デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2021.9.1

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

2部 実業・経済

5章 農・牧・林・水産業
1節 農・牧・林業
2款 十勝開墾合資会社(十勝開墾株式会社)
■綱文

第54巻 p.138-139(DK540039k) ページ画像

大正10年2月6日(1921年)

是日栄一、当会社社長植村澄三郎ノ来訪ニ接シ、当会社ニ関スル要務ニツキ協議シ、十七日、渋沢事務所ニ於テ開カレタル、当会社重役会ニ出席ス。


■資料

渋沢栄一 日記 大正一〇年(DK540039k-0001)
第54巻 p.138 ページ画像

渋沢栄一 日記  大正一〇年         (渋沢子爵家所蔵)
二月六日 快晴 寒
○上略 植村氏来リテ、十勝開墾会社ノ事及同氏身上ニ付内話アリ○下略
  ○中略。
二月十七日 晴 寒
○上略 午前十一時兜町事務所ニ抵リ○中略 午後一時植村氏ト共ニ十勝開墾会社ノ重役会ヲ開ク○下略


集会日時通知表 大正一一年(DK540039k-0002)
第54巻 p.138 ページ画像

集会日時通知表  大正一一年      (渋沢子爵家所蔵)
二月廿五日 土 午前十時 十勝開墾会社総会(兜町)


(増田明六)日誌 大正一一年(DK540039k-0003)
第54巻 p.138 ページ画像

(増田明六)日誌  大正一一年     (増田正純氏所蔵)
十月二十日 金 晴
○上略
本日来訪客○中略 植村澄三郎氏(十勝開墾会社ニ関スル件)
○下略



〔参考〕殖民公報 第一二二号・第一―一五頁大正一〇年九月 十勝開墾株式会社(DK540039k-0004)
第54巻 p.138-139 ページ画像

殖民公報  第一二二号・第一―一五頁大正一〇年九月
    ○十勝開墾株式会社
甲、開墾地概況
当農場は清水駅を東方二里に位し、高丘地あり、低地・湿地をなすものありて、地貌一様ならず、而して地質系統は第四紀新層に属し、壌土及埴土よりなり、高丘地は稍々乾燥に傾き、湿地は目下水田として経営するの方針にて、著々其の工を遂行しつゝあり、而して本農場は海抜約六十米内外にして、地味十勝国一般より推して中位にあり
      (一)開墾地所在及経営者
本場は十勝国上川郡人舞村字「ニトマツプ」及「熊牛」より河西郡芽
 - 第54巻 p.139 -ページ画像 
室村の一部に連り、其の区域東西一里半、南北の長径四里に達し、十勝川の上流其の中央を流る
而して本農場は渋沢男爵一族・男爵大倉喜八郎・和久宗七外数名の合資にして、資本金弐拾万円にして、之を四千株に分ち一株を金五十円とす、本会社の株券は総て記名式にして、一株又十株券の二種とし、株金は一時に払込むものとす、而して本会社の目的とする所は
 一、北海道に於て土地を所得し又は貸下を受け農業及牧畜業を営む
 一、土地の生産物を以て各種の製造をなし之を販売する事
 一、肥料を買入れ及之を販売する事
次に本場の資本及株式に関し規定の重なるものを記載すれば
 一、本会社の株式は会社の承諾なくして之を他人に譲渡することを得ず
 一、本会社の承諾を経て株式を譲渡したるときは、本会社に於て規定せる書式により譲渡人及譲受人双方連署して名義の書換を請求すべし
 一、相続遺贈其の他法律の作用により株式を取得したるものは、適法の証明書を添へ株式の名義書換を請求すべし
 一、株券を毀損したる者又は株券を分合せんとする者は、其の株券に請求書を添へ新株券との交換を求むることを得
 一、株券の紛失又は滅失の届出ありたる株券に関し異議の申立を為す者あるときは、本会社は裁判所の判決に拠るにあらざれば新株券を交付せざるものとす
而して毎年決算期の純益金は、左の割合に従て之を処分す
 一、百分の五以上  積立金
 一、若干      役員賞与金
 一、残額      株主配当金
   但し計算の都合によりて若干の後期繰越をなすことを得
現在役員として取締役社長植村澄三郎、取締役八十島親徳・渋沢武之助・伯爵勝精・吉田嘉市、監査役大倉喜七郎・増田明六の諸氏なり