デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

3章 国際親善
3節 国際団体及ビ親善事業
13款 社団法人国際聯盟協会
■綱文

第36巻 p.534-535(DK360193k) ページ画像

大正12年12月18日(1923年)

是日、当協会第四十回理事会ノ決議ニ基キ、国際司法裁判所規定選択条款受諾ニ就キ、栄一、当協会会長トシテ、内閣総理大臣山本権兵衛及ビ外務大臣伊集院彦吉ニ対シテ建議書ヲ提出ス。


■資料

国際知識 第四巻第二号・第八七頁大正一三年二月 ○国際聯盟協会の活動 第四十回理事会(DK360193k-0001)
第36巻 p.534-535 ページ画像

国際知識 第四巻第二号・第八七頁大正一三年二月
 ○国際聯盟協会の活動
    第四十回理事会
 昨年十二月十一日、協調会館内本会事務所に於て第四十回理事会を開催、添田副会長、田川・山川・内ケ崎・下村・吉井各理事、江口監事、堀内主事出席、堀内主事より諸般の報告あり、之を承認し後協議に移り、左の決議をなした。
 一、国際的に軍備縮小の気運促進に関するに件に就ては、次回理事会に於て渋沢会長・阪谷副会長の出席を得て、更に協議する事に決す
 二、新嘉坡要塞計画に対する本会の態度声明の件については、六月の三十八回理事会に於て組織されたる特別委員会(委員岡・林・頭本各理事、河野会員)を督励し、次回理事会までに研究報告せしむる事に決す
 - 第36巻 p.535 -ページ画像 
 三、常設国際司法裁判所追加議定書の調印を本邦政府に勧奨する件日本は既に国際司法裁判所議定書は、之が批准を了してゐるのであるが、追加議定書即ち聯盟国の応訴義務受諾議定書には、まだ調印してない(之は調印丈けで効力を発生する事になつてゐる)。該裁判所の実際的効能は応訴義務受諾なしでは、充分発揮が出来ないのであるし、又大国が未だ之が調印を了してゐないと云ふ事実に鑑み日本が率先して之が調印をなして範を示す事が、最も必要であると信じて之が勧奨を政府に建議するの可否を協議したのである。之は昨年夏ウインの国際聯盟協会聯合会決議の実行である。理事会は協議の結果之を採択し、同月十八日附渋沢会長の名を以て、山本首相伊集院外相に建議書を提出した。
   ○栄一ハ病気引籠中ニテ欠席セリ。(「集会日時通知表」ニヨル)


(国際聯盟協会)会務報告 第一六輯 自大正一二年一一月二七日至同一二月二四日(DK360193k-0002)
第36巻 p.535 ページ画像

(国際聯盟協会)会務報告 第一六輯 自大正一二年一一月二七日至同一二月二四日
                     (渋沢子爵家所蔵)
(謄写版)
    五、国際司法裁判所規定選択条款受諾に就ての政府建議
   建議書
本協会ハ、国際聯盟ニ依リ設立セラレタル常設国際司法裁判所ハ、該裁判所規程第三十六条第二項ニ規定スル応訴義務ヲ各国ガ受諾スルコトニ依テ、始メテ其使命ヲ完フシ得ベキモノナルコトヲ確信致候、帝国政府ハ嚮ニ該裁判所規程ニ関スル議定書ニ調印シ、之カ批准手続ヲ完了セラレタル次第ナレハ、進ンテ速カニ前記応訴義務受諾ノ措置ヲ執ラレンコトヲ、玆ニ本協会理事会ノ決議トシテ建議候也
  大正十二年十二月十八日
               社団法人国際聯盟協会
                 会長 子爵 渋沢栄一
    内閣総理大臣伯爵 山本権兵衛氏
    外務大臣男爵   伊集院彦吉氏
                 宛各一通