デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

明治30年5月7日（1897年）

是日ヨリ十日迄、第六回商業会議所聯合会広島商業会議所ニ於テ開催セラル。加東徳三・末延道成ノ両名当会議所ヲ代表シテ之ニ参会シ、帰京後議
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事ノ顛末ヲ報告ス。栄一会頭トシテ之ニ与ル。

東京商業会議所月報　　第五六号・第二〇頁　明治三〇年四月
○同月　○三月十八日、広島商業会議所ヨリ第六回商業会議所聯合会開設ニ関スル通知書ヲ接受ス（通知書ノ全文ハ参照ノ部第八号ニ掲載ス）

東京商業会議所月報　　第五六号・第二三―二四頁　明治三〇年四月
○参照第八号
　明治三十年三月十八日、第六回商業会議所聯合会開設ノ義ニ関シ、広島商業会議所ヨリ接受セシ通知書ノ全文ハ左ノ如シ
拝啓貴所益御隆盛奉賀候、陳者第六回商業会議所聯合会ハ当広島ニ於テ開会可致筈ニ付、開期其他手続左ノ通決定致シ候間、此段及御通知候也
一定期聯合会ハ五月七日ヨリ開会ス
一五月六日午後第六時ヨリ広島市春和園ニ於テ来会員ノ懇親会ヲ開ク会費ハ一人金壱円五拾銭ト定ム
一来会員ノ氏名ハ四月二十日迄広島商業会議所ヘ通知セラルヘシ
一来会員到着ノ上ハ宿所・氏名ヲ広島商業会議所ヘ報知セラルヘシ
一会員及事務員中ニテ別ニ説明員ヲ定メ出席セシムルハ規則第十四条ニ拠ルモ、尚ホ他ノ会員ニシテ意見アルトキハ有志会員トシテ出席シ意見ヲ述フルコトヲ得ヘシ
一議案ハ四月二十日迄ニ堅ク広島商業会議所ヘ送致セラルヘシ
　　明治三十年三月十日
　　　　　　　　　　第六回商業会議所聯合会幹事
　　　　　　　　　　　　広島商業会議所会頭　桐原恒三郎
　　　　東京商業会議所会頭　渋沢栄一殿
　追テ是迄私立商工会ニ照会シテ賛同ヲ求メ候例有之候モ、其存廃測ラレサル廉モ有之候得者、前例ニ依リ今回モ照会致サヾル事ニ致置候間、右様御承知置被下度候也

東京商業会議所月報　　第五六号・第一九―二〇頁　明治三〇年四月
○同月同日　○三月二九日本会議所ニ於テ第六十一回臨時会議ヲ開ク、出席者ハ第八回定期会議ト同一ナルニ付之ヲ略ス　○武田忠臣外二十七名氏名略
午後七時開議、渋沢栄一君議長席ニ着キ、左ノ件々ヲ議事ニ附シ、午後八時閉会ス
○中略
　一内閣総理大臣及各省大臣ヘ宛テ、商業会議所条例ノ精神励行ニ関スル建議ヲ為スノ議案ヲ、本年五月広島ニ開会スル第六回商業会議所聯合会ヘ提出スル事　（会員提出）
本件ハ会員土田政次郎君ノ提出ニ係リ、其要旨ハ、近来政府ハ商工業ニ関係アル法律等ヲ予メ商業会議所ニ諮ルコトナクシテ施行スルノ傾キアリ、就テハ第六回商業会議所聯合会ノ開設アルヲ機トシ此事ニ関スル一ノ意見案ヲ提出セント云フニ在リ、審議ノ末会員中野武営君ノ発議ニ依リ議長指名ノ委員九名ニ附託シテ調査セシムルコトニ決シ、
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議長ハ左ノ諸君ヲ委員ニ指名シタリ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　中野武営君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　末延道成君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　益田克徳君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　加東徳三君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　土田政次郎君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　町田徳之助君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　藤山雷太君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　八尾新助君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　武田忠臣君
　一第六回商業会議所聯合会ヘ参会スル委員二名選挙ノ件
本件ハ全会一致ヲ以テ委員ノ指名ヲ議長ニ託スルコトニ決シ、議長ハ左ノ両名ヲ指名シタリ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　加東徳三君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　末延道成君

東京商業会議所月報　　第五六号・第二〇頁　明治三〇年四月
○同月同日　○三月二九日午後八時、本会議所ニ於テ会員土田政次郎君建議ニ係ル第六回商業会議所聯合会ヘ提出案ノ件、調査委員会議ヲ開キ委員長ヲ選挙セシニ、其結果左ノ如クニテ午後八時二十分閉会ス
　　　　　　　　　　　　　　　　委員長　末延道成君

東京商業会議所月報　　第五七号・第六頁　明治三〇年五月
○同月　○四月六日午後五時、本会議所ニ於テ委員会議ヲ開キ、会員土田政次郎君ノ提出ニ係ル第六回商業会議所聯合会ヘ提議ノ件ヲ審議シ、午後七時閉会ス

東京商業会議所月報　　第五七号・第六頁　明治三〇年五月
○明治三十年四月十日午前九時、本会議所ニ於テ役員会議ヲ開キ、第六回商業会議所聯合会ヘ提出スル商法中修正ノ件ヲ審議シ、午後零時三十分閉会ス
○同月十五日午後四時、本会議所ニ於テ役員会議ヲ開キ、第六回商業会議所聯合会ヘ提出スル商法中修正ノ件ヲ審議シ、午後六時十分閉会ス
○同月二十六日午前九時、本会議所ニ於テ役員会議ヲ開キ、第六回商業会議所聯合会ヘ提出スル商法中修正ノ件及ヒ臨時会議開設ノ件ヲ審議シ、正午閉会ス

東京商業会議所月報　　第五八号・第八頁　明治三〇年六月
○明治三十年五月一日、本会議所ニ於テ第六十二回臨時会議ヲ開ク、当日ノ出席者ハ左ノ如シ
　加藤正義君　○外十六名氏名略
午後六時開議、渋沢栄一君議長席ニ着キ、左ノ件々ヲ議事ニ附シ、午後八時十五分閉会ス
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　一内閣総理大臣及各省大臣ヘ宛テ商業会議所条例ノ精神励行ニ関スル建議ヲ為スノ議案ヲ、第六回商業会議所聯合会ヘ提出スル件調査報告　（委員提出）
本件ハ委員報告ノ如ク第六回商業会議所聯合会ヘ提出セサルコトニ決ス

明治三十年五月開設
第六回商業会議所定期聯合会報告　　第三―九頁　刊
　　　　○来会員氏名
各商業会議所ヨリ参会セラレタル委員ノ氏名ハ左ノ如シ　（通知順）
　　　　　　　　　　　大阪　（会頭）　　土居通夫君
　　　　　　　　　　　大阪　（副会頭）　亀岡徳太郎君
　　　　　　　　　　　熊本　（会員）　　下田耕造君
　　　　　　　　　　　赤間関（会頭）　　松尾寅三君
　　　　　　　　　　　赤間関（常議員）　関谷福太郎君
　　　　　　　　　　　尾道　（常議員）　島居熹右衛門君
　　　　　　　　　　　函館　（常議員）　遠藤吉平君
　　　　　　　　　　　福井　（常議員）　上野善兵衛君
　　　　　　　　　　　金沢　（常議員）　水登勇太郎君
　　　　　　　　　　　長崎　（副会頭）　安中半三郎君
　　　　　　　　　　　長崎　（会員）　　藤瀬宗一郎君
　　　　　　　　　　　伏見　（副会頭）　江崎権兵衛君
　　　　　　　　　　　伏見　（常議員）　藤井惣左衛門君
　　　　　　　　　　　東京　（常議員）　加東徳三君
　　　　　　　　　　　東京　（常議員）　末延道成君
　　　　　　　　　　　大津　（会頭）　　村田六之助君
　　　　　　　　　　　知多　（常議員）　井口半兵衛君
　　　　　　　　　　　知多　（常議員）　稲生治右衛門君
　　　　　　　　　　　松江　（副会頭）　山本誠兵衛君
　　　　　　　　　　　鹿児島（会頭）　　宮里正静君
　　　　　　　　　　　静岡　（会頭）　　北村五郎兵衛君
　　　　　　　　　　　高岡　（常議員）　塩崎利平君
　　　　　　　　　　　富山　（常議員）　若林元四郎君
　　　　　　　　　　　富山　（常議員）　横江清次郎君
　　　　　　　　　　　堺　　（会頭）　　上林惣三郎君
　　　　　　　　　　　博多　（会員）　　野守嘉猷君
　　　　　　　　　　　京都　（副会頭）　中村栄助君
　　　　　　　　　　　京都　（会員）　　富田半兵衛君
　　　　　　　　　　　名古屋（会頭）　　奥田正香君
　　　　　　　　　　　栃木　（会頭）　　石塚新吾君
　　　　　　　　　　　大垣　（常議員）　市川武真君
　　　　　　　　　　　岡山　（会頭）　　香川真一君
　　　　　　　　　　　四日市（会頭）　　井島茂作君
　　　　　　　　　　　神戸　（会員）　　岡田元太郎君
　　　　　　　　　　　神戸　（会員）　　横田孝史君
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　　　　　　　　　　　浜松　（会員）　　中村藤吉君
　　　　　　　　　　　広島　（会頭）　　桐原恒三郎君
　　　　　　　　　　　広島　（副会頭）　松本九郎右衛門君
各商業会議所ヨリ有志会員トシテ参会セラレタルハ左ノ諸氏ナリ
　　　　　　　　　　　博多　（特別会員）宮城坎一君
　　　　　　　　　　　広島　（常設委員）瀬川岩造君
　　　　　　　　　　　広島　（常設委員）山県徳兵衛君
　　　　　　　　　　　広島　（常設委員）保田芳太郎君
　　　　　　　　　　　広島　（常設委員）土屋範吾君
　　　　　　　　　　　広島　（会員）　　中西米介君
　　　　　　　　　　　広島　（会員）　　土屋喜三太君
　　　　　　　　　　　広島　（会員）　　森田三八君
各商業会議所ヨリ参会セラレタル書記長・書記ノ氏名ハ左ノ如シ
　　　　　　　　　　　大阪　（書記長）　浜田健次郎君
　　　　　　　　　　　熊本　（書記長）　曾我太郎君
　　　　　　　　　　　尾道　（書記長）　宇都宮胖蔵君
　　　　　　　　　　　函館　（書記）　　内山例之助君
　　　　　　　　　　　福井　（書記）　　井上四方太郎君
　　　　　　　　　　　金沢　（書記）　　高田幹君
　　　　　　　　　　　長崎　（書記）　　一野喜三郎君
　　　　　　　　　　　東京　（書記長）　萩原源太郎君
　　　　　　　　　　　松江　（書記）　　岸本玄之助君
　　　　　　　　　　　鹿児島（書記）　　三木原庄吉君
　　　　　　　　　　　静岡　（書記長）　森田勇次郎君
　　　　　　　　　　　高岡　（書記長）　金井作太郎君
　　　　　　　　　　　堺　　（書記）　　吉村清次郎君
　　　　　　　　　　　博多　（書記長）　大熊浅次郎君
　　　　　　　　　　　京都　（書記長）　新井旭君
　　　　　　　　　　　岡山　（書記長）　山羽協一君
　　　　　　　　　　　横浜　（書記長）　飯田旗郎君
　　　　　　　　　　　名古屋（書記長）　東堪也君
　　　　　　　　　　　神戸　（書記長）　桂兼太郎君
　　　　　　　　　　　広島　（書記長）　鹿野悠君
○中略
　　　　○正副会長ノ撰挙
本会ノ正副会長ハ別ニ投票ヲ用ヰス、先例ニ依リ満場ノ推挙ヲ以テ幹事タル広島商業会議所委員桐原恒三郎君ヲ会長ニ、同松本九郎右衛門君ヲ副会長ニ推撰シタリ
　　　　○会議ノ開閉
第六回商業会議所定期聯合会ハ明治三十年五月七日ヲ以テ開会シ、同十日ヲ以テ閉会セリ

東京商業会議所月報　　第五九号・第二頁　明治三〇年七月
○明治三十年六月十一日、本会議所ニ於テ第六十四回臨時会議ヲ開ク
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当日ノ出席者ハ左ノ如シ
　林九兵衛君　○外十七名氏名略
午後六時四十分開議、渋沢栄一君議長席ニ着キ、左ノ件々ヲ議事ニ附シ、午後七時三十分閉会ス
　一第六回商業会議所聯合会ノ結果ニ付委員報告ノ件
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（委員提出）
本件ハ全会一致ヲ以テ委員報告ノ通リ承認ス（報告書ノ全文ハ参照ノ部第一号ニ掲載ス）
○中略
　一第六回商業会議所聯合会参会委員ノ労ヲ謝スル件
本件ハ会員中野武営君ノ提議ニ係リ、其要旨ハ、第六回商業会議所聯合会ヘ参会セシ委員加東徳三・末延道成ノ両君ニ対シ全会ノ決議ヲ以テ其労ヲ謝スヘシト云フニ在リ、審議ノ末全会一致ヲ以テ之ヲ可決シ議長渋沢栄一君ハ全会ヲ代表シテ両君ヘ謝辞ヲ述ヘタリ

東京商業会議所月報　　第五九号・第四―九頁　明治三〇年七月
○参照第一号
　明治三十年六月十一日、第六十四回臨時会議ノ承認ヲ経タル第六回商業会議所聯合会参会委員ノ報告書全文ハ左ノ如シ
過般本員等両人全会ノ附託ニ依リ広島ニ於テ開設セル第六回商業会議所聯合会ヘ参会候処、其議事ノ結果ハ概略別紙ノ通リニ有之候、尤該聯合会議事ノ筆記ハ目下広島商業会議所ニ於テ調製中ニテ不日印刷ノ上廻附ノ筈ニ付、委細ノ義ハ右到達ノ上ニテ御了知相成度此段及御報告候也
　　明治三十年五月十八日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　委員　末延道成
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　加東徳三
　　　　東京商業会議所会頭　渋沢栄一殿
　　　本会決議
第一
一同業組合規則調査報告ノ件　　　　　　　　　　　（金沢提出）
　　本件ハ第五回聯合会ニ於テ宿題ト決シタルモノナリ、則チ之ヲ会議ニ附シタルニ、衆議ノ上之レヲ廃棄ス
第二
一同業組合規則中追加ノ件　　　　　　　　　　　　（知多提出）
　　本件ハ第五回聯合会ニ於テ宿題ト決シタルモノナリ、即チ之ヲ会議ニ附シタルニ、衆議ノ上之レヲ廃棄ス
第三
一中等実業教育国庫補助金下附ノ件　　　　　　　（赤間関提出）
　　本件ハ第五回聯合会ニ於テ宿題ト決シタルモノナリ、即チ之レヲ会議ニ附シタルニ、提出者ノ請求ニ依リ之レヲ撤回ス
第四
一生皮輸入税廃止ノ件　　　　　　　　　　　　　　（広島提出）
　　本件ハ第五回聯合会ニ於テ宿題ト決シタルモノナリ、即チ之ヲ会
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議ニ附シタルニ、提出者ノ請求ニ依リ之ヲ撤回ス
第五
一電信料軽減ノ件　　　　　　　　　　　　　　　　（博多提出）
　　本件ハ第五回聯合会ニ於テ宿題ト決シタルモノナリ、即チ之ヲ会議ニ附シタルニ之ヲ可決シ、猶衆議ノ上内外電信ノ設備ヲ完全ナラシメ、併セテ其料金ヲ軽減スヘシト云フノ趣旨ニ改ムルニ決ス
第六
一商業会議所会員被選挙人資格年齢改正ノ件　　　　（熊本提出）
　　本件ノ要旨ハ、商業会議所条例第六条中商業会議所会員被選挙人資格年齢満三十歳以上トアルヲ年齢満二十歳以上ト改正セラレン事ヲ農商務大臣ニ建議スヘシト云フニ在リ、即チ之ヲ会議ニ附シタルニ、衆議ノ上之ヲ否決ス
第七
一取引所税ヲ営業税法ニ編入ノ件　　　　　　　　　（熊本提出）
　　本件ノ要旨ハ、取引所税ヲ営業税法ニ組入レ、相当ノ税率ヲ制定セラレン事ヲ農商務・大蔵両大臣ヘ建議スヘシト云フニ在リ、即チ之ヲ会議ニ附シタルニ、衆議ノ上之ヲ否決ス
第八
一営業税法改正ニ付再建議請願ノ件　　　　　　　　（熊本提出）
第九
一営業税法改正ノ件　　　　　　　　　　　　　　　（福井提出）
第十
一再ヒ営業税法改正ノ義ヲ政府ニ建議シ、貴衆両院ヘ請願ノ件
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（金沢提出）
第十一
一営業税法改正ノ件　　　　　　　　　　　　　　　（栃木提出）
第十二
一営業税法改正ノ目的ヲ達セン為メ建議・請願ノ件
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（大阪提出）
　　右五件ハ便宜一括シテ会議ニ附シタルニ、衆議ノ上之ヲ協議会ニ附スルニ決ス
第十三
一商業会議所聯合会規則改正ノ件　　　　　　　　　（函館提出）
　　本件ノ要旨ハ、商業会議所聯合会ハ毎年一回帝国議会開会期中一月ヨリ二月ニ至ル間凡三十日ノ予定ヲ以テ東京ニ開会スヘシト云フニアリ、即チ之ヲ会議ニ附シタルニ、委員五名ヲ選挙シテ之ニ調査ヲ託スルコトニ決シ、其後委員ハ審議ノ末、定期聯合会ハ毎年五月東京ニ開設スヘシト決シ、即チ左ノ如ク聯合会規則改正案ヲ調査シテ報告シタルニ、衆議ノ上之ヲ可決ス
　　　　　商業会議所聯合会規則
　　第一条　本会ハ商業会議所聯合会ト称ス
　　第二条　本会ハ聯合各商業会議所ノ代表委員ヲ以テ組織ス
　　第三条　本会ノ目的ハ商業会議所ノ任務ニ関スル事項ヲ討論審議シ、及其可決事件ノ実行ヲ図ルモノトス
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　　　　但本会決議ノ効力ハ聯合各会議所ヲ覊束セス、尤モ本会ノ組織及経費ニ関スル事ハ此限ニ非ラス
　　第四条　各会議所ハ会員中ヨリ委員二名ヲ選挙シ其会議所ノ代表者ト為シ、本会ニ出席セシムヘシ
　　　　但会議所ノ都合ニ依リ委員ヲ一名トスルモ妨ケナシ
　　第五条　会議ハ定期・臨時ノ二種ニ分ツ、定期会ハ毎年五月ニ之ヲ開キ、臨時会ハ聯合各会議所中五ケ所以上ノ発起ニ依リ之ヲ開会スヘシ
　　第六条　本会ハ開会毎ニ会員中ヨリ正副会長各一名ヲ互選シ議事ノ整理ヲ委任ス
　　第七条　本会ハ其事務ヲ開会地商業会議所ニ委任ス
　　第八条　定期会開設ノ場所ハ毎会東京トシ、臨時会開設ノ場所ハ発起者之ヲ定ム
　　第九条　定期会ニ提出セントスル議按ハ理由書又ハ参考書ヲ添ヘ四月二十日マテニ開会地商業会議所ニ送致スヘシ
　　　開会地商業会議所ハ開会時日ヲ定メ三週間以前ニ之ヲ聯合各会議所ニ送附スヘシ
　　　　但臨時会ノ場合ニ於テハ開会二週間以前ニ通知スルモ妨ケナシ
　　第十条　前条ノ規定ニ依ラサル議按ハ聯合各会議所三ケ所以上ノ委員ノ賛成アルニアラサレハ議場ニ提出スルヲ得ス
　　第十一条　本会ハ聯合各会議所中四分ノ三以上出席アルニアラサレハ開会スルヲ得ス
　　　議事ハ出席員過半数ノ同意ヲ以テ決ス、可否同数ナルトキハ会頭ノ所決ニ依ルヘシ
　　第十二条　議事ノ方法ハ別ニ細則ヲ以テ規定スヘシ
　　第十三条　議按提出ノ会議所ハ会員及事務員中ニ於テ別ニ説明委員ヲ定メ本会ニ出場セシムルコトヲ得ヘシ
　　第十四条　本会ニ要スル経費ハ聯合各会議所ノ負担トシ、其負担方法ハ毎会会計委員五名ヲ選挙シ其決議ニ依ルヘシ
　　第十五条　本規則ノ改正加除ハ本会ノ決議ヲ以テ之ヲ定ムヘシ
第十四
一商法第六百九条改正ノ件　　　　　　　　　　　　（函館提出）
　　本件ノ要旨ハ、商法第六百九条ヲ改正シ、旅店営業者苛重ノ責任ヲ軽減セラレンコトヲ法典調査会総裁ヘ建議スヘシト云フニ在リ即チ之ヲ会議ニ附シタルニ、衆議ノ上之ヲ否決ス
第十五
一全国蚕糸並ニ輸出絹織物業ニ係ル新営業税削減ノ件
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（福井提出）
　　本件ノ要旨ハ、蚕糸並ニ絹織物業ニ係ル営業税ヲ削減セラレンコトヲ議会ヘ請願スヘシト云フニ在リ、即チ之ヲ会議ニ附シタルニ衆議ノ上之ヲ宿題トスルニ決ス
第十六
一書留郵便物ノ紛失等ニ対スル責任ノ件　　　　　　（長崎提出）
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　　本件ノ要旨ハ、書留郵便物ノ紛失或ハ損害ニ対シ逓信大臣ニ於テ責任ヲ負フヘキ規定ヲ郵便条例中ニ設ケラレンコトヲ其筋ニ建議スヘシト云フニ在リ、即チ之ヲ会議ニ附シタルニ、衆議ノ上之ヲ宿題トスルニ決ス
第十七
一鎖店銀行ノ発行紙幣引換期限延期ノ件　　　　　　（金沢提出）
　　本件ノ要旨ハ、鎖店銀行ノ発行紙幣引換期限ヲ延期シ、普通銀行紙幣引換期限ト同一ナラシメンコトヲ大蔵大臣ニ建議スヘシト云フニ在リ、即チ之ヲ会議ニ附シタルニ、提出者ノ請求ニ依リ次回聯合会迄之ヲ延期スルニ決ス
第十八
一株式会社ニ関スル商法ノ規定中改正ノ件　　　　　（東京提出）
　　本件ノ要旨ハ、株式会社ニ関スル商法ノ規定中（一）発起及設立ノ認許ニ関スル規定ヲ廃止スル事（二）創業総会ヲ了リタルトキ会社ハ十四日以内ニ登記ヲ受クヘキ事（三）会社ハ登記後六ケ月以内ニ少クトモ株金十分ノ一ヲ払込マシムル事（四）株金十分ノ一ノ払込ヲ終ルニアラサレハ株券ヲ発行スルコトヲ得サル事（五）株金十分ノ一払込前ニ於ケル株式ノ譲渡ハ会社ニ対シテ無効タル事、ノ趣旨ヲ以テ改正ヲ加ヘラレンコトヲ其筋ヘ建議スベシト云フニ在リ、即チ之ヲ会議ニ附シタルニ委員五名ヲ選挙シテ之ニ調査ヲ託スルコトニ決シ、其後委員ハ審議ノ末第一項ヲ『発起設立ノ認許ニ関スル規定ハ出来得ル限リ簡易ナラシムルヲ要スル事』ト修正シテ之ヲ報告シタルニ、衆議ノ上之ヲ可決ス
第十九
一商事会社合併法制定ノ件　　　　　　　　　　　　（博多提出）
　　本件ノ要旨ハ、目下経済界ノ現況ニ徴スルニ商事会社合併法ヲ制定スルハ必要ナルニ付、之ヲ政府ニ建議シ且ツ帝国議会ニ請願スヘシト云フニ在リ、即チ之ヲ会議ニ附シタルニ、衆議ノ上之ヲ可決ス
第二十
一証券印税規則中手形ニ関スル印税改正ノ件　　　　（京都提出）
　　本件ノ要旨ハ、証券印税規則中手形ニ関スル印税ハ通シテ手形一葉ニ付弐銭ト改正セラレンコトヲ其筋ニ建議スヘシト云フニ在リ即チ之ヲ会議ニ附シタルニ、衆議ノ上之ヲ可決ス
第二十一
一官設鉄道貨物ノ運輸改善ノ方法ヲ設クル件　　　　（大津提出）
　　本件ノ要旨ハ、官設鉄道停車場貨物ノ運輸遅鈍ナルニ依リ速ニ改善ノ方法ヲ設ケ、敏捷ノ扱ヒアランコトヲ逓信大臣ニ建議スヘシト云フニ在リ、即チ之ヲ会議ニ附シタルニ、衆議ノ上之ヲ可決ス
第二十二
一信用組合ニ関スル調査報告ノ件　　　　　　　　　（広島提出）
　　本件ハ第五回聯合会ノ決議ニ基キ広島商業会議所ヨリ調査ノ上報告シタルモノニ係リ、即チ之ヲ会議ニ附シタルニ、衆議ノ上之ヲ宿題トスルニ決ス
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第二十三
一米国新関税法案ノ義ニ付キ其筋ヘ建議ノ件
　　　　　　　　　　　　　　　　（京都・堺・岡山・福井提出）
　　本件ノ要旨ハ、米国新関税法案ノ精神ハ我国産ノ彼国ニ輸入スルヲ防遏セムトスルニ外ナラスシテ、若シ斯ノ如キ法案ニシテ実施セラルヽニ至ラハ我国ニ於テモ亦自衛上不得止復讎的課税ヲ為スノ自由ヲ有セサルヘカラス、故ニ日米通商条約中最恵国条款ノ如キハ之ヲ破却スルノ覚悟アラムコトヲ其筋ニ建議スヘシト云フニ在リ、即チ之ヲ協議会ニ附シタルニ、衆議ノ上之ヲ可決ス
　　　協議会決議
第二十四
一航路拡張・航海奨励ノ為メ船舶所有者及貨主間ノ大団結ヲ形成スルノ件　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（京都提出）
　　本件ハ第五回聯合会ノ協議ニ依リ宿題ト決シタルモノナリ、即チ之ヲ協議会ニ附シタルニ、衆議ノ上更ニ次回ノ聯合会迄之ヲ延期スルニ決ス
第二十五
一商業会議所条例中商業者及会員選挙被選挙人ノ資格ヲ営業税法ニ拠リ改正スルノ件　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（京都提出）
　　本件ハ第五回聯合会ノ協議ニ依リ宿題ト決シタルモノナリ、即チ之ヲ協議会ニ附シタルニ、衆議ノ上更ニ次回ノ聯合会迄之ヲ延期スルニ決ス
第二十六
一保険業ニ関スル法律制定ノ件　　　　　　　　　　（松江提出）
　　本件ハ第五回聯合会ノ協議ニ依リ宿題ト決シタルモノナリ、即チ之ヲ協議会ニ附シタルニ、衆議ノ上之ヲ可決ス
第二十七
一職工保護及取締ノ件　　　　　　　　　　　　　　（松江提出）
　　本件ノ要旨ハ、職工保護及取締ニ関スル法律ヲ制定スルハ必要ナルニ付之ヲ主務大臣ニ建議スヘシト云フニ在リ、即チ之ヲ協議会ニ附シタルニ、提出者ノ請求ニ依リ之ヲ撤回ス
第二十八
一米国改正関税案ノ義ニ付善後策ヲ講スルノ件　　　（岡山提出）
　　本件ノ要旨ハ、米国関税案ノ改正ハ本邦輸出貿易ノ消長ニ関係スル所大ナルヲ以テ、此際宜シク善後策ヲ講シ輸出貿易ヲ奨励セラレンコトヲ外務・農商務両大臣ニ建議スヘシト云フニ在リ、即チ之ヲ協議会ニ附シタルニ、提出者ノ請求ニ依リ之ヲ撤回ス
第二十九
一営業税法改正ノ目的ヲ達スル為メ各地ノ手続ヲ協議実行スルノ件
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（大阪提出）
　　本件ノ要旨ハ、営業税法改正ノ目的ヲ達スル為メ若干ノ会議所ニ託シテ各地ノ手続ヲ協議実行セシムヘシト云フニ在リ、即チ之ヲ協議会ニ附シタルニ、之ヲ可決シ猶ホ衆議ノ上左ノ件々ヲ協定ス
　　　　　営業税法改正ノ件ニ付申合
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　　一各商業会議所ヲ左ノ七部ニ分チ各部ニ委員ヲ置ク事
　　　　九洲部
　　　熊本商業会議所　　　　長崎商業会議所
　　　鹿児島商業会議所　　　博多商業会議所
　　　佐賀商業会議所　　　　赤間関商業会議所
　　　　中国部
　　　広島商業会議所　　　　尾道商業会議所
　　　岡山商業会議所　　　　松江商業会議所
　　　　畿内部
　　　大阪商業会議所　　　　京都商業会議所
　　　堺商業会議所　　　　　神戸商業会議所
　　　伏見商業会議所　　　　大津商業会議所
　　　阿波商業会議所　　　　高知商業会議所
　　　　東海部
　　　名古屋商業会議所　　　四日市商業会議所
　　　大垣商業会議所　　　　知多商業会議所
　　　浜松商業会議所　　　　岐阜商業会議所
　　　津商業会議所　　　　　静岡商業会議所
　　　岡崎商業会議所　　　　桑名商業会議所
　　　豊橋商業会議所
　　　　関東部
　　　東京商業会議所　　　　八王子商業会議所
　　　横浜商業会議所　　　　栃木商業会議所
　　　宇都宮商業会議所　　　太田商業会議所
　　　水戸商業会議所　　　　高崎商業会議所
　　　上田商業会議所
　　　　東北部
　　　函館商業会議所　　　　仙台商業会議所
　　　青森商業会議所　　　　山形商業会議所
　　　小樽商業会議所　　　　秋田商業会議所
　　　　北陸部
　　　金沢商業会議所　　　　福井商業会議所
　　　富山商業会議所　　　　高岡商業会議所
　　　新潟商業会議所
　　一各部ノ委員ハ左ノ七会議所ニ託スル事
　　　　　　　　　　　　九洲部
　　　　　　　　　　　　　　熊本商業会議所
　　　　　　　　　　　　中国部
　　　　　　　　　　　　　　広島商業会議所
　　　　　　　　　　　　畿内部
　　　　　　　　　　　　　　大阪商業会議所
　　　　　　　　　　　　東海部
　　　　　　　　　　　　　　名古屋商業会議所
　　　　　　　　　　　　関東部
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　　　　　　　　　　　　　　東京商業会議所
　　　　　　　　　　　　北陸部
　　　　　　　　　　　　　　金沢商業会議所
　　　　　　　　　　　　東北部
　　　　　　　　　　　　　　函館商業会議所
　　一委員中ニ幹事ヲ置クモノトシ、之ヲ東京商業会議所ニ託スル事
　　一委員ハ相当ノ方法ヲ以テ営業税法改正ニ関シ其部内各商業会議所ノ意見ヲ徴シ、且ツ必要ノ材料ヲ蒐集シ明治三十年七月十五日迄ニ幹事ニ報告スル事
　　一幹事ハ右ノ報告ヲ得タル後其要領ヲ印刷シテ各委員ニ廻附シ、且ツ便宜期日ヲ定メテ委員会ヲ召集スル事
　　一各商業会議所ハ随意委員会ニ参席スルヲ得ル事
　　一委員ハ必要ト認ムル場合ニ於テハ臨時聯合会ヲ召集シ、且ツ適宜ノ運動ヲ為スコト
　　一各部会ニ関スル費用ハ各部内商業会議所ニ於テ適宜ニ支弁スル事
第三十
一商業会議所聯合会ヲシテ政府ト気脈ヲ通セシメ、随テ農商工高等会議ヲ廃スルノ件　　　（神戸・岡山・福井・尾道・金沢・長崎・熊本・広島・松江・静岡・博多・栃木・函館・鹿児島・堺提出）
　　本件ノ要旨ハ、商業会議所聯合会ヲシテ有力ノ組織タラシメ、随テ農商工高等会議ヲ廃止セラレンコトヲ其筋ニ建議スヘシト云フニ在リ、即チ之ヲ協議会ニ附シタルニ、衆議ノ上之ヲ宿題トスルニ決ス
第三十一
一石炭ノ輸出調査ノ件
　　本件ノ要旨ハ、各商業会議所ニ於テ石炭ノ輸出ヲ制限スル為メ海関税ヲ課スルノ必要ナキヤ否ヤヲ調査スヘシト云フニ在リ、即チ之ヲ協議会ニ附シタルニ、衆議ノ上右ハ石炭産出地方ノ商業会議所ニ調査ヲ託スルニ決ス
第三十二
一営業税法施行規則改正ノ件　　　　　　　　　　　（大阪提出）
　　本件ノ要旨ハ、営業税法施行規則中資本ノ算定法ヲ改正シ、資本ト建物賃貸価格ト重複ニ課税スルコトナカラシメ、且ツ損失ニヨリテ欠損シタル資本ハ之ヲ課税標準中ヨリ控除セラレンコトヲ其筋ニ建議スヘシト云フニ在リ、即チ之ヲ協議会ニ附シタルニ、衆議ノ上之ヲ可決ス
　右ノ外猶協議会ニ於テ左ノ件ヲ議決ス
　一明治三十一年五月ノ定期聯合会ニ限リ特ニ横浜ニ於テ開設スルモノトシ、其期日ハ追テ横浜商業会議所ニ於テ之ヲ指定シ各商業会議所ニ通知スル事
　　　○同業組合規則調査報告ノ件、同業組合規則中追加ノ件、中等実業教育国庫補助金下附ノ件、生皮輸入税廃止ノ件ニ就イテハ、本巻明治二十九年四月二十五日ノ条参照。
 - 第21巻 p.237 -ページ画像 
　　　○電信料軽減ノ件ニ就イテハ本巻明治二十九年四月二十五日、同三十二年二月八日ノ両条参照。
　　　○商業会議所会員被選挙人資格年齢改正ノ件ニ就イテハ本巻明治二十九年四月二十五日、同三十一年五月二十日ノ両条参照。
　　　○営業税法改正ニ就イテハ本巻明治二十九年四月二十五日、同二十九年十一月六日、同二十九年十二月十七日、同三十年十月十五日、同三十年十二月二十七日ノ各条、並ニ本資料第二十二巻所収「商業会議所聯合会」明治二十九年十一月十九日、同三十年十一月五日、同三十年十二月四日ノ各条参照。
　　　○全国蚕糸並ニ輸出絹織物ニ係ル新営業税削減ノ儀請願ノ件、書留郵便物ノ紛失等ニ対スル責任ノ件、並ニ鎖店銀行ノ発行紙幣引換期限延期ノ件ニ就イテハ本巻明治三十一年五月二十日ノ条参照。
　　　○株式会社ニ関スル商法ノ規定中改正ノ件ニ就イテハ本巻明治三十年六月二十八日該件ニ関スル条参照。
　　　○商事会社合併法制定ノ件ニ就イテハ本巻明治三十年六月二十八日該件ニ関スル条参照。
　　　○信用組合ニ関スル調査報告ノ件ニ就イテハ本巻明治二十九年四月二十五日同三十一年五月二十日ノ両条参照。
　　　○米国新関税法案ノ件ニ就イテハ本巻明治三十年五月二十二日ノ条参照。
　　　○航路拡張・航海奨励ノ為メ船舶所有者及ビ貨主間ノ大団結ヲ形成スルノ件ニ就イテハ本巻明治二十九年四月二十五日、同三十一年五月二十日ノ両条参照。
　　　○商業会議所条例中商業者及会員選挙被選挙人ノ資格ヲ営業税法ニ拠リ改正スルノ件ニ就イテハ本巻明治二十九年四月二十五日、同三十一年五月二十日ノ両条参照。
　　　○保険業ニ関スル法律制定ニ関スル件ニ就イテハ本巻明治二十九年四月二十五日ノ条参照。
　　　○商業会議所聯合会ヲシテ政府ト気脈ヲ通セシメ随テ農商工高等会議ヲ廃スルノ件ニ就イテハ本巻明治三十一年五月二十日ノ条参照。