デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

2部 社会公共事業

4章 教育
3節 其他ノ教育
12款 帝国教育会
■綱文

第27巻 p.155-156(DK270062k) ページ画像

明治39年12月1日(1906年)

是日栄一、当会第二十三回総会開催セラルルニ当リ、実業教育上ノ功労ヲ認メラレテ帝国教育会功牌ヲ贈与セラル。


■資料

竜門雑誌 第二二三号・第五二頁 明治三九年一二月 ○帝国教育会の青淵先生に功牌贈呈(DK270062k-0001)
第27巻 p.155 ページ画像

竜門雑誌  第二二三号・第五二頁 明治三九年一二月
○帝国教育会の青淵先生に功牌贈呈 帝国教育会に於ては本月一日総会を開き、辻会長の開会の辞、牧野文部大臣・ラツド博士の演説あり青淵先生を始め大倉喜八郎・後藤牧太・貴紹箕《(マヽ)》・厳修四氏に対し功牌を贈与せられたり
             正四位勲三等 男爵 渋沢栄一君
 多年教育の為め心を尽し、諸種の方法に依り其進捗を助け、斯道に裨益を与へ、殊に実業教育に貢献せられたる効労著大なりとす、仍て本会評議員会の議決を経て、帝国教育会功牌を贈呈す


帝国教育会五十年史 同会編 附録・第二〇頁 昭和八年一一月刊(DK270062k-0002)
第27巻 p.155 ページ画像

帝国教育会五十年史 同会編  附録・第二〇頁 昭和八年一一月刊
   帝国教育会年表
明治三十九年
○中略
十二月 第二十三回総集会を開き、渋沢栄一・大倉喜八郎・後藤牧太厳修・寅紹箕《(マヽ)》の諸氏へ本会功牌を贈る。
   ○当会功牌受領者ノ連名ハ当会編『帝国教育会沿革志』第二二九頁以下「帝国教育会職員」ノ条ニ之ヲ掲載セリ。



〔参考〕帝国教育会五十年史 同会編 第二四一頁 昭和八年一一月刊(DK270062k-0003)
第27巻 p.155-156 ページ画像

帝国教育会五十年史 同会編  第二四一頁 昭和八年一一月刊
 ○第四章 第二節 本会運営の概況
    (一三) 現在の本会規則
     帝国教育会規則
  第一章 通則
○上略
第四条 本会に於て経営すべき主要事業左の如し
 一、教育社会の輿論を発表すること
 二、教育上須要の事項を研究調査すること
 三、教育に関する雑誌を発行し、教育上有益なる図書を刊行すること
 四、教育上功績あるものを表彰すること
 五、教育図書閲覧室・学術講演会・講習会・教育倶楽部等を開設すること
 六、全国中等学校・小学校教員会議を開会すること
 七、社会教育を奨励すること
 - 第27巻 p.156 -ページ画像 
 八、教育者互助方法の施設を奨励すること
 九、其他本会の目的を達する為必要と認むる事業
○下略



〔参考〕帝国教育会沿革志 同会編 第一八六―一八七頁 大正三年三月刊(DK270062k-0004)
第27巻 p.156 ページ画像

帝国教育会沿革志 同会編  第一八六―一八七頁 大正三年三月刊
 ○事業
    十五、教育功績者表彰
教育者の功績を表彰する方法の欠陥せるは、本会の夙に遺憾とするところなりき。是に於て明治二十三年九月始めて教育功績表彰条規を定め、左の教育功績調査概目を定めたり。
 一、多年教育の事業に従事し、其功労特に顕著なるもの
 一、教育を以て終身の事業となし、其功労特に顕著なるもの
 一、貧民教育若くは其他の教育事業に相当の資財を投じ、其成績特に顕著なるもの
 一、一身の安危を顧みず教育の事業に当り、其功労特に顕著なるもの
 一、当然自己に帰すべき利益を擲ちて教育上の公益を図り、其効績特に顕著なるもの
 一、多年本会の事業に従事し、其功績特に顕著なるもの
 一、本会の事業に就き相当の資財を寄附し其成績特に顕著なるもの
とし、金製若くは銀製の会章を贈呈する事とし、第一回の授与は明治二十四年四月にして功績章受領者二十名。第二回は同二十五年五月にして受領者十一名なり。明治二十八年九月に至り勲章類似のものを佩用することを禁止せらるゝや、功績章の贈呈は一時之を見合はしたるも、明治三十四年十一月に至り帝国教育会功牌規程を規定し、同三十五年十二月学制頒布満三十年紀念式を挙行するに際して第一回帝国教育会功牌を贈呈し、受領者五十四名に及べり。爾来総会若くは全国聯合教育会開会を機会として之を贈呈すること数回、其受領者は前後通計二百九十三名に及べり。現今の規程によれば功牌を受領すべきものは、左の一項若くは数項に該当するものたるを要す
 一、我が邦の教育上に功績ある者
 一、我が邦の教育上に裨益を与ふる者
 一、本会の事業に関して功労ある者
 一、本会の特に敬意を表すへき者
以上四項に該当して功牌を受領したる者の氏名は附録に之を記しぬ。
○下略