デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

  詳細検索へ

公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

2部 社会公共事業

3章 道徳・宗教
1節 儒教
1款 孔子祭典会
■綱文

第26巻 p.21-22(DK260003k) ページ画像

明治42年4月25日(1909年)

是日当会第三回祭典、湯島聖堂ニ行ハル。栄一之ニ臨ム。


■資料

竜門雑誌 第二五二号・第七九頁 明治四二年五月 ○孔子祭典会(DK260003k-0001)
第26巻 p.21 ページ画像

竜門雑誌  第二五二号・第七九頁 明治四二年五月
○孔子祭典会 孔子祭典会にては、四月二十五日湯島聖堂に於て孔子祭典を執行したるが、午前七時三十分嘉納委員長を始め各委員参列開扉式を行ひ、同九時委員長挨拶の辞を述べ、奏楽の裡に祭官の迎神式ありて饌を供し、祭主重野博士祝文を朗読し、次に撤饌奏楽の裡に祭官再び送神式を行ひ、十時式を終りて後ち、附属中学校楼上にある林羅山・中江藤樹・山崎闇斎・木下順庵・伊藤仁斎・物徂徠・貝原益軒諸先哲の遺墨を参観し、午後高等商業学校講堂に開会せる講演会に臨みたり、当日式場に列したる重なる諸氏は清国公使胡維徳・徳川頼倫侯・松平直亮・徳川達孝・松浦厚の三伯、牧野貞寧・西四辻公照・曾我祐準の三子、坂谷芳郎《(阪谷芳郎)》・高木兼寛・関義臣・青淵先生・辻新次の五男、重野安繹・三島毅・星野恒・清水隆・大槻文彦の諸博士、谷森直男・伊沢修二・船越衛・富田鉄之助・山田喜之助氏等四百五十余名なりき


孔子祭典会会報 第三号・第四―一二頁 明治四二年九月刊 第二 第三回祭典(DK260003k-0002)
第26巻 p.21-22 ページ画像

孔子祭典会会報  第三号・第四―一二頁 明治四二年九月刊
    第二 第三回祭典
○祭典準備 第三回祭典の儀式は前例によりて挙行することゝし、本年三月委員中より細田謙蔵・中村久四郎・平田盛胤の三氏を挙げて祭典準備委員となし、三氏は討議の後祭典次第書を起草し、委員会及び評議員会の賛同を得たり。
○祭典紀念物 祭典紀念物の作製は松井簡治・吉田静致・中村久四郎の三委員に委嘱し、中村委員其主任となりて、孔林聖迹帖を編修し、之を会員に頒つことゝせり。
○中略
○祭典次第 明治四十二年四月二十五日(日曜日)午前七時、委員・祭官・伶人等東京高等師範学校附属中学校に参集す。七時三十分委員等大成殿内外の設備を巡検し畢りて、開扉式を行ふ。委員等香案前に整列し、賛礼、孔子及び四子の神櫝を開扉するや、嘉納委員長焼香し委員一同礼拝す。此時神剣を孔子神櫝内に奉置す。
午前八時、仰高入徳両門を開く。会員漸次参集す。此日参拝の会員は凡そ四百五十名許なり。会員入場の節、祭場図及び祝文等を頒つ。
午前八時三十分、祭官・伶人、殿上の座位に就く。嘉納委員長殿前石階に立ち、挨拶の辞を述ぶ。委員長復席するや、祭典始まる。其儀式次第左の如し。
 一 奏楽 乱声
 二 祓主祓詞を奏す。
      祓詞
    掛巻毛畏伎祓戸大神乃大前乎遥爾拝美奉里弖畏美畏美毛白佐
 - 第26巻 p.22 -ページ画像 
久今日波之毛是乃斎場爾之弖孔丘顔回曾参孔伋孟軻五所乃祭典為之行布爾依里弖式乃随々祓乃神式仕奉良久乎聞食弖祭官乎始米弖関係留人々諸賀身爾触礼率里弖在良武罪穢乎滝津速瀬乃淀美無久天津菅曾乃須々賀々之久麻乃安佐風佐々夜々爾祓比給比清米給比弖祭乃本末過良受乱礼受仕竟之米給閉刀畏美畏美毛白須
 三 大麻行事
 四 迎神式
    奏楽 平調音取越天楽
 五 奠幣
 六 奠饌
    奏楽 三台塩
 七 祭主祝文奉読 祭主は香案前に至り、焼香礼拝し、伝供が授くる所の祝版を受け、祝文を奉読す。此時会員一同起立礼拝す。
      祝文
    維明治四十二年四月二十五日、安繹等謹ミテ至聖先師孔夫子ノ霊ニ告ク、伏シテ惟ミルニ夫子道天地ニ配シ徳日月ニ並フ風教徧ク東邦ニ被リ化沢永ク後昆ニ垂ル、安繹等景仰措ク能ハス、薄カ蘋藻ヲ奠シ以テ虔誠ヲ致ス、配スルニ顔子・曾子子思・孟子ヲ以テス、尚クハ饗ケヨ
         東京帝国大学名誉教授正四位勲三等 文学博士 重野安繹
 八 奏楽 五常楽
 九 幣饌を撤す
    奏楽 還城楽
 十 送神式
    奏楽 越天楽
 十一 奏楽 長慶子
    祭官伶人退出
是に於て儀式終る。時に午前十時半頃なり。式後会員をして祭場陳列の礼器・祭器を拝観せしむ。
○紀念物 紀念物たる孔休聖迹帖《(孔林聖迹帖)》は、会員退場の際杏壇門側に於て之を頒ちたり。
○下略