デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

明治44年8月24日（1911年）

是日栄一、勲一等ニ叙セラレ瑞宝章ヲ授ケラル。

官報　　第八四五四号　明治四四年八月二五日
　　　　○授爵叙任及辞令
○明治四十四年八月二十四日
　叙勲一等授瑞宝章　　　　　従三位勲二等男爵　渋沢栄一

中外商業新報　　第九〇九四号　明治四四年八月二五日
　　　　論功行賞
　　　　　　外交官其他へ御沙汰
条約改正、国債整理其他の功労に依り加藤大使以下百二十一名に対し二十四日左の通り叙勲及び金銀杯下賜ありたり
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　大使従三位勲一等　加藤高明
　授旭日大綬章
　　　　　　　　　　　　　　　大使館参事官従四位勲二等　山座円次郎
　叙勲一等旭日大綬章
　　　　　　　　　　　　　　　　　警視総監正四位勲二等　亀井英三郎
　叙勲一等授瑞宝章
　　　　　　　　　　　　　　　　　大蔵次官従四位勲二等　若槻礼二郎
　叙勲一等授瑞宝章
　　　　　　　　　　　　　　　大使館参事官従四位勲二等　松井慶四郎
　叙勲一等授瑞宝章
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　従三位勲二等男爵　渋沢栄一
　叙勲一等授瑞宝章
○下略

中外商業新報　　第九〇九四号　明治四四年八月二五日
　　　　三氏の叙勲恩賜
　　　　　　渋沢男・近藤・中野氏
別項の如く二十四日男爵渋沢栄一氏は勲一等瑞宝章、中野武営氏は勲四等瑞宝章、近藤廉平氏は金杯を授与されたるが、右は三氏が最近実業団を組織して米国に遊び、帰来同国の実業団を招待し、又清国を訪問し、近日同国の実業家を招待する計画を樹る等、国際関係上裨益する処尠なからざるが為めにて、条約改正の授賞とは全然其趣きを異にするものなりと