デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

2章 交通
2節 鉄道
22款 毛武鉄道株式会社
■綱文

第9巻 p.312-323(DK090030k) ページ画像

明治32年1月17日(1899年)

是ヨリ先、栄一毛武鉄道株式会社ノ株主ト為ル。然レドモ財界不振ノ為株式十分ノ一ノ払込ヲ為シタル外資金ヲ得ルコト能ハズ。是日栄一ヲ始メトシ益田・馬越・今村・原等ノ大株主会社解散ニツキ協議ス。五月十五日ニ至リ解散ス。


■資料

渋沢栄一 日記 明治三二年(DK090030k-0001)
第9巻 p.312 ページ画像

渋沢栄一 日記 明治三二年
一月十七日
朝十時毛武鉄道株式ノコトニ関シテ益田・大江・馬越・今村・原六郎佐々田・中沢・田中及伊藤大八ノ諸氏来会ス、蓋シ其引受株ノ処分ニ関スル協議ナリ、終ニ一同払入ノ証拠金ヲ棄却シテ百事ヲ林有造・伊藤大八両氏ニ委任スルコトトシ、曩ノ契約書ヲ解除シテ其終局ヲ見ルコトニ決定ス


竜門雑誌 第一三一号〔明治三二年四月〕 △毛武鉄道の再願(DK090030k-0002)
第9巻 p.312 ページ画像

竜門雑誌 第一三一号〔明治三二年四月〕
△毛武鉄道の再願 同会社は本年一月にて満期となるに付、第一回の払込をなして会社の成立を図りたるも、当時経済界不振の為め引続き第二回の払込を完了すること難く、左ればとて第一回払込のみにては事業に着手する能はざるを以て、此際一先づ解散することに決したるも、該線路は後来充分見込あれば来る十五日の総会に於て解散を決議すると同時に、有力なる株主より再願の手続を為すことに決すべしといふ


日本鉄道史 中篇・第六九三―六九四頁〔大正一〇年八月〕(DK090030k-0003)
第9巻 p.312 ページ画像

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今村清之助君事歴 (足立栗園著) 第四七二―四七三頁〔明治三九年九月〕(DK090030k-0004)
第9巻 p.313 ページ画像

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文書類纂 農工商・鉄道会社第一明治三一年第一種(DK090030k-0005)
第9巻 p.313-317 ページ画像

文書類纂 農工商・鉄道会社第一明治三一年第一種 (東京府庁所蔵)
    毛武鉄道株式会社設立認可願
私共儀今般東京市小石川区富坂近傍ヲ起点トシ、巣鴨池袋ヲ経テ日本鉄道品川線ヲ上板橋駅ニ於テ横断シ、下板橋ニ出テ、下練馬ヲ経テ埼玉県下白子ニ至リ、夫ヨリ旧川越街道ニ拠リ、大和田大井ヲ《経脱カ》川越町ニ入リ川越線トノ聯路ヲ通ジ、更ニ進ンテ中山松山大谷ヲ経テ熊谷ニ至リ、玆に再ヒ日本鉄道第一区線ヲ貫通シ、夫ヨリ復タ奈良妻沼ヲ経テ群馬県太田ニ出テ、遂ニ栃木県足利町ニ達シテ終ル約延長五十七哩間ニ鉄道ヲ布設シ旅客貨物ノ運輸業ヲ営ムノ目的ヲ以テ毛武鉄道株式会社ヲ設立仕度存候間、何卒御認可被成下度、依テ明治廿年勅令第十二号私設鉄道条例第一条第二条ニ拠リ、別紙書類相添ヘ発起人一同連署ヲ以テ此段奉願候也
  明治廿八年八月十三日
            毛武鉄道株式会社発起人
             東京市日本橋区室町三丁目五番地
                    久能木宇兵衛(印)
             同市同区馬喰町三丁目六番地
                    大河原毎太郎(印)
             東京府南豊島郡淀橋町元柏木八百九十番地
                    伊東茂右衛門(印)
             茨城県猿島郡八俣村大字東山田二百一番地
                    初見敬次郎(印)
             茨城県猿島郡八俣村大字東山田百四十六番地
                    初見八郎(印)
 - 第9巻 p.314 -ページ画像 
             東京市日本橋区富沢町一番地
                    横山五兵衛(印)
             同市同区薬研堀町三十番地
                    横山富次郎(印)
             東京南小田原町四丁目一番地
                    森岡昌純(印)
             東京市京橋区三十間堀町三丁目六番地
                    原猪作(印)
             東京小石川武島町二十七番地
                    中江篤介(印)
     逓信大臣 渡辺国武殿
    毛武鉄道株式会社発起ノ趣旨
今ヤ清国トノ媾和漸ク成リ干戈将ニ歛ラントスルニ膺リ战勝ノ余響ト時運ノ大勢ハ実業ノ膨脹ヲ促シ、殖産興業ノ発達ヲ視ルハ識者ノ弁ヲ俟サル処トス、是ヲ以テ各地方争フテ交通ノ便ヲ起シ物産ノ繁殖ヲ謀リ貿易ノ道ヲ講セサルハナシ、顧フニ我東京附近ノ地所謂関東ノ平原沃野ハ彼ノ欧米各国著名ノ都府附近ニ於ケルト一般ノ観ヲ顕ハシ、交通ノ利器タル鉄道ハ将サニ蛛網ノ如ク縦横左右ニ布設セラルヽニ至ルヘキハ蓋シ遠キニアラサル可シト信ス
抑モ国利民福ヲ計ランニハ海外各国ト貿易ノ商战場裡ニ馳セ勝ヲ制スルヨリ急且大ナルハナシ、彼ノ内国的商業ノ如キハ或ハ個人若クハ一小団体ノ福利ヲ謀ルニハ足レリト雖トモ、斯ノ如キハ一国ノ経済ニ於テ何カアラン、蓋シ本邦海外輸出品ノ首位ニ在ルモノハ先シ指ヲ生糸羽二重絹「ハンケチ」其他ノ織物等ニ屈セサルヲ得ス、然リ而シテ此等物産ノ産出地ハ我関東諸州殊ニ両野武信ノ間ニ散在セルモノトス、是ニ於テ此等諸州ト東京市若クハ横浜湊トノ交通ヲ謀リ、以テ旅客貨物ノ速達ヲ自在ニスルハ今日ノ最急務ニシテ、従来日本鉄道第一区若クハ第二区線又ハ両毛線ノ如キ因ヨリ此目的ヲ達スルニ庶幾カラント信スト雖トモ、線路ノ方嚮ニ於テ稍ヤ迂遠ノ遺憾ナキニ非ス、況ンヤ時勢ノ進運ハ既成単独ノ線ヲ以テシテハ将来貨物ノ渋滞ト旅客ノ不便ヲ醸シ、商利ヲ失スルノ感アルニ於テヲヤ、是レ即チ予輩有志者発起シ以テ本線路ノ必要ヲ認メ、本鉄道会社ヲ設立スル所以ナリ
  明治廿八年八月十三日

    毛武鉄道株式会社起業目論見書
第一 本会社ノ組織ハ株式会社トス
第二 本会社ハ東京府板橋近傍ヨリ栃木県足利ニ至ル鉄道ヲ敷設シ、旅客貨物運輸ノ業ヲ営ムヲ以テ目的トス
第三 本会社ハ毛武鉄道株式会社ト称シ、本社ヲ東京市ニ設置ス
第四 本会社ノ鉄道線路ハ東京府板橋近傍ヲ起点トシ、東京府練馬・埼玉県白子・大井・川越・中山・松山・大谷(又ハ冑山)熊谷・奈良・妻沼・群馬県太田ヲ経テ栃木県足利ニ至ル間五十五哩ニシテ軌道ノ幅員ハ三呎六吋トス
 - 第9巻 p.315 -ページ画像 
第五 本会社ノ資本金ハ金弐百弐拾五万円トシ、之ヲ四万五千株ニ分チ一株ノ金額ヲ金五拾円トス
第六 本会社鉄道敷設ノ費用左ノ如シ
 一 金弐百弐拾五万円    起業費
    内訳
  金参千四百弐拾円        測量費
  金四万円            工事監督費
  金弐拾弐万六千五百円      用地費
  金弐拾参万九千円        土工費
  金五拾七万八千円        橋梁費
  金拾弐万八千弐百五拾円     コルベルト費
  金壱万九千九百五拾円      伏樋費
  金四拾九万四千円        軌道費
  金七万千五百円         停車場費
  金弐拾五万六千五百円      車輛費
  金弐万弐千八百円        器械場費
  金壱万四千弐百五拾円      諸建物費
  金弐万八千五百円        運送費
  金壱万四千弐百五拾円      建築用汽車費
  金壱万壱千四百円        建築用具費
  金弐千八百五拾円        柵垣及境界杭費
  金参万円            総係費
  金六千八百四拾円        電信架設費
  金六万壱千九百九拾円     予備費
 計金弐百弐拾五万円
第七 運輸営業上ノ収支概算左ノ如シ
 一 金参拾万参千六百参拾四円参拾七銭五厘 壱ケ年収入額
    内訳
  金拾八万七千七百〇壱円弐拾五銭 乗客収入
   但シ一日往復九百参拾五人トシ壱哩壱人金壱銭トシ五拾五哩間ノ収入
  金拾壱万五千九百参拾参円拾弐銭五厘 貨物収入
   但シ一日貨物弐百参拾壱噸トシ壱哩壱噸金弐銭五厘ノ割ヲ以テ五拾五哩間ノ収入
 一 金拾万〇参百七拾五円 営業費
   但シ一日一哩金五円ノ割
 収支差引
  金弐拾万参千弐百五拾九円参拾七銭五厘 純益金
   但シ資本金弐百弐拾五万円ニ対シ年九分〇三毛強ニ当ル
第八 発起人ノ氏名住所及発起人ノ各自引請ク可キ株数左ノ如シ

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 株数   金額      住所                     氏名 弐千株  金拾万円    東京市日本橋区室町三丁目五番地        久能木宇兵衛 壱千株  金五万円    東京市日本橋区馬喰町三丁目六番地       大河原毎太郎 壱千株  金五万円    東京府南豊島郡淀橋町元柏木村八百九十五番地  伊東茂右衛門  以下p.316 ページ画像  五百株  金弐万五千円  茨城県猿島郡八俣村大字東山田二百一番地    初見敬二郎 壱千株  金五万円    茨城県猿島郡八俣村百四十六番地        初見八郎 五百株  金弐万五千円  東京市日本橋区富沢町一番地          横山五兵衛 五百株  金弐万五千円  東京市日本橋区薬研堀町三十番地        横山富治郎 壱千株  金五万円    東京市京橋区南小田原町四丁目一番地      森岡昌純 壱千株  金五万円    東京市京橋区三十間堀三丁目六番地       原猪作 壱千株  金五万円    東京市小石川区武島町廿七番地         中江篤介 五百株  金弐万五千円  三重県伊勢国度会郡宇治山田町大字河崎     小林久次郎 



                  (発起人連署省略)
  毛武鉄道株式会社定款
    第壱章 総則
第壱条 本会社ノ組織ハ株式会社トス
第弐条 本会社ハ東京府板橋ヨリ栃木県足利ニ達スル鉄道ヲ布設シ、旅客貨物運輸ノ業ヲ営ムモノトス
第参条 本会社ハ毛武鉄道株式会社ト称ス
第四条 本会社ハ本社ヲ東京府下東京市ニ置ク
第五条 本会社ノ資本金総額ハ金弐百弐拾五万円
    第弐章 株式及株主名簿
第六条 本会社ノ株式ハ四万五千株ニ分チ一株ノ金額ヲ金五拾円トス
第七条 本会社ノ株主ハ日本人ニシテ株主名簿ニ登記ヲ経タル者ニ限ル
第八条 株主名簿ニハ左ノ事項ヲ記ス
 第一 各株主ノ氏名住所
 第二 各株主所有ノ株式ノ数及ヒ株券ノ番号
 第三 各株式ニ付キ払込ミタル金額
 第四 各株式ノ取得及ヒ譲渡ノ年月日
第九条 本会社ノ株券ハ左ノ四種ニ分ツ
 甲種 壱株ヲ壱通トス
 乙種 五株ヲ壱通トス
 丙種 拾株ヲ壱通トス
 丁種 弐拾株ヲ壱通トス
第拾条(以下省略)
     ○
第六十七号
    仮免状
                毛武鉄道株式会社発起人
                      久野木宇兵衛《(久能木宇兵衛)》
                           外拾名
右出願ニ係ル毛武鉄道株式会社ノ発起ヲ認可シ、日本鉄道株式会社既成線板橋停車場ヨリ埼玉県北足立郡大和田町、同県入間郡川越町川越鉄道株式会社既成線川越停車場、同県比企郡松山町、同県大里郡能谷町日本鉄道株式会社既成線熊谷停車場、及群馬県新田郡太田町ヲ経テ
 - 第9巻 p.317 -ページ画像 
栃木県足利郡足利町両毛鉄道株式会社既成線足利停車場ニ至ル鉄道敷設ノ為メ、同線路ヲ実地測量スルコトヲ許可ス
 但此仮免状下付ノ日ヨリ起算シ、満十八ケ月以内ニ私設鉄道条例第三条及商法第百六十六条ノ図面書類ヲ差出シ、免許状ノ下付ヲ申請セサルトキハ此仮免状ハ無効タル可シ
  明治二十九年五月廿三日
                 逓信大臣 白根専一 印


文書類纂 農工商・鉄道会社第一明治三一年第一種(DK090030k-0006)
第9巻 p.317-319 ページ画像

文書類纂 農工商・鉄道会社第一明治三一年第一種 (東京府庁所蔵)
    毛武鉄道株式会社創立総会招集手続
明治廿九年五月廿三日附ヲ以テ逓信大臣ヨリ線路測量仮免状ヲ下附セラレタルヲ以テ発起人、商法第百六拾条ノ規定ニ基キ玆ニ株式ノ募集ヲ為シ、同廿九年九月五日申込株数其総額ニ満チタルヲ以テ同日直チニ創業総会招集ノ通知書並ニ議案ヲ各申込人ニ発送セリ

    毛武鉄道株式会社創業総会議事録
明治廿九年九月廿日午前九時ヨリ東京市麹町区内山下町帝国ホテルニ於テ創業総会ヲ開ケリ、当日ノ出席人員(委任状ヲ加ヘテ)百九拾弐名、此株数参百四千七百参拾株《(万カ)》ニシテ、此権利数八千四百四拾弐箇ナリ
大江卓君衆員ノ推撰ニ依リ会長席ニ就キ、書記ヲシテ創立委員ニ代リ左ノ創業中ノ経過報告ヲ為サシメタリ
明治廿八年八月十三日、毛武鉄道株式会社発起申請書ヲ東京府ヲ経テ逓信大臣ニ差出ス
明治廿九年一月廿二日、発起人総会ヲ開キ森岡昌純氏ヲ創立委員長ニ、中江篤介・久能木宇兵衛・原猪作氏ヲ同委員ニ選挙シ、創立事務所ヲ当分ノ内日本橋区室町三丁目五番地久能木宇兵衛氏方ト定ム
同年三月廿九日、鉄道会議ニ於テ本社出願ノ線路ヲ可決セラル
同年四月廿四日、委員会ヲ開キ常務委員ノ選挙ヲ行ヒシニ、中江篤介・久能木宇兵衛・原猪作ノ三氏ヲ常務委員ト定メ、伊東大八氏ヲ相談役ニ挙ク
同年五月十一日、委員会ヲ開キ左ノ事項ヲ決議ス
 一京橋区新肴町一番地ノ家屋ヲ購求シ、事務所トスル事
 二工学士野辺地久記氏ヲ技師ニ嘱托スル事
同年五月廿三日、逓信大臣ヨリ線路測量仮免状ヲ受ク
同年六月一日、京橋区新肴町一番地ノ事務所ニ移転ス
同年六月十二日線路実測ニ着手ス
同年六月廿三日発起人会ヲ開キ左ノ件ヲ議ス
 一土地買収係ヲ久能木宇兵衛・原猪作・初見八郎ノ三氏ニ依属ス
同年八月廿八日、鉄道線路実測ヲ終了ス
同年八月卅一日、発起人並ニ委員会ヲ開キ創立総会ヲ九月廿日ト定メ、同日午前九時ヨリ東京市麹町区内山下町帝国ホテルニ於テ開会ノコトヲ議決ス
   創立総会議案
 - 第9巻 p.318 -ページ画像 
一仮定款確定ノ件
仮定款第十六条中金五円トシテ下ニ「第二回ハ七円五拾銭トシ」ノ十一字ヲ加ヘ、一ケ月ノ一ヲ「三」ニ修正シ、同第十八条取締役五名ヲ「七」名ニ、監査役二名ヲ「三」名ニ修正シ、同第三十七条中議決権ハ下ニ「壱株ヲ以テ一個トス」ノ九字ヲ加ヘテ拾株以下ノ文字ヲ刪除スルコトニ修正シ、其他ハ総テ原案ニ確定ス
第弐号
一創業費承認ノ件
    創業費計算
 一金弐千百拾弐円六拾弐銭 創業費(壱株ニ付四銭六厘九毛強)
      内
  一金壱千九百弐拾九円六拾八銭壱厘也
             自明治廿八年九月至同廿九年九月十二日支出総額
      内訳
   一金拾壱円八拾銭也 証券印紙
   一金弐拾参円九拾四銭也 郵便切手
   一金参拾円七拾八銭五厘也 印刷費
   一金四拾八円九拾参銭弐厘也 広告料
   一金壱百八拾八円弐拾銭也 諸給
   一金弐拾壱円六拾弐銭四厘也 地代
   一金壱千六百〇四円四拾銭也 雑費
  一金壱百八拾弐円九拾参銭九厘也 諸経費概算額
             自明治廿九年九月十三日至同廿九年九月二十日(創業総会当日)
      内訳
   一金拾五円也 印刷費
   一金拾八円四拾六銭八厘也 広告料
   一金参拾九円六拾六銭七厘也 諸給
   一金四円八拾銭四厘 地代
   一金五円也 雑費
   一金壱百円也 創業総会費
異議ナク原案ヲ承認ス
第三号
一取締役及監査役報酬額議定ノ件
    取締役監査役報酬額
  一取締役 三百円以上二千五百円以下
  一監査役 二百円以上参百円以下
    但細目ハ取締役会ニ於テ之ヲ定ム
取締役ノ三百円以上ヲ「百五拾円以上」ニ監査役ノ二百円以上ヲ「百円以上」ニ修正ス
第四号
一取締役及監査役撰挙ノ件
会長ノ指名ヲ以テ定ムルコトニ決シ会長ヨリ左ノ諸氏ヲ指名セリ
  取締役
   久能木宇兵衛君  原猪作君
 - 第9巻 p.319 -ページ画像 
   森岡昌純君    原六郎君
   初見八郎君    今村清之助君
   伊藤大八君
  監査役
   大江卓君     大河内毎太郎君
   横山富次郎君
号外
    協議案
第一 創業総会ニ於テ撰挙シタル取締役ヲ以テ委員トシ左ノ権限ヲ代理執行セシムル事
  一創立委員ノ権限一切ヲ托スルコト
  二他会社ニ対スル交渉一切ノ件
  三用地其他興業用品買収ニ関スル諸般ノ契約及予約一切ノ件
  四申合規約ヲ定ムル事
  五創業総会当日後会社成立ニ至ル迄ノ諸経費ヲ適宜支払フ事
  六将来官庁ヨリ注意アリタルトキ定款ヲ改正スルノ件
第二 土地買収ニ関スル諸契約ヲ承認スルコト
第三 技師雇人ニ関スル契約ヲ承認スルコト
第四 目論見書変更ノコト
原案ニ決定ス
夫レヨリ根岸武香君ノ発議ニ依リ、同社創立以来尽力セシ発起人其他功労アル人々ニ報酬ヲ与フルコトニ決議シ、其報酬金額ヲ定ムルニ付会長ヨリ根岸武香君・伊東茂右衛門君・中沢彦吉君・星松三郎君・小林新次郎君ヲ指名シテ委員タラシメ、同委員ハ協議ノ結果金壱千五百円以内ヲ以テ感謝状ヲ添付シ、贈与スルコトニ定メ、其取扱方ハ久能木宇兵衛君ト大江卓君ニ一任スルコトニ決定セリ
了リテ会長ヨリ閉会ヲ告ク于時午前十一時廿分
右議決ノ顛末ヲ記録シ其相違ナキヲ証スル為メ玆ニ署名捺印ス
  明治廿九年九月廿日
                会長 大江卓(印)
                株主 吉田半次郎(印)
                株主 小林栄蔵(印)


文書類纂 農工商・鉄道会社第一明治三一年第一種(DK090030k-0007)
第9巻 p.319-321 ページ画像

文書類纂 農工商・鉄道会社第一明治三一年第一種 (東京府庁所蔵)
    進達願
今般毛武鉄道株式会社設立申請仕度、就テハ別紙目録記載ノ図面及ヒ書類等会社設立本免状御下附申請ニ関スル一切ノ書類至急其筋ヘ御進達被成下度、此段奉願候也
  明治廿九年十月三十日
              毛武鉄道株式会社発起人
                総代 久能木宇兵衛(印)
                同  原猪作(印)
    東京府知事 侯爵 久我通久殿

 - 第9巻 p.320 -ページ画像 
    毛武鉄道株式会社設立免許申請書
私共儀先般毛武鉄道株式会社創立発起之義出願候処、明治廿九年五月廿三日附ヲ以テ仮免状御下附相成候ニ付、成規ニ依リ実地測量ヲ遂ケ同年九月廿日商法ノ規定ニ基キ、創業総会ノ決議ヲ経、別紙図面ノ通鉄道敷設仕度、明治廿年勅令第十二号私設鉄道条例ヲ遵守シ、別紙書類添付出願仕候間、特別ノ御詮議ヲ以テ御免許被成下度、発起人一同連署此段申請仕候也
  明治廿九年十月三十日
               毛武鉄道株式会社発起人
           東京市日本橋区室町三丁目五番地
                    久能木宇兵衛(印)
           東京市日本橋区馬喰町三丁目六番地
                    大河原毎太郎
           東京府南豊島郡淀橋町元柏木村八百九十五番地
                    伊東茂右衛門
           茨城県猿島郡八俣村大字東山田二百一番地
                    初見敬二郎
           茨城県猿島郡八俣村百四十六番地
                    初見八郎
           東京市日本橋区富沢町一番地
                    横山五兵衛
              右五名代印 久能木宇兵衛(印)
           東京市京橋区三十間堀三丁目六番地
                    原猪作(印)
           東京市日本橋区薬研堀町三十番地
                    横山富次郎
           東京市京橋区南小田原町四丁目一番地
                    森岡昌純
           東京市小石川区武島町廿七番地
                    中江篤介
           三重県伊勢国度会郡宇治山田町大字河崎
                    小林久次郎
              右四名代印 原猪作
    逓信大臣 子爵野村靖殿
        ○
明治卅一年一月十八日 内務部第六課主任属堀田一衛(印)
知事
 内務部長(印) 第六課長(印) 商工掛(印)
    免許状下附ノ件
               毛武鉄道株式会社発起人
                      久能木宇兵衛
                           外拾名
右鉄道免許状本人召喚下付ノ上尚鉄道局長ヨリ申越ノ趣併テ示達スル
 - 第9巻 p.321 -ページ画像 
モノトス
鉄甲第一〇号
今般毛武鉄道株式会社発起人久能木宇兵衛外拾名ヘ免許状下附相成候ニ付テハ、同会社工事中板橋・川越・熊谷・足利ノ四停車場ニ於テ既成線路ニ接続スル計画ハ、実施ノ際関係鉄道会社ヘ協議ノ上将来不都合無之様設計相立テ、更ニ認可ヲ請フヘキ旨、本免状御下付ノ際該会社発起人ヘ御示達相成候様致度、此段申進候也
  明治三十一年一月十七日
           逓信省鉄道局長 男爵 鈴木大亮(印)
    東京府知事 子爵岡部長職殿

鉄第七号
                      東京府知事
毛武鉄道株式会社発起人久能木宇兵衛外拾名ヘ別紙免許状下付候条同人等ヘ交付シ、請書ヲ差出サシムヘシ
  明治三十一年一月十七日
            逓信大臣 男爵 末松謙澄(印)

(別紙)
第八十七号
    免許状
              毛武鉄道株式会社発起人
                     久能木宇兵衛
                         外拾名
右申請ニ係ル毛武鉄道株式会社ノ設立、並日本鉄道株式会社既成線板橋停車場ヨリ埼玉県新座郡志木町、同県入間郡川越町川越鉄道株式会社既成線川越停車場、及同県比企郡松山町、同県大里郡熊谷町日本鉄道株式会社既成線熊谷停車場ニ聯絡シ、群馬県新田郡太田町ヲ経テ栃木県足利郡足利町日本鉄道株式会社既成線足利停車場ニ至ル鉄道ヲ敷設シ運輸ノ業ヲ営ムコトヲ免許ス、依テ会社設立登記ノ日ヨリ起算シ満六箇年以内ニ敷設工事ヲ竣工スヘシ
  明治三十一年一月十七日
            逓信大臣 男爵 末松謙澄(印)


文書類纂 農工商明治卅三年(DK090030k-0008)
第9巻 p.321-323 ページ画像

文書類纂 農工商明治卅三年 (東京府庁所蔵)
鉄第四三七号
                      東京府知事
毛武鉄道株式会社発起人久能木宇兵衛外九名ヘ別紙仮免状下付候条、同人等ヘ交附シ、其年月日ヲ鉄道局長ニ報告スヘシ
  明治三十三年五月十六日
         逓信大臣 子爵芳川顕正 
(朱印)

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 (朱書) 主任直達 別紙ハ各別ニ第四式経由印ヲ捺シ前記ノ者ヘ下附スルモノトス 



 - 第9巻 p.322 -ページ画像 
鉄第四三七号 命令書
               毛武鉄道株式会社発起人
                      久能木宇兵衛
                           外九名
毛武鉄道株式会社設立並鉄道敷設免許状下付申請ノ際提出スル図面書類ハ、其謄本壱通ツヽヲ本社設置ノ地方庁、並各関係地方庁ヘ差出スヘシ
  明治三十三年五月十六日
              逓信大臣 子爵芳川顕正
      ○
第弐百四号
    仮免状
               毛武鉄道株式会社発起人
                     久能木宇兵衛
                           外九名
右出願ニ係ル毛武鉄道株式会社ノ発起ヲ認可シ、東京府板橋附近ヨリ埼玉県川越町・群馬県太田町ヲ経テ栃木県足利町ニ至ル鉄道敷設ノ為メ、同線路ヲ実地測量スルコトヲ許可ス
  但此仮免状下付ノ日ヨリ起算シ満弐拾四個月以内ニ、私設鉄道条例第三条及旧商法第百六拾六条ノ図面書類ヲ差出シ、免許状ノ下付ヲ申請セサルトキハ、此仮免状ハ無効タルヘシ
  明治三十三年五月十六日
              逓信大臣 子爵芳川顕正
       ○
    毛武鉄道株式会社創立認可申請書
私共儀、今般毛武鉄道株式会社ヲ創立シ、東京府板橋町ヨリ埼玉県白子・志木・川越・熊谷及群馬県太田ヲ経テ栃木県足利ニ至ル鉄道ヲ布設シ、旅客貨物ノ運輸営業致度、別紙起業目論見書・仮定款、図面相添ヘ出願仕候間、御認可被成下度、発起人一同連署ヲ以テ、此段申請仕候也
               毛武鉄道株式会社
(本行一字訂正) 八(印)
明治三十二年六月廿八日      創立発起人
           東京市日本橋区室町三丁目五番地
                    久能木宇兵衛(印)
           東京市日本橋区浜町一丁目一番地
                    横山富次郎(印)
           東京市日本橋区富沢町一番地
                    横山五兵衛(印)
           東京市日本橋区富沢町一番地
                    井上市兵衛(印)
           茨城県猿島郡八保村大字東山田百四十六番地
                    初見八郎(印)
           東京市下谷区仲根岸七十一番地
                    原猪作(印)
 - 第9巻 p.323 -ページ画像 
           東京市芝区琴平町一番地
                    大河原毎太郎(印)
           埼玉県北足立郡白子村大字白子七十七番地
                    富沢俊(印)
           埼玉県北埼玉郡忍町
                    岸真次郎
                 代理 久能木宇兵衛(印)
           東京市小石川区武島町二十七番地
                    中江篤介(印)
    逓信大臣 子爵 芳川顕正殿