デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

明治35年2月22日（1902年）

是日栄一、勲三等ニ叙セラレ瑞宝章ヲ授ケラル。

官報　　第五五八九号　明治三五年二月二四日
　　　　○叙任及辞令
○明治三十五年二月二十二日
　叙勲三等授瑞宝章　　　　　正四位勲四等男爵　渋沢栄一

竜門雑誌　　第一六五号・第四六頁　明治三五年二月
　　　　○実業家の叙勲叙位
我青淵先生以下十七名の諸氏は、夙に経済界及び実業界の重望を負ひ常に推されて其要路に当り、能く其任務を尽し、直接間接に国家経済に裨補すること少なからざる趣を以て、去二十二日内閣賞勲局より左の如く叙勲の御沙汰を受け、又大倉喜八郎氏以下三名は、爵位局を経て左の如く叙位の御沙汰ありたり
　　　　　　　　　　正四位勲四等男爵　渋沢栄一（東京）
叙勲三等授瑞宝章
○下略

（八十島親徳）　日録　　明治三五年　　　（八十島親義氏所蔵）
二月廿二日　晴
○上略
実業家十数名ニ直接間接ニ国家ニ奉公セシ廉ヲ以テナラン、今日叙勲叙位アリ、青淵先生ハ勲四等ヨリ勲三等ニ陞叙セラレ　○下略

中外商業新報　　第六〇二六号　明治三五年二月二五日
 - 第29巻 p.261 -ページ画像 
　　　　○叙位叙勲実業家の経歴（一）
実業家中、過日叙位叙勲の恩典を蒙りたるものゝ経歴左の如し
　　　　　　　　　　　　　正四位勲四等男爵　渋沢栄一
　右夙に実業界に立ち、商工業の発達に努め、功績顕著なるを以て、去る明治二十七年七月勲四等に叙し、瑞宝章を賜はりたり、爾来益益心を経済の変裡に励まし、力を実業の発達に竭し、経済界及実業界の重望を負ひ、常に推されて其要路に当り、現に公職を帯ふること七会社、銀行等の会長及ひ頭取等の任に膺ること三十有九、私設協会及学校等の評議員等と為ること二十有一の多きに及び、拮据黽勉能く其任務を尽し、直接に間接に国家経済に裨補すること尠からす、之を要するに同人の経済上及実業上に関する功労成績の著大なるを以て、其功労を存録せられ、特に勲等陞叙せられたる者なり

東京経済雑誌　　第四五巻第一一二一号・第三七九―三八〇頁　明治三五年三月一日
　　　　○実業家の叙勲叙位
渋沢栄一男以下十七名の人々は、夙に実業界の重望を負ひ、常に推されて其要路に当り能く其任務を尽し、直接間接に国家経済に裨補すること尠なからざる趣を以て、過日内閣賞勲局より、農商務省を経て、左の如く夫々勲記及勲章を伝達せられ、又大倉喜八郎氏以下三名は爵位局を経て、左の如く叙位の御沙汰ありたり
　　　　　　　　　　正三位勲四等男爵　渋沢栄一　　（東京）
　叙勲三等授瑞宝章
　叙勲四等授瑞宝章　　　　　　勲五等　大谷嘉兵衛　（横浜）
　同　　　　　　　　　　　　　正五位　藤田伝三郎　（大坂）
　同　　　　　　　　　　　　　従五位　高島嘉右衛門（横浜）
　叙勲五等授瑞宝章　　　　　　従六位　川崎正蔵　　（神戸）
　同　　　　　　　　　　　　　　　　　荘田平五郎　（東京）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　飯田新七　　（京都）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　西村総左衛門（同上）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　土倉庄三郎　（奈良）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　岡田良一郎　（静岡）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　金原明善　　（同）
　（各通）　　　　　　　　　　　　　　月島太助　　（福岡）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　川島善兵衛　（京都）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　滝川弁三　　（神戸）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　工藤轍郎　　（青森）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　山本亀太郎　（神戸）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　佐野理八　　（宮城）
　叙勲六等授瑞宝章
　　　　　　　　　　　　正六位勲四等　大倉喜八郎　（東京）
　叙従五位（特旨ヲ以テ位一級被進）
　　　　　　　　　　　　従六従勲四等　安田善次郎　（同上）
　叙正六位（特旨ヲ以テ位一級被進）
　叙正六位（特旨ヲ以テ位記ヲ賜フ）　　西村勝三　　（同上）