デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

3章 国際親善
2節 米国加州日本移民排斥問題
3款 日米関係委員会
■綱文

第35巻 p.185-196(DK350041k) ページ画像

昭和6年5月19日(1931年)

是ヨリ先、二月十日、当委員会小委員会ヲ丸ノ内東京銀行倶楽部ニ開キ、栄一出席シテアメリカ合衆国ニュー・ヨーク日本協会理事ハーバート・エス・ヒューストン来訪ノ件其他ヲ協議シ、更ニ是日、同小委員会ヲ開キ、栄一出席シテヒューストン来訪ニ関シ協議ス。


■資料

日米関係委員会集会ニ関スル控(DK350041k-0001)
第35巻 p.185-186 ページ画像

日米関係委員会集会ニ関スル控     (日米関係委員会所蔵)
拝啓、益御清適奉賀候、然ば予而御内話申上置候ハーバート・エス・ヒューストン氏来遊の件に関し改めて御協議相願度候間、御多用中御迷惑とは存候得共、来る廿七日(火)正午東京銀行倶楽部へ御枉駕被
 - 第35巻 p.186 -ページ画像 
成下度、此段御案内申上候 敬具
  昭和六年一月廿四日     日米関係委員会
                 常務委員 渋沢栄一
    子爵渋沢栄一殿
  尚ほ当日は左の方々に御出席を願置候(イロハ順)
   新渡戸氏・団男爵・頭本氏・串田氏・阪谷男爵
  追つて御出席の諾否御回示願上候
   昼餐の用意致置候間御含置被下度候
   ○右ノ会合ハ一月二十七日朝中止ニ決定セリ。


日米関係委員会往復書類(三)(DK350041k-0002)
第35巻 p.186 ページ画像

日米関係委員会往復書類(三)     (日米関係委員会所蔵)
                    (別筆)
                    二月四日御一覧
拝啓、益御清適奉賀候、然ば予而御内話申上置候ハーバート・エス・ヒユーストン氏来遊の件に関し去廿七日御案内申上候処、当日は無拠差支有之御延期相願何共恐縮に存上候、就ては来二月十日(火)正午東京銀行倶楽部に於て改めて御協議相願度と存候間、御多用中御迷惑とは存候得共、何卒御枉駕被成下度、此段御案内申上候 敬具
  昭和六年二月二日
                日米関係委員会
                 常務委員 渋沢栄一
    子爵渋沢栄一殿
  尚ほ当日は左の方々に御出席を願置候(イロハ順)
   新渡戸氏・団男爵・頭本氏・串田氏・阪谷男爵
  追つて御出席の諾否御回示願上候
   昼餐の用意致置候間御含置被下度候


日米関係委員会集会ニ関スル控(DK350041k-0003)
第35巻 p.186 ページ画像

日米関係委員会集会ニ関スル控     (日米関係委員会所蔵)
 昭和六年二月十日(火)正午、於東京銀行倶楽部
 ハーバート・エス・ヒユーストン氏来遊に関する小委員会
                (太丸ハ朱書)
                  ○新渡戸稲蔵氏《(新渡戸稲造)》
(別筆)
団男爵病気ニ付阪井徳太郎氏代理出席 ○男爵 団琢磨氏
                  ○頭本元貞氏
                  ○串田万蔵氏
               ○男爵 阪谷芳郎氏
               ○子爵 渋沢栄一氏
          ○外務省情報部長 白鳥敏夫氏
                  ○白石喜太郎氏
                  ○小畑久五郎氏


日米関係委員会集会記事摘要(二)(DK350041k-0004)
第35巻 p.186-188 ページ画像

日米関係委員会集会記事摘要(二)   (日米関係委員会所蔵)
 昭和六年二月十日(火)正午、於東京銀行倶楽部
 日米関係委員会小委員会開催
  出席者
   委員 阪谷男爵・団男爵(阪井徳太郎氏代理として出席)・新渡
 - 第35巻 p.187 -ページ画像 
戸氏・串田氏・頭本氏
   幹事 白石喜太郎・小畑久五郎
    概要記事
一、在紐育鶴見祐輔氏より昭和五年十二月十八日付渋沢子爵宛書面を以て、近く来遊の希望を有するハーバート・ヒユーストン氏に対する○中略件に関し協議し○中略日本全国に於ける無賃乗車に付配意する様情報部に引合ふことに決し、鶴見氏に左の電報(英文一通、邦文一通)を発する事に決す。
   "Committee will heartily welcome Houstons visit will do best help his study of Japan will feel honored if he kindly accepts offer of free passage on Japanese ships and railways for himself and madam Shibusawa"
○中略
 猶右に関しては渋沢子爵の承認と外務省情報部長の了解とを得る必要あれば、電報発信前に夫々手続を了することを条件としたるが、右決定後何れも了解を得たり。情報部長は汽船会社の船賃半減、鉄道無賃乗車の交渉をなし得べしとの内意を漏らしたり。
一、日米関係委員会昭和四・五両年度の計算書即ち貸借対照表、収支計算書及昭和六年度の収支予算書に付白石幹事より詳細説明し、出席委員の承認を得、直ちに右報告書を各委員に配布する事に打合せたり。
一、カリフオルニヤ大学日本人教授招聘の件
 新渡戸氏より好機なるに付一事御相談致度義ありとの事にて左の陳述をなしたり。
 先般徳川公爵帰朝後三日程を経て私に面会を求められしが、其節桑港通過の際加州大学総長スプロール氏主催の午餐会に招待せられたる由にて、其際同総長より日本人教授招聘の件に関し尽力を依頼せられたりとて自分に適任者の物色を委託されたり。此事に就ては嘗て前田多門氏より渋沢子爵に御協議し、大に子爵の賛同を得たることある趣承及びたり。元来加州大学日本講座は既に久能氏担当し居るが、同教授の成績思はしからず、且如何なる理由によるやを知らざれども排日思想を有し居極めて不適任なる趣にて、来年任期満了を機とし退職せしめ、後任者として名声ある日本人を迎へ度き旨希望せる由なり。右の談話を承りたるに付考慮致し居る際再度公爵より面会を求められ、催促の意味の談話ありたるに付、公爵に対して之を纏める為中心となつて配慮する人無くては目的を達すること困難なるべしと思ふか、自分は斯る任に当る事は至つて不適当なるに付、阪谷男爵に御願ひしてはと勝手ながら答へたるに、至極結構なれば同男に自分より御願ひ致し呉れとの事なりしを以て、玆に其意味に於て御依頼する次第なり、何卒御承諾あらんことを請ふ云々、之に対し阪谷男爵は承諾の意を表し、新渡戸氏は更に一歩を進めて適任者物色の具体的協議を請ひ種々候補者を挙げたるが、結局有望の少壮学者を選び、加州大学へ推薦し漸次貫禄をつける外に良法もなかるべく、スプロール氏の希望する如き相当閲歴ある人を迎へる
 - 第35巻 p.188 -ページ画像 
ことは困難ならん、兎に角懸案として互に考慮する事とすべしと決したり。尚ほ本問題に関し幹事より概略を渋沢子爵に伝達する様にとの事にて午後二時散会せり。


(鶴見祐輔)書翰 渋沢栄一宛昭和五年一二月一八日(DK350041k-0005)
第35巻 p.188 ページ画像

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(鶴見祐輔)書翰 渋沢栄一宛 昭和六年二月二三日(DK350041k-0006)
第35巻 p.188-189 ページ画像

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(ハーバート・エス・ヒューストン)書翰 渋沢栄一宛一九三一年二月二一日(DK350041k-0007)
第35巻 p.189-192 ページ画像

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日米関係委員会往復書類 (三)(DK350041k-0008)
第35巻 p.192 ページ画像

日米関係委員会往復書類 (三)    (日米関係委員会所蔵)
        (別筆)
         通信の写はヒユーストン関係書類中ニ綴込
         四月四日申上済
拝啓、益御清適奉賀候、然ば予而御打合申上候ハーバート・エス・ヒューストン氏本邦来遊の件に関し、今回同氏より別紙写の通り通信有之候に付、玆許拝呈仕候間、御電覧被下候はゞ難有奉存候
右得貴意度如此御座候 敬具
  昭和六年四月四日
                      渋沢栄一
    子爵 渋沢栄一殿
  ○別紙ハ前掲書翰ノ写ナリ。


ヒューストン博士歓迎書類(DK350041k-0009)
第35巻 p.192-193 ページ画像

ヒューストン博士歓迎書類         (渋沢子爵家所蔵)
拝啓益御清適奉賀候、然ば予て御協議願上候ハーバート・エス・ヒユーストン氏には愈来六月十一日横浜入港の秩父丸にて来遊と決定致候に付、此際同氏の接遇方法其他に関し御打合申上度と存候間、御多忙中乍恐縮何卒御差繰の上来十九日(火)正午丸ノ内一丁目東京銀行倶楽部へ尊来被下度候
 - 第35巻 p.193 -ページ画像 
右御案内申上度如此御座候 敬具
  昭和六年五月十五日
                日米関係委員会
                 常務委員 渋沢栄一
                 同    藤山雷太
    子爵石井菊次郎・新渡戸稲造・頭本元貞・渋沢子爵
                      以上四氏宛
  尚粗餐の用意致候筈に候間御都合承知致度、乍御手数封中葉書にて御回示願上候
  ○尚右ト同文ノモノ左ノ三名宛案内セリ。
   団琢磨・串田万蔵・白鳥敏夫(外務省情報部長)。

拝啓益御清適奉賀候、然ば多年国際問題並に日米親善に努力致居候子爵石井菊次郎氏等も御懇親の米国人ハーバート・エス・ヒユーストン氏には、来六月十一日横浜入港の秩父丸にて来遊相成候に付、此際その接遇方法等に関し、御協議相願度と存候間、何卒御差繰の上来十九日(火)正午丸ノ内一丁目東京銀行倶楽部へ尊来被下度、此段御案内申上候 敬具
  昭和六年五月十五日
                日米関係委員会
                 常務委員 渋沢栄一
                 同    藤山雷太
  井上準之助・内田嘉吉・男爵森村市左衛門 藤山雷太・男爵大倉喜七郎・男爵古河虎之助以上六氏宛
  追て当日御差支の際は御代人御差遣被下度願上候
  尚粗餐の用意致度と存候間、用意の都合も有之候ニ付、御諾否折返し封中葉書にて御回示願上候


日米関係委員会集会ニ関スル控(DK350041k-0010)
第35巻 p.193-194 ページ画像

日米関係委員会集会ニ関スル控     (日米関係委員会所蔵)
 昭和六年五月十九日(火)正午於東京銀行倶楽部
 ヒユーストン氏来遊ニ付接遇其他ニ関スル協議会
                 欠井上準之助氏
             (別筆)
             旅行中 欠新渡戸稲造氏
               男爵欠大倉喜七郎氏
               (太丸ハ朱書)
               男爵○団琢磨氏
                 代坂井徳太郎氏
                 ○頭本元貞氏
                 ○内田嘉吉氏
                 欠串田万蔵氏
               男爵欠古河虎之助氏
      電話ニテ通知(十八日)欠藤山雷太氏
               子爵○渋沢栄一氏
               男爵○森村市左衛門氏
         旅行中ニ付 子爵欠石井菊次郎氏
 - 第35巻 p.194 -ページ画像 
          外務省情報部 ○白鳥敏夫氏
                 (別筆)
                   代鶴見氏
               幹事○白石喜太郎氏
                 同小畑久五郎氏


ヒューストン博士歓迎書類(DK350041k-0011)
第35巻 p.194-195 ページ画像

ヒューストン博士歓迎書類          (渋沢子爵家所蔵)
 昭和六年五月十九日(火)於東京銀行倶楽部
 ハーバート・ヱス・ヒユーストン氏接遇に関する小委員会
  出席者
   会員
    頭本氏・内田氏・渋沢子爵・森村男爵並に団男爵代理阪井徳太郎氏
   幹事
    白石・小畑
   外に
    鶴見憲氏(外務省情報部長代理)
    記事概要
一、渋沢子爵座長として会合の趣旨及目的に関し簡単に説明せらる
一、ヒユーストン氏の東京滞在を一週間と仮定してプログラム案を作製し、之に就き懇談せり。多少の追加及注意ありたるが、去る十二日付を以てヒユーストン氏並に鶴見祐輔氏連名にて書面を発したりとのことなるに付、該書面接手の上具体的に確定することに決す
一、三井家に於て一夕招待のことに決したるも、日取は追て打合せる事になりたり
一、岩崎家には串田氏を通じ依頼することとなりたり
 猶両家の招宴は可成間隔を置くことにしたき旨注文ありたり
一、内田氏・頭本氏及小畑幹事並に鶴見憲氏に準備委員を依頼せり
一、日米関係委員会主催の晩餐会は六月十二日東京会館に開催の事に決す
一、視察場所として出席会員並に鶴見氏より指摘せられたるもの次の通りなり
 同愛病院・聖路加国際病院・放送局・無線電信発電所(栃木・日光行の序)千代田小学校・東京女学館(明治神宮参拝の序)東京朝日新聞社・東京日日新聞社及野球リーグ戦等
一、ヒユーストン氏に対する補助金は日米関係委員会より金弐千円を限度とし、外務省は取り敢へず金千円を支出し、必要の場合は更に多少考慮する所あるへしとの了解なり
一、日米関係委員会よりの補助金弐千円はヒユーストン夫妻の往復船賃の積なりしが、帰途シベリヤ経由の由なるに付帰途の船賃に当る分は同氏に提供することゝ打合せたり
一、通訳兼案内者は観光局の配慮を請ふことゝし、又タクシーも同局にて負担を請ふこと、但鶴見氏引合ことゝなりたり
一、鶴見氏は左の引合を承諾したり
 - 第35巻 p.195 -ページ画像 
 (イ)鉄道省に対しパス下附の件に付交渉
 (ロ)観光局に対し通訳兼案内人並にタクシー提供の件に付交渉
 (ハ)商工省を通じ東京商工会議所に招待の件に付交渉
 (ニ)文部省を通じて東京帝国大学参観の件に付交渉
 (ホ)拝謁の件に付外務大臣の内意をきゝ、更めて渋沢子爵より願出の必要ありや否やに付通知すること

    ヒユーストン氏夫妻歓迎プログラム

図表を画像で表示ヒユーストン氏夫妻歓迎プログラム

  月 日      午前               昼                      午後                 晩 六月十一日(木)  横浜着 同 十二日(金)  明治神宮(内外苑)        早昼(帝国ホテル)              外務大臣(二、一五)         晩餐(七、三〇)東京会館 日米関係委員会                            東京日日新聞社東京朝日新聞社訪問(一―二)  総理大臣(三、〇〇)                                                   渋沢子爵(四、三〇) 同 十三日(土)  視察(東京市長御案内)      午餐(東京市長)               野球(二、三〇)           放送(六、〇〇―六、三〇)           特ニ同愛病院視察(九時出発)                          早慶戦                柔道高級者試合 日比谷公会堂(七、三〇) 同 十四日(日)  自由行動             観能(二、〇〇)                            宝生舞台 同 十五日(月)  日本女子大学校          午餐並庭園観賞                御茶、講演(四〇〇)                            三井家                    主催日本経済聯盟会 日本工業クラブ 同 十六日(火)                   午餐                     剣道{高等師範道場三、〇〇      観劇(明治座)                            日米協会                                      晩餐鉄道省催(錦水) 同 十七日(水)  三越百貨店                                   講演(三、〇〇)           晩餐                                                   帝大国際聯盟学生支部         太平洋問題調査会 同 十八日(木)                   午餐(一、〇〇)                                  晩餐(紅葉館)                            外務大臣(大臣官邸)                                東京商工会議所 同 十九日(金)  懇談会、日米関係委員会小委員会  午餐                                        観劇(歌舞伎座)                            汎太平洋倶楽部                                   渋沢子爵主催 同 二十日(土) 同二十一日(日)  日光観光             途中小山駅下車                            日本無線電信発信所視察(内田氏) 同二十二日(月)                   午餐(串田氏主催)岩崎家           御茶(三、〇〇)                                                   徳川義親侯 同二十三日(火)                   午餐(一、〇〇)                                  晩餐会(六、〇〇)                            徳川家達公                                     如水会国際部主催 同二十四日(水)                   午餐(零時半)                鎌倉観光                            横浜商工会議所 同二十五日(木) 同二十六日(金) 同二十七日(土) 同二十八日(日) 同二十九日(月)                                          御茶(四、〇〇)                                                   永井外務次官 




(鶴見祐輔)書翰 鶴見憲宛一九三一年五月一二日(DK350041k-0012)
第35巻 p.195-196 ページ画像

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