デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

明治41年12月14日（1908年）

尾高次郎ノ長女綾子、永田甚之助ニ嫁ス。同月二十日里開キ披露宴アリ。栄一出席シテ祝詞ヲ述ブ。

　　　○尾高次郎ハ惇忠二男。長男勝五郎ハ早世ス。

渋沢栄一　日記　　明治四一年　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
十二月十四日　晴　寒
○上略　午後四時過ヨリ兼子ト共ニ永田甚之助ノ結婚席ニ列ス、式畢テ親戚相会シテ祝宴ヲ開キ、種々ノ余興アリ、夜十一時宴散シテ王子ニ帰宿ス　○下略
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　　　○中略。
十二月二十日　晴　寒
○上略　午後五時兼子・愛子同伴、自働車ニテ日本橋倶楽部ニ抵リ、永田尾高両家ニテ開催スル婚姻披露会ニ出席ス、余興ヲ一覧シテ後晩飧アリ、来会スル者百三十人余、食卓上祝詞演説ヲ述フ、畢テ又余興アリ夜十時過帰宿ス
　　　○栄一ノ祝辞筆記ヲ欠ク。

竜門雑誌　　第二四七号・第七〇頁　明治四一年一二月
○永田甚之助君の結婚　第一銀行員たる同君は、渋沢本社長の媒酌を以て尾高次郎氏長女綾子嬢と本月十四日芽出度結婚せられたり。

（八十島親徳）　日録　　明治四一年　　　（八十島親義氏所蔵）
十二月十四日　晴
○上略　尾高次郎氏長女綾子嬢、本日ヲ以テ永田甚之助氏ヘ嫁スルニ付、渋沢家ヨリ祝ノ贈与金ヲ持参ス
○下略
　　　○中略。
十二月廿日　晴寒シ　日曜
○上略　尾高綾子嬢カ永田甚之助氏ヘ嫁シタル里開キ披露宴ニ招カレ、日本橋クラブニ至ル、百数十人ノ来客、盛会ニシテ晩餐ノ前後ニハ、円喬ノ落語、三曲、狂言等ノ余興アリ、又祝盃時ノ演説ハ、媒妁渋沢篤二氏・佐々木勇の助氏及青淵先生ナリシ、十一時帰宅

渋沢栄一　日記　　明治四二年　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
五月三日　晴　暖
○上略　午後四時王子ニ帰宅ス、此日穂積・石黒・永田氏等ノ新婚ヲ祝シ其新夫婦及親戚ヲ会同シテ、庭園ヲ散歩シ牡丹ヲ観ル、六時ヨリ宴会ヲ開キ、種々ノ余興アリテ夜十一時散会ス