デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2021.9.1

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

4章 道徳・宗教
2節 神社
9款 其他 6. 湊川神社境域改修奉賛会
■綱文

第41巻 p.671-677(DK410145k) ページ画像

大正15年11月(1926年)

是月栄一、湊川神社境域改修奉賛会顧問トナリ、援助ヲ与フ。昭和五年十二月ヨリ五ケ年賦ニテ金五千円ノ寄付申込ヲ為シ、歿後完納ス。


■資料

湊川神社境域改修奉賛会回答(DK410145k-0001)
第41巻 p.671 ページ画像

湊川神社境域改修奉賛会回答      (財団法人竜門社所蔵)
一、渋沢栄一閣下
 湊川神社境域改修奉賛会
 顧問就任
  大正十五年十一月
右御回答申上候
                 湊川神社境域改修奉賛会
   ○右ハ当資料編纂所ノ問合セニ対シテ昭和六年六月二十二月付回答セラレタルモノナリ。


湊川神社回答(DK410145k-0002)
第41巻 p.671-672 ページ画像

湊川神社回答             (財団法人竜門社所蔵)
    記
一、故子爵顧問就任年月日に付いては当時の確かなる記録を存せず、諸方面の往復文書等を綜合するに、大正十五年末頃と相成可申候、而して御逝去により顧問は自然解任と相成候
一、大正十一年三月の日誌には、上月元宮司上京の事無之候
一、昭和二年十月十五日 日誌
  一、午前十時長屋宮司知事訪問サル
  一、午前十時白岩禰宜、奉賛会橘幹事両人ニテ服部一三氏訪問、上京中ノ労ヲ謝ス
一、昭和三年十一月廿六日 日誌
一、宮司県庁ニ出頭、午後九時二十分神戸発奉賛会用務ヲ帯ビ東上
御照会の件に関しては大様以上の如くに御座候へ共、故子爵の奉賛会に対する御力添へは、奉賛会が故子爵を顧問に戴くや終始絶大なる御尽力に預りしものゝ如く、故子爵は奉賛会関係者に対し面接の都度「余もすでに老境なれば成るべく早く事業を促進せよ、出来得る限りの助力をする」との御言葉ありしとの事に御座候
尚子爵の御姓名の奉賛会記録に見えたるは、他の顧問或は役員等と連名のものにして、故子爵よりの書状又は奉賛会より故子爵への書状案様等のもの無之、特に如何なる点に御尽力相蒙りたるかは判明不仕候
 - 第41巻 p.672 -ページ画像 
右の如くにして、甚だ残念ながら貴意に難添候へ共、御回答迄如斯に御座候 敬具
  十月十四日
                  湊川神社々務所
   ○右ハ当資料編纂所ノ問合セニ対シテ昭和十二年十月十四日付回答セラレタルモノナリ。
   ○当所ヨリ湊川神社ニ照会セシ事項左ノ如シ。
    一、故渋沢子爵顧問就任年月日及就任期間
    一、大正十一年三月上月元宮司上京の折、故子爵に面接とあるが、其資料となるべきものありや、又上京中何等かの力添ありたるや
    一、昭和二年十月十五日故子爵宛上京通知状ありたり、其状に曰く「過日来御繁用中非常に御尽力蒙り」とあるが、何時、誰が上京し、故子爵は如何なる点に如何様に尽力なされしや
    一、同年十月十六日付長屋元宮司来状中に、前項目と同様の文面あり、前項目と同様の点に就て
    一、同三年十一月末長屋元宮司上京の折、故子爵に面接なされしや、尚上京中故子爵の何等かの力添ありたるや
    一、同四年二月長屋元宮司上京の折に付き、前項と同様の点に就て
    一、右諸項目に漏れたる故子爵顧問としての尽力に就て


湊川神社境域改修工事趣意書並ニ計画書(DK410145k-0003)
第41巻 p.672-673 ページ画像

湊川神社境域改修工事趣意書並ニ計画書
                    (渋沢子爵家所蔵)
(印刷物)
  別格官幣社湊川神社境内東西門以北神聖区域
  改修工事趣意書並ニ計画書
                 湊川神社境域改修奉賛会
    趣意書
別格官幣社湊川神社ハ、明治元年 明治大帝ノ勅命ニ因リ、楠正成朝臣ヲ、臣子ノ亀鑑トシテ鎮祭スヘキ旨仰出サレ、其造営費トシテ、金参千両ヲ下賜セラレ、国民一般ニ御手伝方差許サレタルヲ以テ、三条大臣以下百官有司並ニ大小藩主及民間ノ有志ニ至ルマテ、先ヲ競ヒテ金品ヲ寄進シタリ、是ニ於テ五年一月工ヲ起シ、五月竣工ヲ告グ、爾来星霜六拾年、護国ノ神座、風教ノ源泉トシテ、国民ノ景仰スル所タリ、然レトモ維新草草ノ間ノ工事タリシ故ニ、其規模構造共ニ国運進展ノ今日ヨリ之ヲ見レバ、遺憾ノ点尠シトセス、基彦等日夜奉仕ノ職ニ在リ、之ヲ念ウテ恐懼ノ至リニ堪ヘス、曩ニ神域改修ノ計ヲ立ツルヤ、御手許金ノ御下賜ヲ辱ウシテ以来、全国各地篤志家ノ寄附金総額参拾八万余円ニ及ヒ、近クハ又各宮家ヨリ御下附金アリテ、改修工事ハ着々進捗シ、社頭ノ面目一新ノ観ナキニ非サレトモ、本事業ノ眼目タル、本殿拝殿並ニ御殉節遺跡等、神聖区域ノ必然改修ヲ施サヽル可カラサル工事費尚金参拾壱万余円ヲ要ス、素ヨリ本事業ノ成否ハ、国民思想ノ善導上其影響スル所甚大ナルモノアルヲ以テ、一時関東並ニ県下ノ二大震災復興ニ傾注セラレタル人心モ、近時稍安定ノ姿ヲ呈シ財界亦一道ノ光明ヲ認ムル今日、更ニ全国有力者ノ賛助ヲ仰キ、応分ノ寄附ヲ得テ、速ニ所期ノ目的ヲ達成シ 先帝ノ叡慮ニ応ヘ奉ラント
 - 第41巻 p.673 -ページ画像 
ス、仰キ願クハ多大ノ援助ヲ賜ハランコトヲ
  昭和二年 月 日
      会長   兵庫県知事 長延連
      副会長  兵庫県学務部長 川崎末五郎
      同    神戸市長 黒崎弘志
      理事   兵庫県社事兵事課長 庄野俊平
      専務理事 湊川神社宮司 長屋基彦
      顧問   貴族院議員錦鶏間祗侯 服部一三
      同    貴族院議員 男爵 阪谷芳郎
      同    子爵  渋沢栄一
      同    枢密院副議長法学博士 男爵 平沼騏一郎
      同    枢密顧問官 男爵 平山成信
      同    東京府知事 平塚広義
      協賛員  文学博士 上田万年
      同    同 黒板勝美
      同    同 三上参次
    湊川神社境内東西門以北神聖区域改修計画概算書
一金参拾壱万千五百六拾円也(当初八拾五万円ノ内)
     内訳
 金壱万弐千円   本殿修理費
 金五万六千七百円 拝殿改築費(三十一坪五合)
 金九千円     祝詞舎新設費(九坪)
 金参万五千八百円 廻廊透塀新設及摂社修理費
 金七千六百円   神饌祓所新設神饌所移転費
 金参千百八拾円  末社改築及修理費
 金参千九百六拾円 御殉死塚石柵新設費(延長四十四間)
 金弐万八百弐拾円 一、二、三ノ段改築費
 金弐万弐千円   土木工事及風致樹補植及苑道造成費
 金五千円     地中電線工事及照明灯費
 金壱万円     倉庫新設費
 金四千五百円   仮設物費
 金五万円     土塀改築費
 金弐万円     東西門改築費
 金参千円     守札授与所改築費
 金参万五千円   設計監督費
 金壱万参千円   祭典諸費
      以上
○下略


(服部一三)書翰 渋沢栄一宛昭和二年一〇月一五日(DK410145k-0004)
第41巻 p.673-674 ページ画像

(服部一三)書翰 渋沢栄一宛昭和二年一〇月一五日
                    (渋沢子爵家所蔵)
拝啓、益御清祥奉賀候、陳者湊川神社奉賛会寄附募集之件ニ関シ、過日来御繁用中非常ニ御尽力ヲ蒙リ難有御礼申上候、尚御心当リ之諸君
 - 第41巻 p.674 -ページ画像 
ト御内相談整ヒ候ハヽ、何時ニテモ上京致候間、御一報被下度御願申上候 匆々不尽
  昭和二年十月十五日
                 服部一三
    渋沢子爵閣下


(長屋基彦)書翰 渋沢栄一宛(昭和二年)一〇月一六日(DK410145k-0005)
第41巻 p.674 ページ画像

(長屋基彦)書翰 渋沢栄一宛(昭和二年)一〇月一六日
                    (渋沢子爵家所蔵)
                   (別筆)
                   二年十月十六日
                      長屋基彦氏
敬啓、過般上京之際ハ御繁用中特に御繰合被下、当社奉賛会之件につき御高配相蒙り、難有奉深謝候、尚今後とも可然御配慮相仰き申度奉懇願候、本件につき小生等上京を要し候場合ハ、其旨御仰付被下度、何時にても参上可致申、先ハ御礼旁御依頼申上候 敬具
  十月十六日
              湊川神社宮司 長屋基彦
   渋沢子爵閣下
         侍史


(長屋基彦)書翰 渋沢栄一宛(昭和三年)一一月二四日(DK410145k-0006)
第41巻 p.674 ページ画像

(長屋基彦)書翰 渋沢栄一宛(昭和三年)一一月二四日
                   (渋沢子爵家所蔵)
                (別筆朱書)
                昭和三年十一月二十四日
                面会希望 長屋基彦氏来状
謹啓
日増秋冷相募候処益御安静奉慶賀候、御大典も無滞御終了、国民として御同慶ニ堪す候、陳は予而種々御配慮を辱し候改修費寄附金之件ニ関し、明後廿六日出発上京、重而煩御賢慮得解決度存候間、参邸之際は可然御接見被下、御援助ヲ給ハり候様奉悃願候、右得貴意度如斯御座候 敬具
  十一月廿四日
               湊川神社
                宮司長屋基彦
    渋沢老公閣下


(長屋基彦)書翰 渡辺得男・白石喜太郎宛(昭和三年)一一月二五日(DK410145k-0007)
第41巻 p.674-675 ページ画像

(長屋基彦)書翰 渡辺得男・白石喜太郎宛(昭和三年)一一月二五日
                    (渋沢子爵家所蔵)
拝啓
時下秋冷相加候処、益御清栄奉賀候、陳は御大礼も無事御終了御同慶奉存候、御老公ニも御病気御軽快被為遊候趣ニ付、兼而御依頼申上置候本社境域改修費寄附金募集之件ニ関し、明廿六日当地出発上京可仕候間、曩ニ御依頼致置候寄附依頼スヘキ老公御意中之人名並ニ金額及御添書等ヲ得テ、夫々往訪ヲ試度候間、御内議置被下度、御通知旁重而御依頼申上候 草々拝具
  十一月廿五日
 - 第41巻 p.675 -ページ画像 
               湊川神社
                宮司長屋基彦
    渡辺秘書殿
    白石秘書殿白石


(長屋基彦)書翰 渋沢栄一宛(昭和四年)一月二二日(DK410145k-0008)
第41巻 p.675 ページ画像

(長屋基彦)書翰 渋沢栄一宛(昭和四年)一月二二日
                     (渋沢子爵家所蔵)
                 (別筆朱書)
                 昭和四年一月二十二日
                        長屋基彦氏
粛啓
時下厳寒之砌、益御健勝被為渉慶賀之至奉存候、陳は予而御回示被下候改修費寄附ヲ懇請すべき有力之方々歴訪之目的ヲ以テ、来る二月四日当地出発上京之予定ニ御座候間、御添書被成下度、予メ得貴意度如斯御座候 敬具
  一月廿三日
               湊川神社
                宮司長屋基彦
    渋沢老公
        閣下
 追而渡辺御秘書ニも同様御願申上置候間、可然御指示被成下度、申添候


(青山重鑑)書翰 渋沢栄一宛(昭和五年)五月二一日(DK410145k-0009)
第41巻 p.675 ページ画像

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(長屋基彦)書翰 渡辺得男宛(昭和五年)七月五日(DK410145k-0010)
第41巻 p.675-676 ページ画像

(長屋基彦)書翰 渡辺得男宛(昭和五年)七月五日
                     (渋沢子爵家所蔵)
拝啓、先日ハ突然参上御繁務中御邪魔致候、其節高聞に相達し候当神社寄附金状況之儀、機を得て子爵閣下に御報告被下度、尚格別取急き候にも無之候得共、子爵閣下より御寄附被下候額をも御取極め被下候様、御配慮の程希上候、先ハ御挨拶旁御依頼申上度如此御座候 敬具
  七月五日
 - 第41巻 p.676 -ページ画像 
                    長屋基彦
    渡辺秘書役殿
          侍曹


(渡辺得男)書翰控 青山重鑑宛昭和五年七月一一日(DK410145k-0011)
第41巻 p.676 ページ画像

(渡辺得男)書翰控 青山重鑑宛昭和五年七月一一日
                    (渋沢子爵家所蔵)
 湊川神社境域改修奉賛会        渋沢事務所
  専務理事 青山重鑑殿          渡辺得男
拝啓、益御清栄奉大賀候、陳者阪谷男爵宛御申越相成候当渋沢家より貴会への寄附金払込の件、正に了承致候、就ては左記の通り分割払込致度と存候間、左様御承引被下度候
  金壱千円           昭和五年十二月末日払込
  金壱千円           昭和六年十二月末日払込
  金壱千円           昭和七年十二月末日払込
  金壱千円           昭和八年十二月末日払込
  金壱千円           昭和九年十二月末日払込
追て渋沢家に関する一切の事務は当事務所に於て処理致居候につき爾今本寄附金に就きての要件は、直接当方へ御申越相成度、為念申添候
 昭和五年七月十一日
   ○栄一ノ申込寄付金ハ、栄一歿後予定ヨリ遅レタルガ、完納セラレタリ。
    (渋沢事務所会計係鈴木勝ノ談話ニヨル)



〔参考〕湊川神社境域改修御造営誌 曾根研三編 第一―二頁昭和一一年一一月刊(DK410145k-0012)
第41巻 p.676-677 ページ画像

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〔参考〕湊川神社境域改修御造営誌 曾根研三編 第一五五―一五七頁昭和一一年一一月刊(DK410145k-0013)
第41巻 p.677 ページ画像

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