デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

  詳細検索へ

公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

2部 実業・経済

1章 金融
1節 銀行
1款 株式会社第一銀行
■綱文

第50巻 p.64-67(DK500011k) ページ画像

明治45年1月25日(1912年)

是日栄一、東京銀行集会所ニ於テ開カレタル、当行第三十一期定時株主総会及ビ臨時株主総会ニ出席シ、議事ヲ司宰ス。


■資料

渋沢栄一 日記 明治四五年(DK500011k-0001)
第50巻 p.64 ページ画像

渋沢栄一 日記  明治四五年         (渋沢子爵家所蔵)
一月一日 晴 寒
○上略 十時児童等及明石ト共ニ自働車ニテ事務所ニ抵リ、第一銀行員、各会社及事務所員等ノ新年祝賀ヲ受ク、十一時第一銀行ニ抵リ、行員一同ニ新年ニ付テ感想ヲ述ベ、且一場ノ訓示ヲ為ス○下略


株式会社第一銀行第三十一期 自明治四十四年七月一日至明治四十四年十二月三十一日 営業報告書 第二―三頁刊(DK500011k-0002)
第50巻 p.64-65 ページ画像

株式会社第一銀行第三十一期 自明治四十四年七月一日至明治四十四年十二月三十一日 営業報告書
                       第二―三頁刊
    営業景況
例ニヨリ当半季金融ノ概況ト、当銀行営業ノ大体ヲ叙述センニ、両三年引続キタル金融緩慢ノ大勢モ、今春来次第ニ緊縮ノ機ニ向ヒ、金利モ亦少シク騰上ノ傾向アリタルニ、当季ニ入リテハ見越輸入ニ対スル決済資金ノ需用ト、前年来企図セラレタル新事業資金ノ要求ハ、米価
 - 第50巻 p.65 -ページ画像 
騰貴ニ伴フ地方購買力ノ増進ト相待テ、金融漸次繁忙ヲ告ゲ、九月ニ至リ日本銀行ハ遂ニ昨年三月以来据置タル貸付利子ノ引上ヲ断行シ、市場ノ利率モ亦之レト相前後シテ著シキ上騰ヲ見ルニ至レリ、殊ニ清国ノ動乱ニ就テハ対清貿易ノ杜絶ヲ憂慮セシメ、一般銀行業者ノ警戒ヲ惹起シ、金融市場ヲシテ更ニ一層ノ緊縮ヲ呈セシメ、大蔵省証券ノ如キ日歩壱銭四厘ノ高歩ヲ附スルモ、尚捗々シキ売レ行ヲ見サルニ至レリ、翻テ海外金融市場ノ状況ヲ見ルニ、今春来緊縮ノ形勢ヲ持続シ金利ハ上騰シ、公債ハ下落シ、為メニ予期セラレタル東京市債ノ募集モ其成立ヲ見ルニ至ラスシテ、間接ニ我経済界ニ及シタル影響亦尠ナシトセス、内外ノ情況斯ノ如クナルヲ以テ、当半季ヲ通シ金融ハ常ニ繁忙ニシテ、年末ニ近クニ従ヒ次第ニ其度ヲ増シ、特別五分利公債弐千万円ノ償還モ格別之ヲ緩和スルノ効ナク、金利ハ騰貴シ資金ハ不足ヲ告ケ、季末兌換券ノ限外発行高ハ八千六百万円ノ巨額ニ達シ、近年稀ナル繁忙ヲ以テ当半季ヲ終レリ
当銀行ハ此ノ間ニ処シ、勉メテ資金ノ固定ヲ避ケ、能ク金利ノ上騰ヲ利用シテ之カ運用ヲ計リタルヲ以テ、当季ニ於テハ公債・社債ノ引受ニ基クカ如キ、何等特種ノ利益ナカリシモ、前期ニ比シ約弐拾万円ノ増益ヲ挙クルヲ得タルハ、株主各位ト共ニ欣賀スヘキ所ナリトス


株式会社第一銀行第三十一期 自明治四十四年七月一日至明治四十四年十二月三十一日 営業報告書 第一頁刊(DK500011k-0003)
第50巻 p.65 ページ画像

株式会社第一銀行第三十一期 自明治四十四年七月一日至明治四十四年十二月三十一日 営業報告書
                       第一頁刊
    株主総会
一、七月二十五日定時株主総会ニ於テ、明治四十四年上半季営業報告書・貸借対照表・損益計算書及財産目録ヲ承認シ、同期利益分配ヲ決議セリ
一、同日臨時株主総会ニ於テ、取締役及監査役任期満了ニ付、改選ヲナシタルニ、取締役ニ渋沢栄一・三井八郎次郎・佐々木勇之助・熊谷辰太郎・日下義雄、監査役ニ土岐僙・尾高次郎再選重任セリ


第三十一期定時株主総会及臨時株主総会決議録(DK500011k-0004)
第50巻 p.65-66 ページ画像

第三十一期定時株主総会及臨時株主総会決議録
                    (株式会社第一銀行所蔵)
    第三十一期定時株主総会及臨時株主総会決議録
明治四十五年一月弐拾五日午後一時四十分、当銀行定時株主総会ヲ東京市日本橋区阪本町東京銀行集会所ニ開ク、株主総数弐千拾六名、此株数弐拾万株ノ内出席株主百七名、此株数弐万六千八百四拾株、委任状ヲ以テ代理ヲ委托シタルモノ九百六拾九名、此株数拾壱万弐千六百九拾弐株、合計株主千七拾六名、此株数拾参万九千五百参拾弐株ナリ頭取渋沢栄一議長席ニ就キ、明治四拾四年下半季金融ノ概況ト当銀行営業ノ大体トヲ叙述シ、次デ第三十一期貸借対照表及損益計算書ノ承認ヲ求メタルニ、一同異議ナク之ヲ承認ス、依テ更ニ文書係長ヲシテ左記利益分配案ヲ朗読セシメテ、其決議ヲ求メタルニ、満場一致原案ヲ可決ス
      利益金分配案
一金九拾万参千百弐拾六円拾四銭      当半季純益金
 - 第50巻 p.66 -ページ画像 
一金六拾壱万八千八百四拾弐円弐拾弐銭  前半季繰越金
  内
 一金四万五千百五拾円        役員賞与及行員恩給基金
 一金参拾五万円           積立金
 一金五拾万円            配当金壱株ニ付金弐円五十銭即年壱割
 一金六拾弐万六千八百拾八円参拾六銭 後半季繰越金
右終ルヤ、引続臨時株主総会ヲ開キ、予テ株主ニ配布シタル左記議案ニ依リ、定款第四条及第十六条改正ノ件ヲ議シタルニ、満場異議ナク原案ヲ可決ス
 第四条 当銀行ハ本店ヲ東京市ニ置キ、左ノ地ニ支店ヲ設置ス
     大阪市
     京都市
     横浜市
     神戸市
     名古屋市
     四日市市
     下関市
     東京市新大阪町
     大阪市西区
     大阪市南区
     神戸市兵庫
     京都府伏見町
     朝鮮京城
     朝鮮釜山
 第十六条 取締役ノ任期ハ三箇年、監査役ノ任期ハ二箇年トス、但取締役及監査役ノ任期ガ最終ノ配当期ニ関スル定時総会前ニ満了シタルトキハ、其総会ノ終結ニ至ル迄其任期ヲ伸長ス
右総会ノ決議ヲ録シ、左ニ署名調印スルモノ也
  明治四拾五年壱月弐拾五日
          株式会社第一銀行
          取締役頭取 男爵渋沢栄一
          取締役   男爵三井八郎次郎(印)
          取締役     佐々木勇之助
          取締役     熊谷辰太郎(印)
          取締役     日下義雄
          監査役     土岐僙
          監査役     尾高次郎(印)


(八十島親徳)日録 明治四五年(DK500011k-0005)
第50巻 p.66 ページ画像

(八十島親徳)日録  明治四五年     (八十島親義氏所蔵)
二月七日 晴
○上略
今夕ハ男爵○栄一ガ第一銀行支店長会議上京中ノ人々及本店重立ノ人々合計二十四、五名ヲ、帝国劇場ヘ招待セラレタルニ付、世話掛トシテ出席ス

 - 第50巻 p.67 -ページ画像 

竜門雑誌 第二八五号・第四六頁明治四五年二月 △第一銀行支店長招待会(DK500011k-0006)
第50巻 p.67 ページ画像

竜門雑誌  第二八五号・第四六頁明治四五年二月
△第一銀行支店長招待会 青淵先生には第一銀行各地支店長の上京を機とし、去二月七日一同を招待して晩餐会を饗し、且観劇会を催されたりと云ふ。