デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

7章 経済団体及ビ民間諸会
1節 商業会議所
3款 東京商業会議所
■綱文

第21巻 p.420-422(DK210070k) ページ画像

明治32年2月8日(1899年)

是ヨリ先当会議所、会員岡部広外一名ノ建案ニヨリ家屋税並ニ郵便条例中改正案ニ就キ調査中ナリシガ、是日栄一当会議所会頭トシテ、政府ガ議会ニ提出セル郵便条例中改正案ヲ廃止センコトヲ逓信大臣子爵芳川顕正・農商務大臣曾禰荒助ニ建議シ、貴族院議長公爵近衛篤麿・衆議院議長片岡健吉ニ請願ス。


■資料

東京商業会議所月報 第七八号・第一頁 明治三二年二月 【○同月 ○一月二十三…】(DK210070k-0001)
第21巻 p.420-421 ページ画像

東京商業会議所月報  第七八号・第一頁 明治三二年二月
○同月 ○一月二十三日、本会議所ニ於テ第七十九回臨時会議ヲ開ク、当日ノ出席者左ノ如シ
 河村隆実君 ○外二十八名氏名略
午後五時開議、渋沢会頭事故アリ退席ニ付、副会頭大江卓君議長席ニ着キ、左ノ件々ヲ議事ニ附シ、午後六時十分閉会ス
○中略
 一家屋税並郵便条例中修正ノ義調査ノ件 (会員提出)
 - 第21巻 p.421 -ページ画像 
本件ハ会員岡部広・北村英一郎両君ノ提議ニ係リ、其要旨ハ、家屋税並郵便条例中修正ノ件ヲ調査スル為メ議長指名ノ調査委員七名ヲ設クヘシト云フニ在リ、審議ノ末之ヲ可決シ、議長ハ左ノ諸君ヲ委員ニ指名セリ
                   岡部広君
                   加東徳三君
                   渋沢喜作君
                   松本忠次郎君
                   喜谷市郎右衛門君
                   北村英一郎君
                   岩田作兵衛君


東京商業会議所月報 第七八号・第三頁 明治三二年二月 【○同月 ○一月二十三…】(DK210070k-0002)
第21巻 p.421 ページ画像

東京商業会議所月報  第七八号・第三頁 明治三二年二月
○同月 ○一月二十三日午後六時、本会議所ニ於テ家屋税並郵便条例中改正ニ関スル件調査委員会議ヲ開キ、委員長ヲ選挙セシニ、其結果左ノ如クニテ、午後七時閉会ス
               委員長 加東徳三君
○同月二十四日午前十一時、本会議所ニ於テ委員会議ヲ開キ、家屋税並郵便条例中改正ノ件ヲ審議シ、午後四時閉会ス


東京商業会議所月報 第七九号・第八頁 明治三二年三月 【○同月 ○二月三日午…】(DK210070k-0003)
第21巻 p.421 ページ画像

東京商業会議所月報  第七九号・第八頁 明治三二年三月
○同月 ○二月三日午前十時、本会議所ニ於テ委員会議ヲ開キ、家屋税並郵便条例中改正ノ件ヲ審議シ、午後一時閉会ス


東京商業会議所月報 第七九号・第七―八頁 明治三二年三月 【○明治三十二年二月七…】(DK210070k-0004)
第21巻 p.421 ページ画像

東京商業会議所月報  第七九号・第七―八頁 明治三二年三月
○明治三十二年二月七日、本会議所ニ於テ第八十回臨時会議ヲ開ク、当日ノ出席者ハ左ノ如シ
 長尾三十郎君 ○外二十名氏名略
午後六時開議、会頭渋沢栄一君議長席ニ着キ、左ノ件々ヲ議事ニ附シ午後六時四十分閉会ス
 一家屋税並郵便条例中改正ノ件調査報告 (委員会議提出)
本件ハ委員報告ノ如ク可決ス


東京商業会議所月報 第七九号・第九頁 明治三二年三月 【○同月 ○二月八日、…】(DK210070k-0005)
第21巻 p.421 ページ画像

東京商業会議所月報  第七九号・第九頁 明治三二年三月
○同月 ○二月八日、郵便条例中改正案ニ関スル建議書ヲ逓信・農商務両大臣ニ、同請願書ヲ貴族・衆議両院ニ進達ス(建議書・請願書ノ全文ハ参照ノ部第一号ニ掲載ス)


東京商業会議所月報 第七九号・第一〇頁 明治三二年三月 【参照第一号 明治三十二年二…】(DK210070k-0006)
第21巻 p.421-422 ページ画像

東京商業会議所月報  第七九号・第一〇頁 明治三二年三月
参照第一号
 明治三十二年二月七日第八十回臨時会議ノ決議ニ依リ、郵便条例中改正案ノ義ニ付同月八日附ヲ以テ、逓信・農商務両大臣ニ進達セシ建議書、貴族・衆議両院ニ呈出セシ請願書全文ハ左ノ如シ
    郵便条例中改正案ノ義ニ付建議(請願)
 - 第21巻 p.422 -ページ画像 
郵便制度ノ改善ヲ図リテ信書ノ往復ヲ便ナラシムルハ我国現時ノ急務ナルカ故ニ、本会議所ハ明治二十九年六月時ノ逓信大臣ニ各種郵便物ノ重量制限ヲ増加シテ間接ニ郵税軽減ノ実ヲ挙ケラレンコトヲ建議シタリ、然ルニ今回政府カ帝国議会ニ提出セラレタル郵便条例中改正案ヲ見ルニ、重量ヲ増スト同時ニ郵税ヲ増加セントスルハ本会議所ノ断シテ取ラサル所ナリ
蓋シ郵便ハ公共ノ利器ニシテ他ノ営利事業ト同一視スヘカラサルカ故ニ、収支相償フヲ得テ国庫ニ損失スル所ナキ以上ハ、事情ノ許ス限リ郵税ヲ低下シテ一般公衆ニ利便ヲ与フルコト政府ノ本務ナリ、而シテ我国郵便事業ハ比年著シク発達シ、其収支相償フテ幾多ノ余剰アルコト現時ノ実況ナレハ、曩ニ本会議所ノ希望セシ如ク、各種郵便物ノ重量ヲ改正シテ間接ニ郵税軽減ノ実ヲ挙クルハ正ニ今日ヲ以テ時機トスヘキニ、之ニ反シテ俄然郵税ヲ増加シ以テ歳入補塡ノ一助ト為サントスルカ如キハ、事業ノ性質如何ヲ顧ミサルノ処置ト謂フヘシ、世間或ハ我国ノ郵税ヲ海外各国ニ比シ低廉ニ失スルカ如ク思惟スルモノアリト雖モ、英国ニ於ケル信書重量一オンス以下郵税一片、米国ニ於ケル同一オンス毎ニ一仙ハ我郵税ニ比シテ唯ニ大差ナキノミナラス、彼我生活ノ程度、送達ノ遅速ヨリ推算スレハ、我国ノ郵税ハ却テ過高ナルヲ知ルヘキナリ(閣下幸ニ此ニ垂鑑シテ、今回提出セラレタル改正案ヲ廃止セラレンコトヲ切望ス)(願クハ貴院同改正案ヲ否決セラレンコトヲ)
右本会議所ノ決議ニ依リ建議(請願)仕候也
  明治三十二年二月八日
             東京商業会議所会頭 渋沢栄一
    逓信大臣  子爵 芳川顕正殿
    農商務大臣    曾禰荒助殿
    貴族院議長 公爵 近衛篤麿殿
    衆議院議長    片岡健吉殿
   ○本巻明治二十九年六月十三日ノ条参照。