デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

昭和4年10月6日（1929年）

是日、当会書記山本邦彦勤続五十年ニ及ブヲ以テ、当会ハ之ニ慰労金ヲ呈ス。栄一之ニ金一千円ヲ寄付ス。

斯文　第一一編第一二号・第一五―一六頁昭和四年一二月
　　　　山本邦彦君勤続五十年慰労資金募集事務完了報告
　斯文会書記山本邦彦君勤続五十年慰労資金募集致候処多数各位の御
 - 第41巻 p.91 -ページ画像 
賛同を辱うし、多大の醵金を得申候事誠に御同慶の至に御座候、去る十月六日祝賀会挙行の際、隠居所建築資金として金弐千五百円也贈呈致候間此段御諒承被下度候、本事業も此にて終了候につき左記の通収支決算御報告申上候
　　決算報告
　　　　　　―収入の部―
一金弐千七百拾弐円六拾九銭也
　内訳
　　金二千七百壱円也　　　　醵出金
　　金拾壱円六拾九銭也　　　預金利子
　　　　　　―支出の部―
一金弐百拾弐円六拾九銭也
　内訳
　　金百五拾円也　通知状印刷費・振替用紙・郵税代三回分
　　金参拾弐円六拾九銭也　諸雑費
　　金参拾円也　祝賀会補助金
　　　　　　―差引残高―
一金弐千五百円也　山本君へ贈呈
右之通に御座候也
　　昭和四年十一月一日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　実行委員一同
　　　　山本邦彦君受領謝状写
　一金弐千五百円也
右は小生斯文会五十年勤続致候に付、御慰労の御思召を以て隠居所建築資金として御恵与被下、誠に難有拝受仕候、此段厚く御礼申上候
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　敬具
　　昭和四年十月六日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　山本邦彦
　　　　各位
　　　　　醵金者芳名（順序不同）
一金壱百円也　　　公爵徳川家達殿
一金壱千円也　　　子爵渋沢栄一殿
○下略

財団法人斯文会回答　　　　　　　　　　　　（財団法人竜門社所蔵）
一、山本書記勤続五十年ニ対スル慰労資金ヲ同書記ニ呈セシ年月日。
　　昭和四年十月六日
　　　○右ハ本資料編纂所ノ問合セニ対シテ昭和十三年三月十九日回答セラレタルモノナリ。