デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

4章 道徳・宗教
5節 修養団体
1款 財団法人竜門社
■綱文

第43巻 p.200-218(DK430018k) ページ画像

大正14年10月25日(1925年)

当社主唱ニヨル青淵先生八十寿並陞爵祝賀会ヨリ、栄一ニ贈ルベキ飛鳥山邸内ノ青淵文庫竣工シ、是日、ソノ献呈式挙行セラル。栄一、出席シテ挨拶ヲ述ブ。


■資料

竜門雑誌 第四四六号・第一〇五―一〇九頁大正一四年一一月 青淵文庫献呈式記事(DK430018k-0001)
第43巻 p.200-203 ページ画像

竜門雑誌  第四四六号・第一〇五―一〇九頁大正一四年一一月
    青淵文庫献呈式記事
 予て曖依村荘内に建造中の青淵文庫は此程漸く完成し、去月二十五日その献呈式を挙行したり。参会者二百四十余名、午後一時半会員の着席に次ぎ、青淵先生及来賓諸氏の臨席あり、幹事石井健吾氏より開会並に事業の報告ありたる後、先生に醵金者名簿を贈呈し、続いて委員長佐々木勇之助氏、慇懃に左の献呈辞を述ぶ。
  本日此文庫の献呈式を挙ぐるに当りまして、渋沢子爵閣下を始め御一門の方々の御臨席を辱うしましたことは、会員一同の深く光栄
 - 第43巻 p.201 -ページ画像 
とし、且感謝する所であります。
  顧みますれば、大正八年子爵閣下が八秩の高齢に躋らせられたると、其翌年陞爵の恩命に接せられたるとを祝する為めに、多年子爵の眷顧を蒙つて居りまする我々相集りまして、大正九年十一月二十三日祝賀の宴を開き、記念として、此文庫を献呈することに決しまして、子爵の御内諾を得たのであります。然るに場所の選定と、構造の設計等に意外の時日を費しました為めに、大正十一年の三月地鎮祭を行ひ、同四月始めて工事に着手することゝなつたのであります。爾来工事は順調に進行しまして、十二年の秋、将に竣工せんとする場合に、偶々大震災の為めに意外の破損を生じましたるを以て更に補強修築を加へまして、玆に漸く完成を告げ、本日を以て、之が献呈の式を挙ぐるに至りました次第であります。
  斯様な次第で、此文庫の建造が後れました為に、子爵家に保存せられてありました貴重な御文書、及我々が此文庫に御納めを願ふ積りで、朝鮮から取寄せました古書籍を、此所に納むる事が出来ませんで、大震火災の為めに烏有に帰せしめました事は、洵に千載の遺憾でありまして、何共恐懼に堪へない次第であります。
  文庫の諸設備、其他とも不充分でありまして、御気に召さぬ所も有らうと考へられますが、子爵閣下の御書斎の一部として御使用下さる事を得ましたならば、会員一同の欣幸とする所であります。終りに臨みまして、別冊献呈者の名簿を座右に呈し、玆に子爵閣下の御健康を祝し、併せて、御家門の益々御繁栄ならんことを祈り奉ります。
 之に対し青淵先生は次の如き謝辞を述べられた。
  竜門社会員の方を中心として、平生懇親を厚うして居る人々が寄つて、私の為めにこの立派な文庫を造つて下さつたと云ふことは、諸君の私を愛して下さる御意志のよく徹底した処のものでありまして、深く感謝致す次第でございます。私は学問のある者でもなく、特に研究したもののある者でもありませぬから、文庫は実はふさはしからぬものであると思はれます。が併し私にとつて文庫を必要と致します理由が、二つあります。
  其の一つは、甚だ粗雑ではありますけれど、私は論語の教ふる処を算盤に当てはめて行き度いと、銀行業者になつた時から考へて居りました。功利のみでなく、道理を以てしなくてはならない、理財に従事する時、道徳を重んぜねばならない、それには論語を拳々服膺しやうと考へ、自身論語を敬愛する所から、其の普及を図りたいと思つた。従つて私は各種の論語を文庫に集め、それを引合せたり考証したりすることを、老後の楽しみとしやうと致しまして、皆さんが文庫を下さると云ふに対して、自己の為めに喜んだのであります。
  更に一つは、私は学者ではないが慶喜公伝を著しました。それは私自身筆を執つたものでなく、人に頼んで編纂せしめたのでありますが、私の精神はよく表現して居る積りであります。公の御事蹟を考へますと、丁度其時六・七百年の封建制度が転換したこと、外交
 - 第43巻 p.202 -ページ画像 
の大舞台が開展したことなど、公直接の大事件であるのみならず、誠に日本帝国の大変革があつたのであります。換言致しますれば、六百年の封建が王政に復古する、其時に際して水戸出身の公は義公或は烈公の精神を享け継いで、帝室を尊敬すること厚く、国を愛することの深いお方であつたが、将軍の職に在る時、たまたま大政変に遭遇したのであるから、公にとつては容易ならぬことでありました。そして遂には逆賊と云はれ、怯懦と誹謗せられた程である。当時内には勝などの人々があり、外には西郷の如き大抱擁力のある人物があつて、無事に事件を治め得たのであるは云ふまでもないけれど、聡明にまします明治大帝の如き方があり、さらに公の如き犠牲的精神の強い、忍耐力ある人が将軍であつたからこそ、都合よく運んだのである。それ等の人々の力、殊に公の耐忍力が、よく干戈を交へさせないですませたのであります。歴史を見ましても、一人の一時の誤りから、天下の乱れたことは多くあります。彼の元亀・天正の当時、人民塗炭の苦しみに陥つたことなどを思ひ合されて、公は国の為め、人民の為め、じつと耐へ、何んと言はれても敬順の意を表して居られたのであります。世間の人々は之を知らない。併し私としては、お志のある処を見て、これがどうして逆賊であらう、どうして怯懦であらう、と感ずることが深かつた為め、これを千歳の後に知らしめねばならぬと思ひ立つたのであります。公御自身は当時のお心持に付ては何にも言はれず、努めて之に触れることを避られた様であります。御自身それでよいとせられたから、怨を雪ぐとか、証しをたてるとか云ふのではないが、私の如く知遇を受けた身としてはその本当の精神を社会に明かにする義務があると云ふ考へがあつたのでございます。それ故明治廿五・六年頃から公の御伝記の編纂を企て、萩野さんに依頼して完成したのであります。初めには頼山陽の日本外史のやうに大文章でやらうとしましたが、後年司馬遷の出ること、山陽の現はれることを思ひ、こゝには史実を明かにすることを主眼として、極めて平明のものとしました。参照した書物も単に慶喜公関係のものゝみでなく、汎く各方面から求めましたが、中にも「昨夢紀事」、「新伊勢物語」などを始め、数百種の記録をも調べたのであります。そして伝記が出来上つても、これだけの所謂証拠書類は、全部保存して置きたいと思つて居ました。水戸の彰古館で、十年程前、大日本史編纂の引用書を拝見したことがあります。其処には義公・烈公など君公の書入れせられたものがあつて、大変面白いと思ひました。で前申すやうにこの公の伝記の引用書もそれを保存して置きたいと切に望んで居ました。そしてその点数も数百点に及びましたから、内容を分類して保存したい、それには文庫が必要であると思つたのであります。
  文庫を有難く頂戴する理由は右の二つでありまして、重ねて申せば、一つは己の家、自己の身の為め論語を保存する、他は日本の歴史上最も重要な時期に慶喜公が大難関に処せられた史実を保存したいと思つたのであります。云はゞ小さな彰古館の如きものが出来やうかと楽しんで居たのであります。然るにこの慶喜公伝の史実は兜
 - 第43巻 p.203 -ページ画像 
町の事務所へ置きました為め、彼の十二年の大震火災の厄にかゝつて失ひました。も少し文庫を早く頂くことが出来たならさう云ふことはなかつたかと思ひます、これは物を頂いて喜ばず愚痴を云ふやうではありますが、心に描いた楽しみを震災で失つたので、つひ申したのであります。でも目録が残つて居りますから、これによつて出来る丈蒐集して、永久文庫に保存致す積りでございます。文庫を下さつた御蔭で、私自己の為めと、お国の大政変の記録の一部を少しでも保存することが出来るならば、諸君のお志をも達し得られると存じまして、玆に厚くお礼を申上げます。
  (附記)右は献呈式の当日、佐々木委員長の献呈のお言葉に対して、青淵先生の述べられた謝辞の要旨であります。当日は屋外のことではあり、先生の御演説が一般出席者に徹底しなかつた模様でありましたから、特に先生に御願ひ致しまして十一月七日に改めて口授していたゞいたものであります。
 次で大倉男爵会員を代表して祝辞を述べ、最後に同男爵の発声にて先生の万歳を三唱して式を終り、一同文庫を参観し、茶菓の饗応ありて、午後三時半盛会裡に散会したり。
○下略


青淵先生八十寿並陞爵祝賀会順序 【(印刷物) 青淵先生八十寿並陞爵祝賀会順序】(DK430018k-0002)
第43巻 p.203-204 ページ画像

青淵先生八十寿並陞爵祝賀会順序     (渋沢子爵家所蔵)
(印刷物)
    青淵先生八十寿並陞爵祝賀会順序
  一会員着席
  一青淵先生及御同族御着席
  一報告       石井幹事
  一献呈之辞     佐々木委員長
  一青淵先生御挨拶
  一文庫参観
  一茶菓
  一解散
      会計報告
        収入
一金拾七万九千八百六拾六円        会員醵出金
一金壱万七千四百弐拾四円参拾六銭     利子
一金四百円                書籍保険震災見舞金
  合計 金拾九万七千六百九拾円参拾六銭
        支出
一金拾五万弐千六百弐拾四円参拾七銭    文庫建築工事費
一金五千参百拾壱円参銭          同上附帯設備費
一金弐万弐百弐拾弐円七拾壱銭       同上電灯家具装飾費
一金九千円                同上設計及監督料
一金八千弐百参拾円八拾壱銭        論語朝鮮本購入費
一金七百弐拾七円五拾参銭         樹木移植費
 - 第43巻 p.204 -ページ画像 
一金弐百六拾八円四拾壱銭         印刷及通信費
一金千参百五円五拾銭           文庫献呈式諸費用
 合計  金拾九万七千六百九拾円参拾六銭
  本文庫ノ建築ハ合資会社清水組ニ於テ実費ヲ以テ施工シ本会ヨリ支払フベキ報酬ハ之ヲ辞退セラレタリ仍テ玆ニ附記ス


青淵文庫建築説明書 【(印刷物) 青淵文庫建築説明書】(DK430018k-0003)
第43巻 p.204-206 ページ画像

青淵文庫建築説明書            (渋沢子爵家所蔵)
(印刷物)
    青淵文庫建築説明書
一、所在地  王子飛鳥山 渋沢子爵邸曖依村荘内
       現洋館玄関前中門の南方に於て、東は丸芝を隔て八角堂に面し、西は表車道に接す
二、坪数
   本館  延坪 九拾九坪九合六勺五才
        内訳
          一階 六拾四坪六合四勺九才
          二階 参拾五坪参合壱勺六才
   露台  延坪 四拾五坪
三、間取   北端の昇降口に隣接して控室及化粧室を設け、閲覧室は東に面する平家建となす
       閲覧室の西に接して二房を設け、一房を予備室となし、一房を記念品陳列室となす
       書庫は二階に設く
       階段室は防火鉄扉を設けて、一・二階を区劃し、其他出入口及窓には鉄障子又は防火鉄扉を用ひて、完全なる耐火装置をなす
四、各室面積 昇降口     弐坪弐合五勺
       化粧室     壱坪五合
       控室      四坪五合八勺参才強
       閲覧室     弐拾壱坪
       予備室     拾七坪九合九勺弐才強
       記念品陳列室  拾四坪壱合六勺七才弱
       階段室     六坪参合壱勺四才弱
       二階書庫    参拾弐坪壱合五勺九才強
五、軒高   標準地盤より書庫笠石上端まで弐拾五尺七寸参分
六、構造   主要部は鉄筋コンクリート並に煉瓦造とす
   地形  地形は赤土根伐底に大玉砂利厚三寸敷き、上コンクリート地形をなす
   壁体  鉄筋コンクリート構造となし、其の外部に煉瓦一枚半積をなし、更に煉瓦壁外部より縦横に帯鉄を交叉せしめ、ボールトを以てコンクリート壁体と連結せしむ
   壁面  外壁面仕上げは月出石貼付けとなし、腰廻り三段並に段石は小御影石を使用す
 - 第43巻 p.205 -ページ画像 
       窓及出入口廻りには泰平タペストリー・タイルを以て装飾的に貼り立つ、猶閲覧室正面出入口額縁石及同笠石には彫刻を施す
   屋根  陸屋根とし、鉄筋コンクリート構造となし、アスフアルト防水層を設けたる上、シンダーコンクリート打ちモルタル塗仕上げとす
   床   一階床は防水帯コンクリート層を設け、二階床は鉄筋コンクリート構造となし、更にシンダーコンクリート厚二寸打となす
       階段は鉄筋コンクリート造廻り階段となし、鉄製手摺を取設く
   露台  敷地は中門附近より地面低きこと約二尺五寸なるを以て、中門との連絡上並に外観上、前面に露台を設け、露台には手摺・腰掛・階段等を石造とし、露台面には那知黒石を以て敷き固め、前面を土坡として適当に樹木の植付けをなす
七、内部仕上
   昇降口 床はモザイックタイル敷きとなし壁面月出石磨き仕上げとす、天井は石膏とし、蛇腹廻りに彫刻を施しシーリング・ライトを以て照明せり、又一隅には真鍮製帽子掛を設く
   控室  床面及腰高三尺人造石研ぎ出し仕上げとなし、壁面及天井はスタッコ塗とし、電灯は半間接となす
       電話及配電盤・電鈴等取設け、更に炊事用諸設備をなす
   化粧室 床モザイック・タイル敷きとなし、腰高さ四尺、独逸製タイルにて貼り立て、壁面及天井スタッコ塗となす
       汚水は浄化装置によりて清浄せしめ、下水道に流出せしむ
   閲覧室 床はチーク材を以て寄木張りとなし、腰羽目高さ四尺、チーク材を以て装飾的に取設け、笠木廻り彫刻を施す
       腰部二ケ所には電熱器を設け、前面には真鍮製装飾的紋様を有するスクリーンを設く
       壁及天井は石膏を以て適当の彫刻を施し、ペンキ塗仕上げとなす
       電灯は三個のシアンデリアを以てす
       家具として特別書卓及同椅子其他中央卓子・小卓子角切卓子・茶卓子・安楽椅子・長椅子・中椅子・花台・植木台等適当に配置せり
   予備室 壁面及天井はスタッコ塗とし、蛇腹廻り彫刻を施しペンキ塗仕上げとし床はリノリウム敷きとなす
       電灯は五箇の間接照明器を用ふ
 - 第43巻 p.206 -ページ画像 
       家具として書見卓子・談話卓子・安楽椅子・中椅子花台・植木台・衝立・帽子外套棚等適当に配置し、他に電話を設く
   記念室 床はリノリウム敷きとなし、壁及天井はスタッコペンキ塗仕上げとなす
       電灯は八個のチェーン・ペンダントを用ふ
       中央に記念品飾棚を設け、又一方壁に接して覗棚を設く
   階段室 床リノリウム敷きとなし階段踏面はゴム敷きとなす
       腰三尺人造石磨ぎ出し仕上げとし、壁面及天井はスタッコペンキ塗仕上げとす
       電灯は天井中央部よりランタンを垂下せり
       半円形出窓は七本の石柱を並べ、其の柱間より採光せり
   書庫  床リノリウム敷きとなし、壁面及天井スタッコ塗となす
       鉄製書棚を設く
       一方閲覧室屋根上をバルコニーとなし、之れに通ずる出入口を設く
八、工事期日 地鎮祭 大正十一年三月二日
       起工  大正十一年四月五日
       竣工  大正十四年五月十八日
九、設計並監督 中村田辺建築事務所
    設計監督主任 田辺淳吉   設計監督補助 桜井博
    製図係   佐藤秀三   製図係    前田一雄
    現場係   吉野孝吉
一〇、建築工事 合資会社清水組
    工事主任  高橋俊太郎  現場係    鈴木律平
    現場係   田中清五郎
一一、附帯工事
  電気配線工事 沖電気株式会社  電灯器具 福島電気商会
  電灯器具   安達事務所    衛生工事 西原衛生工業所
  衛生工事   西山商店     家具   旭家具装飾株式会社
  家具     清水製作所    装飾   高島屋呉服店装飾部
  額面彫刻   新間静村


青淵先生八十寿並陞爵祝賀会醵金者名簿 同会編 大正一四年一〇月刊(DK430018k-0004)
第43巻 p.206-216 ページ画像

青淵先生八十寿並陞爵祝賀会醵金者名簿 同会編
                    大正一四年一〇月刊
 委員長  佐々木勇之助
 建築委員 石井健吾     渡辺嘉一   高根義人
      増田明六     清水釘吉   白石元治郎
      渋沢元治
 会計委員 石井健吾     服部金太郎  田中栄八郎
      植村澄三郎    増田明六   諸井恒平
 - 第43巻 p.207 -ページ画像 
        杉田富
 建築実行委員 穂積重遠   田辺淳吉
 文庫設備嘱托 阪谷俊作
 幹事     石井健吾   増田明六

青淵渋沢先生、大正八年ヲ以テ八秩ノ高齢ニ躋ラセラレ、翌九年又陞爵ノ殊恩ヲ拝セラル、而シテ先憂後楽絶エス国家社会ノ為メニ尽瘁セラルヽハ洵ニ感激ニ堪ヘサルナリ、因テ其年十一月廿三日、吾儕多年先生ノ眷遇ヲ蒙レル者相会シ、先生ノ賁臨ヲ仰キテ南山ノ寿ヲ献シ、併セテ其栄光ヲ祝シ、且記念トシテ先生ノ允諾ヲ得テ曖依村荘ニ一文庫ヲ建造スルコトヽセリ、爾来工ヲ起シテ十二年ノ秋将ニ竣工セムトスルニ際シ、偶々震災ノ為メニ少カラサル損害ヲ被レリ、乃チ更ニ礎石ヲ固クシテ修築ヲ加ヘ、前後四年ヲ閲シテ爰ニ完成ヲ告ケ、本日ヲ以テ之ヲ先生ニ献呈スルヲ得ルニ至レリ、而シテ先生平素華美ヲ懌ハレサルヲ以テ、此文庫モ亦其趣旨ヲ体シテ堅牢ヲ主トシタレハ、外観荘麗ナラスト雖モ簡素ノ中亦自カラ清新ノ趣致ナキニアラサルヘシ、冀クハ先生執務ノ暇時ニ此館ニ偃息シテ、或ハ古書珍籍ニ親シミ、或ハ詩ヲ賦シ文ヲ属シテ幽懐ヲ叙シ、悠々自適以テ無疆ノ寿ヲ保タレン事ヲ
  大正十四年十月二十五日
    青淵先生八十寿並陞爵祝賀会
                 委員長 佐々木勇之助
金弐万円  株式会社第一銀行     金五百円 株式会社六十九銀行
金八千円  合資会社有終会      同    日本煉瓦株式会社
金五千円  浅野セメント株式会社   金参百円 十勝開墾株式会社
金参千円  大日本人造肥料株式会社  同    日新護謨株式会社
同     渋沢倉庫株式会社     同    京都織物株式会社
同     株式会社東京貯蓄銀行   金弐百円 品川白煉瓦株式会社
同     株式会社東京石川島造船所 金百円  万歳生命保険株式会社
金弐千円  朝鮮興業株式会社     同    株式会社斎藤ビルブローカー
同     東洋生命保険株式会社
同     株式会社中井商店     金壱万円  男爵古河虎之助
同     東洋汽船株式会社     金五千円  神田鐳蔵
金千五百円 中央製紙株式会社     同     清水満之助
同     磐城炭礦株式会社     同     山下亀三郎
金千円   東京帽子株式会社     同     堀越善重郎
同     樺太工業株式会社     金参千円  佐々木勇之助
同     九州製紙株式会社     同     渋沢義一
同     東京印刷株式会社     同     服部金太郎
同     浦賀船渠株式会社     同     大川平三郎
同     株式会社帝国ホテル    同     浅野総一郎
金五百円  茨城採炭株式会社     金弐千円  清水釘吉
同     日出紡織株式会社     金千五百円 田中栄八郎
 - 第43巻 p.208 -ページ画像 
金千五百円 尾高幸五郎        同     諸井四郎
金千円   石井健吾         同     阿部吾市
同     植村澄三郎        同     杉野喜精

同     清水一雄         同     男爵中島久万吉
同     清水揚之助        同     小田川全之
同     小池国三         同     八十島誠之
同     男爵大倉喜八郎      同     鈴木紋次郎
同     公爵徳川慶久       同     中井三郎兵衛
同     井上公二         同     高根義人
同     木村長七         同     小西安兵衛 小西喜兵衛
同     斎藤恒三         同     和田豊治
同     諸井恒平         同     下郷伝平
同     日下義雄         金参百円  今井又治郎
同     大橋新太郎        同     土岐僙
同     白石元治郎        同     桃井可雄
同     伊藤伝七         同     木村雄次
同     藤山雷太         同     佐々木慎思郎
同     星野錫          同     松井吉太郎
同     渡辺嘉一         同     竹山純平
金五百円  杉田富          同     森岡平右衛門
同     野口弥三         同     熊谷辰太郎
同     西園寺亀次郎       同     白岩竜平
同     山口荘吉         同     白石甚兵衛
同     福島宜三         同     八十島樹次郎
同     鈴木善助         同     須永登三郎
同     脇田勇          同     野口弘毅
同     大橋半七郎        同     大沢佳郎
同     山田昌邦         同     森岡文三郎
金参百円  上原豊吉         同     西村道彦
同     田中源太郎        同     湯浅徳次郎
同     大川英太郎        同     中川知一
同     伊東祐忠         同     土肥脩策
同     鹿島精一         同     岡本儀兵衛
同     西野恵之助        同     高広次平
同     横山徳次郎        同     木津太郎平
同     西村直          同     小畔亀太郎
同     内田徳郎         同     松井万緑
同     渋沢元治         同     繁田武平
金弐百円  諸井六郎         同     藤田英次郎
同     増田明六         同     西条峰三郎
同     渡辺得男         同     青木直治
同     林武平          同     長谷川太郎吉
同     利倉久吉         同     藤田好三郎
同     松木幹一郎        同     河野正次郎
 - 第43巻 p.209 -ページ画像 
同     吉田節太郎        金百弐拾円 佐々木興一
同     昆田文次郎        金百円   大野正
同     太田三郎         同     斎藤亀之丞
同     鋳谷正輔         同     前原厳太郎
同     今岡純一郎        同     川田鉄弥
同     伊東祐穀         同     町田豊千代
同     滝沢吉三郎        同     吉田芳太郎
同     中村光吉         同     佐々木清麿
同     坂野新次郎        同     石田豊太郎
同     酒井正吉         同     久本順造
金百五拾円 茂木喜太郎        同     成瀬隆蔵
同     桃井達雄         同     長部松三郎
同     大塚磐五郎        同     白石喜太郎
同     藤森忠一郎        同     松平隼太郎
同     村上豊作         同     板野吉太郎
同     竹村利三郎        同     田中太郎
同     江藤厚作         同     岡本忠三郎
同     畑茂           同     堀田金四郎
同     水野錬太郎        同     米倉嘉兵衛
同     堀江伝三郎        同     平田譲衛
同     尾高豊作         同     永田甚之助
同     笹沢仙左衛門       同     堀内明三郎
同     田辺淳吉         同     佐々木修二郎
同     簗田𨥆次郎        同     平岡光三郎
同     金谷藤次郎        同     芝崎確次郎
同     井上徳治郎        同     野口半之助
同     広瀬市三郎        同     山内政良
同     浅野幸作         同     辻可省
同     永井啓          同     中村梅三
同     島原鉄三         同     神谷十松
同     内山吉五郎        同     山中清兵衛
同     玉井周吉         同     竹田政智
同     曾和嘉一郎        同     深沢久作
同     田中二郎         同     梶村宇平
同     尾上登太郎        同     荒井健三
同     浅川真砂         同     菅野伝右衛門
同     石川範三         同     藤村義苗
同     中村鎌雄         同     松村五三郎
同     金田一国士        同     粟津清亮
同     福永政治郎        同     矢木久太郎
同     倉田亀吉         同     佐田左一
同     田中猛          同     大沢省三
同     片野滋穂         同     飯塚八平
同     織田雄次         同     川上佐太郎
 - 第43巻 p.210 -ページ画像 
金百円    武川盛次 武川吉郎   同    永井岩吉
同      中村省三        同    笠井愛次郎

同     鈴木重臣         同    伊藤好三郎
同     新井要之助        同    野崎広太
同     鈴木実          同    戸村理順
同     中井已治郎        同    江藤甚三郎
同     乾茂           同    木村清四郎
同     谷野弥吉         同    犬丸鉄太郎
同     中井三之助        同    高橋波太郎
同     田中元三郎        同    林愛三
同     安田久之助        同    川上賢作
同     金子喜代太        同    田中楳吉
同     福島甲子三        同    書上庸蔵
同     吉田嘉市         同    菅井蠖
同     永野護          同    小林竹四郎
同     田中茂          同    磯野敬
同     佐藤政五郎        同    関直之
同     佐藤一雄         同    山本栄男
同     富岡周蔵         金七拾円 大橋悌
同     平沢道次         同    甘泉豊郎
同     斎藤峰三郎        同    玉木泰次郎
同     左右田良三        同    長谷川粂蔵
同     笠原厚吉         同    高橋金四郎
金五拾円  石川政次郎        同    川島良太郎
同     本山七郎兵衛       同    小平省三
同     犬塚武夫         同    山際杢助
同     持田巽          同    加賀谷真一
同     村松秀太郎        同    田中一馬
同     加賀覚次郎        同    瀬下清
同     松崎伊三郎        同    石川道正
同     横山虎雄         同    小川鉄五郎
同     木村総助         同    松村守一
同     宇野哲夫         同    野中真
同     猪飼正雄         同    栗田金太郎
同     横田好実         同    西谷常太郎
同     前沢浜次郎        同    長滝武司
同     斎藤精一         同    加藤為二郎
同     礒野孝太郎        同    三好海三郎
同     中沢彦太郎        同    植村金吾
同     横山正吉         同    島田延太郎
同     仲田正雄         同    関口児玉之輔
同     吉岡新五郎        同    川村桃吾
同     品川瀞          同    横山直槌
同     仲田慶三郎        同    木村弥七
 - 第43巻 p.211 -ページ画像 
同     原簡亮          同    佐藤毅
同     宇野甚太郎        同    皆川巌
同     神谷義雄         同     古田錞治郎
同     亀島豊治         同     小林武次郎
同     村木善太郎        同     中村歌次郎
同     林弥一郎         同     鈴木旭
同     金井滋直         同     和田義正
同     田中寿一         同     上領純一
同     越野三蔵         金参拾円  八巻知道
同     田辺文之助        同     山本徳尚
同     若月良三         同     山本久三郎
同     末兼要          同     田中徳義
同     一森彦楠         同     河田大三九
同     佐藤正美         同     上田彦次郎
同     白城定一         同     山下近重
同     斎藤章達         同     西村暁
同     松井方利         同     古田元清
同     野村新          同     坪谷善四郎
同     高橋俊太郎        同     池田友一郎
同     渋沢長康         同     金沢求也
同     田島錦治         同     弘岡幸作
同     内藤正太郎        同     志岐信太郎
同     野村揚          同     渡辺雄馬
同     中田庄三郎        同     高山慥爾
同     中古賀晴太        同     永田帰三
同     大西卯雄         同     松本幾次郎
同     磯村十郎         同     中村新太郎
同     葛原益吉         同     江原全秀
同     古橋久三         同     佐郷栄一
同     苫米地義三        同     高島俊助
同     池島新太郎        同     沢田留三郎
同     肥田英一         同     平形知一
同     竹内善造         同     松本常三郎
同     鈴木正寿         同     野島秀吉
同     有田秀造         同     鈴木金平
同     上条憲治         同     池田嘉吉
同     北脇友吉         同     山中譲三
同     大河原源五郎       同     正村六之助
同     仙波正太郎        同     緑川洽
同     有川金吉         同     古田良三
同     岡崎惣吉         同     津村甚之助
同     小林静          同     小西春雄
同     大山昇平         同     伴直之助
同     本田竜二         同     角地藤太郎
 - 第43巻 p.212 -ページ画像 
金参拾円  河野通          金弐拾五円 小畑久五郎
同     富沢充          同     金子四郎
同     武田楢三郎        同     鶴岡伊作
同     浅木兵市         同     尾高定四郎
同     後藤謙三         同     山本松子
同     村田繁雄         同     村上節三
同     国井岩二郎        同     西田敬止
同     藤浦富太郎        同     江口百太郎
同     岸上光          金弐拾円  岡田元茂
同     久田益太郎        同     堀井卯之助
同     生方祐之         同     安達憲忠
同     原田次郎         同     今井晃
同     村山惣平         同     木村弘蔵
同     北村耕造         同     矢野亀尾
同     金倉栄吉         同     田淵団蔵
同     佐々木保三郎       同     豊田春雄
同     小林武之助        同     村井義寛
同     木本倉二         同     鈴木勝
同     前川益以         同     西川太郎一
同     黒川武雄         同     西田音吉
同     木内次郎         同     伊藤幸次郎
同     久万俊泰         同     斎藤艮八
同     友野茂三郎        同     目黒銀次
同     片岡隆起         同     大沢正道
同     滑川庄次郎        同     月岡泰治
同     平岡五郎         同     柴田愛蔵
同     行岡宇多之助       同     高村万之助
同     中西虎之助        同     西野慎治
同     湯浅泉          同     伊藤登喜造
同     木村耕造         同     松谷謐三郎
同     蘆田順三郎        同     土肥東一郎
同     国松半三郎        同     大野富雄
同     竹内実          同     野村喜一
同     萩野由之         同     神谷岩次郎
同     尾崎哲之助        同     野村喜十
同     大原春次郎        同     小林武彦
同     中村高寿         同     谷哲三
同     内藤太兵衛        同     森公次
同     久保田録太郎       同     伊東与義
同     矢野幸二         同     四津谷貞次郎
同     手塚猛昌         同     米沢元吉
同     三森礼一         同     大原万寿雄
同     宮谷直方         同     山田進
同     伊藤乾二         同     東海林吉次
 - 第43巻 p.213 -ページ画像 
同     俵田勝彦         同     石田友三郎
同     守随真吾         同     中根直記
同     河見卯助 河見竹之助   同     大井幾太郎
同     萩原英一         同     武沢与四郎
同     斎藤平治郎        同     原田松茂
同     鳥居川武次郎       同     粟飯原蔵
同     水上貫一         同     浦田治平
同     中田忠兵衛        同     原田貞之助
同     矢野義弓         同     芝崎徳之丞
同     矢野由次郎        同     二宮祐造
同     佐々木哲亮        同     高松録太郎
同     松村修一郎        同     北川幸吉
同     弓場重栄         同     長谷井千代松
同     渡辺剛          同     峰岸盛太郎
同     高広政之助        同     二宮豊太
同     伊藤寛治         同     武藤忠義
同     三上参次         金拾五円  馬場鯛次郎
同     佐藤啓          同     和田已之吉
同     鈴木源次         同     神谷祐一郎
同     本間譲三         同     斎藤沢吉
同     古作勝之助        同     川口一
同     池田寅治郎        同     鳥羽幸太郎
同     福島三郎四郎       金拾円   井戸川義賢
同     前島東造         同     井野辺茂雄
同     塘茂太郎         同     高橋毅一
同     麻生正蔵         同     笠原孝三郎
同     堀家照躬         同     遠藤正朝
同     高島忠三郎        同     坂田耐二
同     和気務          同     曾志崎誠二
同     野村鍈太郎        同     家城広助
同     桜井武夫         同     友田政五郎
同     吉岡仁助         同     渡辺轍
同     山田昌吉         同     高田利吉
同     藤木男梢         同     佐々木道雄
同     林興子          同     入江銀吉
同     杉田丑太郎        同     蓑田一耕
同     磯部亥助         同     山崎一
同     池本純吉         同     大友忠五郎
同     高橋光太郎        同     蓮沼門三
同     尾高喜一         同     安倍勉
同     入谷春彦         同     古田中正彦
同     丸山誠之助        同     九里真一
同     吉岡慎一郎        同     川口寛三
金拾壱円  山口虎之助        同     泉末治
 - 第43巻 p.214 -ページ画像 
金拾円   島田房太郎        同     根本源一
同     中野時之         同     柳田観己
同     長谷川鎌三        同     蔦岡正雄
同     岡景助          同     明楽辰吉
同     桜田助作         同     斎藤又吉
同     長谷川弥五八       同     間崎道知
同     香川亮一         同     荒井円作
同     内海盛重         同     周布省三
同     藤戸計太         同     国枝寿賀次
同     伴五百彦         同     上倉勘太郎
同     児野博          同     内藤種太郎
同     上野政雄         同     川瀬衛
同     伊藤半次郎        同     宮里仲太郎
同     山口賢治郎        同     高木岩雄
同     岡村勝正         同     小林徳太郎
同     西山喜久平        同     高橋信光
同     山崎鎮次         同     木村久雄
同     原胤昭          同     秋元藤吉郎
同     福井源三郎        同     菊池市太郎
同     朝山義六         同     平賀義典
同     時田友次         同     佐伯武雄
同     鈴木富次郎        同     松井猛三
同     柴田亀太郎        同     石塚六右衛門
同     小田島時之助       同     大島勉次
同     落合太一郎        同     中島周二
同     高橋和足         同     鳥塚啓蔵
同     中島徳太郎        同     石川織平
同     高畠登代作        同     飯沼儀一
同     田中金七         同     二宮正幸
同     福田盛作         同     田川季彦
同     小山平造         同     田島昌次
同     松下末三郎        同     近藤良顕
同     中正一郎         同     広瀬市太郎
同     水野豊次郎        同     岩永尚作
同     熊沢秀太郎        同     南塚正一
同     三上初太郎        同     武田信政
同     早川素彦         同     後久泰次郎
同     酒井次郎         同     馬場緑二
同     大島正雄         同     青木寛
同     河野間瀬次        同     金沢弘
同     伊藤富蔵         同     兼子保蔵
同     松村繁太郎        同     清水景吉
同     両角潤          同     三枝一郎
同     鹿沼良三         同     玉木真
 - 第43巻 p.215 -ページ画像 
同     高木岩松         同     田中市三郎
同     斎田銓之助        同     古市三八郎
同     井田善之助        同     阪谷良之進
同     水谷房治郎        同     普門栄三郎
同     福本寛          同     秋元章吉
同     市川武弘         同     持木良清
同     赤木淳一郎        同     綾部喜作
同     万代重昌         同     松田兼吉
同     多賀義三郎        同     田中鉄蔵
同     赤荻誠          同     高橋保志
同     村上外次郎        同     奥村俊太郎
同     岡原重蔵         同     篠原二郎
同     吉田升太郎        同     田中実
同     奥川蔵太郎        同     井上成一
同     佐藤勇次郎        同     出口和夫
同     三輪清蔵         同     大沢正五郎
同     西尾右三郎        同     吉岡鉱太郎
同     大石良淳         同     相沢才司
同     武者錬三         同     沢隆
同     桑山与三男        同     堀江呉郎
同     八木仙吉         同     松下喜一郎
同     八木安五郎        同     書上安吉
同     尾崎秀雄         同     錦戸綗
同     伊藤大三郎        同     西正名
同     佐藤林蔵         同     鷲尾貞蔵
同     川村徳行         同     芝崎猪根吉
同     大沢任          同     中村習之
同     水田源三郎        同     田子与作
同     山本一郎         同     木下憲
同     太田黒敏男        同     佐野金太郎
同     馬淵友直         同     長宮三吾
同     門多顕敏         同     鈴木豊吉
同     木村金太郎        同     小倉槌之助
同     西瀉義雄         同     堀口新一郎
同     江間万里         同     平塚貞治
同     大友幸助         同     杉山斉吾
同     瀬川太平次        同     松園忠雄
同     藤江元亨         同     山本鶴松
同     井上井          同     佐藤清次郎
同     石川茂          同     大塚透
同     足立芳五郎        同     水辺喜一郎
同     久住清次郎        同     上原久二郎
同     宇野武          同     重野治右衛門
同     藤井甚太郎        同     岩崎寅作
 - 第43巻 p.216 -ページ画像 
金拾円   黒沢源七         同     秦虎四郎
同     森由次郎         同     小沢清
同     矢崎邦次         同     御崎教一
同     浦田治雄         同     川西庸也
同     辻友親          同     大畑敏太郎
同     野口米次郎        同     吉岡俊秀
同     宇賀神万助        同     紅林英一
同     浅見悦三         同     安井千吉
同     野村小一都        同     大沢強
同     井上権之助        同     大本計吉
同     近藤竹太郎        同     大沢茂
同     石井与四郎        同     宮下恒
同     大木為次郎        同     飯島甲太郎
同     小川銀次郎          七百七十二口


(増田明六)日誌 大正一四年(DK430018k-0005)
第43巻 p.216-218 ページ画像

(増田明六)日誌  大正一四年      (増田正純氏所蔵)
四月廿九日 水
午後四時、青淵先生八十寿祝賀会代表者として、佐々木勇之助氏来訪飛鳥山邸ニ建設したる青淵文庫竣工ニ付き、此際非公式ニ子爵ニ献呈スルヲ以テ、自今何時ニテモ使用セラレ度と談話あり、尊意謹て子爵ニ御取次すべしと回答し置き、其夜開催せられたる同族会ニ、此談話を披露したり
○下略
  ○中略。
十日○十月 土 降雨              出勤
○上略
後二、第一銀行ニ於テ、青淵先生八十寿並陞爵祝賀会委員会アリ、小生モ委員兼幹事トシテ列席、来廿五日青淵文庫献呈式ニ関スル種々ノ打合ハセヲ為シタリ○下略
  ○中略。
十七日 土 神嘗祭 雨
午前九時、飛鳥山邸拝訪、同邸什器取調ニ関し、子爵より招集を受けたるなり
会するもの渋沢武之助・渋沢正雄・渋沢秀雄・渋沢敬三の四氏及小生種々協議の上、其結果を子爵ニ報告し、更ニ子爵令夫人ニ御報告して左の如く取扱ふ事ニ決す
一来廿五日青淵文庫献呈式の際、同庫内陳列室ニ陳列すべき記念品ハ天気次第令夫人より蔵出を受けて、秀雄・敬三両氏並増田ニ於て之を撰定する事
○下略
  ○中略。
二十三日 金 曇                 出勤
午前九時、飛鳥山邸ニ赴き、青淵文庫陳列品選択及陳列方研究なとニ時を要し、午後四時事務所ニ出勤す
 - 第43巻 p.217 -ページ画像 
直ニ第一銀行ニ至り、来廿五日青淵文庫献呈式執行ニ関する件、佐々木同委員長及石井同幹事と協議の上、順序及準備を決す
○下略
二十四日 土 曇                 出勤
午前九時、飛鳥山邸ニ赴き、青淵文庫陳列書類を子爵より拝借して、同陳列及各室装置等を指揮監督ニ時を費し、遂ニ事務所ニ出勤する事を得す、夕刻渋沢子爵外出より帰館、同陳列室参観せられ、満足の意を表されたり
○下略
二十五日 日 晴
朝九時、飛鳥山邸ニ至る、先之阪谷男爵より注意あり、今日ハ寒冷特《(殊)》の外大なれハ、青淵先生の御健康ニ就き十分注意を払ふべしと、頃日寒冷の日打続き、今日の設備を如何にせは可ならん乎とハ、昨日来別して苦心したる処なりしが、阪谷男爵の御注意ニ依リ更ニ責任を感したれハ、先つ林主治医ニ相談したるニ、十五分位ならハ天幕内にあるも差支なかるべし、但演説ハ禁物なりと、因て、式場の会員に面したる部分の外、幕及屏風にて蔽ひ、子爵席左右及背後ニ火鉢を配置して寒暖を試ミたるニ、意外ニ暖かなりしかば、玆ニ式場の装置を急き、十一時成工、石井幹事の来着を待ちて同意を得、引続き会場其他に於ける諸設備を監督し、午後一時全部完成す
  青淵先生八十寿並陞爵祝賀会順序
一会員着席   午後一時半
一青淵先生及御同族御着席
  青淵先生 穂積男爵 同令夫人 阪谷男爵 渋沢武之助氏 同令夫人 渋沢正雄氏 同令夫人 明石照男氏 同令夫人 渋沢敬三氏 渋沢秀雄氏 穂積重遠氏 穂積律之助氏令夫人 渋沢元治氏令夫人 以上十五氏出席
一、報告   幹事石井健吾
一、献呈之辞 委員長佐々木勇之助
一、青淵先生御挨拶
一、青淵先生並御同族の為に万歳 会員大倉男爵
一、献呈文庫参観
一、茶菓
一、解散
石井幹事の報告ハ、来賓青淵先生外御一同着席前之を了し、次きて先生外御一同着席の上、佐々木委員長献呈の辞を述へ、次て先生ハ起ちて二十分ニ亘り高声を発して答辞を述へ、大倉男爵ハ会員を代表して先生の実業界ニ於ける高徳と偉大なる御尽力とを謝し、終りニ先生及御同族の為ニ万歳を三唱、会員一同之ニ和し、玆ニ芽出度式を終り、夫れより佐々木委員長ハ、先生及御同族一同を文庫内ニ案内したり
茶菓ハ青淵先生及穂積男爵御夫婦は文庫内の書斎ニ於て、佐々木委員長外十数氏接待にて、又阪谷男爵及御同族一同は、芝庭ニ出来したる天幕内に臨席し、他会員一同と卓を並べて之を供し、主客歓を尽し、午後二時四十分終了、解散
 - 第43巻 p.218 -ページ画像 
○下略
  ○本款大正九年十一月二十三日及ビ同十五年十一月七日ノ条参照。



〔参考〕(増田明六)日誌 大正一二年(DK430018k-0006)
第43巻 p.218 ページ画像

(増田明六)日誌  大正一二年      (増田正純氏所蔵)
四月五日 木 降雨
午前九時、飛鳥山邸に於ける、青淵先生八十寿並陞爵祝賀会より献呈する記念図書館建築撿分の為め、佐々木勇之助・石井健吾・田辺惇吉の三氏と同所ニ会し、各室使用ニ関する打合ハセを為す
○下略
  ○中略。
九月一日 土 晴
○上略
同邸○飛鳥山邸モ激震ノ被害ヲ免カレス○中略晩香廬・青淵文庫・洋館執レモ甚深ノ損害ヲ被リ○下略
  ○中略。
九月三日 月 晴
○上略 飛鳥山邸ニ至リ、子爵ニ面会シテ○中略当分ノ内事務処○渋沢事務所ヲ飛鳥山邸青淵文庫内ニ設置スルコトヽシ○下略



〔参考〕(増田明六)日誌 大正一四年(DK430018k-0007)
第43巻 p.218 ページ画像

(増田明六)日誌  大正一四年      (増田正純氏所蔵)
二月廿五日 水 晴
午前、第一銀行ニ至り、佐々木頭取、石井・杉田両常務、彫刻家新間静村、高田利吉の諸氏と共ニ、飛鳥山邸青淵文庫額作製の件ニ付き協議す
○下略
  ○中略。
四月十一日 土 晴
○上略
午後五時、第一銀行重役及職員及○中略支店長一同合計五十名を飛鳥山邸ニ招待せらる○中略
午後五時、来会者を青淵文庫ニ請し、茶菓を侑め○下略
  ○「青淵文庫」ノ名称ハ栄一ノ命名ニ係ル。(高田利吉談)