デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

  詳細検索へ

公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

6章 学術及ビ其他ノ文化事業
1節 学術
8款 財団法人理化学研究所
■綱文

第47巻 p.147-148(DK470022k) ページ画像

大正7年3月6日(1918年)

是日及ビ十二日・十九日、栄一貴族院ニ総理大臣寺内正毅ヲ訪ヒ、当研究所寄付金ニツキ陳述シ、次イデ二十二日開カレタル理事会ニ出席シテ、関西地方ノ寄付情況ヲ説明ス。


■資料

渋沢栄一 日記 大正七年(DK470022k-0001)
第47巻 p.147 ページ画像

渋沢栄一 日記  大正七年          (渋沢子爵家所蔵)
三月六日 雨 朝来降雨寒威厳ナラス
○上略 午前十時半貴族院ニ抵リ、寺内首相ニ会見シテ、理化学研究所寄附金ノ事其他ノ要務ヲ談ス、午後一時第一銀行ニ抵リテ午飧ス、畢テ事務所ニ抵リ○中略 桜井錠二氏来リ、理研ヲ大坂地方ニ分置スル事ヲ談ス、又水谷氏来リテ理研寄附金勧誘ニ付大阪府知事及同地ノ委員(小山・永田・山岡)ニ書通ノ事ヲ談ス○下略
  ○中略。
三月十二日 晴
○上略 三時貴族院ニ抵リ○中略 寺内総理大臣ニ面会シテ、理研寄附金募集ノ事○中略 ヲ談話ス○下略
  ○中略。
三月十七日 雨 午後風アリテ雨歇ム
午前七時起床、入浴、朝飧ヲ畢リ○中略 水谷清氏理研ノ事ヲ談ス○下略
  ○中略。
三月十九日 曇
○上略 午前十時半、寺西首相《(寺内)》ヲ貴族院ヘ訪ヘ、理研寄附金ノ事、柳生氏ノ事等ヲ談話ス○下略
  ○中略。
三月二十二日 晴
○上略 九時半理化学研究所ニ抵リ、理事会ニ出席ス、要件ヲ協議シ○下略


集会日時通知表 大正七年(DK470022k-0002)
第47巻 p.147 ページ画像

集会日時通知表  大正七年        (渋沢子爵家所蔵)
三月廿二日 金 午前九時半 理化学研究所理事会(同所)


自第壱回 至第三十八回 理事会決議録(DK470022k-0003)
第47巻 p.147-148 ページ画像

自第壱回 至第三十八回 理事会決議録  (財団法人理化学研究所所蔵)
    第十九回理事会
大正七年三月二十二日午前九時半、当事務所ニ於テ第十九回理事会ヲ開ク、古市所長開会ヲ宣シ、渋沢男爵ハ寄附金募集方ノ件ニ関シ、旧臘関西地方ニ出張ノ際選定シタル小山・山岡・永田ノ三委員ニ其後ノ
 - 第47巻 p.148 -ページ画像 
経過報告方ヲ照会シ、且ツ偶上京中ナリシ小池張造氏ニモ本件ニ関シテ懇談ヲ遂ケ、尚同氏ヨリモ林大阪府知事ト打合方依頼スル所アリシモ、未タ何等回答ニ接セサルコト、又京浜地方ニ於テモ華族其他有力者及会社ノ寄附金未タ決定セサルモノアル旨ヲ報告シ、可成来ル四月中ニ総裁奉戴式挙行致度希望ヲ述ヘテ、至急右等寄附金取纏方、並関西地方実業家中同地方ニ研究機関設置ヲ希望スル者アルニ付之カ措置ニ付一同ニ諮リ、次テ古市所長ヨリ建築工事請負ニ関スル件及人事ニ関スル件ヲ議シ、左ノ通決議シ、正午散会セリ
追テ柴山参事官ハ、諸物価騰貴ニ付当三月ニ於テ、月俸百円未満ノ所員ニ月俸一ケ月分ニ相当スル臨時手当ヲ支給スル旨ヲ陳述シテ、一同ノ承認ヲ経タリ
      決議事項
一、関西地方寄附金募集方ニ付テハ、先ツ久原房之助氏、住友男爵及鈴木岩次郎氏ノ決定ヲ促スコトトシ、久原氏ニ対シテハ寺内伯爵ニ勧誘方ヲ請ヒ、更ニ和田理事ヨリ直接交渉スルコト、住友男爵ニ対シテハ荘理事ヨリ鈴木左馬也氏ニ交渉スルコト、鈴木岩次郎氏ニ対シテハ渋沢男爵ヨリ金子直吉氏ニ交渉スルコト
二、京浜地方ノ有力者及会社ノ寄附金募集方ニ付テハ、大橋・和田両理事ニ於テ寄附金予定調書ヲ作成シテ募集ニ着手スルコト
三、大正七年度ニ着手スヘキ化学部本館及附属家建築工事ハ清水組・大倉組及戸田利兵衛ノ三者ヲ指名シ、入札ニ附シテ請負ハシムルコト
四、関西地方実業家ノ希望セル関西地方ニ研究機関ヲ設置スルノ件ハ先ツ東京ニ於ケル施設ノ完成ヲ待テ之ヲ決定スルヲ適当トスルモ現存セル高等工業学校ノ教授及設備ヲ利用スルヲ得ハ、之ヲ当所ノ研究機関ニ充ツルコト、京都・仙台ノ大学ニ於ケルト同様ニ為スコトハ何等支障ナキノミナラズ、当所ノ希望スル所ナリ
五、京都帝国大学理科大学助教授理学博士高嶺俊夫氏ヲ専任研究員補ニ、又東北帝国大学理科大学助教授理学士野村博氏ヲ兼務研究員補ニ任用シ、右両氏ヲ大正七年度ヨリ海外ニ留学セシムルコト
六、長岡・池田両部長ヲ研究員トシテ御委嘱方ニ付、総裁宮殿下ニ上申スルコト
出席者左ノ如シ
 古市・渋沢・桜井・大橋・和田・荘・高松・中野各理事、柴山参事官
 高峰・塩原両氏ハ閉会後来着