デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

2部 実業・経済

1章 金融
1節 銀行
1款 株式会社第一銀行
■綱文

第50巻 p.17-20(DK500002k) ページ画像

明治42年8月3日(1909年)

是日栄一、東京銀行集会所ニ於テ開カレタル、当行第二十六期定時株主総会及ビ臨時株主総会ニ出席シテ議事ヲ司宰シ、同期営業概況ヲ報告シ、更
 - 第50巻 p.18 -ページ画像 
ニ韓国支店業務ノ韓国銀行引継ニ関スル経緯ヲ説明シ、是ニ伴フ定款附則追補ヲ提案、可決セラル。


■資料

第廿六期定時株主総会及臨時株主総会決議録(DK500002k-0001)
第50巻 p.18-19 ページ画像

第廿六期定時株主総会及臨時株主総会決議録
                     (株式会社第一銀行所蔵)
    第廿六期定時株主総会及臨時株主総会
明治四拾弐年八月参日午後壱時半ヨリ、当銀行定時及臨時株主総会ヲ東京市日本橋区坂本町銀行集会所ニ開ク、株主総数弐千弐拾七名、此株数弐拾万株ノ内出席株主百拾名、此株数参万五百五拾六株、委任状ヲ以テ代理ヲ委託シタルモノ九百六拾五名、此株数九万千九拾五株、合計株主千七拾五名、此株数拾弐万千六百五拾壱株ナリ
頭取渋沢栄一議長席ニ就キ、明治四拾弐年上半季営業ノ概況ヲ演述シ次テ文書課長ヲシテ第廿六期貸借対照表・財産目録・営業報告書・損益計算書ヲ朗読セシメ、其承認ヲ求メタルニ、一同異議ナク之レヲ承認ス、仍テ更ニ文書課長ヲシテ左記ノ利益分配案ヲ朗読セシメ、其決議ヲ求メタルニ、満場一致之レヲ可決セリ
      利益金分配
一金九拾六万九千五拾五円弐拾九銭      当半季純益金
一金五拾参万六千七拾五円五拾弐銭      前半季繰越金
合計金百五拾万五千百参拾円八拾壱銭
  内
 一金四万八千四百五拾円       役員賞与及行員恩給基金
 一金参拾万円            積立金
 一金拾万円             韓国支店積立金
 一金五拾万円            配当金壱株ニツキ金弐円五拾銭即年壱割
 一金五拾五万六千六百八拾円八拾壱銭 後半期繰込金
右終テ臨時株主総会ヲ開キ、議長ハ監査役任期満了ニ付其改選ヲ行フベキ旨ヲ述ベタルニ、株主秋山長次郎氏総テ重任ヲ希望スル旨ヲ発議シ満場之ニ賛成ス、仍テ議長ハ定款ニ左記ノ附則ヲ設クルノ件ニツキ文書課長ヲシテ議案及其理由ヲ朗読セシメ、且ツ韓国ニ於ケル当銀行業務ノ沿革ヲ略説シ、今回政治上ノ必要ニヨリ同国ニ中央銀行新設セラルヽニ付、在来当銀行ガ同国ニ於テ取扱ヒ来レル銀行券発行・官金出納及貨幣整理ニ関スル事務ハ勿論、韓国ニ於ケル業務ハ一切之ヲ新設中央銀行ニ引継グ事トナリシヲ以テ、当行ハ二・三枢要ノ地ニ単ニ貿易銀行トシテ営業ヲ継続スル積リニテ、其覚書及ビ右承継ニ関スル細則ヲ当局ト取替ハスニ至リタル顛末ヨリ、率ヰテ定款ニ附則ヲ設クルノ必要ヲ説述シ、一同ノ賛成ヲ求メタルニ、右ニ関スル一・二ノ質問アリタル後、満場一致之ニ同意セリ
 定款附則
  第四拾壱条 当銀行ノ韓国ニ於ケル業務ニ関スル明治三十八年勅令第七拾参号ヲ廃止セラルルトキハ、当銀行ハ同国ニ於ケル業務ヲ廃止スルモノトス、但枢要ト認ムル場所ニ於テ第十五条・第十六条記載ノ業務ヲ営ムハ此ノ限ニアラズ
右之通リ決議候処相違無之候也
 - 第50巻 p.19 -ページ画像 
  明治四拾弐年八月 日
          株式会社第一銀行
            取締役頭取 男爵 渋沢栄一
            取締役      三井八郎次郎(印)
            取締役      佐々木勇之助
            取締役      熊谷辰太郎(印)
            取締役      日下義雄(印)
            取締役      市原盛宏(印)
            監査役      土岐僙
            監査役      尾高次郎(印)


渋沢栄一 日記 明治四二年(DK500002k-0002)
第50巻 p.19-20 ページ画像

渋沢栄一 日記  明治四二年         (渋沢子爵家所蔵)
六月二十六日 曇 冷
○上略 正午第一銀行ニ抵リテ午飧ス、後市原盛宏氏ト行務ヲ談ス○下略
  ○中略。
六月二十九日 曇 冷
○上略 古谷久綱氏ト電話ヲ為シテ、明三十日伊藤公ヲ大磯ニ訪問ノ事ヲ打合ハス○下略
六月三十日 晴 冷
○上略 午飧後自働車ニテ大磯ニ抵リ伊藤公爵ヲ訪ヒ、韓国行ヲ送リ要務ヲ談ス○下略
  ○中略。
七月二十二日 晴 大暑
○上略 午後一時伊藤公爵ヲ官邸ニ訪ヒ、二時過キ第一銀行ニ抵リ、重役会ヲ開キ要務ヲ議決ス○下略
  ○中略。
七月二十四日 晴 大暑
○上略 午前十一時帝国ホテルニ抵リ、堀越善重郎氏ノ商店営業報告会ニ出席ス、畢テ午飧ヲ共ニシ、後井上侯爵ヲ訪ヘ、又伊藤公爵ヲ官舎ニ訪ヘシモ、大磯行ニテ面会ヲ得ス、午後第一銀行ニ抵リ、又兜町事務所ニ抵リ、事務ヲ処理ス○下略
  ○中略。
七月三十一日 晴 大暑
○上略 麻布内田山ニ抵リ、井上侯爵ニ面会シ要務ヲ談ス、後霊南阪ニ伊藤公爵ヲ訪ヒ談話ス、午後一時第一銀行ニ抵リテ午飧シ、後要務ヲ談ス○下略
  ○中略。
八月一日 晴 大暑
○上略 八時朝飧ヲ食ス、後揮毫ヲ試ム○中略又第一銀行発達史ヲ読ミ、其字句ヲ修正ス○下略
八月二日 晴 暑
午前六時起床庭園ヲ散歩シ後入浴ス、畢テ第一銀行発達史ヲ一覧シテ字句ヲ修正ス、又韓国支店ニ関スル書類ヲ検閲ス○中略四時第一銀行ニ抵リ、杉田氏ニ銀行発達史等ヲ交付ス、又佐々木氏・久米氏等ト会話
 - 第50巻 p.20 -ページ画像 
ス○下略