デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

  詳細検索へ

公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

2部 社会公共事業

8章 其他ノ公共事業
3節 関係団体諸資料
3款 其他 4. 日本橋倶楽部
■綱文

第28巻 p.835-839(DK280151k) ページ画像

 --


■資料

竜門雑誌 第二三五号・第五四頁 明治四〇年一二月 日本橋倶楽部開館式(DK280151k-0001)
第28巻 p.835 ページ画像

竜門雑誌  第二三五号・第五四頁 明治四〇年一二月
○日本橋倶楽部開館式 日本橋倶楽部会館竣工に付き、本月二十三日午後二時より開館式を挙行せられ、終て園遊会の催あり、午後四時立食の饗応ありしが、当日青淵先生は招に応じて其式に列せられ、祝詞を述べられたり


東京経済雑誌 第一四二〇号・第一一八五頁 明治四〇年一二月二八日 ◎日本橋倶楽部開館式(DK280151k-0002)
第28巻 p.835-836 ページ画像

東京経済雑誌  第一四二〇号・第一一八五頁 明治四〇年一二月二八日
    ◎日本橋倶楽部開館式
同倶楽部に於ては、今回其の新築竣工したるを以て、去る二十二日午後二時より開館式を挙げ、理事長菊池長四郎氏式辞を述べ、理事大橋新太郎氏倶楽部の来歴を報告し、次に松岡農相・千家知事・渋沢男爵等の祝詞あり、其れより園遊会に移り種々の余興あり、四時新築洋館
 - 第28巻 p.836 -ページ画像 
に於て立食の饗応ありて五時頃散会したるが、来会者は二百余名にして、甚だ盛会なりしと云ふ



〔参考〕日本橋倶楽部沿革誌 同倶楽部編 第二八―三五頁 刊(DK280151k-0003)
第28巻 p.836-839 ページ画像

日本橋倶楽部沿革誌 同倶楽部編  第二八―三五頁 刊
    組織変更
  一、創立総会開催、役員選挙及び定款の制定
 時勢の推移に応じ、倶楽部も公の集会場たる基礎を一層強固にし一般の認識を徹底せしむる為に組織を変更すべしといふ気運が濃厚になつた結果、始めて組織変更に関する幹事会を開いたのは明治三十八年十二月一日であつたが、其後数次に亘る幹事会に於て役員諸氏の意見を聴いた結果、ついに組織変更といふことに相談一決した。
 明治三十九年二月十六日臨時総会を開き、組織変更に関する件を決議、主務官庁へ認可申請の手続を為すと共に新たに七名の委員を挙げて事務の処理を托したのであつた。即ち、既に起工中なる会館増築改造の件、其他一切の残務を委ね、同年三月末日現在の財産(金八千二百八十八円六十三銭二厘の銀行預金、現在手許在高、仮払金の外に、家屋一棟・什器三百十一点)を同年四月新委員に引継をなした。
 法人設立が認可になつたのは明治四十年二月であつた。そこで三月七日に創立総会を開き理事の選挙を行ひ、新しく社団法人日本橋倶楽部が成立したのである。
 本倶楽部初代の理事として選任されたのは左の諸氏であつた。
理事 菊地長四郎・大橋新太郎・柿沼谷蔵・野本伝七・前川太兵衛 清水米蔵
理事長 菊地長四郎
なお、此時に定款を作成し、別に内規として会館使用に関する規定を設けた。
内規の要領は
 会館の各室は共用・専用二種に分ち、談話室・球戯室・囲碁室・茶室、及び食堂を共用室として、規定に従つて共用使用し、家族知人を誘引するを得せしめ、其他の専用室は所定の使用料を徴収してこれを使用せしむ。
といふのである。
  日本橋倶楽部定款(明治四十年二月認可)
    第一章 通則
第一条 本倶楽部ハ日本橋倶楽部ト称シ、之ヲ社団法人トス
第二条 本倶楽部ノ目的ハ左ノ如シ
 一、商工業一般ノ発達及ヒ利益ヲ図ルニ必要ナル方法ヲ講究スルコト
 二、部員相互ノ交情ヲ温メ智識ヲ交換シ、及ヒ朝野ノ学者名士ヲ招待シテ講演会ヲ開キ、経済上有益ナル学説若シクハ意見ヲ聴キ、理論ト実際トヲ調和セシメ、商工業ノ改良進歩ニ資スルコト
 三、商取引上ノ紛議ニ関シ其利害関係人ノ依頼アルトキハ之カ仲裁ヲ為シ、務メテ商工社会ノ公益ヲ維持スルコト
 四、内外ノ貴賓ヲ招待シ社交ヲ拡ムルノ機関トナスコト
 - 第28巻 p.837 -ページ画像 
 五、以上ノ目的ヲ達センカ為メ会館ヲ建設スルコト
第三条 本倶楽部ノ事務所ハ、東京市日本橋区浜町一丁目二番地ニ設置ス
    第二章 組織及ヒ社員
第四条 本倶楽部ノ社員ハ、日本橋区内ニ於テ実業経営ニ関係アル公民及法人ニシテ、一時金壱千円ヲ出金スルモノヲ以テ組織ス
第五条 本倶楽部社員タル者ハ居所ノ変更又ハ実業経営ノ関係ヲ失フモ、第九条ノ場合ヲ除ク外其意ニ非スシテ資格ヲ失フコトナシ
 家督相続人ハ評議員会ノ承認ヲ経テ其資格ヲ承継スルコトヲ得、法人承継ノ場合モ亦同シ
第六条 本倶楽部社員ニ加盟セントスル者ハ、社員二名以上ノ紹介ヲ以テ申込ミ、評議員三分ノ二以上ノ同意ヲ要ス
第七条 本倶楽部社員ニシテ退会セントスルトキハ、本倶楽部ニ通告シテ退会スルコトヲ得
第八条 社員ノ本倶楽部ニ対スル既納金ハ、退会又ハ除名其他如何ナル場合ニ於テモ之レヲ返戻セサルモノトス
第九条 本倶楽部ノ定款ニ背戻シ、若シクハ体面ヲ汚損シ、其他不正ノ行為アルモノニ対シ、評議員会ハ評議員三分ノ二以上ノ同意ヲ以テ除名スルコトヲ得
    第三章 会員
第十条 本倶楽部ノ目的ヲ賛成シ、第四条ノ資格ヲ有シ、入会ノ際金五拾円ヲ納メ会費トシテ月額金弐円ヲ納ムル者、若シクハ一時金参百円ヲ寄附スル者ヲ以テ本倶楽部ノ会員トス
 前項ノ会費ハ毎年一月・四月・七月・十月ノ四回ニ三箇月分ヲ前納スルモノトシ、新ニ入会シタルモノハ入会ノ月ヨリ起算シ前納スルモノトス
第十一条 会員ハ庶務会計ノ報告ヲ受ケ、会館使用ノ権利ヲ有ス、其他会員待遇ニ関スル事項ハ、理事会ノ決議ヲ以テ之ヲ定ム
第十二条 第六条・第七条・第八条・第九条ノ規程ハ、会員タラントスルモノ及会員ニ適用ス
    第四章 役員
第十三条 本倶楽部ニ左ノ役員ヲ置ク
 一、理事長 壱名
 二、理事  五名
第十四条 役員ハ渾テ無報酬トシ、有給事務員ヲ使用スルコトヲ得
第十五条 理事長ハ理事ノ互選トシ、理事ハ総会ニ於テ選挙シ、其任期ヲ二箇年トス
 役員ニシテ職務ヲ懈リ其他職務ニ堪ヘサル事情アルトキハ、総会ノ決議ニ依リ解任スルコトヲ得
第十六条 理事長及理事ハ本倶楽部一切ノ事務ヲ掌理シ、総会及ヒ評議員会ノ決議事項ヲ執行スルモノトス
第十七条 役員中欠員ヲ生シタル場合ニ於テ会務差閊ナキトキハ、次期ノ総会迄補欠選挙ヲ延期スルコトヲ得
    第五章 評議員会
 - 第28巻 p.838 -ページ画像 
第十八条 本倶楽部ノ目的ヲ遂行スルニ必要ナル諸般ノ事項ヲ決議セシムル為メ評議員会ヲ設ク
第十九条 評議員ハ二十名トシ、総会ニ於テ社員中ヨリ之ヲ選挙シ、其任期ハ一箇年トス
第二十条 評議員会ハ随時之ヲ開ク
第二十一条 評議員会ノ議長ハ理事長之ニ任ス、理事長事故アルトキハ理事之ヲ代理ス
    第六章 総会
第二十二条 本倶楽部ノ総会ハ通常・臨時ノ二種トシ、通常総会ハ毎年四月ヲ以テ開会シ、庶務会計ノ報告及役員選挙ヲ行ヒ、臨時総会ハ理事会ノ必要トスルトキ、又ハ評議員会ノ決議ニヨリ請求アリタルトキ、及ヒ社員五分ノ一以上連署ヲ以テ目的事項ヲ明示シテ請求アリタルトキ理事長之ヲ召集ス
 総会ノ招集ハ、五日前ニ其会議ノ目的タル事項及ヒ日時場所ヲ各社員ニ一々通知スヘシ
第二十三条 総会ノ議長ハ理事長之ニ任ス、理事長事故アルトキハ理事之ヲ代理ス
第二十四条 総会ノ議事ハ出席社員過半数ヲ以テ決シ、可否同数ナルトキハ議長之ヲ決ス
第二十五条 定款ノ変更又ハ解散ノ決議ヲ為スハ、総社員半数以上出席スルニ非サレハ決議ヲ為スコトヲ得ス、若シ定数ノ出席ナキトキハ、出席者ノ過半数ヲ以テ仮決議ヲ為スコトヲ得、此場合ニ於テハ各社員ニ対シテ其仮決議ノ趣旨ヲ通知シ、第二回ノ総会ヲ招集スヘシ、第二回ノ総会ニ於テハ出席社員ノ過半数ヲ以テ、仮決議ノ認否ヲ決ス
    第七章 資産及会計
第二十六条 本倶楽部ノ資産ハ社員ノ出金ヲ以テ基本財産トス
第二十七条 基本財産ハ本倶楽部ノ敷地購入及ヒ会館建設費ニ充テ、残余金ハ有価証券又ハ銀行預金トナシ保管スルモノトス
第二十八条 本倶楽部ノ維持経費ハ基本財産ノ収入及ヒ会員ノ入会金会費其他ノ収入金ヲ以テ之レヲ支弁シ、会計年度ノ決算ニ於テ剰余金アルトキハ次年度ノ経費ニ充ツル為メ繰越金トナシ、又経費ニ不足ヲ生シタルトキハ、総会ニ於テ之レカ蝪。補ノ方法ヲ議定スルモノトス
第二十九条 旧日本橋倶楽部ヨリ引継タル財産ハ本倶楽部ノ創業費ニ充テ、剰余金アルトキハ維持経費ノ繰越金トナスモノトス
第三十条 本倶楽部ノ会計年度ハ其年四月一日ニ始マリ翌年三月三十一日ニ終ル
第三十一条 本倶部ノ資産ハ理事之レヲ管理シ、其管理方法ハ評議員会ノ決議ヲ経ルモノトス
    第八章 附則
第三十二条 旧日本橋倶楽部会員ニシテ継続会員タルモノハ、本定款第十条ニ規定シタル入会金ヲ要セスシテ直ニ会員ノ資格ヲ得ルモノトス
 - 第28巻 p.839 -ページ画像 
第三十三条 前条ノ会員ハ本定款第十条ノ会費月額金弐円ヲ本倶楽部会館落成ノ日ヨリ納ムルモノトシ、落成迄ハ月額金五拾銭ヲ納ムルモノトス



〔参考〕新修日本橋区史 日本橋区役所編 下巻・第八三〇頁 昭和一二年一〇月刊(DK280151k-0004)
第28巻 p.839 ページ画像

新修日本橋区史 日本橋区役所編  下巻・第八三〇頁 昭和一二年一〇月刊
 ○第九章 第九節 商工業助成機関
    第三項 其他の助成機関
○上略
 社団法人日本橋倶楽部 明治二十三年十月日本橋公会堂を借りて倶楽部としたに始まり、三十九年には敷地建物一切の払下げをうけて、四十年二月社団法人組織とし、部員相互の親睦を計り、商工業の発展公益事業の補助を目的として居り、現在会員は二百十四名に及んでいる。
○下略

渋沢栄一伝記資料 第二十八巻 終