デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

5章 教育
3節 其他ノ教育関係
27款 財団法人駒込中学校
■綱文

第46巻 p.139-141(DK460034k) ページ画像

昭和5年1月(1930年)

是月栄一、当校名誉顧問ニ就任、在任歿年ニ及ブ。


■資料

(長沢徳玄) 書翰 渋沢栄一宛昭和四年一二月二四日(DK460034k-0001)
第46巻 p.139 ページ画像

(長沢徳玄) 書翰 渋沢栄一宛昭和四年一二月二四日
                     (渋沢子爵家所蔵)
                 (別筆朱書)
                 昭和四年十二月二十四日
                    長沢徳玄氏来状
謹啓、閣下御機嫌克く此之度は
陛下の御叡慮により御賜宴、閣下無上の光栄奉祝福候
一、駒込中学校名誉顧問のこと、上野之為め天台宗の為め叡山之為め将た為国家、特に御就任の程奉希上候
一、委曲ハ渡辺得男様並ニ御執事方ニ申上置候
一、克己復礼之扁額終身奉戴仕り度、御揮毫奉希上候
一、孔聖画賛のことも更に奉希上候
  十二月二十四日       寛永寺内 長沢徳玄
    渋沢老子爵閣下
      執事御中


青淵先生職任年表(未定稿) 昭和六年十二月調 竜門社編 竜門雑誌第五一九号別刷・第二五頁 昭和六年一二月刊(DK460034k-0002)
第46巻 p.139 ページ画像

青淵先生職任年表 (未定稿) 昭和六年十二月調 竜門社編
               竜門雑誌第五一九号別刷・第二五頁昭和六年一二月刊
    昭和年代
  年 月
 五 一―財団法人駒込中学校名誉顧問―昭、六、一一。



〔参考〕財団法人駒込中学校一覧 第一―一〇頁刊(DK460034k-0003)
第46巻 p.139-141 ページ画像

財団法人駒込中学校一覧 第一―一〇頁刊
一、沿革一般
 本校は大正十四年十二月十二日を以て設立の認可を得て駒込中学校と称し、以て現在に逮へり、而して遠く其の淵源に溯りて案すれは、二百五十余年前天和二年了翁禅師の創立せる上野の勧学寮に起る
 戊辰の役寛永寺の荒廃と共に、学寮にありても学徒は離散し、閉寮の止むなきに至れり
 明治六年新に寮舎を利し天台宗東部総黌を置き、宗内研学の徒を集め再ひ講学の場となれり、十八年宗内学制の革新を行ひ、天台宗大学林支校附属中学林と改称し、寄宿舎を設けて生徒を収容し、三十一年更に天台宗東部中学と改め、翌年東京府より設立認可を得たり、是より三十六年十二月徴兵令によりて認定せられ、三十七年三月中学校令に準す
 其の間宗典は勿論普通学も時々其の設備を整へ、桜木谷慈恵・篠原守慶・小野寺良顕の各僧正学長に歴任す
 明治三十七年、是より先、年々学校の組織拡張の必要に迫り、加ふ
 - 第46巻 p.140 -ページ画像 
るに敷地の寛永寺に帰するに及ひ、新に駒込林町(現在の地)大保福寺の地を撰ひ、校舎寄宿舎を併せて移転新築す
 明治三十九年十一月天台宗中学と改称し、修多羅亮延僧正を学長に仰き、以て宗内の徒弟を教養せり
二、創立梗概
 前記天台宗中学は大正十一年の宗会に於て学制を改革し、大正十四年度を以て之を全廃、敷地及び校舎は別に普通中学校を経営せんと欲する者あらば之を譲渡すへきことを決議す、然るに当時天台宗大学及同中学の学長たりし末広照啓師は、師か平素理想とせる伝教大師の精神に基き、人格の修養を目的とせる普通中学校を設立せんことを志し浅草浅草寺・上野寛永寺・日光輪王寺・信州善光寺の四山と相諮り、自ら本校設立代表者となりて、玆に駒込中学校設立期成会なるものを組織し、市内に十三名の中央委員と地方に五十有余名の地方委員とを置き、一致協力して計画を進むるに至れり
 此の計画は天台宗の教育上に於ける社会事業として関東有志寺院の賛同を得ると共に、多年末広学長の教を受けたる同大中学の校友諸師の熱誠なる援助とに依りて、設立資金拾七万五千円也の勧募も容易に事業の進捗も極めて順調に運ひ、大正十四年十二月十二日財団法人駒込中学校として文部大臣の認可を受くるに至れり、然るに不幸末広学長は認可の当日突然逝去せられたれば、現校長加藤観澄師代りて就任せられたり、大正十五年六月より校舎増改築工事に着手し、翌昭和弐年三月現校舎二棟及附属建物全部を完成し、七百有余名の生徒を収容し得る設備をなすに至れり
三、設立の趣旨
 本校は財団定款第一章に「本財団法人ハ伝教大師ノ鎮護国家主義ニ依リ教学ノ振興ヲ計ルヲ以テ目的トス、前項ノ目的ヲ達スルタメ、中学校令ニ依リ駒込中学校ヲ維持経営ス」とあるか如く、伝教大師の精神に基き、堅実なる国民精神の涵養と、高潔なる人格の修養に努むるにあり
四、財団
 一、設立認可 大正十四年十二月十二日
 二、資財 (基本財産)
   金六万四千壱百拾円也
    一、金弐万円也        現金
    一、金四万四千壱百拾円也   宅地参百七坪
 三、建物
    六百八拾弐坪弐合壱勺     総延坪
    一、校舎(鉄筋混凝土三階建) 参百八拾九坪
    二、校舎(木造二階建)    弐百拾参坪参合四勺
    三、雨天体操場其他附属建物  七拾九坪八合七勺
五、財団寄附行為
    財団法人駒込中学校寄附行為
      第一章 目的及事業
第一条 本財団法人ハ伝教大師ノ鎮護国家主義ニ依リ、教学ノ振興ヲ
 - 第46巻 p.141 -ページ画像 
計ルヲ以テ目的トス
  前項ノ目的ヲ達スルタメ中学校令ニ依リ駒込中学校ヲ維持経営ス
      第二章 名称及事務所
第二条 本財団法人ハ財団法人駒込中学校ト称ス
第三条 本財団法人ノ事務所ハ之ヲ東京市本郷区駒込林町二百三十六番地ニ設置ス
○中略
      附則
本財団法人設立当時ノ役員ハ本寄附行為各条ノ規定ニ拘ハラス左記列記ノ者ヲ以テ之ニ充ツ
六、財団役員

           総裁 天台座主大僧正 中村勝契
                 理事   加藤観澄
                 監事   壬生雄舜
                 維持員  福田尭穎
                 同    大多喜守忍
                 同    長沢徳玄
                 同    大森亮順
                 同    波母山円暢
                 同    館亮諦
                 同    中里貞隆
                 同    本多綱祐
                 同    金坂乗順
                 同    大塚諶亮
                 同    青木道晃
                 同    池田澄達
         ―――――――――――――――
          法律顧問 弁護士法学士 吉田善弥
七、学校ノ現況
 (一)認可 大正十四年十二月十二日
 (二)開校 大正十五年四月一日
○下略