デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

3章 国際親善
3節 国際団体及ビ親善事業
13款 社団法人国際聯盟協会
■綱文

第36巻 p.457-459(DK360175k) ページ画像

大正11年11月11日(1922年)

是日、東京市及ビ当協会他六団体ヨリ成ル平和運動日本聯盟ノ主催ニテ、第四回平和記念大会ヲ日比谷公園音楽堂ニ開ク。栄一臨席シテ、演説ヲナス。十二日、当協会主催平和成立記念講演会神田基督教青年会館ニ開カル。栄一臨席シテ講演ヲナス。


■資料

集会日時通知表 大正一一年(DK360175k-0001)
第36巻 p.457-458 ページ画像

集会日時通知表 大正一一年         (渋沢子爵家所蔵)
十一月十一日 土 午後二時  東京市其他主催
               平和記念大会講演会(日比谷公園音楽堂)
 - 第36巻 p.458 -ページ画像 
十一月十二日 日 午後六時  国際聯盟協会
               平和成立記念講演会(青年会館)


国際聯盟と国際聯盟協会 パンフレツト第四四輯・巻頭大正一三年一〇月刊(DK360175k-0002)
第36巻 p.458 ページ画像

国際聯盟と国際聯盟協会 パンフレツト第四四輯・巻頭大正一三年一〇月刊
    大正十一年十一月十一日平和記念日に
 現在の国際聯盟にも不徹底の事多く、力の足らざるを遺憾に思ふ点も少くないが、若し此聯盟がないとすれば世界はどうするか、強者の横暴を何に依つて制するか、戦争と云ふ人類最大の不幸に常に脅かされねばならぬ、正義も人道も国際間では消滅してしまう。平和を愛する人士の、又国家の相寄つて聯盟を支持し、その欠を補ひ、その美を成して、暴力でなく道理の支配する世界としなければならぬ所以である。夫に付ては国際道徳を大に進めねばならぬが、私は常に推服して已まぬ言葉がある。それは孔子の所謂忠恕の道と、己所不欲勿施於人といふ格言である。国際間も常に此格言に依り相扶け相譲つて、中正の道を歩むのでなければ、聯盟の効果は到底得られぬであらうと思ふ
                    (渋沢会長演説の一節)


東京朝日新聞 第一三〇八八号大正一一年一一月九日 盛大に催す平和記念祭 日比谷には演奏会(DK360175k-0003)
第36巻 p.458 ページ画像

東京朝日新聞 第一三〇八八号大正一一年一一月九日
    盛大に催す平和記念祭
      日比谷には演奏会
来る十一日は、国際聯盟が成立してから満四週年の記念日に当るので東京市社会教育課を初め、国際聯盟協会・大日本平和協会・婦人平和協会・キリスト教青年会・国際キリスト教徒世界聯盟・軍備縮小同志会・国際教育協会の
 九団体が主催となり、午後一時から日比谷公園音楽堂前の広場で平和記念大会を開くことになつた、当日は先づ、戸山学校軍楽隊の平和に因む名曲の演奏に始まつて、講演会に移り、高声電話を利用して内田外相、鎌田文相・渋沢子爵、並にジョルダン博士等の講演があつた後、一斉に万歳を三唱して散会する予定だが、その万歳の声と共に鳩を放つ、又同六時からは
 同所で活動写真大会を開き特に東宮御所から御貸下を受けた『世界各国事情』の映画と共に、石本恵吉男が持ち帰つた蓄音器の演奏もある。一方報知新聞楼上でも、婦人講演会があり、十二日は更に午後六時から神田青年会館で世界平和思想講演会を開いて、渋沢子爵・添田寿一博士・三宅雪嶺博士・穂積重遠博士等の講演がある。以上の催はみな一切入場無料で、この日は特に電気局でも平和記念ポスターを印刷して、電車内に掲げることになつてゐる
   ○参加団体ハ右ニ掲出セラレタル他ニ婦人矯風会アリ。


東京朝日新聞 第一三〇九一号大正一一年一一月一二日 高声電話の前でお役に立たぬ鎌田文相 活動ばかり賑やかな日比谷平和記念大会の午後(DK360175k-0004)
第36巻 p.458-459 ページ画像

東京朝日新聞 第一三〇九一号大正一一年一一月一二日
    高声電話の前でお役に立たぬ鎌田文相
      活動ばかり賑やかな日比谷平和記念大会の午後
昨日の平和記念大会は、会衆が集らないため、定刻の午後一時から約一時間も遅れて開会した、先づ市の前田助役が例の高声電話で一場の
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挨拶を述べ、続いて戸山学校軍楽隊の
◇行進曲 演奏があり、渋沢子爵があの老体を壇上に運んで、高声電話器の前に両手をつきながら明快な演説をする頃、菊大会の方にゐた群衆も寄つて来て、漸く二・三千の人音楽堂下を囲んだ、所が上の会員席は依然としてガラ空きになつてゐる、再び軍楽隊の奏楽があつて鎌田文相が電話器にかかつたが、草稿を見るために手の方ばかり気をつけるので、声が器械に入らず一向高声電話機の用をしない、引続き内田
◇外相や ペンシルパニヤ大学教授《(ペンシルヴアニヤ大学)》ビアーソン博士《(ピアーソン)》の演説があり、ピ博士のは前田助役がそばから通訳の役を勤める、最後に三浦新といふ少年の鳩に関する話があり、二百数十羽の鳩を一斉に放つて、君が代を合唱し、三時頃散会した、
更に午後六時から広場で活動写真大会を催したが、珍らしい写真に人気を呼んで、この方はかなり盛況であつた
   ○平和記念会ハ第一回ヨリ第三回マデ連年催サル。


竜門雑誌 第四一五号・第七〇頁大正一一年一二月 ○平和成立記念大会/○平和成立記念講演会(DK360175k-0005)
第36巻 p.459 ページ画像

竜門雑誌 第四一五号・第七〇頁大正一一年一二月
○平和成立記念大会 東京市其他七団体《(九)》より成る、平和運動日本聯盟主催の平和成立記念大会は、十一月十一日午後一時より、日比谷公園音楽堂の式場に於て開催せられ、戸山学校音楽隊の「生活の楽み」「平和の神」「詩神の戴冠」「カルメン」の奏楽あり、同二時より青淵先生・鎌田文相・内田外相・ピアソン博士等の高声電話に依る講演ありて後、「平和に向ふ鳩」の奏楽に連れ、放鳩の式あり、尚ほ午後六時よりは宮内省より特に貸下られたる、華府会議の光景及摂政宮殿下御渡欧中の御動静を、謹写せる活動写真を公開せる由なり。
○中略
○平和成立記念講演会 国際聯盟協会主催の平和成立記念講演会は、十一月十二日午後六時より神田青年会館に於て開催せられたるが、当日は添田寿一氏の開会の辞に次ぎ、三宅雪嶺博士・穂積重遠博士、及び青淵先生の閉会辞等あり、極めて盛会なりしと云ふ。