デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

3章 国際親善
5節 外賓接待
15款 其他ノ外国人接待
■綱文

第39巻 p.423-426(DK390226k) ページ画像

大正15年11月19日(1926年)

是ヨリ先、是月十日アメリカ合衆国ニュー・ヨーク、ギャランティ・トラスト・カンパニー顧問バーネット・ウォーカー、飛鳥山邸ニ栄一ヲ訪フ。是日、松永安左衛門主催ノ同人招待晩餐会、東京銀行倶楽部ニ開カレ、栄一出席ス。


■資料

竜門雑誌 第四五九号・第八七頁 大正一五年一二月 青淵先生動静大要(DK390226k-0001)
第39巻 p.423 ページ画像

竜門雑誌 第四五九号・第八七頁 大正一五年一二月
    青淵先生動静大要
      十一月中
十九日○上略 松永安左衛門氏催バーネツト・ウオーカー氏招待晩餐会
   (東京銀行倶楽部)


集会日時通知表 大正一五年(DK390226k-0002)
第39巻 p.423 ページ画像

集会日時通知表 大正一五年   (渋沢子爵家所蔵)
十一月十日 火 午前十時 紐育ウオーカー氏来約(飛鳥山邸)
   ○中略。
十一月十九日 金 午後六時半 松永安左ヱ門氏催バーネツト・ウオーカー氏招待晩餐会(銀行クラブ)
 - 第39巻 p.424 -ページ画像 

(チャールズ・マクヴェー)書翰 渋沢栄一宛 一九二六年一一月一五日(DK390226k-0003)
第39巻 p.424-425 ページ画像

(チャールズ・マクヴェー)書翰 渋沢栄一宛 一九二六年一一月一五日
                 (渋沢子爵家所蔵)
                 EMBASSY OF THE
               UNITED STATES OF AMERICA
           Tokyo, Japan, November 15, 1926
Your Excellency:
  I am very sorry that I was absent from Tokyo when Mr. Burnett Walker desired me to give him a letter of introduction to you. Nothing would have given me greater pleasure than to have complied with this request and I hope that you will be kind enough to accept this note, even though at this late date, as a personal introduction of Mr. Burnett Walker from me to Your Excellency.
  I have known Mr. Walker for a number of years and indeed have for a considerable length of time before my appointment to Japan been counsel for his company, the Guaranty Trust Company of New York, and it gives me pleasure to be able to introduce Mr. Walker to you.
  I beg to express the thanks of Mr. Walker and of myself for the very courteous treatment you accorded him upon his visit to you and for the wise and broad-minded manner in which, as is always the case with Your Excellency, you gave consideration to Mr. Walker.
  I am, with great respect,
      Your Excellency's obedient servant,
            (Signed) Charles MacVeagh
His Excellency
Viscount Shibusawa.
(右訳文)
         (栄一鉛筆)
         昭和二年一月五日一覧、此来状に対しては鄭寧なる回答書を作り且つウオーカー氏との会談及同氏企図の要件ニ付ても、老生病気臥床致候為め充分相運兼たるを遺憾と致候旨をも申添度候事
 渋沢子爵閣下           (十一月十五日入手)
            東京、一九二六年十一月十五日
                  チヤールズ・マクヴエー
拝啓、益御清適奉賀候、然ばバーネツト・ウオーカー氏より閣下宛紹介状を懇請せられし節、生憎在京不致、甚だ遺憾に存候、同氏の依頼に応ずる事は小生の最欣快と致候所に有之、時日経過致候へども本状を以て更めて同氏を御紹介申上度と存候
バーネツト氏と小生とは年来懇意の間柄にて、実は小生が日本へ赴任するまで多年同氏の経営致居候紐育ギヤランチー・トラスト・カムパ
 - 第39巻 p.425 -ページ画像 
ニの法律顧問たりし次第に有之、今回同氏を御紹介致得を欣幸と存候同氏が閣下を訪問致候際には同氏の為めに極めて鄭重に御取扱被下、且閣下の常に被遊候通り賢明にして宏量なる態度を以て御便宜を御与被下候義は、同氏と共に深く感謝罷在玆に謹んで御礼申上候
右得貴意度如此御座候 敬具


中外商業新報 第一四六三五号 大正一五年一一月二〇日 ウオカー氏等を招待の晩餐会 松永氏の催し(DK390226k-0004)
第39巻 p.425 ページ画像

中外商業新報 第一四六三五号 大正一五年一一月二〇日
  ウオカー氏等を
    招待の晩餐会
      松永氏の催し
東邦電力会社副社長松永安左衛門氏は、十九日午後六時半から銀行倶楽部において、目下来朝中のニウヨーク・ギヤランチー会社副社長ウオカー氏、ならびにロンドン、ラザード・ブラザース商会グローブ氏とその一行のために晩餐会を開いた、当夜は日本側からも多数の名士臨席し、晩餐後松永氏の挨拶に次でウオカー氏の代理(氏は箱根滞在中風邪に罹り止むなく欠席)としてウエブ・ウヰルソン氏、渋沢子爵グロープ氏および大倉男の各演説あり、盛会裡に九時散会した、当夜日本側来賓の主なるものは左の如し
 渋沢子爵・大倉男・阪谷男・浅野総一郎・団琢磨・井上準之助・藤山雷太・小野英二郎・梶原仲治・串田万蔵・岩原謙三・米山梅吉・深井英五・佐竹三吾・井上角五郎・神田鐳蔵・各務幸一郎・杉野喜精・西野恵之助氏等


渋沢栄一書翰控 バーネット・ウォーカー宛 昭和二年一月一九日(DK390226k-0005)
第39巻 p.425-426 ページ画像

渋沢栄一書翰控 バーネット・ウォーカー宛 昭和二年一月一九日
                   (渋沢子爵家所蔵)
    案
 紐育市ブロードウエー一四〇
  ギヤーランチー会社
   副社長バーネツト・ウオーカー殿
                   東京 渋沢栄一
拝復、益御清適奉賀候、然ば御出発後御障も無之御帰国の義と慶祝仕候、御出発に際御恵贈被下候見事なる花束は病室に飾り日夕御厚志を拝謝致候、就ては早速御礼可申上と思ひながら夫是取紛れ遷延罷在候処、更に旧臘廿八日附の御懇書を賜り真に恐縮千万に御座候、昨年十一月十日飛鳥山の拙宅に御高来後、更に御面会の機会を得度と存候処不得其意同月十九日松永氏主催の晩餐会には貴台御病気の由にて御列席無之為めに拝光の機を失し、且爾来引続御静養中と承知致居候為め其儘打過候内、十二月十二日夕刻より老生も又風邪の為め持病の喘息を激発し籠居の已むなきに至り、床上に越年致候様の次第にて御帰国の際も等閑に打過申訳無之候、従て御来談の件に付ても其後の模様を親しく承ることを不得遺憾の至に存候処、今回の御来示により御出発に先ち井上準之助氏に最近の事情を詳細御懇談被成候由委曲拝承致候老生の健康も殆ど回復致候間、不日井上氏に面会致、委細の報告を承合せ、更に書中申上候様可仕と存候
 - 第39巻 p.426 -ページ画像 
右御礼旁拝復如此御座候 敬具
  ○右英文書翰ハ昭和二年一月十九日付ニテ発送セラレタリ。


渋沢栄一書翰控 チャールズ・マクヴェー宛 昭和二年二月四日(DK390226k-0006)
第39巻 p.426 ページ画像

渋沢栄一書翰控 チャールズ・マクヴェー宛 昭和二年二月四日
                   (渋沢子爵家所蔵)
             (栄一鉛筆)
             昭和二年一月三十日一覧
    案
 麹町区内幸町東拓ビルヂング
  米国大使館
   大使 チヤールス・マクヴエー殿
                      渋沢栄一
拝復、益御清適慶賀此事に御座候、然ば尊台御紹介のバーネツト・ウオーカー氏とは十一月十日拙宅に於て御会談致候処、其内同氏病臥せられ又小生も十二月中旬感冒にかゝり持病の喘息を并発し、爾来籠居の已むなきに至り新年も亦床上に迎へ候し次第にて、再び協議の機を逸し同氏帰国の際も握手さへ不致、真に遺憾之至に御座候、乍去ウオーカー氏と御会談後、井上準之助氏に委曲懇談致、爾来両氏直接御交渉相成候に付ウオーカー氏の御希望も略ぼ達成せられし事と存候、御承知の通り老生は数年前より事業界を隠退致居、直接営利事業には関係不致候得共、ウオーカー氏の提案は単なる営利事業と申候よりは、寧ろ日米親善に資する御計劃と存じ候に付、及ばずながら微力相尽度と期念致居候次第に有之候、殊に尊台とは極めて御懇親の由に候へば愈以て十分御添心可致候処、右之事情により其万分をも達するを得ざりしは残懐の至に御座候
右延引乍ら拝答旁事情陳上仕度如此御座候 敬具
   ○右英文書翰ハ同年二月四日付ニテ発送セラレタリ。