デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

1章 社会事業
1節 東京市養育院其他
5款 埼玉育児院
■綱文

第30巻 p.381(DK300036k) ページ画像

大正13年4月6日(1924年)

是日栄一、当院ヲ訪問シ、職員ヲ激励ス。


■資料

埼玉育児院文書 【大正十三年四月一日】(DK300036k-0001)
第30巻 p.381 ページ画像

埼玉育児院文書            (社団法人埼玉育児院所蔵)
大正十三年四月一日
来る四月六日、本郡教育会・青年団・神職会の三団体主催に係る国民精神作興講演会に御来場せらるべき筈の本院顧問渋沢子爵閣下の御来院の栄を賜り度く、関根書記は案内状を作製なす
四月五日
秋山理事本朝渋沢子爵邸より電話にて御来院の報に接し、遽に其の準備に忙殺さる、秋山理事は準備の打合の為め郡衙並に警察署を訪問歓迎打合を了し、午後三時帰院なす
四月六日
渋沢子爵閣下の歓迎の為め、職員及院児は整列奉迎、準備全く成りて定刻の来たるを待つ間もなし、午前拾壱時半偉大なる閣下は、渡辺・山口両学士並ニ郡有志多数と伴に、本院よりのハイヤーの案内にて来院せらる、発智院長並に秋山専務理事より詳に院の事業成績を聴取され、三十分間休憩後、嬉々として戯れる可憐なる院児十数名に取囲れ紀念撮影をなし、午後零時半退院せられたるも、尚閣下より職員に対し一層斯業の為め激励の辞と、本院に対し金壱封の御寄贈とを垂れらる、誠に感激に堪えず



〔参考〕(発知庄平) 書翰 渋沢栄一宛 大正一三年四月八日(DK300036k-0002)
第30巻 p.381 ページ画像

(発知庄平) 書翰  渋沢栄一宛 大正一三年四月八日
                     (渋沢子爵家所蔵)
謹啓
閣下愈々御隆昌の段奉大賀候
陳者、先日は御多忙の処御来院の栄を辱うし、為に本院一段の面目を相添申し候、且つ亦金品の御寄贈に預り、誠に有難く感銘に不堪候
今後共閣下の御趣旨に順ひ、層一層の努力を致し斯業の進展に留意致すべく候
先は略儀乍ら御礼迄申述候
何卒時節柄御自愛の程祈上候              敬具
  大正十三年四月八日    埼玉育児院長
                  発智庄平社団法人埼玉育児院長之印
    渋沢子爵閣下