艦ニ乗組南洋諸島エ渡航被致候趣、就テハ其回航各港ニ於テ現在及将来我通商貿易上ニ関スル件ニシテ御心附ノ廉ハ御調査ノ上報告相成度、此段及御委嘱候也
  明治二十二年七月廿三日
              農商務省商務局長 斎藤脩一郎
    菊池竹治郎殿
拾六番(益田克徳)曰ク、最早議論尽キタリ、決ヲ取リテハ如何ン
九拾番(橋本辰三郎)曰ク、余モ幹事会ノ意見ヲ賛成ス
右ノ外猶各員ノ賛成アリテ本案ハ遂ニ理事本員ニ於テ南洋諸嶋ニ於ケル物産ノ摸様運輸金融及貿易ノ景況等其視察員ヨリ報道ヲ要スル事項ヲ調査シテ直チニ之ヲ復申シ而シテ其保護奨励ノ事ニ関シテハ別段ニ意見ヲ開陳セザル事ニ決ス(復申案ハ其後理事本員ニ於テ調成シ八月十二日附ヲ以テ之ヲ商務局長ヘ進達シタリ依テ其全文ヲ本号要件録ノ参考部ニ記載ス)
 - 第19巻 p.185 -ページ画像 


東京商工会議事要件録 第四〇号・第七七―七八頁 (明治二二年九月)刊(DK190029k-0002)
第19巻 p.185 ページ画像

東京商工会議事要件録  第四〇号・第七七―七八頁 (明治二二年九月)刊
 ○参考部
○明治二十二年七月廿日附ヲ以テ斎藤商務局長ヨリ諮問セラレタル菊地竹治郎氏南洋回航ノ件ニ対シテハ八月九日臨時会ノ決議ニ基キ同月十二日附ヲ以テ左ノ通リ復申書ヲ呈シタリ
東京市内居住菊地竹治郎ナル人予テ同志輩ト謀リ海外通商貿易ヲ振起スルノ目的ヲ以テ今般其筋ノ許可ヲ得テ金剛・比叡ノ両艦ニ乗込、不日南洋諸島ヘ回航ノ筈ニ付各港ニ於テ其調査報道ヲ要スル件及之ニ関シテ別段ノ保護奨励ヲ要スベキ件ニ就キ本会ノ意見御諮問ノ趣謹承仕候、元来海外ニ通商貿易ヲ振起スル事ハ本会ノ兼テ希望スル所ニ付今回同氏等計画ノ精神ニ至リテハ本会ノ固ヨリ賛成スル所ニ御坐候、而シテ其調査報道ヲ要スル件ハ畢竟其土地ノ情況ニヨリテ異同可有之モノニ付、之ヲ概言難仕候得共要スルニ別紙記載ノ事項ノ如キハ頗ル緊要ナルモノト思考仕候、将又之ニ関シテ別段ニ保護奨励ヲ要スベキ件ニ就テハ何分本会ノ意見申上兼候ニ付是ハ御局ノ御詮議ニ任セ候ヨリ外無之ト奉存候、此段別紙相添復申候也
                         東京商工会々頭
  二十二年八月十二日
                              渋沢栄一
    農商務省商務局長 斎藤修一郎殿
(別紙)
一彼地ノ産物ニシテ本邦ノ需用ニ供スベキモノ(例ヘバ呂宋島ニ於ケル麻・煙草・砂糖、ボルネオ島ニ於ケル「ゴム」等ノ如シ)ノ種類原価・運賃・買入及運送ノ手続等
一彼地ニテ需用スル商品中本邦ヨリ供給シ得ベキ見込アルモノ(例ヘバボルネオ島ニ於ケル米・摺附木・陶磁器等ノ如シ)ノ種類・市価運賃・売込及運送ノ手続等
一運輸ノ概況
 港湾ノ形状・倉庫ノ模様・滊船会社ノ店数・其所有滊船ノ艘数及噸数・航路ノ方向及延長・定期航海ノ度数・運賃ノ定額・其他総テ出入滊船ノ需用スル石炭ノ数量及其買入地名等
一金融ノ概況
 流通貨幣ノ種類・銀行ノ店数・其為換取組地名・金利ノ割合等
一貿易ノ概況
 輸出品ノ種類・価額・其輸出先ノ地名・輸入品ノ種類・価額其産地名・関税ノ割合等


東京商工会議事要件録 第四二号・第六―七頁 (明治二三年三月)刊(DK190029k-0003)
第19巻 p.185-186 ページ画像

東京商工会議事要件録  第四二号・第六―七頁 (明治二三年三月)刊
  第二十三定式会  (明治二十三年二月廿六日開)
    会員出席スル者 ○四十七名
○上略
次ニ会長(益田孝)ハ是ヨリ本議ヲ開クベキ旨ヲ告ゲ規程第五章第二十二条ニヨリ明治二十二年下半季定式事務ノ成跡ヲ報告ス
  自明治二十二年七月至同年十二月 半季間東京商工会事務報告
 - 第19巻 p.186 -ページ画像 
○中略
    其筋ヨリ諮問   四件
○南洋貿易視察ノ儀ニ付商務局長ヨリ諮問ノ件
 本件ハ明治二十二年七月廿日附ヲ以テ斎藤商務局長ヨリノ諮問ニ係リ其要旨ハ当市内住居菊地竹治郎ナル者同志輩ト図リ今般海軍省ノ許可ヲ得テ軍艦ニ乗組南洋ノ貿易視察ノ為メ布哇・サモア其他ノ諸嶋ヘ回航スルニ付其調査報道ヲ要スル件及之ニ関シ別段保護奨励ヲ要スベキ件共本会ノ意見ヲ承知シタシト云フニ在リ、依テ翌八月九日第三十六臨時会ニ於テ審議ノ末其調査報道ヲ要スル件目五項ヲ具シ同月十二日附ヲ以テ之ヲ同局長ニ進達シタリ
○下略
   ○是日栄一出席遅延シ、其間益田孝会長席ニ着ク。