デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

6章 学術及ビ其他ノ文化事業
1節 学術
7款 帰一協会
■綱文

第46巻 p.424-426(DK460116k) ページ画像

明治45年5月13日(1912年)

是日栄一、当協会創立準備会第二回トシテ、飛鳥山邸ニ井上・中島・成瀬・浮田・姉崎・シドニー・エル・ギューリックト会合ス。更ニ三十日第三回会合ヲ同ジク飛島山邸ニ開キテ、趣意書及ビ意見書原案ヲ決定ス。且ツ規約ヲ作成シテ発会ヲ期ス。


■資料

帰一協会記事 一(DK460116k-0001)
第46巻 p.424-425 ページ画像

帰一協会記事 一            (竹園賢了氏所蔵)
拝啓、益々御清適奉賀候、然ラハ現代思想界改善の方法講究の件ニ関しては、去る三月十一日一回相催《(四)》したる義ニ候処、尚其の第二回の会合を来ル十三日○明治四五年五月午後四時半飛鳥山の弊荘ニ於て開会仕候間、何卒御繰合せ御賁臨被成下度候、但し右御談話相済候後、粗末の晩餐用意仕候間、その御含みにて御光来可被下候、右御案内申上度如此御座候 敬具
 - 第46巻 p.425 -ページ画像 
  五月七日                渋沢栄一

渋沢栄一 日記 明治四五年(DK460116k-0002)
第46巻 p.425 ページ画像

渋沢栄一 日記 明治四五年       (渋沢子爵家所蔵)
五月九日 雨 寒
午前六時起床、入浴シテ朝飧ス、成瀬仁蔵氏来リテ、過日会合ノ際協議セシ意見書ノ原稿ヲ示サル○下略
   ○中略。
五月十三日 晴 暖
○上略 四時過王子ニ帰宿ス、井上・浮田・中島・姉崎・キユルキー・成瀬ノ諸氏来会シ、客月十一日ノ会同ニ継続シテ種々ノ協議アリ、夜十時過散会ス、会議ノ要旨ハ趣旨書・規約ノ草案提出セシモ、尚再案ノ後決定スヘキ事トシテ確定ニ至ラサリキ
五月十四日 晴 暖
○上略
今井清彦氏、成瀬仁蔵氏等来話ス○下略
   ○中略。
五月十七日 晴 暖
午前七時起床、入浴シテ朝飧ヲ食ス、後○中略成瀬仁蔵氏来リ、宗教統一ノ件ニ関シテ種々ノ協議ヲ為ス○下略


帰一協会会報 第壱・第一四―一六頁大正二年二月 現代思想界講究に関する集会(DK460116k-0003)
第46巻 p.425-426 ページ画像

帰一協会会報 第壱・第一四―一六頁大正二年二月
    現代思想界講究に関する集会
○上略
準備第二回 四十五年五月十三日午後四時半飛鳥山渋沢男爵邸に於て開く。当日出席者左の如し。(イロハ順)
  井上哲次郎 中島力造  成瀬仁蔵
  浮田和民  姉崎正治  シドニー・ギユーリツク
  渋沢栄一
 本会合に於て委員の意見書原案に対し、渋沢男字句の修正を加へ、之を原案として討議せり。ギユーリツクは、雑誌発行の事は、困難なるに加へて、現在西洋諸国には、雑誌過多の為めに熱心なる読者を得る事、殆ど期せられず、仍て雑誌発行の件は別問題とし、日本国内のみの会合としては如何との意見を述べ、中島力造氏は大体に於て以上と同意見なる旨を述べ、更にギユーリツク氏・井上氏は本会合に対して希望を述べたり。
 其の他討議の上、意見書中、外国関係の事業は、将来の見込とし、之に先つて、内国の団結を図るを急務となし、意見書の書き代へをなす事として散会せり。
 (附記)趣意書・規約並に意見書三通、姉崎氏起草、他の二人回覧修正、之を原案として次回を開く事とせり。
尚ほ当日出席者諸氏の意見は大要左の如し。
      同第二会合に於ける意見の交換
 会合組織に関する原案討議の外、出席者相互の意見交換あり。
 先づギユリツク氏―雑誌発行の事につきては、前回意見陳述の通り
 - 第46巻 p.426 -ページ画像 
全く別問題として、日本国内丈けに限りて真面目なる会合を為すを最も適したる事と思ふ者である云々と。尚ほ同氏は語を次で曰く。予はキリスト教の宣教師として日本に居るものであるが、其の目的とする所は、キリスト教信者たる人格の生命を世に知らしむるに在る。夫れ故に、東洋の宗教にも此の如き感化と人格の生命を作り出す力あるものは、喜んで相共に提携する事を得と信ずるのである。此の点に向つて今日の如き会合に依りて東洋思想の最良なるものを究明し、又其の人物に接する事を得れば幸甚である。又如此意味に於て本会合が実に有利である。但し唯単に議論の会合でなくして、修養と感化との意義が加はらむ事を切に希望する次第である。
 右に対し中島力造氏は大体に於て同意見なる事を述べ、次に井上哲次郎氏述べて曰く。
 東洋方面に於ても儒教・仏教の感化に由りて世に聖賢とも謂はるべき人物を出した事は、決して鮮少でない。此の点に於ては、日本は此の重宝を益々発揮して世界の思想界に貢献せなければならぬ。而れども会合組織の当初よりして如何にも大事業を為すかの如く吹聴するは本会の為めに取らざる所で、実着に会合内部の団結を固むるを急務とすべきである云々。
 尚此の外諸宗教の関係長短等に付き意見続出せり。


帰一協会記事一(DK460116k-0004)
第46巻 p.426 ページ画像

帰一協会記事一             (竹園賢了氏所蔵)
拝啓、益々御清適欣慰之至ニ候、然ハ現代思想界改善ノ方法講究ノ件ニ関シテハ、既ニ再度御来会願上タル義ニ候処、尚其第三回ノ会合ヲ来ル三十日○明治四五年五月午後四時王子飛鳥山弊荘ニ於テ開会仕候間何卒御繰合セ御賁臨被成下度候、但シ右御談話相済候後粗末ノ晩餐用意仕候間其御含ニテ御光来可被下候、右御案内申上度如斯御座候 敬具
  五月廿五日                 渋沢栄一


渋沢栄一 日記 明治四五年(DK460116k-0005)
第46巻 p.426 ページ画像

渋沢栄一 日記 明治四五年         (渋沢子爵家所蔵)
五月三十日 晴 暖
○上略 四時王子ニ帰宿ス、此日宗教統一ノ事ヲ協議スル為メ、井上・中島・姉崎・森村・成瀬・米人キユリキノ諸氏来会ス、客月十一日開会ヨリ都合三回ニシテ、趣意書ニ関スル諸氏ノ意見モ稍一致シタルニヨリ、更ニ字句ノ修正ヲ為シ、且規約ハ余ノ手ニテ調成シ、来月ニ於テ数十名ノ同意者ヲ勧募シ、発会ノ運ニ向ハン事ヲ期シテ散会ス


帰一協会会報 第壱・第一六頁大正二年二月 現代思想界講究に関する集会(DK460116k-0006)
第46巻 p.426 ページ画像

帰一協会会報 第壱・第一六頁大正二年二月
    現代思想界講究に関する集会
○上略
準備第三回 五月卅日午後四時、飛鳥山渋沢男爵邸に之を開く。
 本会合に於て討議の結果、趣意書及意見書を修正し、大体に於て決定せり。尚ほ規約修正は渋沢男に一任せり。