デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2021.9.1

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

3章 国際親善
5節 外賓接待
15款 其他ノ外国人接待
■綱文

第39巻 p.378-380(DK390211k) ページ画像

大正15年7月29日(1926年)

是日栄一、中華民国上海南洋大学少年団一行ヲ、飛鳥山邸ニ招キテ歓迎午餐会ヲ催ス。


■資料

集会日時通知表 大正一五年(DK390211k-0001)
第39巻 p.378 ページ画像

集会日時通知表 大正一五年     (渋沢子爵家所蔵)
七月廿九日 木 正午 支那少年団歓迎会(飛鳥山邸)


竜門雑誌 第四五五号・第七二頁大正一五年八月 青淵先生動静大要(DK390211k-0002)
第39巻 p.378 ページ画像

竜門雑誌 第四五五号・第七二頁大正一五年八月
    青淵先生動静大要
      七月中
廿九日 ○上略 支那童子軍歓迎会(曖依村荘)
 - 第39巻 p.379 -ページ画像 

少年団研究 第三巻・第一〇号大正一五年一〇月 中華民国上海南洋大学童子軍見学日程(DK390211k-0003)
第39巻 p.379 ページ画像

少年団研究 第三巻・第一〇号大正一五年一〇月
    中華民国上海南洋大学童子軍見学日程
                       少年団日本聯盟
                    主催 東京日日新聞社
                       大阪毎日新聞社
七月十九日(月曜)
  上海出発 郵船会社長崎丸にて
七月二十一日(水曜)
  神戸上陸○中略
七月二十九日(木曜)東京―日光
  明治神宮参拝
  上野公園帝室博物館動物園
  渋沢子爵訪問 上野駅午後十二時二十五分発にて王子駅下車、滝の川本邸にて午餐会
  日光へ 午後三時四十二分王子駅発にて日光へ一泊
八月四日(水曜)神戸―上海
  午前五時十三分神戸着
  同十一時郵船会社上海丸にて帰国


少年団研究 第三巻・第一〇号大正一五年一〇月 中華民国童子軍の来朝 三島通陽(DK390211k-0004)
第39巻 p.379 ページ画像

少年団研究 第三巻・第一〇号大正一五年一〇月
    中華民国童子軍の来朝
                      三島通陽
 曾て我々が、第二回国際ジヤンボリーに派遣された時、上海の童子軍に往きも帰りも、真に兄弟的な新愛《(親)》なる歓迎を受けた事は、当時の本誌に報告した通りであつた。
 今度、東京日々新聞社、大阪毎日新聞社が、ボーイ・スカウト運動に大なる好意を寄せられて、特に多大の費用を出して、上海南洋大学附属小学校童子軍を日本に招待して下さる事になつた事は、全く我々健児道に携る者にとつて真に感謝して止まない事である。
○中略
 渋沢子爵の招待を受けた時、渋沢氏は実によき講話や訓示をして下さつた。そのあとで、子爵は又「これからは世界は黄色と白色と云ふ事は仲々六ケ敷しくなるから、なほお互ひは兄弟になつて手をとらねばいけない」と云はれた。すると団長は「お説の通りで、我々は大いに手をとらねばなりません。しかし我々スカウトの使命は世界の平和にあるので、白色人種も、兄弟として愛し、大いに手をとつて世界人類の上に貢献しなくてはなりません」と云ふ意味の事を云はれたので私は「大きいな」と口の中で云つた事だつた。○下略
   ○右ノ中華民国童子軍一行二十八名ハ、団長沈慶鴻、副団長沈同一ニ引率サル。



〔参考〕東京日日新聞 第一七九一四号大正一五年七月二〇日 「若き支那」の象徴、童子軍 きのふ渡日の途に 各方面の歓迎準備(DK390211k-0005)
第39巻 p.379-380 ページ画像

東京日日新聞 第一七九一四号大正一五年七月二〇日
  「若き支那」の象徴、童子軍
    きのふ渡日の途に
 - 第39巻 p.380 -ページ画像 
      各方面の歓迎準備
本社および少年団日本聯盟より招待された中華民国代表ボーイ・スカウト上海南洋大学付属小学校童子軍は、夕刊所報の如くいよいよ十九日上海出帆の郵船長崎丸で渡日の途に上つた、本計画が発表されるや各方面より白熱的歓迎をうけ、神戸・大阪・京都・名古屋・浜松・静岡・横浜等では一斉に熱誠なる歓迎準備に著手し、東京では外務省・文部省・東京市・日本郵船会社その他で各種の便宜を計つてゐる
    ○渋沢栄一子談
敢て支那のみといはず、外国の少年諸君を迎へて国際心を子供の中からやしなふことは私の年来の持論である、今般計らずも支那の少年団を迎へる事は、この望みの一つを果たす意味ばかりでも私は非常に喜ばしい
 たゞ招待するといつても無闇に金をかけて華美に流れ、心にもないお世辞を述べてほんの一片の外交的な方法は私は絶対反対である、少年諸君に対しては真心をこめてお迎へし親切に日本人の心持なども説明しなくてはいけない、従来日本へ留学した支那の人が当然親しみが多かるべきであるのに、帰国の上往々排日の急先鋒となるのは、つまり日本人が隣国の親友である事を忘れ、思はしからぬ待遇や真心のない素振りをするのでそんな事になるのである、それを考へこれを思ひ、決してこの少年団諸君に対しても軽々しいお祭気分などになつてはいけない