デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

2部 社会公共事業

2章 国際親善
3節 外賓接待
14款 其他ノ外国人接待
■綱文

第25巻 p.646-647(DK250071k) ページ画像

明治30年10月17日(1897年)

是ヨリ先、フランスノ実業家アルベール・カーン来朝シ栄一ヲ兜町邸ニ訪ヒ、更ニ是日王子邸ニ催サレタル竜門社第十九回総会ニ臨席ス。次イデ翌十一月十九日、栄一、大倉喜八郎ト共ニ葵町大倉邸ニ同人ヲ招待シテ送別ノ宴ヲ開ク。


■資料

中外商業新報 第四六九三号 明治三〇年一〇月五日 ○カン氏渡来の目的如何(DK250071k-0001)
第25巻 p.646 ページ画像

中外商業新報  第四六九三号 明治三〇年一〇月五日
    ○カン氏渡来の目的如何
仏国の紳士カン氏が来朝早々渋沢栄一氏を兜町の自邸に訪問するや、右は外資輸入に関する相談の為なるが如く伝ふるあるも、事実未だ去る事なかりしが如く、カン氏が渋沢氏を訪問せし当日は来客は例の如く多かりしも、氏は慇懃に珍客を招じて来訪の厚意を謝し、且種々の談議を試みし後、氏は更に
 昨年も御来遊になり又今年も御来遊になりしは、何か特に御用ある為めなるか
と其渡来の目的を質したるに、カン氏は之に応して
 昨年来日曜も休まぬが如く業務に勉めしが為めに、保養旁々来遊せしなり、尤も緩々伺ひたき事もあれども、今日は御繁忙の容子なれば何づれ他日を期せん
とて横浜に引返し、目下神奈川なる高島嘉右衛門氏の邸を借受け滞留せる由なれば、氏が今回の渡来は何か目的あるに相違なきも、果して外資輸入談を試みんとするものなるや否やは、未だ之を知るべからざるなり


竜門雑誌 第一一四号・第三七―三九頁 明治三〇年一一月 ○竜門社第十九回秋季総集会記事(DK250071k-0002)
第25巻 p.646-647 ページ画像

竜門雑誌  第一一四号・第三七―三九頁 明治三〇年一一月
 - 第25巻 p.647 -ページ画像 
    ○竜門社第十九回秋季総集会記事
明治三十年十月十七日、我竜門社第十九回総集会を、王子曖依村荘に開く ○中略
来賓には侯爵伊藤博文君・仏人アルバート・カン、ユルカン・イーカン等の諸氏なり、其中アルバート・カン氏は仏国の富豪、遠来の珍客にして、駕をこゝに枉けて本会に一光彩を添へられたるは本会の感謝に堪へさる所なり ○下略


竜門雑誌 第一一八号・第一頁 明治三一年三月 ○経済界之三疑問(青淵先生)(DK250071k-0003)
第25巻 p.647 ページ画像

竜門雑誌  第一一八号・第一頁 明治三一年三月
    ○経済界之三疑問(青淵先生)
 ○上略 左に掲くるは昨秋本社総会に於て懇訓せられたるもの ○中略
                         編者識
今日竜門社秋季の総会を開くに当りまして、私は会員諸君と共に大に喜ぶことがあります、此会の起り始めましたのは、明治二十一年十月の今日であつたと思ひますから、最早十年の歳月を経て漸く成長したものと云つても宜からう、然るに今日に於ては幸に伊藤侯爵の如き名誉ある方の尊臨を得ると云ひ、又一方には仏国豪商アルベルト・カン氏の一行我邦に来遊の機会を以て此所に臨場せられたと云ふ事柄であります ○下略


中外商業新報 第四七三二号 明治三〇年一一月二〇日 ○渋沢・大倉両氏カン氏を招待す(DK250071k-0004)
第25巻 p.647 ページ画像

中外商業新報  第四七三二号 明治三〇年一一月二〇日
    ○渋沢・大倉両氏カン氏を招待す
神奈川の高島台に滞留中なりし仏国紳士アルバート・カン氏は、愈々今二十日出帆の便船に搭して帰途に就くを以て、渋沢栄一・大倉喜八郎の両氏主人となり、昨十九日午後麻布葵坂なる大倉邸に同氏を招待して送別の宴を開き、岩崎日本銀行総裁等亦臨席されたる由なり
   ○第三編第一部第三章国際親善中ノ「カーン海外旅行財団」大正二年三月ノ条参照。
   ○カーン(Albert Kahn)ハナホ明治四十一年ニモ我邦ニ渡来セリ。本款明治四十一年二月二十七日ノ条参照。