デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

明治40年9月21日（1907年）

是日阪谷芳郎男爵ニ叙セラル。十一月二十一日、
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大蔵大臣官邸ニ叙爵祝答礼宴ヲ開ク。栄一之ニ出席シテ祝詞ヲ述ブ。

（八十島親徳）　日録　　明治四〇年　　　（八十島親義氏所蔵）
九月廿一日　強雨
○上略
今日ハ日露戦役ノ功ニヨリ、元老・閣員・次官・武官等ニ、陞爵・新授爵ノ発表アリ　○中略　阪谷大臣ニモ（次官トシテノ功ニヨリテナラン）男爵ヲ授ケラル、蓋相当ノ事ナリ、当時ノ次官ニテ叙爵サレシハ、陸（石本）・海（斎藤）・大蔵・外務（珍田）、及逓信（田）丈ケナリ、他ハ与ラズ、　○下略
　　　○中略。
九月廿三日　晴
○上略　夕刻阪谷家ニ至ル、大臣ハ京坂旅行ノ不在、令夫人ニ面謁、授爵ノ御歓ヲ陳ブ、喜色満面、一家和気充テルガ如シ、尤ノ次第也

渋沢栄一　日記　　明治四〇年　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
十月十九日　晴　冷　　　　　　　　　　　　　　起床七時三十分　就蓐十二時
○上略　午後四時半浜町常盤屋ニ抵リ清水氏ノ招宴ニ出席ス、同族皆会合ス、種々ノ余興アリ、夜十一時王子ニ帰宿ス

（八十島親徳）　日録　　明治四〇年　　　（八十島親義氏所蔵）
十月十九日　晴
○上略　夕清水方ヨリ招カレテ常盤家ニ至ル、阪谷氏叙爵ニ付、渋沢家一門（同族四夫婦）・佐々木勇之助・尾高・八十島等ヲ招待セシモノニシテ、丁寧極マル待遇ナリキ、キユーノアヤツリ人形、李彩ノ手品、円喬ノ人情話、最後ニ若主人ノ義太夫モアリ、十一時帰ル

渋沢栄一　日記　　明治四〇年　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
十一月二十一日　曇　寒　　　　　　　　　　　起床七時　就蓐十二時
○上略　六時阪谷氏ノ官邸ニ抵リ祝宴ニ出席ス、夜食後種々ノ余興アリ、夜十一時半帰宿ス

（八十島親徳）　日録　　明治四〇年　　　（八十島親義氏所蔵）
十一月廿一日　曇
○上略　午後五時ヨリ阪谷大臣ノ永田町官邸ニ招カル、叙爵祝品贈呈ノ答礼宴ニシテ、御親戚及渋沢門下的関係者約七十人　○中略　大食堂ニホテル的ニ諸処ニテーブルヲ散ラシ、優ニ七十人ノ客ニ対シ晩餐ノ饗応アリ阪谷男ノ挨拶、渋沢男ノ祝詞アリ、食後ハ杵屋連中ノ長唄囃子、小三ノ落語等アリ、中々愉快ナル盛宴ナリキ　○下略
　　　○栄一ノ祝辞筆記ヲ欠ク。