デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2021.9.1

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

3章 国際親善
6節 国際災害援助
9款 関東大震災ニ対スル外国ノ援助
■綱文

第40巻 p.173-175(DK400036k) ページ画像

大正12年9月(1923年)

是月以降、関東大震火災ニ対シアメリカ合衆国及ビ其他ノ国ノ栄一ノ関係団体及ビ友人ヨリ、栄一ニ見舞及ビ災害救援ノ申出アリ。栄一其都度其厚意ヲ謝シ、希望ヲ回答ス。

20. カロライン・エー・リーチ


■資料

(カロライン・エー・リーチ)書翰 渋沢栄一宛一九二三年九月一五日(DK400036k-0001)
第40巻 p.173-174 ページ画像

(カロライン・エー・リーチ)書翰  渋沢栄一宛一九二三年九月一五日
                    (渋沢子爵家所蔵)
 - 第40巻 p.174 -ページ画像 
     THE AMERICAN WOMEN'S CLUB,
        46, GROSVENOR STREET.
             W.I.
                     London, ――
                   September 15th
Dear Viscount Shibusawa :
  When news came of Japan's tragedy, I went at once to the Japanese Embassy, and there was given the address of Mr. Shibusawa, at the Yokohama Specie Bank. From him we have had the great relief to learn of your safety, and I beg you to believe in our deepest interest and concern. ―― If only we could help! The loss belongs to the world ― not alone to Japan ― and our suffering has been most heart felt. ―― My mother and I are just returining to America. We hope to see Mr. and Mrs. Vanderlip and will then hear further news of you ― but perhaps you would be so kind as to send just a word to us.
  With grateful remembrance, believe me
             Sincerely yours ――
         (Signed) Carolyn Apperson Leech.
The Cortlundt,
  942. 4th Ave,
  Louisville, Kentucky
  U.S.A.
(右訳文)
          (栄一墨書)
          十一月二日一覧、リーチといふ人ハ如何なる関係ある人なるや
          (別筆)
          子爵に申上げて御諒解を得たり
 東京                 (十月廿五日入手)
  渋沢子爵閣下
              ロンドン(大正十二年九月十五日)
                 カロライン・エー・リーチ
拝啓
日本の大震災の報道に接するや、私は直ちに日本大使館に到り渋沢敬三氏の住所を聞き、同氏より閣下の御無事なる由を聞きて大いに安堵仕候、今回の災厄に就ては私共は憂慮措く能はず、只御援助申上ぐるを得ばと焦慮致居るのみに御座候、今回の大損害は世界の損害にして単に日本のみの損害に止まらず候
私と母とは此れより米国に帰る筈に候間、帰国の上ウアンダーリツプ氏夫妻を訪ね更に詳細の御情況につきて聞き度と存居候へども、一筆閣下より御便被下候はゞ幸甚と存候
右不取敢御見舞まで如此御座候 敬具
 追白、帰国後の住居は左の如くに有之候に付一言申上候
   ケンタッキー州ルイヴィル市第四街九四二
    ゼ・コートランド気付


渋沢栄一書翰 控 カロライン・エー・リーチ宛大正一二年一一月二六日(DK400036k-0002)
第40巻 p.174-175 ページ画像

渋沢栄一書翰 控  カロライン・エー・リーチ宛大正一二年一一月二六日
 - 第40巻 p.175 -ページ画像 
                    (渋沢子爵家所蔵)
                  (栄一鉛筆)
                   十一月十七日一覧
    案
 ケンタツキー州ルイヴヰル市第四街九四二
 コートランド館
  カロライン・エー・リーチ夫人様
                   東京 渋沢栄一
拝復、九月十五日付倫敦発貴書正に落手難有拝誦仕候
然ば過般の大震災を同地に於て新聞電報により御承知相成候由にて、老生の安否を御憂慮被下直ちに我が大使館を訪問せられ、孫敬三滞英中之義を聞かれ、同人御訪問の上御慰問被下候趣敬承、御芳情厚く御礼申上候
今春御来遊の節御来訪被下候飛鳥山拙宅は、倒潰は免れ候も相当損害を受け、又兜町事務所は激震により崩潰し、夜に入つて大火に類焼し所蔵書類と共に烏有に帰し候、激震突発の際、老生は同所に出勤中なりしが、幸に微傷だも負はず脱出することを得、今尚ほ天佑を感謝致居候
右御礼迄申上度如此御座候 敬具
  ○右英文書翰ハ大正十二年十一月二十六日付ニテ発送セラレタリ。