デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2017.6.14

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

3章 国際親善
6節 国際災害援助
1款 広東地方水害罹災民救恤義捐金募集
■綱文

第40巻 p.5-10(DK400001k) ページ画像

大正4年7月22日(1915年)

是年六月、中華民国広東地方水害甚シ。是日栄一、帝国ホテルニ中国関係実業家ノ参集ヲ請ヒ、罹災民救恤義捐金募集ノ事ヲ議ス。後、八月金二万円ヲ得テ、外務省ヲ通ジテ中華民国政府ニ贈ル。


■資料

渋沢栄一 日記 大正四年(DK400001k-0001)
第40巻 p.5 ページ画像

渋沢栄一 日記 大正四年          (渋沢子爵家所蔵)
七月廿二日 晴
○上略 午前十時帝国ホテルニ抵リ、広東水害ニ付寄附金ノ事ヲ支那関係者ト協議ス○下略
   ○中略。
八月八日 曇
○上略 中日会社倉知氏ヘ広東水害寄附金ノ事ニ付各方面ヘノ書状ヲ作リ和田氏帰京便ニ托ス○下略
   ○中略。
八月十日 曇
○上略 午飧後、中日会社倉知氏ヨリ来状アリ、広東水害寄附金ノ事ニ付事情ノ報告アリシモ、既ニ昨日出状シテ取扱方ヲ申遣シタレハ、回答ヲ要セス○下略
   ○中略。
八月十二日 曇
○上略 三時頃事務所ニ抵リ、留守中ノ庶務ヲ処理ス、広東水害ニ関スル寄附金募集ノ件、其他雑件輻輳スルヲ処分シテ、午後六時頃帰宿ス
○下略
八月十三日 半晴 暑気強シ
○上略 広東水害寄附金ノ件ニ付書状ヲ認メ、増田ヲシテ諸方ニ勧誘セシム○下略


東京日日新聞 第一三九〇七号 大正四年七月二四日 広東水害の救恤 我実業団の同情(DK400001k-0002)
第40巻 p.5-6 ページ画像

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中外商業新報 第一〇五一一号 大正四年七月二四日 広東災害醵金 渋沢男爵の発意(DK400001k-0003)
第40巻 p.6 ページ画像

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竜門雑誌 第三二七号・第六七―六八頁 大正八年八月 ○広東水害の救恤(DK400001k-0004)
第40巻 p.6 ページ画像

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当社の沿革(六)(DK400001k-0005)
第40巻 p.6-8 ページ画像

当社の沿革(六)         (中日実業株式会社所蔵)
大正四年六月、湖南・湖北・江西・安徽等、長江流域数省の地に水災あり、其被害少なからさりしが、之と前後して広東省珠江の洪水は附近一帯沢国と化し、家屋の流失人畜の死傷等惨禍の甚大なる、百年来罕に見る所にて、被害民の窮状言語に絶せるものあり、広州駐在赤塚総領事の報告に基つき、当社相談役渋沢子爵は人道上座視するに忍ひすとし、此等罹災民救恤の一助とすべく、約二万円程度を我重なる実業家より醵出し、赤塚総領事を経て同地の官憲に送付せんとの趣旨により、七月二十二日帝国ホテルに会合を催し、大体の方針を協議決定し本件の取扱方を当社に委嘱され、翌二十三日各方面へ左の書状をなせり
 拝啓、益御清適奉賀候、陳者過日書面を以て申上候通、今回支那広東地方に於て稀有の水害有之候に付ては、此際義捐金醵集の件にて御相談申上度、御会合御願申上候処、昨日会合の結果、大約金弐万円を醵出致すことに決議相成、其割当方を小生に御依嘱相成候に付き、大体別紙案の通決定致候考に有之候間、御一覧の上何卒御同意被下度懇願仕候、尚右取扱を中日実業株式会社へ委托致候間、御捐金は同会社へ御交付被下候様致度候、右は今一度拝芝の上御協議可
 - 第40巻 p.7 -ページ画像 
申上筈に御座候へ共、御承知の通差急き候場合に有之、甚た勝手なから右様御願申上度、早々如此に御座候 敬具
  大正四年七月二十三日          渋沢栄一
当社は左記各方面より金弐万円を醵出し、外務省を通し赤塚広東総領事より、広東省主席振武上将軍竜済光氏並に巡按使張鳴岐氏に宛て、公信を添へ、右金額の広東通貨換算銀弐万七千六百九元弐毫六分を送付せる処、右の内銀壱万元は同地の七十二行商有力者の設立に係り、今回の水害に因る傷病者を収容し、必要なる手当を行ひ、又医院を地方に派し施療の任に膺り居る城西方便医院に頒ち、罹災病者救治の資に充て、残余の銀壱万七千六百九元弐毫六分は広東賑務善後局に寄贈せる由にて、将軍巡按使広東賑務善後局及城西方便医院より夫れ夫れ謝状あり、且つ巡按使は同省の官報たる広東公報紙上に賑務善後局及城西方便医院に交付したる通達書写を掲載し、一般に示せし趣の鄭重なる礼状を赤塚総領事に送り来たりたる旨、同総領事より九月二十四日附公文を以て外務大臣大隈伯爵に宛て報告ありたり
    広東水災救恤資金義捐者氏名
 (一)株式会社第一銀行頭取男爵渋沢栄一、(二)株式会社台湾銀行、(三)三井物産株式会社、(四)日本郵船株式会社、(五)横浜正金銀行、(六)南満洲鉄道株式会社、(七)三菱合資会社々長男爵岩崎久弥、(八)子爵三島弥太郎、(九)日清汽船株式会社、(一〇)株式会社大倉組、(一一)大日本麦酒株式会社々長馬越恭平、(一二)大日本製糖株式会社、(一三)合資会社高田商会社長高田慎蔵、(一四)安田善三郎、(一五)古河虎之助、(一六)株式会社日本勧業銀行、(一七)鐘淵紡績株式会社、(一八)富士瓦斯紡績株式会社、(一九)服部金太郎、(二〇)東洋汽船株式会社、(二一)東亜通商株式会社社長高木陸郎、(二二)東亜興業株式会社、(二三)中日実業株式会社、(二四)大橋新太郎、(二五)王子製紙株式会社、(二六)台湾製糖株式会社、(二七)富士製紙株式会社、(二八)中野武営 以上
○中略
斯くて当社は渋沢男爵の名を以て出資各方面に対し、外務大臣宛赤塚総領事の公信並同総領事と支那官憲其他との往復文書写を添へ、左の報告書を発送せり
 拝啓、愈御清適奉賀候、陳者過般御醵出相願候広東水害義捐金総計金弐万円也、外務省を通し、在広東赤塚総領事を経て支那側に交付致候段、八月三十日附敞書を以て得貴意置候処、今般同総領事より外務大臣に宛て、同義捐金配付顛末及同地方官民側への影響情況の報告に添へ、別紙の通各方面よりの感謝状・新聞広告等送付有之候趣にて、外務次官より可然転達方申越相成候に付、事情御報告に代へ、右書類写全部御手許に差上候間、御閲覧被下度願上候、先は右迄申上度 匆々敬具○別紙略ス
  大正四年十月二十日           渋沢栄一
当時我実業界の対支国民外交機関としては、未た日華実業協会組織せられす、同仁会・日華学会・日華倶楽部の如きも或は孕胎し或は出生し或は襁褓の中に在りて、対支国民外交は渋沢男爵常に其中心となり
 - 第40巻 p.8 -ページ画像 
当社は之か実務執行機関たるの観あり、其後支那関係銀行会社間に支那懇話会の組織され、尋て日華実業協会の設立さるゝに及ひ、挙けて其手に移せり


渋沢栄一書翰 増田明六宛 (大正四年)八月八日(DK400001k-0006)
第40巻 p.8 ページ画像

渋沢栄一書翰 増田明六宛 (大正四年)八月八日 (増田正純氏所蔵)
○上略
広東水害ニ関する寄附金ニ付而ハ、此際倉知氏ヘ詳細書通し、且昨日同会社上海支店主任之者来訪ニ付、其帰京便ニ伝言もいたし置候
○中略
  八月八日                渋沢栄一
    増田明六殿
        貴酬
「大正六、八」
   ○右ハ欄外鉛筆ニテ大正六年トアルモ、同四年ノ誤リナラン。


中外商業新報 第一〇五二九号 大正四年八月一一日 「事務室」 渋沢栄一男(DK400001k-0007)
第40巻 p.8 ページ画像

中外商業新報 第一〇五二九号 大正四年八月一一日
  「事務室」
    渋沢栄一男
○上略○話は広東に於ける罹災救護金に始まる「隣人の困苦を救ふは憐憫の心から来るもので、差当り有志に謀つて二万円を送る様に取計つた次第である、日貨排斥を遣るやうな国民に憐憫もないものだと云ふものがあるが、是は間違つて居はせぬかと思ふ、救護金を送るとしても之によつて恩を売らうなどの考は毛頭ない」○下略



〔参考〕中外商業新報 第一〇五〇四号 大正四年七月一七日 広東水害公報 在留邦人は無事(DK400001k-0008)
第40巻 p.8 ページ画像

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〔参考〕中外商業新報 第一〇五〇五号 大正四年七月一八日 広東水害公報 未曾有の災害(DK400001k-0009)
第40巻 p.8-9 ページ画像

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〔参考〕中外商業新報 第一〇五〇五号 大正四年七月一八日 広東洪水救護 救護策の協議(DK400001k-0010)
第40巻 p.9 ページ画像

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〔参考〕中外商業新報 第一〇五〇七号 大正四年七月二〇日 広東水害救助 其費用五万弗(DK400001k-0011)
第40巻 p.9 ページ画像

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〔参考〕中外商業新報 第一〇五一〇号 大正四年七月二三日 広東出水被害 死者一万余人(DK400001k-0012)
第40巻 p.10 ページ画像

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