公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15
第50巻 p.541-542(DK500127k) ページ画像
大正4年9月5日(1915年)
是月一日井上馨逝ク。是日栄一、東京銀行集会所会長トシテ、霊前ニ弔辞ヲ呈ス。
竜門雑誌 第三二八号・第八二頁大正四年九月 ○井上侯薨去(DK500127k-0001)
第50巻 p.541-542 ページ画像
竜門雑誌 第三二八号・第八二頁大正四年九月
○井上侯薨去 青淵先生と四十有余年来、管鮑も啻ならざる親交ありし井上侯は、興津の別邸に於て静養し居られしが、八月三十一日午後容態急変し、翌一日午前十時俄然心臓麻痺を起して終に薨去せられたりとの急報に接したる青淵先生の驚愕一方ならず、二日午前八時三十分東京駅発にて興津に急行し大山公等と与に小糠山の邸を訪ひ、親しく遺骸を安置したる部屋に通りて弔辞を述べ、同日午後八時十分東京
- 第50巻 p.542 -ページ画像
駅着にて帰京せられたり。○中略
侯の霊柩は九月三日午後二時五分興津発、同七時三十五分東京駅着にて帰京し、直ちに内田山の本邸に入り、翌四日午前九時喪を発し、越えて七日令孫三郎氏喪主となり、葬儀委員長芳川顕正伯・副委員長青淵先生・金子堅太郎子・有地品之允男諸氏指揮の下に、同日午前十時日比谷公園式場に於て荘厳なる葬儀を執行し、午後一時麻布長谷寺に埋葬せられたりといふ。
銀行通信録 第六〇巻第三五九号・第五〇頁大正四年九月 ○録事 井上侯弔辞贈呈(DK500127k-0002)
第50巻 p.542 ページ画像
銀行通信録 第六〇巻第三五九号・第五〇頁大正四年九月
○録事
○井上侯弔辞贈呈
一井上侯爵薨去に付、九月五日東京交換所及び銀行倶楽部と各別に、左の弔辞を造花一対と共に贈呈せり
弔辞
東京銀行集会所は従一位大勲位侯爵井上馨閣下の薨去を哀悼し、玆に恭しく弔辞を呈す
大正四年九月五日
東京銀行集会所会長
男爵渋沢栄一