デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

7章 経済団体及ビ民間諸会
1節 商業会議所
3款 東京商業会議所
■綱文

第20巻 p.581-583(DK200071k) ページ画像

明治28年8月12日(1895年)

是ヨリ先当会議所、第三回商業会議所聯合会協議会ノ決議ニ係ル第四回内国勧業博覧会第二部出品物残品処分ノ件ヲ調査中ナリシガ、是日ノ会議ニ於テ、富籤法ニヨル処分ハ同意シ難キ旨ヲ議決ス。栄一、会頭トシテ之ニ与ル。


■資料

第四回東京商業会議所事務報告 第四三頁 明治二八年四月刊(DK200071k-0001)
第20巻 p.581 ページ画像

第四回東京商業会議所事務報告  第四三頁 明治二八年四月刊
一第四回内国勧業博覧会第二部出品物残品処分ノ件調査ノ件
 本件ハ京都商業会議所ヨリ第三回商業会議所聯合会ヘ提案シ同会協議会ノ決議ヲ経タルモノニ係リ、其要旨ハ、第四回内国勧業博覧会第二部出品物残品処分ノ件ニ付、各商業会議所ニ於テ之ヲ審議シ其意見ヲ京都商業会議所ヘ通報スベシト云フニ在リ、依テ之ヲ明治二十七年九月十八日第三十八回ノ臨時会議ニ附シタルニ先ヅ役員会議ニ其調査ヲ附託スベシト決シ、爾来役員会議ニ於テ調査中ナレバ、追テ其調査ノ結了ヲ待テ更ニ会議ニ附スルノ見込ナリ


第五回東京商業会議所事務報告 第六三頁 明治二九年四月刊(DK200071k-0002)
第20巻 p.581 ページ画像

第五回東京商業会議所事務報告  第六三頁 明治二九年四月刊
一第四回内国勧業博覧会第二部出品物残品処分ノ儀調査ノ件
 本件ハ前回ニ報告シタル如ク第三回商業会議所聯合会協議会ノ決議ニ係リ、役員会議ニ於テ調査中ノ処、其後役員会議ニ於テ調査ノ末左ノ如ク報告書ヲ提出シタルニ付、之ヲ明治二十八年八月十二日第四十七回ノ臨時会議ニ附シ其承認ヲ得タリ
    第四回内国勧業博覧会第二部出品物残品処分ノ件調査報告
  嘗テ会議ノ決議ヲ以テ役員会議ニ附託セラレタル第四回内国勧業博覧会第二部出品物残品処分ノ件ハ、其後遂調査候処、役員会議ノ意見ハ別紙ノ通リ相決シ候間、此段及御報告候也
   明治二十八年八月五日
            東京商業会議所会頭 渋沢栄一
(別紙)
 一第四回内国勧業博覧会残品処分策トシテ富籤法ヲ実施スル件ハ之ヲ否決ス、本案富籤法ナルモノハ現ニ国法ノ禁スル所ニシテ、今一タビ内国勧業博覧会ノ残品処分策トシテ、此法ヲ実施スルトキハ遂ニ此国禁ヲ解除セサルヲ得ズ、果シテ然ルトキハ之カ為メ国民ノ僥倖心ヲ鼓舞シ、経済上ニ量ルヘカラサルノ弊害ヲ生スルノ恐ナキヲ保セズ、是本件ニ対シ遽ニ同意ヲ表スルコト能ハザル所以ナリ
   ○本巻明治二十七年六月二十七日ノ条参照。
   ○第二部出品物ハ美術工芸品ナリ。
   ○本資料第二十三巻所収「第四回内国勧業博覧会」ノ条参照。
 - 第20巻 p.582 -ページ画像 



〔参考〕第四回内国勧業博覧会事務報告 第二二四―二二七頁 明治二九年四月刊(DK200071k-0003)
第20巻 p.582-583 ページ画像

第四回内国勧業博覧会事務報告  第二二四―二二七頁 明治二九年四月刊
    売約不済品販売
二十八年六月三十日ノ調査ニ拠ルニ出品売約済金額ハ十七万九千二百四拾壱円余ナリ、之ヲ本会出品ノ総売価金九拾五万八百円三拾八銭壱厘ニ対スレバ凡ソ一割八分ニ相当ス、故ニ八割二分ハ売約未済品ニ属ス、而シテ七月中ニ於テモ多少販売アルベシト雖、其未販売品ハ勢原産地ヘ送還セザルヲ得ザルベシ、然レトモ出品人中或ハ幾分カ売価ヲ低減スルモ販売スルコトヲ望ム者アルベキヲ以テ、之ヲ望ム者ニハ閉会後三週間ヲ限リ残品販売ヲ許可スルコトニ決シ、乃チ左ノ条項ヲ設ケテ出品課長ヨリ道庁府県委員ニ内議セリ
 一出品売価ハ適宜低減スルヲ得、但シ其場合ニ於テハ付札ノ代価ヲ訂正セシムベシ
 一美術・機械ノ二館ヲ除クノ外ハ各館ニ於テス、但シ他館ノ分ヲ工業館ニ縮纏スルヲ得セシムベシ
 一開期ハ閉会ノ翌日ヨリ三週間内トス、但シ各自其都合ニ任シ短縮スルハ差支ヘザルモ延期ヲ許サズ
 一開場ハ午前八時トシ閉場ハ午後五時トス
 一前項時間中ハ出入口ヲ開通スベシ
 一売渡物品ノ搬出方ハ開会中ノ売約品搬出ノ取扱ニ準ズ
 一自由販売ヲ為シタル者ト雖、其残品ノ搬出ハ規則第二十三条ノ期日内ニ於テスベシ
然ルニ北海道庁以下三府二十八県出品人ハ大ニ之ヲ希望シ、而シテ其多数ノ委員ハ売約品交附後ニ於テ開始セン事ヲ欲スルカ為メ、八月十日ヨリ廿一日ニ至ル十二日間之ヲ許サレタリ、事務局ハ左ノ告示ヲ発セラル
    第四回内国勧業博覧会事務局第二十号(明治二十八年八月九日)
本会館内ニ於テ八月十日ヨリ同月廿一日ニ至ル十二日間、毎日午前八時ヨリ午後五時マテ、出品片付ノ傍ラ出品人ノ望ミニ依リ残品販売ヲナスコトヲ許可セリ
斯クテ残品販売ヲ為スベキ出品ニシテ価格ヲ低減スルモノハ濫売ノ弊ヲ防ガンガ為メ之カ目録(雛形下ニ出ス)ヲ徴シ、而シテ必要ノ物産ニ対シテハ特ニ在京審査官ノ内ニテ其人ヲ撰ビ出品課長ヨリ評価ノ事ヲ委嘱シ、特ニ品目ヲ限リテ其低減セル価格ノ当否ヲ調査セシムルコトヽナシ、乃チ評価人心得ヲ定メ又評価手続ヲ設ケタリ
    部                          庁府県

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  類   番号   品名   売価   低減売価   出品人氏名 



  (本表ハ七月卅日ヲ以テ達シ八月七日迄ニ差出サシムルコトトセリ)
出品中低減売価評価人心得及評価手続左ノ如シ
     低減売価評価人心得
一閉会後出品中売約未済品ノ販売ヲ希望スル者ハ許可スルコトヽナリ
 - 第20巻 p.583 -ページ画像 
適宜売価低減スルヲ得ルコトヽス、故ニ一時競争ノ余勢万一濫売ノ弊ニ流ルヽコトアリテハ不都合ニ付、低減売価ノ不相当ナカランヲ期ス、依テ評価人ハ各自担当ノ部類ニ就キ各府県出品ノ低減売価ヲ点撿シ、相当ト否トヲ鑑別シ、甲乙書式ニ依リ報告スベシ
一毎府県全体ノ売価ニ不相当ノ低減ナキトキハ甲号書式ニ依リ報告スベシ
一低減売価ニ不相当ト認メタルモノアルトキハ相当ニ訂正セシメ、承諾セザルトキハ其品ノ販売ヲ差止メ置キ、相当見込代価ヲ記シ乙号書式ニ依リ報告スベシ
     評価手続
一残品販売表ヲ差出シタルトキハ出品課ハ売価出品目録ニ突キ合セ、一割半ヨリ以上ノ低減アルトキハ之ヲ評価人ノ調査ニ付ス、評価人ハ其当否ヲ審按シ当否及ヒ評定価格ヲ報告ス
一其評価人ニ付スルハ左ノ品目トス
一評価人ニ於テ低減不相当ノ報告アルトキハ本局ハ各出品人ニ示諭シ之ニ随ハザルトキハ販売ヲ停止ス
    品目
   一 生糸真綿類
   二 絹織物交織物木綿織物類
   三 繍物染物
   四 敷物類
   五 漆器
   六 木竹類製品
   七 陶磁器
   八 七宝
   九 金属製品
   十 酒醤油
前記品目中一割半以上売価ノ低減ヲ為シタルモノニ向ツテ評価セシメタル回数ハ生糸真綿類二回、絹織物交織物木綿織物等三回、繍物染物二回、敷物類一回、漆器三回、木竹類製品三回、陶磁器七宝器四回、金属製品四回、酒醤油三回ナリシカ、各担当ノ評価人ハ孰レモ皆其価格ノ相当ナル事ヲ報告セリ