デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

明治33年5月10日（1900年）

皇太子嘉仁親王殿下御成婚ニ付、是日栄一当会議所会頭トシテ、賀表並ニ賀牋ヲ上ル。

東京商業会議所月報　　第九一号・第一頁　明治三三年三月
○同月　○二月十四日、東宮殿下御結婚御成約ニ付、渋沢会頭ハ参内ノ上
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御祝詞ヲ申上ケタリ、尤モ相州葉山御用邸ヘハ十三日附書面ヲ以テ御祝詞ヲ申上ケタリ

第十回東京商業会議所事務報告　　第二一頁　明治三四年四月刊
一東宮殿下御結婚御成約ニ付御祝詞言上ノ件
　明治三十三年二月十四日、東宮殿下御結婚御成約ニ付、渋沢会頭ハ本会議所ヲ代表シ　宮城ヘ参内シテ御祝詞ヲ言上シ、葉山御用邸ヘハ同月十三日附書面ヲ以テ左ノ御祝詞ヲ奉呈シタリ
　　皇太子殿下御結婚御成約ニ付御祝詞申上候、宜敷言上相願候也
　　　明治三十三年二月十三日
　　　　　　　　　　　　　　東京商業会議所会頭
　　　　　　　　　　　　　　　従四位勲四等　渋沢栄一
　　　　東宮太夫《（大）》　侯爵　中山孝麿殿

東京商業会議所月報　　第九一号・第一頁　明治三三年三月
○明治三十三年二月十六日午後四時、本会議所ニ於テ役員会議ヲ開キ東宮殿下御結婚ニ付奉祝ノ件外数件ヲ審議シ、午後九時閉会ス

東京商業会議所月報　　第九二号・第六三頁　明治三三年四月
○同月　○三月二日午後三時、本会議所ニ於テ役員会議ヲ開キ、御慶事奉祝ニ関スル件外数件ヲ審議シ、午後五時閉会ス

東京商業会議所月報　　第九二号・第六〇―六二頁　明治三三年四月
明治三十三年三月七日、本会議所ニ於テ第八十九回臨時会議ヲ開ク、当日ノ出席者左ノ如シ
　末延道成君　○外二十四名氏名略
午後五時四十五分開議、渋沢会頭事故アリ欠席ニ付、副会頭大倉喜八郎君議長席ニ着キ、左記ノ件々ヲ議事ニ附シ、午後七時二十五分閉会ス
○中略
　因ニ記ス、当日議事決了後会員協議会ヲ開キ、御慶事奉祝ノ件ニ就キ種々協議シタル結果、左ノ諸君ヲ同件調査員ニ推薦シタリ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　加藤正義君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　田中平八君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　大橋新太郎君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　横山孫一郎君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　森清右衛門君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　馬越恭平君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　八尾新助君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　岩谷松平君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　加東徳三君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　雨宮敬次郎君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　梅浦精一君
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　益田孝君
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東京商業会議所月報　　第九二号・第六三頁　明治三三年四月
○同月　○三月九日午前十一時、本会議所ニ於テ委員会議ヲ開キ、御慶事奉祝ノ件ヲ審議シ、午後一時三十分閉会ス

東京商業会議所月報　　第九三号・第四頁　明治三三年五月
○同月　○四月十四日午後五時、本会議所ニ於テ役員会議ヲ開キ、御慶事奉祝ニ関スル件外数件ヲ審議シ、午後六時四十五分閉会ス

渋沢栄一　日記　　明治三三年　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
二月十六日　晴
○上略　四時商業会議所役員会ニ列ス　○下略
　　　○中略。
三月二日　曇
○上略　四時商業会議所役員会ヲ開ク　○下略
　　　○中略。
三月七日　晴
此日ハ商業会議所臨時会当日ナルモ風邪ノ為出席ヲ謝絶ス
　　　○中略。
四月十四日　晴
○上略　午後三時東京市役所ニ抵リ、奉祝会勧財ノ事ヲ協議ス、畢テ東京商業会議所役員会ニ列ス　○下略

東京商業会議所月報　　第九四号・第一頁　明治三三年六月
○同月　○五月二日午後四時、本会議所ニ於テ役員会議ヲ開キ、御慶事奉祝ニ関スル件ヲ審議シ、五時閉会ス

東京商業会議所月報　　第九四号・第一頁　明治三三年六月
○明治三十三年五月八日、本会議所ニ於テ九十二回臨時会議ヲ開ク、当日ノ出席者左ノ如シ
　加藤正義君　○外二十一名氏名略
午後四時五十分開議、渋沢会頭議長席ニ着キ　東宮御慶事ニ付賀表奉呈ノ件、其他奉祝ニ関スル手続ヲ審議シ、午後五時二十分閉会ス

東京商業会議所月報　　第九四号・第三頁　明治三三年六月
○同月　○五月九日、東京府知事ヲ経テ宮城及東宮御所ヘ賀表ヲ奉呈ス（賀表ノ全文ハ参照ノ部第二号ニ掲載ス）
○同月十日　東宮御慶事ヲ奉祝スル為メ左ノ諸件ヲ施行セリ
　一当日奉祝ノ敬意ヲ表スル為メ本会議所ノ事務ヲ休止ス
　一午前十時会員一同宮城二重橋外芝生ニ整列シテ　両殿下ノ通御ヲ拝ス
　一右終リテ会員一同本会議所ニ参集シ、祝盃ヲ挙ケ　両殿下ノ万歳ヲ奉唱ス
　一当日ヨリ三日間本会議所ニ於テ左ノ装飾ヲ施設ス
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　　（一）正面入口ニ大国旗ヲ交叉ス
　　（二）往来ニ面シタル一階及二階ノ各窓口ニ小国旗ヲ交叉ス
　　（三）毎夜正面入口ニ『奉祝』ノ文字ヲ表出シタル花瓦斯ヲ点ス

東京商業会議所月報　　第九四号・第四頁　明治三三年六月
　○参照
○第二号
　明治三十三年六月九日《（五月）》、東京府知事ヲ経テ宮城及東宮御所ヘ奉呈セシ賀表ノ全文ハ左ノ如シ
　　　　○宮城ニ奉呈セル賀表　（料紙大広奉書四ツ折）
謹奉賀
皇太子殿下御婚礼
右御執奏被成下度候
　　明治三十三年五月十日
　　　　　　　　　　東京商業会議所会頭
　　　　　　　　　　　　　従四位勲四等　男爵　渋沢栄一
　　　　宮内大臣　子爵　田中光顕殿
　　　　○東宮御所ニ奉呈セル賀表　（料紙大広奉書四ツ折）
謹奉賀
御婚礼
右言上被成下度候
　　明治三十三年五月十日
　　　　　　　　　　東京商業会議所会頭
　　　　　　　　　　　　　従四位勲四等　男爵　渋沢栄一
　　　　東宮太夫《（大）》　侯爵　中山孝麿殿

渋沢栄一　日記　　明治三三年　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
四月八日《（五）》　曇
○上略　午後三時東京市ニ抵リ、奉祝会常議員会ニ列ス、畢テ商業会議所ニ抵リ奉祝会ニ関スル臨時会議ヲ開ク、夜七時兜町ニ帰宅ス　○下略
　　　○中略。
五月十日　晴
此日ハ兼テ待チ居タル御慶事当日ニシテ、殊ニ天気モ晴朗ナレハ、朝ヨリ殿下ノ鹵簿ヲ拝観セントテ皇城近傍ニ群聚スル人絡繹トシテ路ニ充テリ、午前九時半大礼服ニテ馬場先門前ナル商業会議所ニ抵ル、議員ノ多数既ニ来会スルヲ以テ、相携テ馬場先門ヲ入リ、徒歩シテ二重橋外ナル芝生ニ抵ル、時ニ数万ノ拝観人芝生ニ充満シテ奉祝会員ノ区域ニ侵入シ、之ヲ制止スルヲ得サルニヨリ、商業会議所議員ノ為ニ設クル奉迎所ノ区域ニ入リテ鹵簿ノ来ルヲ待ツ、十一時過皇太子及妃同乗ニテ鹵簿二重橋ヲ出テ桜田門ニ通過ス、奉迎畢テ十二時式場ヨリ徒歩シテ馬場先ヲ出テ商業会議所ニ抵ル、此間群聚ノ為歩行ヲ妨ケラレ容易ニ進ムヲ得ス、辛苦困頓漸クニシテ商業会議所ニ抵リ、来会者ト共ニ祝杯ヲ挙テ両殿下ノ万歳ヲ三唱ス　○下略