デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2017.12.19

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

3章 国際親善
3節 国際団体及ビ親善事業
13款 社団法人国際聯盟協会
■綱文

第36巻 p.675-680(DK360231k) ページ画像

大正14年7月2日(1925年)

是日栄一、当協会会長トシテ、外務大臣幣原喜重郎ニ対シ、大正十五年度ニ於ケル国庫補助金下付方請願書ヲ提出ス。後、金五万円ヲ交付セラル。


■資料

国際聯盟協会書類(二) 【(栄一墨書) 急激之拡張ニ付、阪谷・添田両氏とも協議致候処…】(DK360231k-0001)
第36巻 p.675-676 ページ画像

国際聯盟協会書類(二)          (渋沢子爵家所蔵)
          (栄一墨書)
          急激之拡張ニ付、阪谷・添田両氏とも協議致候処、時下必要との事ニ付、拙者同意いたし小印返却候事栄一
  大正十四年七月二日
         日本国際聯盟協会会長 子爵 渋沢栄一
    外務大臣 男爵 幣原喜重郎殿
    補助金下附方請願ノ件
拝啓、陳者当協会事業ニ関シテハ従来再三具陳致候通ニ有之、逐年其ノ勢望内外ニ認メラレ来リ候段、一方ナラヌ貴省御援助ノ賜ニ有之、玆ニ謹而奉感謝候、元来当協会設立ノ趣旨ニ鑑ミル時ハ、帝国ノ国際的地位ニ顧ミ、現在以上更ニ数段ノ事業拡充ノ必要有之候処、創立以来当協会主要資源タル一般寄附金ノ募集ハ、年々ノ苦心惨憺ニ拘ハラス僅ニ年数万ヲ出テス、欧米諸国ノ同種協会ノ資力ニ比シ、著シキ遜色有之、乍遺憾現在ニ於テハ、右諸国ト伍シテ充分ノ活動ヲ為シ能ハサル状態ニ在リ、特ニ緊急ノ場合ハ常ニ貴省ノ御援助ヲ相煩ハシ、辛シテ当座ヲ凌キ来レル次第ニ候処、近時一般財界不況ノ為メ明年度ニ於テハ従来以上更ニ寄附金ノ激減ヲ来スヘク、寔ニ当協会ノ財政ハ危殆ニ瀕スルノ状況ニ有之候、右ノ如キハ独リ当協会活動ノ基礎ヲ危クスルニ止ラス、延イテハ国際輿論ノ上ニ帝国ノ立場ヲ失墜スルノ虞有之、当協会カ漸ク其ノ成績ヲ認メラレ来リ、日本唯一ノ民間外交機関トシテ、将又国民ノ国際知識涵養機関トシテ、一般ニ期待セラルルニ
 - 第36巻 p.676 -ページ画像 
至レル過去ノ業績ヲ無ニスルト共ニ、将来世界ノ輿論ヲ帝国ノ有利ニ導クコトモ不可能ト可相成、寔ニ寒心ノ至リニ堪エサル次第ニ有之候幸ニシテ此ノ事情ハ帝国議会ニ於テ諒解セラレ、第五十一議会ニ於テハ貴衆両院共ニ当協会ニ対シ政府ノ援助方ヲ決議致候、右両院ノ建議ニ付テハ貴省ニ於テ、夙ニ御考慮中ノコトトハ拝察仕候得共、当協会財政ノ現状右ノ如クナル次第ニ付、大正十五年度ニ於テハ是非共、救済方実現ノ運ニ至ル様御取計被成下度奉懇願候、幸ニシテ当協会ノ願意御聴許ノ暁ハ、当協会設立ノ趣旨ハ広ク中外ニ徹底シ、純然タル民間機関トシテノ基礎ヲ確立スルコトヲ得、以テ本邦輿論ノ代表者タルニ相応シキモノト相成リ、内外共ニ国際平和及国際協力ノ達成ニ、格段ノ努力発展ヲ期シ得ヘキハ勿論、帝国政府外交ノ運用ニ資スル一助トモ可相成カト思料致サレ候、右ノ趣旨御賢察ノ上、別添予算案御審査相成、何卒特別ノ御詮議ヲ以テ願意御聴許被下、金弐拾四万壱千弐百参拾壱円ノ補助金御下附相成度、此段及請願候也
(別紙)
    予算案
      収入


図表を画像で表示予算案

 計 雑収入 刊行物売上代 会費 利子 寄附金 科目 七七、七〇〇 二〇〇 一、〇〇〇 七、〇〇〇 四、五〇〇 六五、〇〇〇 十四年度予算 四一、七〇〇 二〇〇 一、〇〇〇 七、〇〇〇 三、五〇〇 三〇、〇〇〇 十五年度見込 三六、〇〇〇 〇 〇 〇 一、〇〇〇 三五、〇〇〇 減 摘要 



      支出

図表を画像で表示支出

 計 予備費 通信及逓送費 宣伝拡張費 聯合会諸費 講演会諸費 印刷及刊行費 集会及接待費 雑費 文房具等消耗品 什器 図書購入費 事務所借料 在外常置員費 雑給 嘱託報酬 俸給 科目 収入額 一〇一、五四二 六、〇〇〇 五、〇〇〇 八、〇〇〇 一四、〇〇〇 七、九〇〇 二四、〇〇 二、六〇〇 六〇〇 一、二〇〇 一、〇〇〇 二、三五〇 三、一八〇 〇 八、九三六 三、六〇〇 一三、一七六 十四年度予算 不足額合計 四一、七〇〇 二八二、九三一 一二、〇〇〇 一五、〇〇〇 二二、〇〇〇 七六、四七一 二〇、〇〇〇 三五、〇〇〇 三、一〇〇 九〇〇 一、五〇〇 三、〇〇〇 五、〇〇〇 五、一八〇 二六、四六八 一八、九三六 六、六〇〇 三一、七七六 十五年度見積 二四一、二三一 一八一、三八九 六、〇〇〇 一〇、〇〇〇 一四、〇〇〇 六二、四七一 一二、一〇〇 一一、〇〇〇 五〇〇 三〇〇 三〇〇 二、〇〇〇 二、六五〇 二、〇〇〇 二六、四六八 一〇、〇〇〇 三、〇〇〇 一八、六〇〇 増 総会派遣者勅任待遇一名 充実 充実 国際聯盟主催ノ衛生会議参加者招宴 職員増加 職員増加 職員増加 一般研究者ヘ閲覧ノ為メ拡充 一室増加 五等待遇二名旅費在勤俸 事業拡張 一名増員 主事(九、〇〇〇)事務員(三、二〇〇)三名新任 摘要 





国際聯盟協会書類(二) 【大正十四年七月三日 青木節一】(DK360231k-0002)
第36巻 p.676-677 ページ画像

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国際聯盟協会書類(二) 【謹啓 時下愈々御清勝の段奉大賀候、陳者本協会に対する…】(DK360231k-0003)
第36巻 p.677-678 ページ画像

国際聯盟協会書類(二)          (渋沢子爵家所蔵)
謹啓
時下愈々御清勝の段奉大賀候、陳者本協会に対する国庫補助金下附の件に就ては、是迄容易ならざる御尽瘁を蒙り、御芳志誠に感謝の至りに不堪候、御蔭様を以て今般政府歳出予算に年額金五万円を計上することに決定致し、尚ほ此の従来外務省より下附せられ居る年額金弐万円も継続する事に相成候間、乍憚御休慮被成下度、右御礼を兼ね上申仕候 敬具
  大正十四年十一月十九日
                国際聯盟協会
                   主事 加藤外松
 - 第36巻 p.678 -ページ画像 
   会長 渋沢子爵閣下
  ○創立以来当協会ノ受領セル外務省下附金額ハ左ノ如シ。
   大正九年度 (自大正九年四月至大正十年三月)  20,000,00
   大正十年度 (自大正十年四月至大正十一年三月) 20,000,00
   大正十一年度(自大正十一年四月至大正十二年三月)20,000,00
   大正十二年度(自大正十二年四月至大正十三年三月)20,000,00
   大正十三年度(自大正十三年四月至大正十四年三月)25,000,00
   大正十四年度(自大正十四年四月至大正十五年三月)76,000,00
   大正十五年度(自大正十五年四月至昭和二年三月) 50,000,00
   昭和二年度 (自昭和二年四月至昭和三年三月)  70,000,00
   昭和三年度 (自昭和三年四月至昭和四年三月)  70,000,00
   昭和四年度 (自昭和四年四月至昭和五年三月)  100,000,00
   昭和五年度 (自昭和五年四月至昭和六年三月)  70,000,00
   昭和六年度 (自昭和六年四月至昭和七年三月)  50,000,00
  ○(国際聯盟協会)総会議事録第一回・第三回・第四回・第一一回。



〔参考〕社団法人国際聯盟協会会務報告 大正十二年四月より大正十三年三月に至る 同協会編 第一〇頁 大正一三年四月刊(DK360231k-0004)
第36巻 p.678 ページ画像

社団法人国際聯盟協会会務報告 大正十二年四月より大正十三年三月に至る 同協会編
                      第一〇頁
                      大正一三年四月刊
    一〇、外人部
 本協会の事業に賛助する外国人は、本会の客員として活動しつゝあつたが、之等の客員は一九二二年中に外人部なるものを造り、本協会と協力して内外人間の了解、協力に尽力する事となつたが、更に具体的組織を協議する為め、六月五日本協会事務所に会合、客員二十名出席して、帝大教授英人パーヴイス博士を委員長とするCommittee of Managementを組織し、更に同月二十二日、該委員会は第一回会合を催し、数名の外人会員を紹介入会せしめた。
 但し震災によつて、外人会員に非常なる変動を生じた為め、組織建て直しの気運に迫つてゐる。



〔参考〕(社団法人国際聯盟協会)大正十三年度会計報告書(DK360231k-0005)
第36巻 p.678-679 ページ画像

(社団法人国際聯盟協会)大正十三年度会計報告書
                   (渋沢子爵家所蔵)
(印刷物)
    大正十三年度会計報告(自大正十三年四月至大正十四年三月)
                 社団法人国際聯盟協会
      収入之部
                             円
 寄附金                   六九、一一〇・〇〇
 利子                     四、七九七・九九
 会費収入                   七、六八七・一四
 刊行物売上代                 二、〇〇五・三五
 雑収入                      三九一・三六
 前年度繰越金                八九、七五七・一九
  合計                  一七三、七四九・〇三
 - 第36巻 p.679 -ページ画像 
      支出之部
                             円
 俸給                     九、七五九・〇〇
 嘱託報酬                   一、二七〇・〇〇
 雑給                     六、八〇七・一五
 事務所借料                  一、五〇〇・〇〇
 図書購入費                  一、五四六・〇八
 文房具消耗品                   六七七・二七
 雑費                       三八一・五四
 集会及接待費                 一、七三三・四〇
 什器                       四九四・六六
 印刷及刊行費                二〇、八二九・八七
 講演会諸費                 一一、一四一・五三
 国際聯盟協会聯合会代表費           五、〇〇〇・〇〇
 同 分担金                  三、〇九二・九〇
 宣伝拡張費                  三、六四六・一〇
 通信及逓送費                 三、三〇三・〇六
 インターナシヨナル・サーヒス・ヒユーロー補助 二、四〇〇・〇〇
 国債証券                  七三、九三六・六〇
 銀行預金                  二六、一八〇・三二
 手許在金                      四九・五五
  合計                  一七三、七四九・〇三
  (備考)
      銀行預金内訳
                             円
 三菱銀行                  一一、一六四・七九
 三井銀行                   七、六四八・一四
 第一銀行                   三、〇六一・七一
 横浜正金銀行                 四、三〇五・六八



〔参考〕(社団法人国際聯盟協会)大正十四年度予算書(DK360231k-0006)
第36巻 p.679-680 ページ画像

(社団法人国際聯盟協会)大正十四年度予算書 (渋沢子爵家所蔵)
(印刷物)
    大正十四年度予算(自大正十四年四月至大正十五年三月)
                    社団法人国際聯盟協会
      収入之部
                             円
 寄附金                   六五、〇〇〇・〇〇
 利子                     四、五〇〇・〇〇
 会費                     七、〇〇〇・〇〇
 刊行物売上代                 一、〇〇〇・〇〇
 雑収入                      二〇〇・〇〇
 十三年度ヨリ繰越金            一〇〇、一六六・四七
  合計                  一七七、八六六・四七
      支出之部
                             円
 俸給                    一三、一七六・〇〇
 嘱託報酬                   三、六〇〇・〇〇
 雑給                     八、九三六・〇〇
 - 第36巻 p.680 -ページ画像 
 事務所借料                  三、一八〇・〇〇
 図書購入費                  二、三五〇・〇〇
 什器                     一、〇〇〇・〇〇
 文房具消耗品                 一、二〇〇・〇〇
 雑費                       六〇〇・〇〇
 集会及接待費                 二、六〇〇・〇〇
 印刷及刊行費                二四、〇〇〇・〇〇
 講演会諸費                  七、九〇〇・〇〇
 国際聯盟協会聯合会費            一四、〇〇〇・〇〇
 宣伝拡張費                  八、〇〇〇・〇〇
 通信及逓送費                 五、〇〇〇・〇〇
 予備費                    六、〇〇〇・〇〇
 翌年度へ繰越金               七六、三二四・四七
  合計                  一七七、八六六・四七