デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

3章 商工業
25節 取引所
1款 東京株式取引所
■綱文

第13巻 p.529-530(DK130047k) ページ画像

明治20年7月20日(1887年)

是日ヨリ、栄一等府下ノ商賈、坂本町銀行集会所ニ於テ、東京取引所創立願書ニ記名シ、調印ヲ行フ。


■資料

中外物価新報 第一五八九号〔明治二〇年七月二〇日〕 ○創立願書の調印(DK130047k-0001)
第13巻 p.529 ページ画像

中外物価新報 第一五八九号〔明治二〇年七月二〇日〕
    ○創立願書の調印
前号の紙上へ記載せし通り東京取引所創立願書も弥よ一昨日の相談会にて可決したるに付、本日午前十時より午後四時迄同願書の起草委員なる渋沢喜作・朝吹栄二《(朝吹英二)》・中野武営・小川為次郎の四氏が銀行集会所へ出張し会員即ち創立加盟者たるべき人々を招きて願書へ記名調印を為さしむる由、又同創立事務所は当分銀行集会所内に設置する筈なりと云ふ


中外物価新報 第一五九〇号〔明治二〇年七月二一日〕 ○営業保証金の減額説(DK130047k-0002)
第13巻 p.529-530 ページ画像

中外物価新報 第一五九〇号〔明治二〇年七月二一日〕
    ○営業保証金の減額説
東京株式取引所の仲買人五十余名は一昨夜呉服橋外の柳屋へ集会し去る十八日銀行集会所に於て議決したる東京取引所創立願に加盟すべきや否やの協議を為したる処、諸葛小弥太氏及其他八九名即ち創立相談会に出席したる人々を除くの外は孰れも七千円より三千円と定めたる営業保証金を多しとし、宜しく之を三千円より一千円に減額されんことを創立委員へ向て請求せんと云ひ、又相談会に出席したる十名の人人は仲買人総代の資格を以て臨席されしや又は一己人の資格を以て出席されしや一己人の資格なれば兎も角も総代の心得ならば一応仲買人一同の意見を聞きたる上ならでは猥りに承諾は相成間敷、大坂にても頻りに減額説ありと聞込たりとて一時は甲論し乙駁し弁難攻撃交も起り中には余程過激の議論もありしが到底多数に依て減額の事を創立委員へ申出すことに決して散会し、昨日の右の旨趣を株式取引所迄申出しに付同所の役員が中間に立て百方調停に尽力中なる由、又東京米商会所にても仲買総代として創立相談会へ出席したる十名の人々が一昨
 - 第13巻 p.530 -ページ画像 
日他の仲買一同を米商会所の楼上へ招きて開きたる相談会の模様を聞くに、兼て諸氏が購読し居らるゝ中外物価新報に委しく記載ありし通りなれば右の趣旨に基き加盟さるゝと否とは各自の随意なりと報告せり、依て一同熟考の上返答すべしとて略ぼ承諾して帰りたるに、昨朝に至り株式仲買人中に減額説起りたりと聞き又々俄に会議所へ参集して此事の協議を為したる由、右の故にや昨日銀行集会所内の創立仮事務所へ来りて願書へ調印したるは重に此程の相談会の節出席したる重立たる人々にて凡五十名許にて、株式仲買人は一人も来らず、米商仲買人中にては僅に横井孝介・好川保兵衛の両氏のみなりし由、尤も創立仮事務所にては引続き本日も加盟者の調印を取扱ふ都合なりと云ふ