デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

6章 学術及ビ其他ノ文化事業
1節 学術
7款 帰一協会
■綱文

第46巻 p.488-490(DK460125k) ページ画像

大正2年10月1日(1913年)

是日栄一、上野精養軒ニ於ケル当協会例会ニ出席ス。


■資料

帰一協会会報 第三・第九―一〇頁大正二年一二月 十月例会記事(DK460125k-0001)
第46巻 p.488 ページ画像

帰一協会会報 第三・第九―一〇頁大正二年一二月
    十月例会記事
○十月一日 当月例会を上野精養軒に於て開く。出席者三十二名、外に賓客法学博士広池千九郎氏。当日の研究題目並に主題者左の如し。
 天理教の教理及び其実際に就きて
             法学博士 広池千九郎氏
  天理教は学者・経世家の雲烟過眼視せる間に、三千の教会、三百万の信徒を結集して、其の教は支那・朝鮮より遠く欧洲文明の中心にまで広まり、今や我国有力なる宗教団体の一に位するに至れり。本講演は主として其の玆に至れる所以を説明するもの。
 会食後、過般加州排日問題の為め渡米せられる会員法学博士添田寿一氏の
 加州排日問題並に時勢に対する所感
の談話あり。それより広池氏の講演に対する質問・批評及び添田氏の談話に対する質問・批評等続出し、殊に家族制度に就きて、阪谷・菊池両男爵、塩沢・広池両博士の論戦盛んなりき。


帰一協会記事 一(DK460125k-0002)
第46巻 p.488-490 ページ画像

帰一協会記事 一            (竹園賢了氏所蔵)
    十月例会(第十三回)
十月一日○大正二年 午後四時半上野精養軒に開会ス
 評議員会
例会開会前評議員会ヲ開ク、列席者左ノ如シ
 服部宇之吉氏・中島力造氏・片山国嘉氏・阪谷芳郎氏・筧克彦氏
 議事
一、カーン氏提案ニ対シ宗教代表者一名仏国ヘ派遣スル事及ヒ他ノ派ヨリ論文ヲ提出スル事
二、サンダーランド博士提出ノ宗教大会開催ノ件
右次回ノ原案トナス
    以上
尚本会議ニヨリ左ノ諸氏ヲ本会々員トス
 - 第46巻 p.489 -ページ画像 
 麻生正蔵氏
 吉田静致氏
 村井貞之助氏

村上・徳富二氏退会希望

例会出席者左ノ如シ
 山川端夫氏     川島令次郎氏
 石橋甫氏      土岐僙氏
 五代竜作氏     片山国嘉氏
 添田寿一氏     村井知至氏
 菊池大麓氏     本郷房太郎氏
 中島力造氏     荘田平五郎氏
 成瀬仁蔵氏     佐藤鉄太郎氏
 山内繁雄氏     矢野恒太氏
 阪谷芳郎氏     馬場恒吾氏
 江原素六氏     古谷久綱氏
 豊川良平氏     浮田和民氏
 五島清太郎氏    安川敬一郎氏
 内ケ崎作三郎氏   加藤咄堂氏
 服部宇之吉氏    渋沢栄一氏
 矢野茂氏      塩沢昌貞氏
 筧克彦氏      加藤玄智氏
当日ノ主題者並研究題目ハ左ノ如シ
一、天理教ノ教理及ビ実際ニ就キテ
          客員 法学博士 広池千九郎氏
   天理教ハ学者・経世家ノ雲煙過眼視セル間ニ、三千ノ教会、三百万ノ信徒ヲ結集シテ、其教ハ支那・朝鮮ヨリ遠ク欧洲文明ノ中心ニ弘マリツヽアリ、今ヤ我国有力ナル宗教団体ノ一ニ位スルニ至レリ、本講演ハ主トシテ其ノ玆ニ到レル所以ヲ説明スルモノ。
一、食後、米国ニ関スル談話 法学博士 添田寿一氏
広池博士―午後五時廿分――七時迄
添田博士―八時廿五分――九時
 批評・質問
菊池男―天理教ニ地獄・極楽・三界等ヲ説クヤ
広池氏―而リ
阪谷男―添田博士ニ対シテ質問。同博士答弁
塩沢博士―家族制度ノ意義ニ付テ質問
     右ニ対スル阪谷男ノ答弁
菊池男ノ阪谷男ニ対シ質問
広池氏ノ余話
矢野恒太氏意見
                速記者 野村寅次氏
 - 第46巻 p.490 -ページ画像 
午後十時半閉会



〔参考〕中外商業新報 第九八九一号大正二年一一月六日 ○宗教家大会 神仏耶三教聯合(DK460125k-0003)
第46巻 p.490 ページ画像

中外商業新報 第九八九一号大正二年一一月六日
    ○宗教家大会
      神仏耶三教聯合
神仏耶三教聯合大会は五日午後二時築地精養軒に於て開催せられ、先づ文学博士高楠順次郎氏を座長に推して直ちに議事に入り、本多日生師の提案に係る宗教と教育の関係を密接ならしめんとするの決議案は支障ありて次回迄延期する事とし、「本会を日本宗教大会と称し毎年一回之を開く、但し必要の場合は臨時開会する事あるべし」との提案は異議なく可決、次で井上哲次郎・伊沢修二・渋沢栄一・阪谷芳郎・高楠順次郎諸氏外卅名を委員に選挙し、終つて阪谷男の祝詞、神道派の柴田礼一氏、仏教の土宜法竜師、基督教の小崎弘道、文学博士井上哲次郎諸氏は、各自の立脚地より三教の関係に就て演説あり、同四時三十分晩餐の卓につき、卓上床次竹二郎・千家尊弘二氏の演説あり、同五時三十分散会せり、来会者の主なるは前記諸氏の外、松村介石・元田作之進・千家尊福・三輪田元道・根本正・千葉松兵衛・成瀬仁蔵浮田和民・加藤咄堂氏等約二百五十名なりしと



〔参考〕東京日日新聞 第一三二八三号大正二年一一月七日 ○日本宗教大会(DK460125k-0004)
第46巻 p.490 ページ画像

東京日日新聞 第一三二八三号大正二年一一月七日
    ○日本宗教大会
曩に奥田文相の招待を受けたる神仏基の三教代表者滞京中なるを機とし、五日午後三時、全国宗教大会を築地精養軒に開催、出席者は三教徒学者等四百余名、阪谷男座長席に著き直に議事に移り、本会を日本宗教大会と称し、毎年一回開会すべく、必要ある場合は臨時開会することあるべき旨を議決し、委員は座長の指名により、渋沢・森村・添田・荘田・早川等の実業家及び浮田・姉崎・筧・小崎・井深・高楠等の宗教家卅五名を推薦せる後、神道実行教管長柴田礼一・真言宗御室派管長土宜法竜・日本組合基督教会長小崎弘道・文学博士井上哲次郎阪谷男等の演説ありたるが、其所説各趣を異にする所ありたるも、結局三教会同は時代の要求に応ずるものにして、昨年会合以来何等外形に現れたる成績なきが如きも、かゝる精神上の事は之を僅々たる歳月の間に期待し得べきものにあらず、現代の社会は実際に於ては精神上革命の時代に到達せるものにして、宗教家は共に提携して国家の進運に貢献すべしといふに帰著し、かくて食後床次竹二郎・大石正巳・江原素六等諸氏の演説あり、万歳を三唱して閉会したるは午後八時頃なりき