公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15
第37巻 p.339-351(DK370085k) ページ画像
昭和6年4月10日(1931年)
是日栄一、当協会会長トシテ、当協会軍縮問題委員会委員ニ阪谷芳郎等二十二名ヲ委嘱ス。
国際聯盟協会書類(六) 【(写) 軍縮委員会書類第一号(昭和六年四月十日)】(DK370085k-0001)
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国際聯盟協会書類(六) (渋沢子爵家所蔵)
(写)
軍縮委員会書類第一号(昭和六年四月十日)
拝啓、前文御免被下度候、陳者御承知の通り、国際聯盟主催の一般軍縮会議は、愈々来年二月を期してジユネーヴに開催の筈に候ところ、該会議の成否は世界平和の将来にとり重大なる関係あり、従つて各国とも、該会議の成功を期すべく対策に努めつゝある実情に有之候、我が国際聯盟協会に於ても速かに此が対策を練り、我が国論の決定に資すると共に、各国の聯盟協会とも提携し、国際平和の確保のため、能ふ限り努力致度く存居り候
就ては我が協会の対策を研究するに当り、特に貴下を初め、各方面の御高教を仰ぎ度く存じ居り候、当協会としては左記の方々に、本協会軍縮問題委員会の委員たることを御承引願度存居り候、御多忙中のところ乍恐縮貴下に於かせられても、右委員たることを御承諾被下度、此段御願申上候 敬具
昭和六年四月十日
国際聯盟協会会長
子爵渋沢栄一
(順序不同)
阪谷男 斎藤良衛氏
山川氏 前田氏
山田氏 藤原銀次郎氏
神川氏 藤村義朗氏
田川氏 植原悦二郎氏
林氏 志立鉄次郎氏
岡氏 大西斉氏
下村氏 上田貞次郎氏
若宮氏 宮島清次郎氏
信夫氏 西野恵之助氏
米田氏 馬場恒吾氏
○昭和四年七月九日、海軍軍縮研究委員会委員ヲ委嘱セリ。本款同日ノ条参照。
〔参考〕外交余録 石井菊次郎著 第一七六―一七七頁昭和六年五月三版刊(DK370085k-0002)
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外交余録 石井菊次郎著 第一七六―一七七頁昭和六年五月三版刊
○第一編 第七章 第三節 総会と理事会
二 聯盟総会と軍備制限問題
聯盟総会が国際平和樹立の旗幟を建てて、第一に着手したのは軍備縮小問題であつた。而して列国が其軍備を縮小し得るためには、前提
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として安全保障を必要とする所から、此の安全保障の一として研究し上げたのが、一九二三年の相互援助条約案であつた。聯盟国にして他国の為めに其独立を冒され、領土を侵略せられたるものに対しては、聯盟規約第十条及第十六条により、他の聯盟国より援助を受け得る筈ではあるが、援助の規定が簡に過ぎて、其程度及速度を示さない所から、未だ以て完全なる安心を聯盟国に供するに足らないものと視られて居る。で相互援助条約を以て、此欠点を補塡せんとするが目的であつた。而も同条約は、英国其他二・三の反対ありて、進捗を見ることが出来なかつた。軍備制限問題は聯盟以外の国にも関係するから、別章に譲ることとしよう。
○右軍備制限問題ハ右書第八章ニ詳述セラレアリ。
〔参考〕国際知識 第一一巻第七号・第一六―二七頁昭和六年七月 軍縮事業と欧洲の近状(上) 佐藤尚武(DK370085k-0003)
第37巻 p.340-346 ページ画像
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〔参考〕国際知識 第一一巻第八号・第五―一三頁昭和六年八月 軍縮事業と欧洲の近状(下) 佐藤尚武(DK370085k-0004)
第37巻 p.346-351 ページ画像
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