デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

大正14年11月6日（1925年）

是日栄一、当協会会長トシテ、来日中ノ上海総商会董事王一亭ヲ、飛鳥山邸ニ招待シテ午餐会ヲ催ス。

日華実業協会往復（一）　　　　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
拝啓
　　　　王一亭氏招待ノ件
上海王一亭氏目下来朝中ノ支那宗教家一行ト共ニ入京中ノ処、同氏ハ御承知ノ通リ上海ニ於ケル有力ナル紳商トシテ、又多年同地総商会董事トシテ日支両国関係ニ尽粋セラレタル事尠カラズ、今回入京ヲ機トシ
来ル十一月六日（金曜日）正午ヨリ飛鳥山渋沢子爵別邸ニ於テ、同氏招待会相催シ候ニ就テハ御繰合セ御臨席奉願候　敬具
 - 第55巻 p.389 -ページ画像 
　　大正十四年十一月二日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　日華実業協会
　　　　子爵渋沢栄一殿
　追而御手数乍ラ折返シ御出席ノ有無別紙ニテ御返事相煩度候

日華実業協会第五回総会報告書　　第一六―一七頁大正一四年一二月刊
　　　　役員会並ニ諸会合　（大正十四年一月以降）
○上略
王一亭氏招待会　十一月六日正午ヨリ、飛鳥山渋沢子爵邸ニ於テ、多年上海ニアリテ総商会董事トシテ、又地方有力ナル紳商トシテ両国ノ為メ尽粋サレシ王一亭氏ガ支那仏教団一行ト共ニ入京セラレタルニツキ、会長渋沢子爵ハ特ニ同氏ノ為メニ午餐ヲ供セラレ、幹事一同同席招待サレタリ
支那仏教団一行招待会　対支関係団体日華学会・東亜同文会・同仁会東洋協会及当協会聯合ニテ、十一月一日午後四時ヨリ丸ノ内工業倶楽部ニ於テ東亜仏教大会ニ出席ノ支那仏教団一行ノ為メ歓迎茶話会ヲ催ス、後藤子爵ハ聯合団体ヲ代表シ、太虚法師ハ一行ヲ代表シテ挨拶サレタリ　以上

（増田明六）日誌　　大正一四年　　　　　（増田正純氏所蔵）
十日○一一月　火　晴　　　　　　　　　　　　　　出勤
本日の面会者と要件
○中略
二森弁治郎・油谷　《（原本欠字）》王一亭同伴、右王一亭ハ明日支那帰国ニ付き、子爵への暇乞の為め、且過日子爵の御招宴御礼の為め
○下略
　　○本資料第三十九巻所収「其他ノ外国人接待」同日ノ条参照。