デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

大正5年6月7日（1916年）

是日栄一、近ク帰国セントスルアメリカ合衆国飛行家アート・スミスヲ、飛鳥山邸ニ招キテ送別午餐会ヲ催ス。

竜門雑誌　第三三七号・第九五頁大正五年六月
○アート・スミス氏送別会　先般渡来本邦各地に其絶妙の技を振ひつつありし米国飛行家アート・スミス氏には近々出発帰国の途につかるる筈なるが、昨年青淵先生渡米の際同氏が特に先生の為歓迎飛行をなしたる関係もあり、旁先生には同氏の送別並に慰労の為め、去る七日曖依村荘に於て午餐会を催されたり、先づ先生の案内にて来賓一同庭園を逍遥し、折柄の麗日に燃ゆるが如く色鮮なる新緑を賞し、やがて設けの席につき先生の挨拶、スミス氏の答辞あり終て宴に移り、酒間三曲手踊等の余興あり、主客歓を尽して午後五時過散会せりと云ふ。
当日来会せし者左の如し。
　　　　　　主賓
　　アート・スミス
　　　　　　陪賓（イロハ順）
　　堀越善重郎　小野英二郎　脇田勇
　　横山徳次郎　田中館愛橘　中野武営
　　長岡外史　　永野護　　　村田重治
　　野口弘毅　　倉知誠夫　　櫛引弓人
　　山脇春樹　　八十島親徳　増田明六
　　浅野良三　　阪井徳太郎　渋沢武之助
　　鈴木文治

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