デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

1章 社会事業
4節 保健団体及ビ医療施設
3款 恩賜財団済生会
■綱文

第31巻 p.84-91(DK310010k) ページ画像

明治44年8月21日(1911年)

是日栄一、当会顧問ニ嘱託セラレ、翌二十二日同ジク評議員トナリ、爾後屡々評議員会ニ出席ス。


■資料

渋沢栄一 日記 明治四四年(DK310010k-0001)
第31巻 p.84 ページ画像

渋沢栄一 日記  明治四四年     (渋沢子爵家所蔵)
八月二十二日 晴 暑
○上略 午前九時永田町総理大臣官舎ニ抵テ、済生会ノ成立ニ関シ報告及議事等アリ、畢テ一同午飧ヲ共ニス ○下略
   ○中略。
九月七日 晴 冷
○上略 五時学士会ニ抵リ、中央慈善協会評議員会ヲ開キ、済生会開設ニ付其施為ニ関シテ本会ヨリ意見ヲ提出スヘキ要項ニ付、各員種々ノ論説アリ、三宅秀・窪田静太郎・高木兼寛・小川滋次郎ノ諸氏各其意見ヲ開陳ス、夜飧畢リ再ヒ開会、十時過散会帰宿ス
   ○中略。
十二月十三日 曇 寒
○上略 五時過ヨリ桂公爵邸ニ抵リ、済生会理事会ニ出席シテ会務着手ノ順序ヲ審議ス、桂・平田・床次・井上・北里・小橋・朝吹ノ諸氏会合ス、夜十時過散会帰宿ス
 - 第31巻 p.85 -ページ画像 


竜門雑誌 第二八〇号・第六四頁 明治四四年九月 ○済生会役員の勅裁(DK310010k-0002)
第31巻 p.85 ページ画像

竜門雑誌  第二八〇号・第六四頁 明治四四年九月
    ○済生会役員の勅裁
財団法人済生会役員は、八月二十一日午前左の通り勅裁ありたり。
   総裁      伏見宮 貞愛親王
   会長       公爵 桂太郎
   副会長      男爵 平田東助
又左の十氏は同会顧問を嘱托されたり。
 公山県有朋       公大山巌
 公徳川家達       侯松方正義
 侯井上馨        侯西園寺公望
 伯大隈重信       伯板垣退助
 伯渡辺千秋       青淵先生


竜門雑誌 第二八〇号・第六四―六七頁 明治四四年九月 ○済生会評議員会(DK310010k-0003)
第31巻 p.85-87 ページ画像

竜門雑誌  第二八〇号・第六四―六七頁 明治四四年九月
    ○済生会評議員会
桂首相は済生会会長として、今回評議員を嘱托すべき九十余名に対し二十二日 ○八月午前十時より首相官邸に参集を求めたる所、阿部東京府知事以下六十五名出席し、桂会長は起て左の演説を試み、左記九十余名に対し夫々総裁宮殿下より委嘱されたる辞令を伝達したり。
 閣下及諸君、本日は盛暑の折柄なるにも拘らず御来会を煩し深く感謝する所なり、本会の事に就ては、曩きに五月九日当官邸に於て六都市に於ける有志諸君の参会を請ひ御協議をなせし以来、特に各地方長官諸君並に世話人諸君の熱誠なる御尽力により、短日月に於て已に予定の金額を醵集する事を得たり、之れ寔に両陛下御仁徳の致す所なりと雖、亦専ら勧誘の任に当られたる諸君の力与て大なりと云はざるを得ず、余は聖旨を奉じ此創設に当り、重大なる職責を振ひ、幸に諸君の援助により玆に一段落を告ぐるに方て、謹んで諸君の労を謝す、次に諸君に報告すべきは六都市以外の各県に於ける寄附の情況なり、曩きに六都市に対し勧誘をなすと同時に又各県知事に委嘱し、聖旨のある所を明にし、特に各地の資産者に対し寄附を勧誘したり、各県知事は之れに応じて又各聖旨の貫徹に努め、地方資産者を介して義金の募集に尽し、今日に至て已に確定に至れるもの五百万円以上に達し、其確定に至らざるものも惟ふに又遠からずして確報に接すべし、右六都市及其他各県に於ける今日迄の情況は後に報告せしむる所あるべし、要するに今日に至る迄の概況により之れを見れば、当初予期したる以上の成績を修め得べきは、蓋し疑を容れざる所なり、募集の情況は以上述ぶる所の如く、先づ一定の見込立ちたるを以て、此際進んで本会の組織を定め、事務の執行に対し準備をなすの必要あるを認め、嚮きに聖旨を奉じたる以来、今日に至る概況を具し、闕下に伏奏する所ありしに、御嘉納あらせられ、昨日伏見宮殿下を召させられ親しく総裁の御任命あり、次で総裁より勅裁を経て不肖を会長に、又平田男爵を副会長に任ぜられ、山県・大山・松方・井上・西園寺の六公侯爵と、大隈・板垣・渡辺
 - 第31巻 p.86 -ページ画像 
の三伯爵と、渋沢男爵とを顧問に嘱任せられたり、余の不肖を以て此重任を辱うし、恐懼措かざる所なり、庶幾は諸君の援助により聖旨に酬ひ奉らん事を、不肖は以上述ぶる所の経過を報告すると同時に謹んで総裁殿下の令旨を奉じ、諸君に評議員を嘱托するの光栄を有す、而して評議員選定の上は此際直ちに評議員会を開き、理事及監事の推薦、其他本会組織に関し必要の事項に就き議定せられん事を乞はんとす。
      △済生会評議員
  青淵先生     阿部浩
  大森鐘一     高崎親章
  周布公平     服部一平
  深野一三     尾崎行雄
  植村俊平     荒川義太郎
  鹿島房次郎    阪本釤之助
  豊川良平     高橋是清
  団琢磨      益田孝
  添田寿一     近藤廉平
  山本達雄     浜口吉右衛門
  朝吹英二     大倉喜八郎
  佐竹作太郎    柿沼谷蔵
  中野武営     馬越恭平
  中沢彦吉     大橋新太郎
  安田善次郎    福原有信
  松尾臣善     田中源太郎
  内貴甚三郎    稲垣恒吉
  大村彦太郎    飯田新七
  中井三郎兵衛   藤田平太郎
  鈴木馬左也    土居通夫
  中橋徳五郎    山口吉郎兵衛
  広岡恵三     原田二郎
  岩下清周     小山健三
  竹尾治右衛門   原富太郎
  小野光景     茂木保平
  渡辺福三郎    大谷嘉兵衛
  伊藤長次郎    小曾根喜一郎
  川崎芳太郎    岸本豊太郎
  神野金之助    鈴木惣兵衛
  岡谷惣助     奥田正香
  滝定助      三井八郎右衛門
  古河虎之助    村井吉兵衛
  服部金太郎    日比谷平左衛門
  杉村甚兵衛    浅野総一郎
  緒明圭造     賀田金三郎
  根津嘉一郎    神田鐳蔵
 - 第31巻 p.87 -ページ画像 
  中井新右衛門   原六郎
  中村是公     末延道成
  渡辺治右衛門   高田慎蔵
  島津忠重     毛利元昭
  前田利為     細川護成
  住友吉左衛門   藤田伝三郎
  鴻池善右衛門   川崎正蔵
  呉錦堂      伊藤治郎左衛門
  大谷光瑞     北里柴三郎
  石黒忠悳     高木兼寛
  青山胤通     長井長義
  三宅秀      森林太郎
  木村壮介     井上友一
  窪田静太郎    桑田熊蔵
  湯浅倉平     下村宏
  岡実       磯部正春
  久米金弥     一木喜徳郎
  柴田家門     若槻礼次郎
  河村金五郎    片山国嘉
  清浦奎吾     後藤新平
  以上は取り敢へず六都市に就て選定したるに過ぎざれば、其他の地方に於ける評議員は追て選定次第追加すべしと。
右にて評議員会は成立したるを以て、直ちに議事に移り、桂会長の発起にて後藤男を評議員会長に薦し、理事及監事の選任に入りたるが、評議員一同の同意を得て後藤会長は左の通り理事・監事の選定をなし一同の同意を得て之れを確定せり。
      △理事
  床次竹次郎   小橋一太
  大谷靖     桜井鉄太郎
  朝吹英二    近藤廉平
      △監事
  入江為守    吉田醇一
  大倉喜八郎   松尾臣善
  中橋徳五郎
次で湯浅参事官は会長に代つて、済生会寄附金応募状況・同資金状態同収入支出、以上三件に就き詳細に説明報告する所あり、以下の日程たる予算委員の件、財産管理方法、規則制定委任の件は、何れも一括して理事一任に決し、十一時三十分散会したりといふ。


青淵先生公私履歴台帳(DK310010k-0004)
第31巻 p.87 ページ画像

青淵先生公私履歴台帳         (渋沢子爵家所蔵)
一恩賜財団済生会顧問  四十四年八月廿一日
一恩賜財団済生会評議員 四十四年八月廿二日


恩賜財団済生会第一回会務報告書 同会編 第二〇頁 大正二年一一月刊(DK310010k-0005)
第31巻 p.87-88 ページ画像

恩賜財団済生会第一回会務報告書 同会編  第二〇頁 大正二年一一月刊
 - 第31巻 p.88 -ページ画像 
    第二章 機関
本会ノ機関ハ総裁・会長・副会長・顧問・理事・監事・評議員トシ、外ニ医務主管・参事、其他事務員ヲ置ク
明治四十四年八月二十一日、伏見宮貞愛親王殿下ニ本会総裁タルヘキ旨ノ 御沙汰アラセラレ、本会ノ総裁ニ奉戴スルコトト為レリ
同日 勅裁及 勅許ヲ経テ、総裁宮殿下ヨリ会長・副会長・顧問ノ嘱任及嘱託アリ、又総裁宮殿下ヨリ同月二十二日評議員ヲ嘱託セラレ、且評議員会ノ推薦ニ依リ理事及監事ヲ嘱任セラレ、次テ九月九日医務主管及参事ヲ嘱託セラレタリ
○下略


渋沢栄一 日記 大正四年(DK310010k-0006)
第31巻 p.88 ページ画像

渋沢栄一 日記  大正四年      (渋沢子爵家所蔵)
六月十八日 晴
○上略 午後五時華族会館ニ於テ済生会評議員開催《(会脱)》セラル、当日ノ議長トナリテ報告書及議案ヲ議決ス、畢テ晩飧会アリ、総裁宮殿下台臨、一同陪食ス、午後九時散会帰宿ス ○下略


恩賜財団済生会第三回会務報告書 同会編 第一一―一四頁 大正五年四月刊(DK310010k-0007)
第31巻 p.88-89 ページ画像

恩賜財団済生会第三回会務報告書 同会編  第一一―一四頁 大正五年四月刊
    第三章 第五回評議員会
大正四年六月十八日、麹町区内山下町華族会館ニ於テ第五回評議員会ヲ開ク
開会ニ際シ、徳川会長ヨリ左ノ挨拶アリ
 本日ハ第五回評議員会開会ノ為御来臨ヲ請ヒマシタル処、御多忙ノ際殊ニ遠方ノ諸君ニ於カセラレテモ御繰合セノ上御参集ヲ辱フシ、感謝ノ至リニ存シマス
 本会ハ諸君ノ御協力ニ依リマシテ、漸次事業ノ進行致シマスル事ハ御同慶ニ堪ヘヌ次第テアリマス、就テハ仍ホ今後資力ノ充実スルニ随ヒ、益々救療ノ普及ヲ計リマシテ本会目的ノ貫徹ニ努メ、以テ 聖旨ニ副ヒ奉ランコトヲ期シテ居リマス故ニ、此上ナカラ一層ノ御尽力ヲ願ヒ度存シマス
 又大正四年度歳入歳出予算及事業施行方法ニ就テハ、理事ヨリ其議案ヲ諸君ノ御手許ニ差上ケ置キマシタ故、宜シク御協賛ヲ得ンコトヲ希望致シマス、爰ニ開会ニ当リ一言御挨拶ヲ申上ケマス
次テ男爵渋沢栄一氏評議員会長トシテ議事ヲ整理シ、左記報告
  一、大正二年度恩賜財団済生会歳入歳出決算
  二、恩賜財団済生会給与規程中改正
ヲ承認シ、左記議案
  一、大正四年度恩賜財団済生会歳入歳出予算
  二、大正四年度救療事業施行ニ関スル件
ヲ議決シ、且ツ、本年任期満了スヘキ理事及監事後任者推薦時期ニ関シ、左ノ如ク決定セリ
 本年任期満了スヘキ理事及監事ノ後任者推薦ハ、之ヲ明年評議員会開会ノ際ニ譲リ、右後任者ノ就任ニ至ル迄ハ、寄附行為ノ規定ニ依リ、現任者ニ於テ仍ホ其ノ職務ヲ行フモノトス
 - 第31巻 p.89 -ページ画像 
此時総裁貞愛親王殿下台臨アリテ、左ノ令旨ヲ賜フ
      令旨
 第五回評議員会ニ際シ、玆ニ各位ト相見ルヲ喜フ
 本会事業開始以来歳月未タ浅シト雖、各位ノ励精ニ依リ其ノ施設漸ク進ミ、救療ノ普及将ニ其ノ緒ニ就カントスルニ至レルハ、余ノ満足トスル所ナリ、惟フニ社会ノ変遷ニ伴ヒ済生ノ必要転タ益々切ナリ、各位宜ク此ニ鑑ミ、今後仍ホ奮テ本会目的ノ遂行ニ努メ、以テ 聖旨ノ貫徹ニ尽サムコトヲ望ム
  大正四年六月十八日
        恩賜財団済生会総裁大勲位功二級 貞愛親王
右令旨ニ対シ徳川会長左ノ奉答ヲ為シタリ
      奉答辞
 本日第五回評議員会ニ方リ
 総裁宮殿下特ニ台臨アラセラレ、親ク優渥ナル令旨ヲ賜フ、一同深ク感激ニ堪ヘス、爾後一層令旨ヲ奉体シ、奪テ本会目的ノ遂行ニ努メ、益々 聖旨ノ貫徹ニ尽サムコトヲ期ス
 爰ニ一同ヲ代表シ謹テ奉答ス
  大正四年六月十八日
      恩賜財団済生会会長正二位勲一等 公爵 徳川家達
右終リテ閉会シ、総裁宮殿下ヨリ当日出席者ニ対シ、別室ニ於テ晩餐ヲ賜リタリ


中外商業新報 第一〇八二三号 大正五年六月一日 ○渋沢男宮相訪問(DK310010k-0008)
第31巻 p.89 ページ画像

中外商業新報  第一〇八二三号 大正五年六月一日
○渋沢男宮相訪問 渋沢男は卅一日午前十時半波多野宮相を宮内省に訪問し、済生会の事務に就き少時会談の後退出せり


集会日時通知表 大正五年六月(DK310010k-0009)
第31巻 p.89 ページ画像

集会日時通知表  大正五年六月      (渋沢子爵家所蔵)
大正五年六月一日(木) 午後四時 済生会評議員会(華族会館)
                       (フロツクコート)
            右終リテ 賜晩餐


竜門雑誌 第三三七号・第九七頁 大正五年六月 ○済生会評議員会(DK310010k-0010)
第31巻 p.89 ページ画像

竜門雑誌  第三三七号・第九七頁 大正五年六月
○済生会評議員会 恩賜財団済生会にては六月一日午後四時より華族会館に於て評議員会を開きたり。会長徳川公・副会長平田子・顧問青淵先生・理事長大谷靖氏其他評議員出席、総裁伏見宮貞愛親王殿下の台臨ありて令旨を賜ひ、右に対し徳川会長奉答する所あり、尚ほ会務報告等あり、閉会後晩餐の饗応ありて午後八時散会せる由。


集会日時通知表 大正七年六月(DK310010k-0011)
第31巻 p.89 ページ画像

集会日時通知表  大正七年六月      (渋沢子爵家所蔵)
大正七年六月廿四日(月) 午後四時 済生会評議員会(華族会館)


竜門雑誌 第三六二号・第六九頁 大正七年七月 ○済生会評議員会(DK310010k-0012)
第31巻 p.89-90 ページ画像

竜門雑誌  第三六二号・第六九頁 大正七年七月
○済生会評議員会 恩賜財団たる同会第八回評議員会は、総裁伏見宮貞愛親王殿下の台臨を仰ぎ、六月廿四日午後四時より華族会館に於て
 - 第31巻 p.90 -ページ画像 
開会し、会長徳川公爵・大谷理事長以下各理事、大倉男其他監事、顧問青淵先生・細川侯・牧野・石黒・高木其他の各男、井上東京府知事其他の各府県知事、其外評議員等九十余名の出席あり、席上、評議員互選・大正五年度決算報告、並に大正七年度予算・同年度事業施行報告、理事の補欠選挙等ありたる由。


渋沢栄一 日記 大正八年(DK310010k-0013)
第31巻 p.90 ページ画像

渋沢栄一 日記  大正八年      (渋沢子爵家所蔵)
六月二十七日 晴 暑
○上略 六時華族会館ニ抵リ、済生会総裁伏見宮殿下ノ賜餐ニ出席ス ○下略


竜門雑誌 第三七四号・第五〇頁 大正八年七月 ○済生会評議員会(DK310010k-0014)
第31巻 p.90 ページ画像

竜門雑誌  第三七四号・第五〇頁 大正八年七月
○済生会評議員会 恩賜財団済生会にては、六月二十七日午後華族会館に於て第九回評議員会を開き、徳川・平田正副会長、大谷理事長以下理事、大倉男其他監事、青淵先生其他各顧問、各評議員・各府県代表評議員等八十余名出席し、当日台臨の総裁伏見宮殿下より優渥なる令旨を賜はり、徳川会長之に奉答して殿下御退場あり、評議員会長の互選(石黒男爵当選)及決算予算の報告・審議等相次で行はれ、後一同別室に於て、殿下より賜はりたる晩餐を拝受して散会せる由。


竜門雑誌 第三八〇号・第六三頁 大正九年一月 ○済生会評議員重任(DK310010k-0015)
第31巻 p.90 ページ画像

竜門雑誌  第三八〇号・第六三頁 大正九年一月
○済生会評議員重任 恩賜財団済生会評議員青淵先生其他百余名の諸氏は、旧臘任期満了の処、総裁伏見宮殿下より重任すべき旨御沙汰あり、一同謹で御受けせられたる由。


集会日時通知表 大正一〇年六月(DK310010k-0016)
第31巻 p.90 ページ画像

集会日時通知表  大正一〇年六月     (渋沢子爵家所蔵)
大正十年六月廿一日(火) 午後四時 済生会評議員会(華族会館)
             続テ   総裁宮殿下より賜餐


竜門雑誌 第三九八号・第六二頁 大正一〇年七月 ○恩賜財団済生会評議員会(DK310010k-0017)
第31巻 p.90-91 ページ画像

竜門雑誌  第三九八号・第六二頁 大正一〇年七月
○恩賜財団済生会評議員会 青淵先生の評議員たる恩賜財団済生会にては、六月二十一日午後四時より華族会館に総裁伏見宮貞愛親王殿下の台臨を仰ぎ第十一回評議員会を開催し、会長徳川公・副会長平田子理事長島田剛太郎氏、評議員青淵先生其他各評議員五十名列席し、先づ徳川会長より挨拶あり、畢つて伏見総裁宮殿下台臨の上優渥なる令旨を賜ひ、之に対し、徳川会長の奉答ありたる後、諸員奉送裡に御帰還、諸員復席するや、議長の互選に入り、大正十年度歳出歳入予算内訳、大正十年度救療事業施行に関する件につき種々協議、救療費八十八万七千七十六円指定寄附金の利子収入を除く全部を左の如く別ち、前年度実施の方法に拠り之を施行することを協議せり
 一、六十五万円を道府県に配当し、東京市内は同会に於て直轄し、其他救療は内務大臣に委嘱すべきこと
 一、二十七万七千七十六円を、特に診療機関の施設ある地方並に特別の事情ある地方に分配すること
 一、三万円を特に肺結核患者救療の施設を為したる道府県に分配し
 - 第31巻 p.91 -ページ画像 
て其事業を補助すること
畢つて大正十年度同会特別会計歳入歳出予算に就て島田理事長の説明の後、同予算につき協議する所あり、次で昨年第十回の評議員会に於て協議したる今後に於ける同会発展策に関して、曩に設けられたる特別委員十名の十四回に亘り委員会を開きて種々講究したる結果に付具体的報告あり、同六時会議を終了し、夫より一同伏見総裁宮殿下より晩餐を賜はりて、同八時過ぎ散会せる由。