デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

大正11年10月14日（1922年）

是日、日本工業倶楽部ニ於テ当研究所理事会、十九日、当研究所第三号館ニ於テ臨時評議員会開カレ、栄一出席ス。次イデ十二月十五日、日本工業倶楽部ニ於テ理事会開カレ、栄一出席ス。

集会日時通知表　　大正一一年　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
十月十四日　土　午前十時　理化学研究所理事会（工業倶楽部）

自卅九回　至七十四回　理事会書類　　　（財団法人理化学研究所所蔵）
　　（大河内）（高松）
栄一　(印)　(印)　第四十四回理事会議事録
大正十一年十月十四日午前十時日本工業倶楽部ニ於テ開会、正午閉会
出席　渋沢・大河内・団・高松・和田各理事、古市顧問、原監事、片山研究員代表
報告　大河内所長ヨリ左ノ諸件ヲ報告シ、一同ノ承認ヲ経タリ
一、摂政宮殿下来ル十九日午後一時行啓被為在ニ付、研究ノ状況ヲ各室ニ於テ台覧ニ供スル件
○中略
決議事項
一、理事推薦ノ件　理事銓衡方ハ渋沢・大河内両理事及古市顧問ニ附托スルコト
二、東洋瓦斯試験所資金五万円ヲ拾万円ニ増額ノ件　可決
三、東洋瓦斯試験所トノ契約案　原案可決
 - 第47巻 p.194 -ページ画像 
四、寄附金取扱銀行ニ関スル件　原案可決
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上

自卅九回　至七十四回　理事会書類　　（財団法人理化学研究所所蔵）
　　　　　　　　（大河内）
栄一　(印)
　大正十一年十月十四日第四十四回理事会ニ於テ渋沢・大河内両理事及古市顧問ニ附托サレタル理事推薦ノ件
本件ハ第四十四回理事会閉会後直ニ協議ヲ進メラレタル結果、現在評議員タル左ノ五氏ヲ理事ニ推挙セリ
　　　　　　記
　　　　　内藤久寛君
　　　　　植村澄三郎君
　　　　　古在由直君
　　　　　塩原又策君
　　男爵　森村開作君
　　　　　　　　　　　以上

集会日時通知表　　大正一一年　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
十月十九日　木　午前十一時　理化学研究所臨時評議員会（同所第三号館）

評議員会決議録　自大正十一年一月　至大正十五年十二月　　（財団法人理化学研究所所蔵）
栄一　大正十一年十月十九日臨時評議員会議事要録
午前十一時三十分第三号館階上ニ於テ開会、正午閉会
出席　渋沢・大河内・団・和田・高松・長井・塚本・浜口・藤原・二神（大日肥）各評議員、山川・古市両顧問、吉野工務課長、此外他ノ評議員ヲ代理人ト為ス旨通知セシ評議員三十二名
報告及議事
大河内所長ハ昨夜ノ出来事（所長不在中水谷書記陳述、別紙ノ通）ニ関シ東宮御所ニ参向シテ事実ヲ具申シ遺憾ナカラ行啓ノ御延期ヲ奉請シタル件、研究ノ概況及講演会開催ノ件ヲ報告シ、次テ議事ニ移リ、左ノ通リ理事五名・評議員一名ヲ推挙セリ
　　理事　内藤久寛君　　　理事　植村澄三郎君
　　〃　　古在由直君　　　〃　　塩原又策君
　　〃　男爵　森村開作君
　　評議員　日本勧業銀行総裁梶原仲治
（別紙）
昨夕五時頃池田研究室雇森岡東一ナル者地下室ニ於テ嘔吐セリ、依テ直ニ研究生三浦医学士ノ診断ヲ請ヒタルニ、嘔吐ハ多分脚気症ニ基因シタルモノト推定セラレタリ、然レトモ摂政宮殿下ノ成ラセラルヽ前日ニシテ、殊ニ時節柄警戒ヲ要スヘキヲ以テ所長ハ其ノ措置ニ関シ伝染病研究所長ノ意見ヲ徴セラレタル結果、本人ヲ駒込病院ニ送リテ健康診断ヲ受ケサシメ、尚為念一夜同病院ニ本人ヲ留置シテ経過ヲ見ルコトヽセリ、幸ニ本朝ニ至ルモ何等異状ナキノミナラズ、頗ル元気ニ
 - 第47巻 p.195 -ページ画像 
シテ院長ヨリコレラニ非サル旨報告ニ接シ安堵セリ、尤モ警視庁ノ命令ニ依リ本夕迄本人ヲ同病院ニ留置スルコトヽナレリ、所長出席遅延ノ理由ハ本件ニ関シ東宮御所ヨリ電話ニ接シ具申旁参向シタル為ナリ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上

集会日時通知表　　大正一一年　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
十二月十五日　金　午前十時　理化学研究所理事会（工業倶楽部）

自卅九回　至七十四回　理事会書類　　（財団法人理化学研究所所蔵）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（塩原）（水谷）
　　　　第四十五回理事会議事録　　　　　　　　(印)　(印)
大正十一年十二月十五日午前十一時日本工業倶楽部ニ開会、正午閉会
出席　渋沢・大河内・大橋・和田・荘・塩原・高松・岡本・赤司各理事、原幹事、山川・古市両顧問
報告及議事　大河内所長議長ト為リ○中略　政府ニ於テハ大正十二年度ヨリ毎年二十五万円宛研究補助金交付ノ法律案ヲ第四十六帝国議会ニ提出シタル件ヲ報告シ、次テ議事ニ移リ、左ノ諸件ヲ議決セリ
　一、大正十二年度業務計画及予算原案（別紙○略ス）ノ通
　　○二、三略ス。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上