デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

6章 学術及ビ其他ノ文化事業
4節 編纂事業
2款 楽翁公伝編纂 付 楽翁公関係資料刊行
■綱文

第48巻 p.14-15(DK480004k) ページ画像

昭和12年11月11日(1937年)

是日、栄一ヲ著者、財団法人楽翁公遺徳顕彰会ヲ著作権者トシテ、岩波書店ヨリ当伝記発行セラル。


■資料

楽翁公伝 渋沢栄一著 序・第一―二頁 昭和一二年一一月刊 【序 子爵 松平定晴識】(DK480004k-0001)
第48巻 p.14-15 ページ画像

楽翁公伝 渋沢栄一著 序・第一―二頁 昭和一二年一一月刊
  序
夫れ敬神崇祖は、忠孝と相俟ちて、邦人道徳の撮要たり。偉人崇拝の思想は、其の原由を敬神崇祖と同じくす。爰に我が祖楽翁定信は、世人之を瞻るに近世の偉人を以てす、死して余栄ありと謂ふべし。抑々定信は十有二歳にして学に志しゝより、弥々身を修め神を養ひ、心の欲する所に従ひて矩を踰えざるの境に達して易簀したり。其の生涯は一に是れ至誠天日を貫くの概あり。予にして之を言ふは憚ありと雖も真に偉人ならずとせず。子爵渋沢青淵先生深く翁を徳とし、之に私淑し、其の伝を編せらる。予惟ふに、先生亦当代の偉人なり、両雄時を異にし世を隔つと雖も、感孚する所の者、凝りて斯の伝と為る乎。蓋し先生の意、一に後人をして亀鑑を此に求め、進徳啓発以て皇運を扶翼し奉り、国家を護持せしめむと欲するに在るのみ。予は読者克く諸れを心に体せられむことを冀ふと同時に、予及び予の子孫は弥々益々敬慎戒懼して、宜しく両雄の意を空しくせざるに努むべし。然らば則ち予等たる者、正に所謂百世以て聖人を俟ちて惑はざるに庶幾きを得むか。頃者稿成り、将に刊行せられむとするに方り、予に序を需めらる。誼辞すべからず。乃ち聊か所感を記して、之に酬ゆること爾り。
  昭和六年八月          子爵 松平定晴識
   ○楽翁公伝 全一冊

    製本 洋装幀 菊判 茶色クロース表紙 背表題金文字
    表題紙 「楽翁公伝」栄一筆(石版) 一枚
    序 松平定晴撰並書(石版) 二頁
    自序 栄一撰並書(石版) 一六頁
    目次 二六頁
    図版目次 二頁
    図版 二二図(コロタイプ) 二二枚
    本文 四三〇頁
    系譜 三二頁
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    年譜 三四頁
    楽翁公遺徳顕彰会寄付行為及役員 八頁
    奥付 一頁



楽翁公伝 渋沢栄一著 奥付 昭和一二年一一月刊(DK480004k-0002)
第48巻 p.15 ページ画像

楽翁公伝 渋沢栄一著 奥付 昭和一二年一一月刊
                         大森製本
昭和十二年十一月七日印刷 昭和十二年十一月十一日第一刷発行 楽翁公伝 定価参円弐拾銭 版権所有 印 印 著者 渋沢栄一 著作権者 財団法人 楽翁公遺徳顕彰会 代表者 福島甲子三 東京市神田区一ツ橋二丁目三番地 発行者 岩波茂雄 東京市神田区錦町三丁目十一番地 印刷者 白井赫太郎 精興社印刷 発行所 東京市神田区一ツ橋二丁目三番地 岩波書店 電話九段(33){一八七番 一八八番 一八九番 一八〇番 一〇二二番(小売部専用) 振替口座 東京二六二四〇番