デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2017.12.19

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

3章 国際親善
3節 国際団体及ビ親善事業
12款 財団法人日仏会館
■綱文

第36巻 p.278-283(DK360110k) ページ画像

大正13年6月6日(1924年)

是日、当会館理事会、東京銀行倶楽部ニ開カル。栄一出席シテ、当会館ノ本建築完成前ニ於ケル仮会館設置ノ件其他ニ関シテ協議ス。大正十四年一月末ヨリ、村井吉兵衛所有ノ家屋ヲ右仮会館トシテ借用ス。


■資料

集会日時通知表 大正一三年(DK360110k-0001)
第36巻 p.278 ページ画像

集会日時通知表 大正一三年(渋沢子爵家所蔵)
五月三十日 金 午前九時 木島孝蔵氏来約(事務所)
   ○中略。
六月四日  水 午後一時半 木島孝蔵氏来約(銀行クラブ)
   ○中略。
六月六日  金 午前十一時半 日仏会館理事会(銀行クラブ)
   ○中略。
六月十四日 土 午后二時 木島孝蔵氏来約(事務所)
   ○中略。
六月三十日 月 午後三―五時 木島孝蔵氏来約(事務所)
   ○中略。
七月二日  水 午前十時 仏国大使館ヘ御出向(木島孝蔵氏モ同時)
   ○中略。
七月八日  火 午前十一時 日仏会館ノ件(銀行クラブ)
   ○中略。
七月廿六日 土 午後一時 木島孝蔵氏来約(事務所)
   ○中略。
七月廿八日 月 午後二時 木島孝蔵氏来約(事ム所)


日仏会館書類(一) 【日仏会館役員会覚】(DK360110k-0002)
第36巻 p.278-279 ページ画像

日仏会館書類(一)           (渋沢子爵家所蔵)
    日仏会館役員会覚
大正十三年六月六日、前十一時半ヨリ東京銀行集会所ニ於テ開催、出席者、渋沢子爵・古市男爵・富井政章・小野英二郎・児玉謙次・伊東米治郎・山田三良・木島孝蔵・辰野隆・団琢磨氏代理阪井徳太郎拾氏ニシテ、会館出来迄ノ会館代用会堂及渡来仏人宿舎ノ件ニ付種々評議シタル結果、村井吉兵衛氏邸及東洋文庫(モリソン文庫)ヲ適当ト認メ、其交渉ハ村井邸ハ小野氏ニ於テ、東洋文庫ハ桐島氏ト懇意ノ故ヲ以テ、渋沢子爵ニ於テ山田氏ト共ニ当ルコトヽナリ、其交渉進捗ノ上仏国大使ヘモ披露スルコトニ打合セタリ、又寄付金催促ノ件ハ木島氏
 - 第36巻 p.279 -ページ画像 
ニ於テ催促状ノ文案ヲ立テ、子爵ニ協議ノ上発送スルコト、尚文部・外務・大蔵三次官招待ノ件モ亦具体案出来ノ上ノコトヽ打合セ、食堂ヲ開キ午後二時過散会シタリ 白石


(木島孝蔵)書翰 渋沢栄一宛 (大正一三年)七月四日(DK360110k-0003)
第36巻 p.279 ページ画像

(木島孝蔵)書翰 渋沢栄一宛 (大正一三年)七月四日
                     (渋沢子爵家所蔵)
          (栄一墨書)
          木島氏ヘ回答之件
          七月五日一覧、姉崎氏にハ可成来会有
          之度旨御打合可被成候事
謹啓
尊命ニ基ツキ逓信大臣ヨリノ依頼ヲ謝絶セラレタル御礼ノ特使トシテ昨日村井吉兵衛氏ニ面会、子爵ノ御意伝達致候処、同氏モ殊ノ外喜ビ被呉好都合ニ有之候、其結果来ル八日ノ日仏会館協議会ヘ同氏ノ出席ヲ乞ヒ候処、是亦特別ノ異例ナレド喜ンテ出席可致旨快諾相成候間、此旨及御申報候
来ル八日(火)ニハ古市・富井・姉崎三氏。仏国大使外両名及村井吉兵衛氏出席之筈ニ有之候間、午前十一時迄ニ銀行倶楽部ヘ御枉駕奉願上候、小野氏ハ或ハ出席相成兼候ヤモ難計トノ事ニ有之、辰野氏ヘハ通知状発送致置候
右奉貴意候《(得脱)》 敬具
  七月四日             木島孝蔵拝
    渋沢子爵殿
         御侍史
 来ル八日村井氏ニ御面会之節子爵ヨリ親敷御挨拶相願候ハヽ一層好都合ト奉存候


日仏会館書類(一) 【拝啓 本年ハ大分暑気厳敷有之候処、益御清健ニ被為入候趣大慶之至…】(DK360110k-0004)
第36巻 p.279 ページ画像

日仏会館書類(一)           (渋沢子爵家所蔵)
拝啓
本年ハ大分暑気厳敷有之候処、益御清健ニ被為入候趣大慶之至ニ存候陳者貴邸洋館ヲ日仏会館ニ御貸附被下候事ト相成リ、誠ニ好都合ト関係者一同喜居候、仏国大使モ殊ノ外喜ヒ被呉、今回公文ヲ以テ貴下ノ御好意ニ対シ深ク感謝ノ意ヲ表シ度、此儀貴下ヘ御伝可申上様特ニ依頼有之候間、右横御了承被下度候
右得貴意候 敬具
  大正十三年八月 日      日仏会館理事長
                     子爵渋沢栄一
    村井吉兵衛殿
(欄外記事)
 [村井氏宛御書翰案御叱正奉願上候


日仏会館書類(一) 【(写) 拝啓 酷暑ノ候益々御清適奉大慶候、然ハ予テ御賛助御願申上置候…】(DK360110k-0005)
第36巻 p.279-280 ページ画像

日仏会館書類(一)          (渋沢子爵家所蔵)
(写)
拝啓
 - 第36巻 p.280 -ページ画像 
酷暑ノ候益々御清適奉大慶候、然ハ予テ御賛助御願申上置候財団法人日仏会館に対し、政府ヨリ本年度分補助費金参万円ヲ下附セラレ、仏領印度支那政府ヨリモ差向キ金壱万円ノ寄附申込有之大ニ力を得、愈具体的に進捗の計劃相立候折柄、村井吉兵衛氏ノ好意ニヨリ永田町同氏邸ノ洋館ヲ借受クル事ト相成、当事者一同欣喜罷在候、同洋館ハ山王台ニ隣接スル丘上ニ在リ、建築壮麗眺望佳勝、館内広クシテ、仏国ヨリ派遣セラルヘキ碩学家族ノ為メ七・八室、留学学士連ノ為メ八・九室ヲ充用スルモ、猶ホ応接室・事務室・会議室等ノ数室ヲ剰シ、別ニ図書館若クハ集会所ニ充用シ得ヘキ一棟モ付属致居リ、実ニ充分ニ有之候
同館ハ目下復興局ニ於テ借用中ナレドモ、同局モ遠カラス新築庁舎ニ移転ノ都合ナレハ、成ルヘク早ク修繕工事ヲ了リ度と焦慮罷在候、就てハ此際大方賛助者各位の御寄付金の御申込を取纏め、資金の充実を計り度と存候に付てハ、何卒至急御申込被下度御願申上候
右御報告旁御願申上度如此座候 敬具
  大正十三年七月   財団法人日仏会館
                  理事長渋沢栄一
        殿


日仏会館書類(一) 【拝啓 日仏会館モ財団法人トシテ設立ノ認可ヲ得、帝国政府ヨリ本年度補助費金…】(DK360110k-0006)
第36巻 p.280-281 ページ画像

日仏会館書類(一)(渋沢子爵家所蔵)
(写)
拝啓
日仏会館モ財団法人トシテ設立ノ認可ヲ得、帝国政府ヨリ本年度補助費金参万円ヲ下附セラレ候ニ付、差向キ金拾万円ノ基本金ヲ得度、春来寄附勧誘中ノ処、既ニ金五万五千円払込ト相成候際、閣下ヲ経テ仏領印度支那政府ヨリ金壱万円ノ寄附申込ニ接シ、此方面モ順調ニ進ミ居候、而シテ他面本会館ニ使用スル為メ、所々適当ノ家屋物色中ノ処今般村井吉兵衛氏ノ好意ニヨリ同氏邸内ノ洋館ヲ借受クル事ト相成候右ハ閣下モ親シク御一覧相成候通リ、山王台ニ隣接スル丘上ニ在リテ建築壮麗眺望佳勝、館内ハ添付図面ノ如クニシテ貴国ヨリ派遣セラルヘキ碩学及其家族ノ為メ七・八室、留学学生ノ為メ八・九室ヲ充用スルモ猶ホ応接室・事務室・会議室等ノ数室ヲ剰シ、別ニ図書館若クハ集会所ニ充用シ得ヘキ一棟モ付属致居リ、是亦甚タ好都合ニ有之候
右ノ次第ニテ、数年来ノ懸案タリシ日仏会館モ漸ク準備整ヒ候ニ付、愈々事業ニ着手致度候間、従来閣下ト下名等ノ間ニ諒解アル条件ニヨリ、貴国政府ヨリ碩学及ヒ留学生ヲ派遣相成候様、閣下ニ於テ可然御取計相願度候
帝国政府ヨリ既ニ本年度補助金ヲ下附セラレ候ニ付、速カニ事業ニ着手致度候間、留学生ノ簡派ハ多少延引スルコトアルヘキニ付、不取敢碩学一名御派遣相願ヒ速カニ巡回講演ヲ催フシ度希望致候、而シテ右碩学ノ専門ニ関シテハ当会館理事会ニ於テハ、成ルヘク文明史ノ如キ科学ノ大家ヲ希望致居候間、此儀御含ミノ上貴国政府ニ対シ至急御斡旋相煩ハシ度候
右申進方下名ハ、此機会ニ於テ重ネテ閣下ニ敬意ヲ表スルノ光栄ヲ有
 - 第36巻 p.281 -ページ画像 
シ候 敬具
  大正拾参年八月五日
            日仏会館理事長 子爵渋沢栄一
            〃 副理事長 男爵古市公威
            〃 副理事長 富井政章
   仏大使クローデル閣下


(ポール・クローデル)書翰 日仏会館理事長宛 一九二四年八月一五日(DK360110k-0007)
第36巻 p.281-283 ページ画像

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冊子版の『渋沢栄一伝記資料』をご参照ください。

〔参考〕(石井菊次郎)書翰 渋沢栄一宛 一九二五年二月一〇日(DK360110k-0008)
第36巻 p.283 ページ画像

(石井菊次郎)書翰 渋沢栄一宛
一九二五年二月一〇日
                     (渋沢子爵家所蔵)
                   Paris, le 10 Février '25
 Ambassad Impériale
   du Japon
拝啓平素ハ申訳ナキ御疎音ニ打過居候処、大人ニハ寒暑とも何の御障もなく倍御健勝為邦家欣賀之至と奉賀候
予而御配慮ヲ蒙リ居ルMaison de Franceノ件ハ、見事ノ御成功ヲ以テ成立ニ至リ御同慶之至ニ御座候
文化事業ヲ以テ今後活動ノ本位トスル当国に取リテハ、官民両界に於テ非常ナル感激ヲ以テ此吉報ヲ迎ヘ申候、此ヲ機会とし而当国Alliance Françaiseハ、里昂ニ於テ日仏交歓ノ大会ヲ催ス事ト相成、小生ハ予約ニ依リ去ル七日出張、八日同大会ニ参列致候処、盛大ナル人気にて各階級ヲ通シテ千二百人ノ集合アリ、猶五百人ハ余席ナキ為メ室外ニ聴講ヲ欲スル有様ヲ呈し申候、講堂ニ於テハ大人及古市男等ノ御苦心ヲ幹事より披露報告セられ、宴席ニ於テハ村井氏ニ謝電ヲ発スル事ヲ宣言スル等遺憾ナク進行シ、斯くテ近来稀ナル成功ヲ以テ大会ヲ閉シ申候、一方政府側ニ於テハ、首相・文相等相携ヘテ日本学生ニ便宜ヲ与フルノ方法ニツキ内議有之、蔵相ハ今回新ニ五十万法ヲ本邦震災ノ同情追表として議会ニ提示セル旨内話アル等、何レもMaison de France成立ノ直接ノ影響と見るへき現象続出致候ハ、両国ノため慶賀之至ニ御座候
斯くて大人平素ノ御苦心も漸次好果ヲ結フ事ト相成、小生ニ於テハ衷心より満足ト感謝ヲ禁し克ハザル所に有之候
昨日帰任不取敢以上御報告申上度 草々頓首
                      石井菊次郎
    渋沢子爵
        侍史