デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

2部 実業・経済

6章 対外事業
2節 支那・満洲
6款 日華実業協会
■綱文

第55巻 p.271-275(DK550051k) ページ画像

大正13年3月31日(1924年)

是日栄一、当協会幹事会ニ出席シ、日中両国民ノ親交機関設置ニ関シ協議シ、右設置促進ノタメ、当協会代表トシテ、幹事角田隆郎ヲ、中華民国各地ニ特派スルコトヲ決ス。角田隆郎ハ、四月十八日東京ヲ出発シ、上海・漢口・北京・天津・奉天ノ各地ヲ経テ、六月十七日帰京ス。


■資料

日華実業協会 対支文化事業諮問委員会(DK550051k-0001)
第55巻 p.271-272 ページ画像

日華実業協会 対支文化事業諮問委員会      (渋沢子爵家所蔵)
謹啓
来ル三月卅一日(月曜日)午后三時ヨリ当事務所ニ於テ幹事会相開キ別紙議案ニツキ御協議願フ事ニ相成候ニ就テハ、重要事項ニツキ御繁用中乍ラ何卒御繰合セ御臨席奉願候 敬具
  大正十三年三月廿七日
                      日華実業協会
    子爵渋沢栄一殿
(別紙)
    幹事会(三月卅一日后三時)
協議
 一、対支那派遣員ニ関スル協議事項
報告
 一、和田副会長逝去ニツキ弔詞及花環ヲ贈ル(三月八日)
 一、幹事伊藤忠兵衛氏外会員中山太一氏、大阪綿布商同盟会退会申出ノ件
 一、満州支那実業視察団ノ件
  (四月三日入京四日出発、支那懇話会ニテ四日正午招待)
                         以上
  (別筆)
  三月三十一日幹事会議案
    対支那派遣員ニ関スル協議事項
一、上海・漢口・天津ノ三地ニ於テ、日支両国民ノ親交機関設置ヲ促進セシムル件ヲ委任スルコト
 - 第55巻 p.272 -ページ画像 
  右親交機関ハ各地ノ情態ニ依リ其組織ニ異同アルヘキモ、該地方ニ於ケル両国民ノ実益トナルヘキ施設ヲ有セシムル要アルヘシ、其方法如何
  右機関設置ニ付テハ各地現在ノ倶楽部等ヲ利用シ得ヘキニヨリ、著シキ経費ヲ要セサル見込ナルモ、若シ是等団体ニ於テ必要上本協会ニ向テ助成金ヲ請求スル場合アリトセハ、之ニ対応スル心得方如何
二、前項三地ノ情勢ニ照シ、若シ出来得ヘクハ、有力ナル支那実業家(排日側ヲ含ム)ヲ勧説シ、本協会ノ名誉会員又ハ名誉顧問タラシメ、本協会ト直接ノ連絡ヲナサシムルコト
  右ノ推薦ハ予メ本協会ニ於テ撰定シ得ル者ヲ除キ、在留本邦官憲所在本邦商業会議所及居留民団等ノ意見ヲ徴シテ之ヲ定ムルコトトシ、協会ノ会則ニ拘ラス之ヲ派遣員ニ一任スルコト、但シ名誉顧問ハ是等名誉会員ノ推挙ニヨリ撰定スルノ要アルヘキコト
三、主トシテ中流以下ノ在留本邦商並ニ関係支那商ノ金融ヲ助ケ、排日以来ノ悲況ヲ恢復シ、兼テ親好ノ一手段トナスカ為メ、先ツ長江一帯ニ於テ銀資本ニヨル倉庫・信託兼営ノ銀行ヲ設立スルノ件ニ関シ調査ヲナサシムルコト
  右ハ実地ニ就テ銀行家並ニ本邦商ノ意嚮ヲ聴取シ、此種銀行採算上ノ能否ヲ調査シ、且之カ設立ヨリ及ホス同地方本邦銀行営業上支障ノ有無ヲ探査スルコト
四、派遣員ヲ撰定スルコト
五、派遣員ノ旅行期間ヲ予定シ、旅費其他必要ノ費額ヲ定ムルコト
六、派遣員ノ帰途大阪及神戸ニ於テ第一項ノ如キ親交機関ノ設置ニ関シ、当該商業会議所ニ交渉ヲ試ムルコト、並ニ各両地在留支那商中ヨリ本協会ノ名誉会員ヲ撰定スル件ニ関シ調査スルコト


日華実業協会第四回総会報告書 第二七頁大正一三年一二月刊(DK550051k-0002)
第55巻 p.272 ページ画像

日華実業協会第四回総会報告書  第二七頁大正一三年一二月刊
    大正十二年六月以降
      役員会及諸会合報告
○上略
三月三十一日午後三時役員会 渋沢会長外各幹事出席ノ上、前二回ノ役員会ニ於テ協議セル事項ノタメ、代表者ヲ支那ニ特派スルコトトシ
 角田幹事本会ヲ代表シテ支那各地ニ出張ノ事ニ決定ス
○下略


集会日時通知表 大正一三年(DK550051k-0003)
第55巻 p.272 ページ画像

集会日時通知表  大正一三年       (渋沢子爵家所蔵)
三月卅一日 月 午後三時 日華実業協会幹事会(同会)


日華実業協会 対支文化事業諮問委員会(DK550051k-0004)
第55巻 p.272-273 ページ画像

日華実業協会 対支文化事業諮問委員会   (渋沢子爵家所蔵)
拝啓
    幹事会ノ件
近々角田幹事渡支ニ関シ御協議願上度、来ル九日(水曜日)午后四時
 - 第55巻 p.273 -ページ画像 
ヨリ当事務所ニ於而常任幹事会相開キ候間、御繁用中乍ラ御繰合セ御臨席奉願候 敬具
  大正十三年四月七日
                      日華実業協会
    渋沢会長殿


日華実業協会往復(一)(DK550051k-0005)
第55巻 p.273 ページ画像

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集会日時通知表 大正一三年(DK550051k-0006)
第55巻 p.273 ページ画像

集会日時通知表  大正一三年      (渋沢子爵家所蔵)
四月九日 水 午後四時 日華実業協会幹事会(同会)


日華実業協会 対支文化事業諮問委員会(DK550051k-0007)
第55巻 p.273-274 ページ画像

日華実業協会 対支文化事業諮問委員会  (渋沢子爵家所蔵)
  大正十三年五月十日
                     日華実業協会
拝啓
    角田幹事ヨリノ電報
角田幹事ハ予定ノ通リ四月十七日東京発《(マヽ)》、同廿三日上海着、同地ニ約十日間滞在ノ上、五月三日上海発、通州ヲ経テ五月七日漢口到着、目下同地滞在中ノ処、本朝同氏ヨリ左記電報ニ接シ候間、不取敢御報告
 - 第55巻 p.274 -ページ画像 
申上候 敬具
 左記
  上海ニテハ、支那側有力者トノ交渉有望ニテ、夫々計画中、張謇氏(電文不明王一亭氏カ)ハ意外ノ熱心ニテ、我協会ト呼応スルタメ、団体組織ニツキ画策スル事トナレリ
  漢口紀念日サシタル事ナシ、目下支那側有力者ト交渉準備中ナリ
                         以上


日華実業協会第四回総会報告書 第四―六頁大正一三年一二月刊(DK550051k-0008)
第55巻 p.274-275 ページ画像

日華実業協会第四回総会報告書  第四―六頁大正一三年一二月刊
    第四年度会務報告(大正十二年六月ヨリ大正十三年五月ニ至ル)
○上略
      四、両国親善機関施設促進ノ件
 昨年春以来支那各地ニ勃発セル排日運動ハ、其影響頗ル重大ニシテ彼我貿易上ハ勿論、国交上固ニ憂慮ス可キ情態トナリ、当時本協会ニ於テ種々対応策ヲ講シマシタ次第ハ、前回ノ総会ニ於テ御報告申上ケタル処、其後両国ノ関係ハ漸次ニ良好ニ向ツテ来マシタノテ、本会ニ於テハ此機会ニ両国々民ノ親交ヲ確立ス可キ適当ノ施設ヲ為スコトヲ急務ト認メマシテ、再応審議ヲ重ネテ居リマシタカ、昨秋天津ニ於ケル総商会ヲ中心トセル有力実業家ヨリ、右ノ趣旨ノ許ニ本会ニ対シ具体的ニ協議シ度旨申入レニ接シマシタ様ナ次第テ、取急キ先ツ支那ノ重要ナル各地ニ於ケル民国各界有力者及在留邦人ノ意見ヲ徴スルト共ニ、之ニ関スル諸般ノ調査ヲ為スコトトシ、角田幹事ハ本年四月之等ノ要務ヲ帯ヒテ上海・漢口・北京・天津・奉天ノ各地ニ出張サレマシタカ、其ノ結果当面ノ急務トシテ、各地ニ相互ノ親交機関ヲ設置スルコトヲ必要ト認メ、之カ促進ニ努メテ居リマシタカ、支那側ニ於テハ時局ノ関係其他ノ為メ、未タ其ノ機運カ熟シナイ様テアリマスカ、邦人側ニ於テハ天津ノ甲子談話会ノ如キ、漢口ノ中報会ノ如キ、着々其ノ施設ヲ進メテ居ラレルノテ、本会トシテハ今後益々此ノ方面ニ力ヲ注キ度イト思ヒマス、漢口ニ於ケル支那新聞中報ハ、本邦留学出身者ヨリ成レル華鄂学会中有志ノ創立シタルモノニテ、昨年同地ニ於テ排日気勢ヲ除去スルニ尽力シ、両国親善ノタメ穏健ナル主張ヲナシ居レルハ同地在留者ノ認ムル処ニシテ、我在留民ノ重立チタルモノハ中報会ナルモノヲ組織シ、之ヲ助成シ居レル状態ニテ、本協会ハ其ノ希望ニ応シ、相当ノ補助ヲ与フルコトヲ決議シタル次第テアリマス
      五、幹事支那各地並ニ神戸ニ出張ノ件
 前項報告ノ如ク、幹事角田隆郎氏ハ両国親善機関設置促進並ニ排日善後施設諸取調ノ為メ、四月十八日東京出発、上海・漢口・北京・天津・奉天ノ各地ヲ経テ六月十七日帰京セラレ、右各地ニ於テ張謇氏・呉佩孚氏・黎元洪氏等ノ名士及官界・実業界・学界各方面ノ民国並ニ在留邦人ト会見セラレ、相互ノ意志疎通ヲ計ルト共ニ、親善機関設置ニ関スル意見ノ交換及諸般調査ヲ遂ケラレタルカ、九月下旬ニハ会社用務ヲ帯ヒテ広東・香港・南支一帯ニ出張ノ傍各方面ノ士ト会見セラレ、親交機関設置ニ関スル意見交換ヲ為シタリ、更ニ最近十一月末ニハ会長代理トシテ神戸ニ出張サレ、滞在中ノ孫文氏ト会見サレタルカ
 - 第55巻 p.275 -ページ画像 
其節孫文氏ハ本会ノ設置ヲ喜フト共ニ、民国側ニ於テモ本会同様ノ機関設置ノ必要ヲ述ヘ、之カ設立ニ尽力スヘキ旨約サレタリ
○下略