デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

3章 商工業
23節 土木・築港
3款 日本土木会社
■綱文

第13巻 p.73-81(DK130014k) ページ画像

明治20年3月17日(1887年)

栄一、大倉喜八郎・藤田伝三郎ト共ニ発起人総代トナリ、土木建築請負業ヲ目的トスル有限責任日本土木会社ヲ設立セントシ、三月十四日東京府知事男爵高崎五六ニ創立願書ヲ提出ス。是日認許アリ、資本金ヲ二百万円トシ本社ヲ京橋区鎗屋町一番地ニ定メ四月二日開業ス。栄一委員長ニ就任ス。


■資料

青淵先生六十年史 (再版) 第二巻・第三一九頁 〔明治三三年六月〕(DK130014k-0001)
第13巻 p.73 ページ画像

青淵先生六十年史(再版)  第二巻・第三一九頁〔明治三三年六月〕
 ○第五十二章 各種商工業
    第一節 日本土木会社
日本土木会社ハ明治二十年三月青淵先生・大倉喜八郎・藤田伝三郎ノ創立スル所ニシテ其資本金弐百万円ナリ
初メ大倉組ハ東京ニ在リ藤田組ハ大阪ニ在リ共ニ政府ノ御用ヲ請負最モ盛ンニ土木ノ業ヲ営メリ、而シテ両者互ニ競争ノ弊害ニ陥リ我邦土木事業ノ発達ニ不利少ナカラサルヲ以テ、先生等双方ノ間ニ尽力協定シテ相合併シ一ノ土木会社ヲ組織シ、内外ノ技師ヲ雇入レ、我邦土木ノ業務ヲ完全ナラシメ従前請負業者ノ弊習ヲ一洗センコトヲ期セリ
土木会社ハ帝国「ホテル」・華族女学校・東京郵便電信局・農商務省・赤十字社病院・陸軍省各兵営・陸軍大学校・東京湾浚渫埋立・利根運河・琵琶湖疏水・碓氷鉄道等数多ノ建築及土木工事ヲ請負ヒテ之ヲ落成セリ○下略


願伺届録 会社規則綴洩明治二〇年(DK130014k-0002)
第13巻 p.73-77 ページ画像

願伺届録 会社規則綴洩明治二〇年    (東京府文庫所蔵)
    会社創立御願
今般私共発起ヲ以テ別冊創立約条書及定款之通有限責任日本土木会社ヲ創立仕、広ク公私之嘱托ニ応シ土木建築請負之事業相営度候間、御聞届被成下候様仕度、此段奉拝願候也
 但本位之位置ハ追テ取極御届可仕候
  明治二十年三月十四日      発起人総代
           深川区福住町四番地        渋沢栄一 
           京橋区銀座二丁目七番地      大倉喜八郎(印)
           大阪府下東区高麗橋通一丁目一番地 藤田伝三郎 
    東京府知事 高崎五六殿
  前書之通願出ニ付奥印候也
           東京府京橋区長 林厚徳 

(別冊)
    有限責任日本土木会社創立約条書
  今般我等共同シテ水利土工ノ工叓及ヒ家屋堂宇ノ建築請負ノ業ヲ
 - 第13巻 p.74 -ページ画像 
営マント欲シ、会社ヲ創立スル為メ約定スル条項左ノ如シ
第一条 当会社ノ名称ハ有限責任日本土木会社ト称スヘシ
第二条 当会社ノ本店ハ東京ニ設置スヘシ
第三条 当会社株主ノ責任ハ有限ニシテ各其所有ノ株高限リトス
第四条 当会社ノ資本金ハ弐百万円トス
第五条 当会社ノ営業ハ広ク公私ノ嘱托ニ応シ水利土工ノ工叓及家屋堂宇ノ建築ヲ請負ヒ、且右ニ関スル機械類ノ注文ヲ引受クルヲ以テ目的トス
   但会社ノ都合ニ依リ洋式ノ共同家屋ヲ建築シテ之ヲ貸与スルノ法ヲ設クルコトアルヘシ
右ノ条項ヲ約定シ、且ツ株金ヲ引受ケタル証トシテ爰ニ発起人一同記名調印スルモノナリ

  引受株数  金額    住処               姓名
 弐千株   弐拾万円  東京深川区福住町四番地      渋沢栄一 
 七千株   七拾万円  東京京橋区銀座二丁目七番地    大倉喜八郎(印)
 五千株   五拾万円  大坂東区高麗橋通壱丁目壱番地   藤田伝三郎 
 壱千株   拾万円   東京芝区田町八丁目十三番地    伊集院兼常(印)
 三千八百株 三拾八万円 大坂北区中ノ島二丁目十三番地   久原庄三郎 
 弐百株   弐万円   大坂東区景浚(豊後カ)町壱番地  福島良助(印)
 *
 五百株   五万円   東京京橋区築地一丁目十八番地   横山孫一郎(印)《(代印 大倉喜八郎)》
 百株    壱万円   大坂東区道修町五丁目二十七番地  桑原源造 《(代印 大倉喜八郎)》
 百株    壱万円   東京日本橋区本材木町弐丁目弐番地 藤田辰之助(印)
 三百株   三万円   東京京橋区弥左衛門町十番地    木村静幽 
 **一行朱書
 五百株   五万円   東京京橋区一丁目二番地      手嶋鍈次郎

(欄外朱書)
* [明治廿年三月廿九日除名届出
**[明治廿年三月廿九日加入届出

    有限責任日本土木会社定款
  今般我等共同シテ有限責任土木建築会社ヲ創立スルニ際シ、創立約定書ニ循ヒ、発起人一同熟議ノ上決定スル条項左ノ如シ
    第一章 総則
第一条 当会社ハ広ク公私ノ嘱托ニ応シ水利土工ノ工叓及ヒ家屋堂宇ノ建築ヲ請負ヒ、且右ニ関スル機械類ノ注文ヲ引受クルヲ以テ目的トス
第二条 当会社ハ創立約定書ニ指定シタル叓業ノ外之ヲ営ムヲ得ズ
第三条 当会社ノ名称ハ有限責任日本土木会社ト称スベシ
第四条 当会社株主ノ責任ハ有限ニシテ各其所有ノ株高限トス
第五条 当会社ノ本店ハ東京ニ設置シ、支社ヲ東京大阪ニ置キ、東西両部ノ工叓ヲ分割管理スベシ
第六条 当会社ノ営業年限ハ満三十ケ年トス
第七条 当会社ノ株主ハ直接ハ勿論間接ト雖モ当会社ト同様ノ営業ヲ為サヽルモノトス
    第弐章 資本金
 - 第13巻 p.75 -ページ画像 
第八条 当会社ノ資本金ハ弐百万円ニシテ、之ヲ弐万株ニ分割シ壱株ヲ金壱百円トス
第九条 当会社ノ株金払込金額及期限ハ会社ノ都合ヲ以テ之ヲ定メ、少クモ壱ケ月以前ニ之ヲ報告スベシ
    第三章 株式
第十条 当会社ノ株券ハ記名券ニシテ当会社ノ印章ヲ押捺シ委員長及理事記名調印スベシ
第十一条 当会社ハ何人タリトモ大日本帝国法律ノ管轄ヲ受ケ、此定款ヲ修守シ、発起人ノ承諾ヲ受ケタル者ハ当会社ノ株主タルコトヲ得ベシ
第十二条 当会社ノ株券ヲ買受ケ又ハ譲受タリトモ、第拾壱条及第拾四条ノ手続キヲ経タルモノニ非ザレバ、当会社ハ之ヲ株主ト見認メザルベシ
第十三条 当会社ハ株式帖ヲ備ヘ置キ、左ノ要件ヲ登録シ株券ト割印ヲナシ、異動ヲ都度之ヲ訂正スベシ
   一各株主ノ所有株券ノ番号
   一各株主ノ族籍住所職業姓名
   一各株主ノ株券引受又ハ売買譲受渡ノ年月日
第十四条 当会社ノ株券ヲ引受ケ又ハ売買譲受渡スルニハ、其株券裏面ニ売買譲受渡人双方記名調印シ、左ノ様式ノ証書ヲ添ヘ当会社ヘ持参スベシ、当会社ハ株式帖ニ照査シ例式ノ手続ヲナシテ所有ノ移転ヲ証明スベシ
   但シ株主ノ死去シタルトキハ其相続人ヨリ二名以上ノ証人ヲ立テ、書面ヲ以テ事実ヲ証明シ書換ヲ請フベシ
      株式売買(譲受渡)証
  有限責任土木建築会社株主何某所有ノ株式何号幾株、今般何某ヘ売渡(譲渡)候処実正也、然ル上ハ向後買受人(譲受人)ハ勿論其相続人又ハ遺産引受管理人後見人分産処分人ニ至ル迄、都テ是迄売渡人(譲渡人)ガ遵守セル処ノ当会社ノ定款ヲ確ク可相守候、仍テ証書如件
    年 月 日
              売渡人(譲渡人)住処氏名印
              買受人(譲受人)住処職業氏名印
              証人      住処氏名印
    有限責任日本土木会社御中
第十五条 当会社ノ株金払込領収証又ハ株券ヲ毀損汚穢シ又ハ姓名ヲ変更シタルトキハ書換又ハ更生ヲ請求スベシ、若シ亡失シタルトキハ二名以上ノ証人ヲ立テ書面ヲ以テ其叓由ヲ証明シ代券ヲ請求スベシ
第十六条 当会社ハ第十五条ノ場合ニ於テハ手数料トシテ代券ハ金五拾銭、書換更生ハ金拾銭ヲ収納スベシ
第十七条 当会社ノ株金払込領収証又ハ株券ヲ亡失シタルモノアルトキハ東京大坂ノ新聞紙ヲ以テ其無効ニ帰シタル旨ヲ広告シ、然ル上代券ヲ渡スベシ
 - 第13巻 p.76 -ページ画像 
第十八条 当会社ハ毎季定式総会ノ前后二十日以内株券ノ書換ヲ停止スベシ
    第四章 役員
第十九条 当会社ニ左ノ役員ヲ置ク
    委員長
    委員副長
    委員
    理事
     以上重役ト称ス
    支配人
    手代
第廿条 当会社ハ百株以上ヲ所有スル株主中ヨリ総会ニ於テ委員拾名ヲ指名選挙シ、委員ハ同僚中ヨリ委員長一名、委員副長二名、理事六名ヲ互撰スベシ、尤モ理事ハ委員長又ハ副委員長ヲ兼務スルコトヲ得
第廿一条 当会社ノ委員ハ、定時又ハ臨時ニ委員会ヲ開キ創立約条書及ヒ定款ニ循ヒ営業ニ必要ナル諸規則及要件ヲ議定スルノ権ヲ有シ、株主ニ対シテハ当会社ヲ管理スルノ責ニ任ズベシ
第廿二条 当会社委員会ノ会頭ハ委員長之ヲ勤メ、委員長事故アルトキハ委員副長之ヲ代理スベシ、又委員副長ハ東西両部ニアリ委員長ノ任ヲ代理スルコトアルベシ
第廿三条 当会社ノ理事ハ本支社ニ在リテ営業上全般ノ事務ヲ分担整理スベシ
第廿四条 当会社重役ノ在職年限ハ満三ケ年トシ、満期毎ニ之ヲ改撰ス、尤モ再選スルヲ得
第廿五条 当会社委員ノ報酬ハ総会ニ於テ之ヲ定メ、理事ノ俸給ハ委員会ニ於テ之ヲ定ムベシ
第廿六条 当会社ノ支配人以下ハ理事ノ協議ヲ以テ之ヲ進退シ、各其所属長ノ指揮ヲ受ケ社務ヲ分担セシムベシ
    第五章 計算
第廿七条 当会社ノ総勘定ハ一ケ年ヲ二期ニ分チ、一月ヨリ六月迄ヲ前半季トシ、七月ヨリ十二月迄ヲ後半季トシ、毎季ノ損益ヲ精算シ其ノ総収入金ノ内ヨリ一切ノ諸経費ヲ支払ヒタルモノヲ以テ純益金トシ、此内ヨリ積立金賞与金ヲ引去リ其ノ残余金ヲ以テ各株主ニ配当スベシ
   但シ積立金ハ純益金高ノ百分ノ五ヨリ拾、賞与金ハ百分ノ十ヨリ弐拾迄ノ範囲内ニ於テ、毎季其割合ヲ定ムルモノトス
    第六章 総会
第廿八条 当会社ハ毎季一月七月両度定式総会ヲ開キ、前半季間営業ノ景況及ヒ実際施行シタル事務ノ顛末、損益勘定ヲ報告シテ、積立金賞与金及ヒ利益金配当ノ割合ヲ定ムルヲ例トス、若シ例外臨時ノ事ヲ議セント欲セバ、予メ其要領ヲ各株主ニ報告スルニ非サレハ之ヲ議スルヲ得ズ
第廿九条 当会社ニ於テ臨時急施ヲ要シ定式総会ノ期日ヲ待チ難キ事
 - 第13巻 p.77 -ページ画像 
件アルニ当テハ臨時総会ヲ招集スルヲ得、此場合ニ於テハ其要領ヲ報告スルコト第廿八条ノ通リタルベシ
第三拾条 当会社総会ノ会頭ハ委員長之ヲ勤メ、委員長事故アルトキハ委員副長ノ内壱名代リテ之ヲ勤ムベシ
第三拾一条 当会社株主ノ発言投票権ハ各其所有ノ多寡ヲ問ハズ一株毎ニ一個トシ、総会ノ議事ハ出席株主投票権ノ過半数ニ依テ決ス同数ナレバ会頭之ヲ決スベシ
第三十二条 当会社総会ニ於テ議スヘキ箇条左ノ如シ
  一定款改正ノ叓
  一資本金増減ノ叓
  一営業ノ業目増減変換ノ叓
  一責任変換ノ叓
  一営業年限伸縮ノ叓
  一委員撰挙ノ叓
  一積立金賞与金及利益金配当割合ノ叓
  一拾万円以上借入金ノ叓
第三十三条 当会社ノ総会ハ株主ノ半数以上出席スルニ非レバ之ヲ開クコトヲ得ス、株主自ラ出席スル能ハザルトキハ代人ヲ出スヲ得其代人ハ株主又ハ定リタル雇人ニ限ルベシ
    第七章 雑則
第三拾四条 当会社ハ外国ニ支店又ハ代理店ヲ置キ、輸入品ハ直接ニ買入ルモノトス
第三拾五条 当会社ノ社印ハ理事之ヲ保管シ、約定書及ヒ重要ノ文書ニハ必ズ之ヲ押捺スベシ
第三拾六条 当会社ニ用ユル金銭及ヒ物品出納ノ帖簿ハ之ヲ一定シ、其簿記ヲ《(ハ)》複記法ヲ用ユベシ
第三拾七条 当会社ノ株主及ヒ株主ノ後見人財産管理人等ハ予テ印鑑ヲ当会社ニ差出シ置ベシ
右ノ条項ヲ取極メ確守スル証トシテ株主一同記名調印スルモノナリ
  明治廿年三月


改進新聞 第一二一二号 〔明治二〇年三月二九日〕 二大会社役員(DK130014k-0003)
第13巻 p.77 ページ画像

改進新聞  第一二一二号〔明治二〇年三月二九日〕
    二大会社役員
勝田・大倉両組協議の上創立せし日本土木会社の諸規則は目下藤田組にて編成中なるが、同会社の役員を左の如く撰定せり、渋沢栄一氏を委員長に、大倉喜八郎氏を副委員長に、藤田辰之助・久原庄三郎・桑原深造・福嶋良助・伊集院兼常・横山孫一郎・木村静幽の諸氏を理事に定め、其内大倉喜八郎氏を東京支社委員長に、藤田組の久原庄三郎氏をして大坂支社を受持たしむることに定めたり、又軍隊用達会社は先づ仮りに東京の受持を福嶋良助氏として大坂の担当を藤田組の佐伯勢一郎氏に定めたり、又た同会社技術の監督は大坂支社の受持を元内務省土木局二等技師たりし山田寅吉氏とし、東京支社の受持を大島仙蔵氏と定めたり、同氏は曩に土木建築学研究の為め久しく米国に留学せし人なりと云ふ

 - 第13巻 p.78 -ページ画像 

願伺届録 会社明治二〇年ノ一(DK130014k-0004)
第13巻 p.78 ページ画像

願伺届録  会社明治二〇年ノ一     (東京府文庫所蔵)
    会社位置御届
今般日本土木会社創立之儀願出去三月十七日御指令相成候ニ付、会社位置ヲ京橋区鎗屋町一番地ニ相定メ本日開業仕候、此段御届仕候也
               京橋区鎗屋町一番地
                  日本土木会社
  明治二十年四月二日         大倉喜八郎(印)
    東京府知事高崎五六殿
  前書届出ニ付奥印候也
           東京府京橋区長 林厚徳 

    役員上任御届
当会社創立御許可相成候ニ付役員撰挙仕候処、別紙之通当撰上任仕候間、此段御届申上候也
             日本土木会社
  明治二十年四月十八日   委員長 渋沢栄一 
    東京府知事 高崎五六殿
  前書届出ニ付奥印候也
           東京府京橋区長 林厚徳 
(別紙)
              日本土木会社役員
                委員長  渋沢栄一
                委員副長 大倉喜八郎
                同    久原庄三郎
                委員   藤田伝三郎
                同    伊集院兼常
                同    福島良助
                同    手島鍈次郎
                理事   桑原深造
                同    藤田辰之助
                同    木村静幽
                 以上


願伺届録 会社規則綴洩明治二〇年ノ内(DK130014k-0005)
第13巻 p.78-80 ページ画像

願伺届録 会社規則綴洩明治二〇年ノ内   (東京府文庫所蔵)
    御願
今般当会社株主総会之決議ヲ以テ創立約定書及ヒ定款中別紙之通改正仕候ニ付御認可被成下度、此段奉願上候也
  明治二十年五月    鎗屋町壱番地
                 日本土木会社
                   委員長
                    渋沢栄一 
                   委員副長
                    大倉喜八郎(印)
    東京府知事 高崎五六殿
 - 第13巻 p.79 -ページ画像 
  前書届出ニ付奥印候也
           東京府京橋区長 林厚徳 
(別紙)
  創立約条書及定款中更正加除ノ条項左ノ如シ
創立約条書第二条中本店トアルヲ本社ト更正ス
同 第五条中機械類ノ下及物料ノ三字ヲ挿入ス
定款第一条中機械類ノ下及物料ノ三字ヲ挿入ス
同 第五条中本店トアルヲ本社ト更正ス
同 第九条ニ左ノ但書ヲ追加ス
  但払入金ニ対シテハ領収証書ヲ附与シ追テ全額払済ノ上株券ト交換スヘシ
同 第十条中当会社ノ株券トアル下ニ及株金払込領収証書ノ九字ヲ挿入ス
同 第十二条中当会社ノ株券トアル下ニ及株金払込領収証書ノ九字ヲ挿入ス
同 第十四条中左ノ如ク修正ス
 一当会社ノ株券トアル下ニ及株金払込領収証書ノ九字ヲ加フ
 一其株券トアル下ニ及領収証ノ四字ヲ加フ
 一株式帖トアル下ニ又ハ株金払込領収証書台帳ノ十二字ヲ加フ
 一株式売買(譲受渡)証トアル其株式ノ下ニ(領収証)ト括弧ヲ付シタル三字ヲ挿入ス
 一証書様式ノ文中某所有ノ株式トアル下ニ(株金払込領収証書)ト括弧ヲ付シタル八字ヲ加フ
同 第十九条委員ノ次ニ支社長ノ一項ヲ加フ
同 第二十条中委員副長二名トアル下ニ支社長二名ノ五字ヲ挿入ス
同 第廿二条ノ次ニ左ノ一条ヲ追加シ第廿三条トシ、原第廿三条以下各一条ヲ繰下ク
  第廿三条当会社ノ支社長ハ支社全般ノ事務ヲ監督総理スヘシ
同 第廿七条(原第廿六条)中支配人以下ハノ下支社長ノ三字ヲ加フ
同 第三十二条(原第三十一条)発言投票権ハノ下各其所有ノ多寡ヲ問ハス一株毎ニ一個トシトアル十九字ヲ刪除シ更ニ一株以上二十株迄ハ五株ニ付一個トシ二十一株以上百株迄ハ二十株毎ニ一個百一株以上千株迄ハ五拾株毎ニ一個千一株以上ハ都テ百株毎ニ一個ヲ増スモノトシ《(ノ脱カ)》七十字ヲ加フ
同 第三十四条(原第三十三条)中当会社ノ総会ハトアル下株主ノノ三字ヲ刪除シ総株数ノ三字ヲ加フ
  ○明治二十一年六月十八日定款改正願書ヲ提出ス。(「願伺届録、会社規則二・明治二一年」ニヨル)
  ○明治二十三年十月二十八日臨時株主総会ニ於テ定款改正ヲ決議シ、翌二十九日東京府知事侯爵蜂須賀茂韶ニ出願セリ。三十日認可サル。
   定款中改正之条項左ノ如シ
   第九条 重役ノ下ニ(取締役ヲ云フ以下同ジ)ノ割註ヲ加フ
   第十条 支社ヲ大阪ニノ六字ヲ刪リ東西両部ノ五字ヲ全般ノ三字ニ代フ
   第三十一条 取締役五名ヨリ八名ニ至ルトアルヲ取締役五名ト改メ内ノ字以下四行ヲ刪ル
 - 第13巻 p.80 -ページ画像 
   第三十二条 五名ノ下以上八名以下ノ六字及副社長二名ノ五字ヲ刪ル
   第三十四条 四年ヲ三年ニ改メ二年毎ニ半数宛ヲ改撰スヘシトアルヲ十一月ノ定式総会ニ於テ改撰スルモノトスト改メ、但書ヲ刪ル
   第三十八条ヲ刪除シ第三十九条以下総テ副社長トアルヲ刪リ、第三十九条ヲ第三十八条トシ、以下逐次繰上ケトス


願伺届録 会社明治廿一年(DK130014k-0006)
第13巻 p.80 ページ画像

願伺届録 会社明治廿一年        (東京府文庫所蔵)
    重役上任御届
今般当会社改正定款ニ拠リ重役撰挙仕候処、別紙之通当撰上任候間、此段御届申上候
                有限責任日本土木会社
  明治二十一年七月三日        社長 大倉喜八郎(印)
    東京府知事 男爵 高崎五六殿
  前書之通届出ニ付奥印候也
            東京府京橋区長 林厚徳
  (別紙)
        有限責任日本土木会社重役
                  社長  大倉喜八郎
                  副社長 久原庄三郎
                  取締役 伊集院兼常
                  同   福島良助
                  同   山田寅吉
                  同   牛場卓造
                  同   桑原深造
                  同   木村静幽
  ○当会社明治二十年ノ収支状況次ノ如シ。(「願伺届録、会社・明治廿一年」ニヨル)
   明治二十年七月ヨリ同年十二月ニ至ル総収支
    総収入金百六拾弐万弐千四百九拾円九拾九銭五厘
    総支出金百六拾壱万九千六百八拾六円五拾八銭三厘
   二十年四月ヨリ十二月マデノ期間ノ利益配当金
      壱株ニ付(払込金二十五円)金八拾弐銭五厘
   ○明治二十年十二月三十一日現在株主氏名及所有株数次ノ如シ。(同前)

   株数(壱株百円)    住所           株主
    五千三百四拾五株  京橋区銀座三丁目三番地  大倉喜八郎
    弐千株       深川区福住町四番地    渋沢栄一
    壱千株       芝区伊皿子町五拾番地   伊集院兼常
    壱千株       京橋区入船町八丁目壱番地 横山孫一郎
    五百株       京橋区築地三丁目拾五番地 手島鍈二郎
    弐百株       京橋区宗十郎町五番地   福島良助
    弐百株       麻布区市兵衛町      寺田政成
    其他合計壱万七百四拾五株  東京居住之分
   五千株                     藤田伝三郎
   弐千七百五拾八株                久原庄三郎
   三百株                     木村静幽
    其他合計九千七百五拾五株  大阪地方居住之分
   総計 弐万株


 - 第13巻 p.81 -ページ画像 

鶴翁余影 第四頁〔昭和四年三月〕(DK130014k-0007)
第13巻 p.81 ページ画像

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冊子版の『渋沢栄一伝記資料』をご参照ください。