デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

1章 社会事業
2節 中央社会事業協会其他
2款 社会事業協会 = 財団法人中央社会事業協会
■綱文

第30巻 p.543-544(DK300065k) ページ画像

大正11年10月14日(1922年)

是日、鉄道協会ニ於テ当協会総会開催セラレ、栄一出席シテ開会ノ挨拶ヲナス。


■資料

集会日時通知表 大正一一年(DK300065k-0001)
第30巻 p.543 ページ画像

集会日時通知表  大正一一年       (渋沢子爵家所蔵)
十月十四日 午後一時 社会事業協会総会(鉄道協会)


社会事業 第六巻第八号 大正一一年一一月 開会之辞(DK300065k-0002)
第30巻 p.543-544 ページ画像

社会事業  第六巻第八号 大正一一年一一月
    開会之辞
 閣下並に諸君、今日は社会事業協会の総会に当りまして、私は僣越ながら玆に開会の御挨拶を申上ぐる任務を持ちましたのでございます其の昔は中央慈善協会の名を以て事業を致して居りましたが、近頃改名致しまして、今日の様な名前になりました。其事業の進歩は甚だ微微たるものでありまして、吾吾其の職に在りまして頗る汗顔の至りであります。社会事業協会を左様に進歩為さしめましたると共に、社会事業協会の現在は頗る其必要を増しつゝあることは、今回御集りの皆さんの斯く多数なるに見ても、申し上げる迄もないのであります。
 蓋し、国運の進むと共に、斯る事業の必要を増して来ると云ふことは、社会の不幸で御ざいます。今日私は、小さい乍ら、東京市養育院の事業に数十年関係して居りますが、東京市の繁盛が愈々増して来れば来る程、此の養育院の事業は益々拡大して来ると云ふことは、国の進歩発達の方面より見て、厭ふべき現象であると思ひますが、今日皆さんの各地に於ける此の事業の進展を見ても、今申し上げました東京市の一例を以て推すと、同じ様な有様が各地方に於て行はれて居るのであらうと思ふのであります。夫で此処に御集りの諸君の、大奮発を願はなければならぬ時代になつて居ると思ふのであります。本会に於きましても色々と考察を尽して居りますが、未だ具体的に皆さんに申上げるまでには至つて居りませぬが、何れこの企を申上げて皆さんの御尽力を願はなければならぬ時期の来ることを期待して居るのであります。
 時に大会を開くこともございますが、本年は唯例の如く総会を開くに止めまして、玆に諸君の御集を願うて斯く多数の御会合を得ましたことを、私は深く喜び且つ感謝する者であります。取立てゝ具体的計画を申上げられぬので、吾吾は汗顔の至りでありますが、何れ其時期に達することを期待して居るのであります。今日は幸ひ此東京市の市政のことに関して、亜米利加から後藤市長の招聘に依つて来られたところの社会事業及市政に対して造詣の深いビアード博士から、一場の
 - 第30巻 p.544 -ページ画像 
御講演を下さる筈でありますから、此事も一言附加へて置きます、私は会長として此会を開くことを喜ぶと共に、皆さんに対して斯く多数御会同下さつたことを感謝致します。
   ○右ハ栄一ノ開会ノ辞ナリ。